トランパス (交通プリペイドカード)

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トランパスは、名古屋鉄道名鉄バス名鉄東部交通名古屋市交通局名古屋臨海高速鉄道あおなみ線)・愛知高速交通リニモ)で共通利用できる磁気記録式乗車カードシステムの名称である。同様のシステムとして、首都圏パスネット(現在はICカード式のPASMOへ移管)や、京阪神地区のスルッとKANSAI(ICカード式のPiTaPaも並行導入)がある。

1998年5月6日から発売されている名古屋市交通局のユリカの方式を名古屋鉄道が採用する形で、2003年3月27日上飯田連絡線開業時に共通化された。

2010年度第4四半期の2011年1〜3月にICカード乗車券を導入する事が発表されており[1](仮称・トランパスIC)、東海旅客鉄道(JR東海)のTOICA及び東日本旅客鉄道(JR東日本)のSuicaとの相互利用サービスについても、2012年度を目標に検討開始した事が発表されている[2]

目次

[編集] カードの名称

以下の導入事業者がトランパス対応カードを販売している。

[編集] 利用方法

[編集] 鉄道

カードを自動改札機に直接投入して入・出場する。入場時に入場情報を書き込み、出場時に乗車した区間の運賃を精算する。また、名鉄⇔地下鉄の間を直通列車などで移動する場合も、出場時に名鉄・地下鉄の乗車区間の運賃を一度に引き落とす。ただし、カード残額がその隣の駅までの最低運賃に満たないと入場できない。なお、出場の際に経路が複数存在する場合は、社局間を跨いだ場合も含めて改札を出ることなく運賃が一番安くなる経路を用いて精算される。

自動券売機での乗車券購入や、自動精算機での乗り越し精算にも利用できる。ただし、複数人や子供が利用する場合やトランパス非対応駅で出場する場合は、あらかじめ自動券売機で乗車券と引き換え、乗車券で入場する必要がある。

名鉄・名古屋市営地下鉄・リニモの自動改札機は2枚以上のカード・乗車券類の一括投入に対応しておらず、重ねて投入すると「枚数超過」となり通過することができない(必ず自動精算機で精算する必要がある)が、あおなみ線の自動改札機はカード・乗車券類の2枚一括投入が可能である。

カード裏面には最大で43回まで乗降記録が印字される。内容は利用月日・利用時間・乗車駅・降車駅・乗継情報・残額である(参考)。44回以降の乗車記録については#特殊な取り扱いを参照のこと。

名鉄は2008年6月29日でトランパスの新規導入を終了したため、導入しない広見線明智 - 御嵩間と蒲郡線各駅利用者のために、広見線新可児駅と蒲郡線吉良吉田駅に「のりかえ改札口」が設置されている。

前述のように、名鉄の一部区間にはトランパスが導入されなかったが、非対応区間にまたがる場合は、のりかえ改札口を経由する場合に限り、以下の方法により利用することができる(小児、及び複数人利用は不可。詳細PDF)。広見線の非対応区間と蒲郡線の非対応区間を相互利用する場合は、2度のりかえ改札口を通ることになるが、同様に利用可能である。

非対応区間→対応区間
例えば、御嵩駅から犬山駅に行く場合、御嵩駅の自動券売機で乗車駅証明書(無料で発行)を受け取って乗車し、新可児駅の「のりかえ改札口」で係員に乗車駅証明書とトランパスカードを提示する。御嵩駅からの乗車記録(ただし、入場時刻は新可児で処理を行った時刻)を付加したカードが乗客に返却されるので、そのカードで犬山駅まで乗車し、通常通り自動改札機で出場する。
対応区間→非対応区間
例えば、新安城駅から蒲郡駅に行く場合、新安城駅では通常通り自動改札機で入場し、吉良吉田駅の「のりかえ改札口」で係員に「蒲郡駅まで乗車」と申告してトランパスカードを提示する。その場で全区間(新安城→蒲郡)の運賃の引き落し処理が行われる。蒲郡駅までのSFカード精算済み証(レシート状の用紙)が渡され、蒲郡駅での下車記録を付加したカードが返却されるので、蒲郡駅ではSFカード精算済み証を駅員に渡して出場する。または、新安城駅の自動券売機で蒲郡駅までの切符を買っておく。
非対応区間の無人駅で降りる場合
「のりかえ改札口」でSFカード精算済み証を受け取るまでは上記と同じ手順だが、降車する際にSFカード精算済み証を運転士もしくは車掌に渡す。

ただし、JR東海管理の名鉄尾西線弥富駅ではこのような扱いはなく、弥富駅から乗車する場合は、現金で目的地までの乗車券を購入するか、又は現金で名鉄の最低区間運賃の乗車券(弥富 - 五ノ三間 180円)を購入して着駅でトランパスで精算することになる。トランパスで入場して弥富駅で下車する場合は、#誤って非対応駅で下車してしまった場合を参照の事。

