トップガン (映画)

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トップガン
Top Gun
監督 トニー・スコット
製作総指揮 ビル・バダラート
製作 ドン・シンプソン
ジェリー・ブラッカイマー
脚本 ジム・キャッシュ
ジャック・エップス・Jr
出演者 トム・クルーズ
ケリー・マクギリス
音楽 ハロルド・ファルターメイヤー
ジョルジオ・モロダー
撮影 ジェフリー・キンボール
編集 ビリー・ウェーバー
クリス・レベンゾン
配給 パラマウント / UIP
公開 1986年5月16日 アメリカ合衆国の旗
1986年12月20日 日本の旗
上映時間 110分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
制作費 $15,000,000 (概算)
興行収入 $176,650,237[1] アメリカ合衆国の旗
70.9億円 日本の旗
$353,816,701[1] (全世界)
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キネマ旬報
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トップガン』 (Top Gun)は、1986年アメリカ映画アメリカ海軍戦闘機パイロットの青春群像を描いた航空アクション映画である。

目次

[編集] 概要

1986年度の全米興行成績1位を記録し[2]、日本でも1987年度の洋画配給収入1位を記録した[3]。本作の大ヒットにより、主演のトム・クルーズは一躍トップスターの仲間入りを果たした。助演のヴァル・キルマーメグ・ライアンティム・ロビンスら、若手俳優の出世作としても知られる。

「トップガン (Top Gun)」とは、アメリカ海軍戦闘機兵器学校 (United States Navy Fighter Weapons School) のことで、選抜したパイロット達に空中戦技を指導するエリート養成機関である。本作の製作当時は劇中の通り、カリフォルニア州サンディエゴ近郊のミラマー海軍航空基地 (Naval Air Station Miramar) にあったが、現在はネバダ州のファロン海軍航空基地に移転している。

製作にはアメリカ海軍が全面協力し、ミラマー海軍基地や原子力空母エンタープライズ」内で撮影が行われた。映画の「もう一つの主役」F-14トムキャットが幸運にも複座機であったため、操縦手ではないが、俳優達も実際に訓練を受けて実機での飛行を経験している[4]。ただし、俳優の飛行シーンはスタジオに作られた、実物のF-14のコクピットを再利用したジンバル(リング状のレールに固定された、好きな角度に回転できるセット)により撮影されている。実機の航空アクションシーンはワンカット(冒頭の背面飛行シーン)を除き、CGはもちろん光学合成も使わず、現用戦闘機を飛ばして撮影されており、アメリカ海軍の協力ぶりがうかがえる。

公開直後に続編の製作が企画された[5]他、2008年7月現在続編の制作が計画されていると一部で報道された[6]

2007年10月26日HD DVD版を発売。同年10月にBlu-ray Disc版の発売を予定していたが、発売元パラマウントのHD DVD支持の方針転換により8月21日にBlu-ray版発売中止が発表された。その後2009年1月27日にBlu-ray版発売を発表し、同年4月24日にBlu-ray版を発売。Blu-ray版は本編の他にトップガンの舞台裏や、ストーリーボード、ミュージック・ビデオやトム・クルーズ秘蔵インタビューなどの特典映像を収録。さらにBlu-ray版のみの特典映像も収録している。

[編集] ストーリー


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


劇中に登場するF-14 トムキャットの同型機

ピート・ミッチェル、通称マーベリックはアメリカ海軍の艦上戦闘機F-14のパイロット。秘匿事項とされた父親の謎の死の影を引きずり、野生の勘を頼りにした無鉄砲で型破りな操縦を行う一匹狼的なパイロットである。

天才的な直観力と技量を持つ彼は自らとは全く対照的な、どこにでもいるような心優しく、陽気なレーダー要員グースを相棒として僚機のクーガー/マーリンと共に、インド洋上での国籍不明のMiG-28との実弾を交わさない空中戦を行なっていた。クーガー機に執拗に張り付いたMIG-28の頭上でマーベリックが側宙背面降下によるバックトゥバックでの、キャノピーを擦れ合わせるほどの接近を行ない、敵パイロットに向かって中指を突き立てた。更に後席のグースがポラロイドで記念撮影を行なってやり過ぎなほどの挑発行為にでたが、migの乗員は呆れて、同じように側宙背面降下で離脱していった。母艦への帰路についたマーベリックであったが、実際の空戦で後方に貼り付かれてロックオンされた恐怖で金縛り状態のクーガーを気遣ってボルターして、クーガーに付添って帰投させることができた。しかし、クーガーは最早限界と自分に見極めをつけたことにより、マーベリックとグースは思いがけなくもミラマー基地のエリート航空戦訓練学校(通称:トップガン)に送られて航空戦技の神髄であるACM(空中戦闘機動)即ちドッグファイトの戦技を磨くために教育を受けることとなる。訓練開始前に催された非公式な歓迎パーティでは、幾人かの戦闘機パイロットやレーダー要員の他に民間人専門技術(宇宙航空物理学)教官とは知らずに近づいたシャーロット(チャーリー)に一目惚れし、彼女にとっても自分の専門領域であるMiG-28の性能情報を目の前で見ているマーベリックとは、いつの日か立場を超えて恋愛関係を持つようになる。

