トコジラミ
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| トコジラミ | ||||||||||||||||||||||||
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| 分類 | ||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||
| Cimex lectularius L., 1758 |
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| 英名 | ||||||||||||||||||||||||
| bedbug |
トコジラミ(Cimex lectularius)とは、吸血性の寄生昆虫である。これと近い種に体が少し細長いタイワントコジラミ(Cimex hemipterus、ネッタイナンキンムシ)がある。「シラミ」と命名されているが、シラミ目ではなく、カメムシ目の昆虫。別名、南京虫(なんきんむし)。成虫は8mm程度に成長するため、目視が可能である。不完全変態のため幼虫も成体とほぼ同一形状。外見は、吸血前でも赤褐色を呈している。
目次 |
[編集] 症状
- 刺咬されると、激しいかゆみが生じる。俗に、刺されると肌に2つの赤い痕跡(刺し口)が残ると言われるが、実際には刺し口は1つであることの方が多い。
- かゆみは刺された当日よりも2日目以降の方が強い。刺咬の痕は1ないし2週間以上消えない。
[編集] 名称について
- 「南京虫」の「南京」とは、江戸時代には海外から伝わってきた小さいもの、珍しいものに付けられる名だった(他の用例として南京錠、南京豆などが挙げられる)。この昆虫は海外からの荷物に付着して伝わってきたと考えられている。ただし、実際に中国南部の広東省から江蘇省にかけても多く生息しているため、南京という地名に由来するとの説もあながち間違いではない。
- 布団やベッドに潜み、そこで刺咬の被害を受けることが多いので「トコジラミ」や後述の「トコムシ」の名称が付いたが、英語でも「bedbug」の名称が使われる。
[編集] 日本における伝播
- 文禄4年(1595年)刊行の、イエズス会員アンブロジオ・カレピノのラテン語辞書をもとにした『羅葡日対訳辞書』に「トコムシ : cimex」の項目があるが、「cimex」とはトコジラミである。この頃すでに日本に侵入していた事実が窺われる。
- 一方、トコジラミ研究に先鞭をつけた人物といわれている博物学者の田中芳男は『南京虫又床虱』と題した報告を残し、繁殖状況、性質、駆除の方法などを述べている。同報告によると、南京虫は明治維新前に幕府が外国から古船を購入した際、その古船に潜んで日本に上陸したものであるといい、神戸港界隈に一番多くいたということである。このことはトコジラミが江戸時代の日本国内では一般には知られていなかったことを意味する[1]。
- 明治11年(1878年)に日本を訪れた旅行家、イザベラ・バードは著書『日本奥地紀行』(Unbeaten Tracks in Japan)で、行く先々の宿で南京虫による被害に遭ったことを記述しており、当時すでに一般家庭や旅籠などに蔓延していたことが推測される。
- 終戦後も不衛生な地域や古い木造の建物、特に公衆の出入りする安ホテルや警察の留置場などにはきわめて普遍的に見られた害虫である。江戸川乱歩が回想記『わが青春記』(昭和32年(1957年)11月)の中で、上京後住み込みで働いた印刷工場の寮で南京虫に悩まされたことを記している。
- 昭和40年(1965年)頃より使用されだした有機リン系の殺虫剤がよく効き、昭和50年(1975年)頃にはほとんど目にすることはなくなった。
[編集] 現在の状況
- 現在の日本では普通目にすることのなくなったトコジラミだが、今でも被害がときおり発生している。神戸市内の寺の住職が鳥取県の三朝温泉にある旅館に宿泊した際、ダニに刺され、かゆみで葬式などの仕事ができなかったとして、旅館を相手に休業損害など計157万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が平成16年6月29日に神戸地裁であった。裁判長はシラミ(保健所の鑑定により正しくはトコジラミ)がいたことを認め、旅館に慰謝料10万円の支払いを命じた。訴えによると住職は三朝町内の旅館に宿泊した際全身にかゆみを感じ、その治療に約2か月かかり、1か月以上休業したという[2]。
- 近年になり、再びネッタイナンキンムシがオーストラリアやアメリカで大発生し、観光業界に大打撃を与えている。
- アメリカでは21世紀に入り、トコジラミの大発生が問題となっている。例えばサンフランシスコの衛生局では2006年にトコジラミの感染について、2年前の倍以上の回数の報告を受けた。約50年前にDDTの使用によりほぼ根絶やしにされたトコジラミが新たに殺虫剤への薬剤耐性を身につけたこと、害虫の防除に使われる殺虫剤が毒性の弱いものへと移行したことが再来の原因ではないかと報道されている[3]。
[編集] 駆除方法
- 住居では、畳の隙間やコンセントの隙間、壁の隙間、ベッドの裏、絨毯の裏などに隠れていることが多いので重点的に点検する。
- ベッドの縁や壁の隙間などに半透明楕円形の卵を産む。卵を全て発見し、除去しないと再発生を繰り返す。
- 体躯が比較的大きいことから、電気掃除機で家の隅々を丁寧に吸引することでの駆除も可能である。
- 薬剤の使用、エアゾール状の薬剤を通り道に散布する。
- 絨毯や畳の裏などにはスミスリン(粉末状の薬剤)を散布することが有効である。
- パラジクロロベンゼンなどの防虫剤を嫌うため、旅行先などで付着されないためには荷物へ防虫剤を入れる。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- ^ 東京大学附属図書館所蔵資料 明治30年10月28日発行
- ^ 平成16年6月29日 読売新聞
- ^ Bedbugs bounce back: Outbreaks in all 50 states - SFGate.com(サンフランシスコ・クロニクル)2007年4月8日発の記事
[編集] 外部リンク
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最終更新 2009年8月26日 (水) 11:14 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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