[編集] バス

社・局により利用方法が異なる。

名鉄バス名鉄東部交通
  • 乗車時に乗車口にあるカード読み取り機にカードを通し(この時に整理券を取る必要はないので、読み取り機に整理券番号が表示される)、降車時に運賃箱のカード精算機にカードを通す(この時に乗車された区間の運賃が差し引かれる)。
名古屋市営バス(以下、市バス)
  • 乗車時(基幹2号系統は降車時)に運賃箱のカード精算機にカードを通すと乗車運賃が差し引かれる。
  • ただし、高速1号系統(栄 - 森の里団地間)は高速道路を通行するために10円の加算運賃制度を導入しており、高速道路区間を利用しない場合は乗車時に運転士に申告しなければならない。同路線は大半の利用者が高速道路区間を通過するため、申告しないと高速道路区間前で降りる場合でも自動的に高速利用料金〈10円〉を加算した運賃が差し引かれてしまう。また、運転士に申し出ることで高速料金だけをカードから差し引くことも可能である。

なお、鉄道・バス共カードの残額が不足した場合は別のカードや現金を追加して利用する(積み増しの項を参照)。

[編集] プレミアム

他の私鉄系乗車カードとは異なり、利用可能金額にプレミアムが付くという特徴がある。これは回数乗車券の代替を目的としているため、名鉄以外の導入事業者では回数券を発売していない。名古屋市交通局ではユリカの発売(1998年5月6日)と引き換えに回数券の発売を中止した(当時はトランパス発足前だった)が、名鉄は引き続き名鉄名古屋駅金山駅を基点とした一部区間で回数券(割引きっぷ)を発売しているほか、通常の回数券・時差回数券および土休日回数券の発売も行っている。広見線の末端区間・蒲郡線および尾西線弥富駅でのトランパス非導入が決定したため、名鉄が通常の回数券の発売を中止することはないと考えられる(但しSFパノラマカード5600は回数券より割安、というPR看板がところどころで見られるようになった)。

プレミアムの金額は下表の通りである。

発売金額 発売社局 利用可能
金額
払い戻し
500円 500円 不可
1,000円 1,000円 不可
2,000円 2,200円
3,000円 3,300円
5,000円 5,600円
凡例
  • 「名」:名鉄・名鉄バス・リニモ
  • 「市」:名古屋市営地下鉄(以下地下鉄)・市バス
  • 「あ」:あおなみ線
  • トランパス対応カードには券面表面に「トランパス」ロゴが印刷される
    • トランパス発足前に発行されたユリカにはロゴがないが、「トランパス」としてそのまま利用できる
  • 500円券は贈答・記念品用
  • 小人用ユリカはトランパスに対応していない(地下鉄・市バスと名鉄バス〈名鉄東部交通を含む〉のみ有効)

[編集] 積み増し

トランパスは、各社・局規定の残高以下になった場合、自動券売機に現在使用中の対応カードを挿入して2,200円分(購入金額2,000円)・3,300円分(同3,000円)・5,600円分(同5,000円)のカードを購入すると今まで使用していたカードの残高を新たに購入したカードの残高に加算することができる。これを「積み増し」と言う。

積み増しが可能となる残高は下記の通りである。

  • 地下鉄各駅:310円以下
  • 名鉄線各駅:690円以下(ただし5,600円分〈購入金額5,000円〉のカードに積み増しする場合は1,500円以下から可能)
  • リニモ各駅:500円以下

元のカードの残高は新しく購入するカードに引き継がれ、元のカードと新しく購入したカードの2枚が出てくる。なお、元のカードは回収されないので、誤って新たに購入したカードを捨ててしまわない様に注意が必要である。その際に元のカードの裏面最後に「増済」と印字され、残高が二重線で消される。対して新たに購入したカードの表面には「積増」印字がされ、元のカードの残額と購入したカードの利用可能額を合算した金額が裏面に印字される。

ただし、あおなみ線の各駅は自動改札機がカード2枚同時投入に対応しているため、自動券売機は積み増しに対応していない。このため、カードの残額が初乗り運賃に満たない場合、乗車駅では残額不足のカードと残額合計が初乗り運賃以上になる新たなカードの2枚を重ねて自動改札機に投入して入場し、降車駅では入場時に使用した2枚のカードを重ねて自動改札機に投入して出場する。なお、残額が0円になった元のカードは回収されない。これは他の共通カード(スルッとKANSAIなど)とは異なる使用方法である。