初日の飛行実技訓練終了後には飛行教官のヴァイパーやジェスターから規則や協調性の重要性について叱責を受けつつも、日を追う毎に厳しさを増す飛行実技訓練や座学による様々な戦技理論講義・飛行実技後の検討講義・ペーパーテストを重ねて、ライバルのアイスマンと訓練成績を競い合うなか、ある日の実技飛行訓練で編隊攻撃訓練中にマーベリック機は操縦不能のきりもみ状態におちいる。脱出の際の不慮の事故でグースを失い、マーベリックは激しい自責の念にさいなまれる。事故調査委員会のによる査問でパイロットとしての責任を問われなかったにもかかわらず、「彼を飛ばし続けろ」と言うヴァイパーの願いも空しく、マーベリックは自信を喪失し、かつてのような攻撃性を失った弱気な戦闘機パイロットに変貌する。ワシントンDCでの就職を決めたチャーリーからは失望の意を告げられて去られてしまう。

野獣のような激しさは影を潜め、このまま流されてトップガンはおろか海軍を辞めるか、在学中に貯め込んだ好成績点と事故後の成績不振とを相殺して生前グースが望んでいたように平凡な成績でもいいからトップガンを卒業して、その後には普通退役するか迷うマーベリックに対し、かつて彼の父親の戦友でもあったヴァイパーは、父の死は軍事境界線を越えた上空での交戦によるために国家機密扱いとされたものの、実は友軍機を救うために多数の敵機の攻撃に晒されて、その犠牲となった英雄的行為であったという真相を知らせて励まし、復活を促す。

周囲の励ましもあってマーベリックはトップガンの卒業式に出るが、その謝恩会中にインド洋上での情報収集活動中の巡洋艦援護の緊急出撃命令が彼を含む幾人かに届く。レーダー要員の決まっていないマーベリックに、ヴァイパーは自分が一緒に飛んでもいいとまで言って彼を励ました。ヴァイパー自身についても、実技飛行初日の午後にジェスターと話し合ったたように、デューク・ミッチェルを失った時に何もできなかったことを悔やんでいたことへの決着をつけるつもりであった。トップガンでのマーベリックの弱気振りが聞こえていた空母飛行隊長は作戦ブリーフィングで彼をバックアップにまわし、先鋒に発つアイスマンの不信感を無理に押さえつける。2機対2機のつもりで飛び立った後でレーダーが捕らえた敵機機影は瞬く間に4~5機に増え、数で圧倒的に勝る敵機によってアイスマンらは苦戦を強いられ、とうとうハリウッド/ウルフマン機が撃墜されるに及んでは、マーベリックは自らに自信が持てないままで出撃を余儀なくされる。

超音速飛行でやってきた戦闘域で、アイスマン/スライダー機1機に対する敵機5機のローリング・シザー機動による猛烈な攻撃を目の当たりにしてマーべリックは愕然としていたが、後方からの1機に気を取られて、知らない間に自分らの前方から向かってきた1機がすれ違いざまに起こした乱気流によって一時的な機の制御不能状態に陥る。マーベリックは辛くも制御不能状態から回復はしたもののグースを失った恐怖の記憶が甦り、怖気付いてしまって戦闘域から逃げ出した。空母戦闘指揮所内で無線会話をモニタリング中だった飛行隊長の罵怒声は届かないまでも、レーダー要員であるマーリンの叱咤やグースのドッグタグを握りしめ、まるで後席に彼がいるかのようにいつもの台詞の「教えてくれ。教えてくれ、グース…」と、祈るかのように呟きながらマーベリックは戦闘復帰を果たし、苦戦するアイスマン/スライダー機と協調して敵機を4機撃墜、1機を撤退させることに成功。撃墜されたハリウッドらも無事に生還してアイスマンらとフライトデッキ上でわだかまりを解消させた。この一戦によってマーベリックは一匹狼からチームワークを知る優秀なパイロットへ成長したばかりでなく、グースを失った自責の念は克服され、僚友の死の悲しみを振り払うかのようにドッグタグを大海原に放り投げ、彼なりの弔いを行なった。世界中に報道された戦果でもあったことにより、これに気を良くした軍上層部の計らいによってマーベリックは教官としてトップガンへ戻り、更にその報せを聞いてDCから戻っていたチャーリーと、二人の出会いのきっかけとなった思い出の曲に包まれながら劇的な再会を果たす。