[編集] 乗り継ぎ割引

乗り継ぎ割引額(大人)
乗車組み合わせ(順不同) 割引額
名鉄電車 名鉄バス 80円
名鉄バス 名鉄バス 40円
地下鉄 市バス 80円
地下鉄 あおなみ線 80円
あおなみ線 市バス 80円
市バス 市バス 80円

以下の場合に乗り継ぎ割引が受けられる。割引額は右表の通りである。

  • 1乗車目と2乗車目の間が90分以内(鉄道は入場時〈自動券売機で乗車券を購入した場合は購入時、精算の場合は精算時〉に、バスは精算時に判定される。ただし名鉄バスの2乗車目は乗車時)
  • 1乗車目の運賃全額をトランパスから支払う(名鉄ではトランパスで購入した普通乗車券併用の精算であっても無効)
  • 1枚のカードを複数人で利用した場合は対象外となる
  • リニモは割引がない
  • 2乗車目で乗り継ぎ割引となった場合、次は必ず1乗車目となる
  • 名鉄の駅から地下鉄の駅まで、自動改札機もしくは連絡乗車券を購入した場合は、2乗車目の時は名鉄、1乗車目の時は地下鉄として同時に扱われる。その逆も同様である。

共同運行区間:次の区間を共同運行区間として扱い、名鉄バスを市バスとして含める。

  1. 名鉄バスセンター・栄 - 三軒家
  2. 栄・名鉄バスセンター - 大治西条

但し逆の扱い(市バスを名鉄バスとして含める)は受けられないので注意が必要。

カード裏面に乗継情報が印字されるので、乗り継ぎ割引が受けられるか否かを確認することができる。

※Xと表示:条件を満たしていれば次回乗車で割引
※C(名鉄バス同士ではW)と表示:今回の乗車で割引
※■と表示:割引されない

[編集] 特殊な取り扱い

[編集] 払い戻し

トランパス対応カードは、発売額が2,000円以上のカードに限り利用可能社・局の駅の窓口で払い戻しの取り扱いを行う。残額から発売時に付けたプレミアム額(例:ユリカ5600なら600円)と手数料200円を差し引いた額を払い戻す。なお、発売額が500円と1,000円のカードは払い戻しできない。

[編集] カードで引き換えた乗車券が不要になった場合

トランパス対応カードを自動券売機に挿入して乗車券に引き換えた後に当該乗車券が不要になった場合、現金では払い戻しの取り扱いができないため、引き換えた乗車券の金額をカードに戻してカードの再発行を行う(ただし手数料が必要)。

[編集] 印字満杯

トランパス対応カードの裏面には乗降記録が印字されるが、1枚のカードに最大で43回までの乗降記録を印字することが可能である。それ以降も残額がある場合、44回目にあたる場所には「印字満杯」と印字され、そのカードでは自動改札機に投入することができないため、駅の自動券売機または窓口でカードの再発行を受ければ印字満杯カードの残額が新しいカードに引き継がれるので、再び残額分のカードを使用することができる。

[編集] 0円券

カードの残額が1乗車目の乗車区間の運賃と同じ場合に残額が差し引かれたカードの残高はなくなるが、その乗車区間で乗り継ぎ割引が適用される場合はそのカードを使って2乗車目で乗り継ぎ割引を受けることができる。

例えば、1乗車目で残額200円のカードで市バスに乗車するとする。乗車した時点でカードの残額は0円となるが、裏面には「乗継有効」と印字され、乗り継ぎ割引が有効である情報が記録された状態になる(俗に「0円券」)。続いて2乗車目に地下鉄に乗車する時には駅の自動券売機で0円券を先に挿入した後に他のトランパスまたは現金を追加することで乗り継ぎ割引が適用された運賃で乗車券を購入することができる。この取り扱いは地下鉄とあおなみ線など乗り継ぎ割引が適用される乗車方法すべてで有効である。ちなみに、乗り継ぎ割引が適用された後の0円券の裏面には「乗継完了」と印字され、カードとしての役目を全うする。

[編集] 敬老パスなどで名鉄線へ乗り越した場合の扱い

敬老パスなどの地下鉄全線無料パスで名鉄線へ乗り越した場合、トランパス対応駅では当該乗車券とトランパス対応カードで名鉄線区間の運賃を支払うことができるが、トランパス未対応の駅の場合はカードを使用することができないので、全額現金での精算となる。なお、「(市バス・)地下鉄(共通)一日乗車券」や「ドニチエコきっぷ」など名鉄線では使えないカードで同線へ乗り越した場合、同線のトランパス未対応区間では同様に全額現金での精算となる。トランパス対応駅ではトランパスで精算出来るが、自動精算機で直接処理することは出来ないので有人窓口で、トランパス対応駅でかつ駅集中管理システムの導入された無人駅の場合は、自動精算機の横に設置されたインターホンで管理駅の係員に連絡し、管理駅から精算機の操作を受けた上で精算する。