[編集] 製作・撮影

  • 劇中の台詞ではパイロットや教官を氏名ではなくコールサイン(劇中では“コールサイン”と呼んでいるが、コールサインは実際は航空管制上での呼出符号のことである。本来、「マーベリック」のようなパイロットの非公式な呼称【=あだ名】のことは“タックネーム”(TAC NAME)と呼び戦闘訓練時や実戦時の航空機間での交信で使われることはあっても、コールサインとして航空管制上の符号で使うことはない。)で呼んでいる。トム・クルーズ演じるピート・ミッチェルのコールサイン「マーベリック(Maverick)」は焼印の押されていない仔牛を由来とする、組織に属さない異端児のニックネームである。また、ヴァル・キルマー演じるトム・カザンスキーのコールサイン「アイスマン(Iceman)」はクールなキャラクターのニックネームとして、スポーツ選手にも付けられている。ちなみに、コールサインは機体のコックピット脇に書かれていることがある。
  • 敵機として登場する「MiG-28」は架空機であり、冷戦最中の撮影当時、ソビエト連邦製の戦闘機を調達できなかったことから、MiG-21に似た特徴を持ち、実際にトップガンなどの訓練でアグレッサー部隊の仮想敵機として使われたノースロップF-5を使用している。
  • ドッグファイト中にF-14やMiG-28が爆破されるシーンでは、大きさが異なる数種類の模型が使用された。また、現実味のある背景(本物の空)にこだわり、屋外で実際に火薬を使い爆破して撮影された。
    劇中でグースがピアノを弾くシーンの他、ラストシーンでの撮影に使われた、カンザスシティー・バーベキュー
  • 軍用機の中には、劇中のグースのような射出座席の射出の時にキャノピーに激突する事故が起こらないよう、AV-8Bのように脱出時にはキャノピーを火薬で爆砕する脱出方式を採用したり、F/A-18E/F(EA-18G)の様に射出座席上部にキャノピーブレーカーと呼ばれる突起物を装備し、脱出時に射出座席がキャノピーに接触しても粉砕できるようにする等の対策を行っている。
  • ドッグファイトのシーンは短い時間でインパクトのある映像とするため、CM撮影の監督を起用したといわれる。
  • これが日本製アニメ『超時空要塞マクロス』の影響を受けて制作された、という説を一部のライターが唱えている[7]。本作の冒頭の発進シーンは『マクロス』のオープニングと非常に似ている。また同作の劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』をベースに製作されたセガサターン/プレイステーション用の同名ゲームソフトでは、新規ビジュアルシーンとして洋上の航空母艦プロメテウスからの発進シーンが追加されている。

[編集] その後

  • 1996年にミラマー海軍基地は海兵隊の管轄に代わっており、本作のタイトルともなった海軍航空兵器学校(Navy Fighter Weapon School)はネバダ州のファロン(Fallon)に移転し、海軍制空戦略センター(Naval Strike Air Warfare Center)に編入されている。なお、同センターでは海軍特殊部隊SEALsの訓練も行われている。
  • サンディエゴのダウンタウン、マーケットストリート沿いにあるカンザスシティー・バーベキューはラストシーンでチャーリーがかけたジュークボックスを保存するなど、本映画の撮影に使われた当時の風景を保存して営業を続けている。(2008年6月26日の火事により休店[8]していたが、現在は営業再開している。)
  • 公開時、劇中のパイロット達が着用するミリタリーウェアが注目され、刺繍ワッペンがついたMA-1タイプのフライトジャケットやレイバンのアビエイターモデルのサングラスが流行した。なお、マーベリックが着ているフライトジャケットはG-1タイプである。同様にマーベリックが乗るバイク、カワサキ・GPZ900Rも人気車種となった(劇中で乗っているのは北米輸出仕様車のA3型と思われる)。
  • 自衛隊裏物語という本によると、これを見た日本の若者は一時的に戦闘機のパイロットに志願するものが増えた。また、日本の名パイロットの一人、ロック岩崎が、航空自衛隊における自らのTACネームを決める際に「マーベリック」を希望した直後、即却下されたという逸話も有る。
  • これだけの人気作品であるにも関わらず続編が制作されなかったのは、主演のトム・クルーズがこの作品の出来を非常に気に入り、続編が制作されることでこの映画の価値が低下することを嫌ってトム・クルーズ自らがこの映画の続編制作権を買い取ってしまったためである。2009年現在続編の制作が噂されているが、トム・クルーズ本人の許諾を得なければ実現は不可能な状態である。

[編集] キャスト

※()内は本名

[編集] 日本語吹き替え

DVD フジテレビ
ゴールデン洋画劇場
日本テレビ
金曜ロードショー
テレビ東京
木曜洋画劇場
マーベリック 塚本高史 渡辺裕之 高橋広樹 森川智之[9]
チャーリー 湯屋敦子 吉田理保子 日野由利加 安藤麻吹

木曜洋画劇場』において最後に放送された洋画は本作である。

[編集] サウンドトラック

主題歌・挿入歌といった歌曲を集めたソングアルバム(歌以外も1曲のみ収録)が「オリジナル・サウンドトラック盤」として繰り返し発売されているが、歌以外の劇中音楽を集めたレコード・CDは未だに発売されていない (海賊盤CD-ROMは存在する)。また、そのソングアルバムに収められた「トップガン~賛美の世界~」も、劇中に使用されたものとは別の演奏である。

プロデューサーのドン・シンプソンとジェリー・ブラッカイマーが手がけた『フラッシュダンス』や『ビバリーヒルズコップ』と同様に、本作もMTV感覚の映像作品としてロックやポップ・ミュージックをBGMに使用している。これらを収録したサウンドトラックも大ヒットし、ビルボードアルバムチャート1位を獲得。ベルリンが歌う挿入歌「愛は吐息のように」(Take My Breath Away)もシングルチャート1位を記録し、アカデミー賞ゴールデングローブ賞において主題歌賞を受賞した。

また、主題歌であるケニー・ロギンスの「デンジャー・ゾーン」やエンディングテーマであるチープ・トリックの「マイティ・ウィングス」も、アクロバットショーのBGMに使われる人気曲となっている。

# 曲名 歌唱・演奏 曲長
1 デンジャー・ゾーン~TOP GUN THEME ケニー・ロギンス 3:33
2 マイティ・ウィングス チープ・トリック 3:50
3 真昼のゲーム ケニー・ロギンス 3:56
4 リード・ミー・オン ティーナ・マリー 3:44
5 愛は吐息のように~TOP GUN LOVE THEME ベルリン 4:12
6 ホット・サマー・ナイト マイアミ・サウンド・マシーン 3:36
7 ヘブン・イン・ユア・アイズ ラヴァーボーイ 4:04
8 炎をぬけて ラリー・グリーン 3:42
9 行き先のない旅 マリータ 3:46
10 トップガン~賛美の世界~ ハロルド・フォルターメイヤー&スティーヴ・スティーヴンス 4:12

[編集] 受賞歴


[編集] 関連作品

[編集] 出典・脚注

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  1. ^ "Top Gun (1986)". Box Office Mojo. 2009年11月29日 閲覧。
  2. ^ [1]
  3. ^ 過去収益上位作品(配給収益10億円以上番組)1987年(1月〜12月)(社団法人 日本映画製作者連盟)
  4. ^ DVD特典のメイキングより。実際に戦闘機の後席に乗せられた感想は「散々だった」とのこと。強烈なGにより、殆どの俳優が具合が悪くなったという。
  5. ^ 『トップガン』には続編企画があった!(シネマトゥデイ)
  6. ^ トム・クルーズ、22年ぶりに『トップガン』のマーヴェリック役再び?(シネマトゥデイ)
  7. ^ 柳澤泰彦「アメリカでも大人気のバルキリーの魅力」『別冊宝島293 このアニメがすごい』(宝島社、1997年、p173
  8. ^ [2]
  9. ^ DVD版ではアイスマンの吹替えを担当。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク


最終更新 2009年11月29日 (日) 15:00 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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