[編集] 誤って非対応駅で下車してしまった場合

トランパスで入場したが、誤ってトランパス非対応の駅で下車してしまった場合、トランパス対応カードでは精算することができない。この場合、乗車した列車の車掌または降車駅の駅係員にトランパス対応カードを提示の上現金で精算して証明書を発行してもらい、次回利用する前までにその証明書と誤入場したトランパス対応カードを対応駅の改札窓口へ提示してキャンセル処理を受ける必要がある(詳細は次項)。

また、名古屋市交通局発行の昼間割引ユリカはトランパス非対応のため、誤って名鉄線へ乗り越してしまった場合、乗車した列車の車掌または到着駅(無人駅ではインターホンで管理駅)の係員へ申し出て現金にて同線乗車区間の運賃を精算して証明書を受け取り、次回地下鉄を利用する際に地下鉄駅の改札窓口へユリカと証明書を提示して地下鉄区間の運賃を精算することにより再びユリカの使用が可能となる。

[編集] キャンセル処理

トランパスで入場したが、トランパス非対応駅で出場するなど、事情があってカードを使用せずに出場する場合、カードの入場記録を消去する必要がある(キャンセル処理)。これは駅窓口にある端末で行うもので、改札口の駅員に申し出れば処理することができる。入場記録が残ったまま(キャンセル処理をせずに)出場すると次回からそのカードが使用できないので、必ず処理を受けなければならない。なお、この取り扱いはバスではできない(精算処理が1回で完結するため処理の必要がない)。

[編集] 名鉄⇔近鉄乗換の場合

名鉄名古屋駅に近鉄乗換改札がある。このときは、トランパス+近鉄の乗車券または近鉄線対応ICカード(PiTaPaICOCA)で乗り換え可能。

[編集] 再発行

磁気を帯びたものに近付けるなどしてカード内の磁気情報が乱れてしまった時や、折れ曲がるなどしてカードリーダーに通すことができなくなった場合は、裏面の残額がはっきりと判る場合のみ駅窓口に申し出ることでカードの再発行が受けられる。この場合、カードの表面に再発行したことを示す記号([再])が印字される。地下鉄では使用できないバス昼間割引ユリカでも駅窓口に申し出ることで再発行が受けられる(バス昼間割引ユリカは地下鉄駅のみの取り扱い)。使用できなくなったカードはカードの再発行と引き換えに回収され、返却されない。なお、無人駅ではカードの再発行ができないので、トランパス対応有人駅の改札窓口へ申し出るか、インターホンで下車駅の管理駅係員に問い合わせる必要がある。

[編集] 45回目の印字

稀なケースだが、カードが前記の印字満杯の状態でかつ乗り継ぎ割引が適用される0円券の場合に発生するものである。43回目の印字で、1乗車目が乗り継ぎ割引が有効な場合にカード裏面の43回目の下に「乗継有効」と印字され、2乗車目の時に乗継有効のカードを先に挿入した後に他のトランパスや現金を追加することで乗り継ぎ割引が適用された運賃の乗車券を購入することができるが、「乗継完了」の印字は「乗継有効」の下の45回目にあたる場所に印字される。これがカード裏面に印字できる最高回数である。

[編集] 利用可能な交通機関

利用可能路線図(鉄道のみ)はこちらを参照。

[編集] 備考

  • 名古屋ガイドウェイバス志段味線(ゆとりーとライン)はトランパス未加盟のため、SFパノラマカードあおなみカードは利用できないが、ユリカと名鉄バスカードは使用できる(パノラマカード・パノラマプラスカードは名鉄と同じく2008年3月31日をもって使用終了)。
  • 名古屋市内に乗り入れている鉄道会社であっても、東海旅客鉄道(JR東海)や近畿日本鉄道(近鉄)などトランパスが未導入の会社がある。これらJRや近鉄の駅でトランパス対応カードを自動改札機に投入しても改札機の扉が閉まるので注意が必要である。実際にトランパス対応の鉄道会社と乗り換えが可能な近鉄名古屋駅などでトランパス対応カードを誤投入してしまうケースがしばしば見受けられる。
    • 名古屋駅のJR東海線⇔あおなみ線、金山駅のJR東海線⇔名鉄線の連絡改札口の自動改札機はJR東海の磁気乗車券との2枚投入に対応している上、TOICASuicaICOCAとトランパスとの同時処理が可能である。近鉄名古屋駅と名鉄名古屋駅との連絡改札口に設置されている自動改札機は近鉄のPiTaPa導入当初は磁気乗車券との2枚投入に対応しているだけでPiTaPa・ICOCAとトランパスとの同時処理はできなかったが現在は可能となっている。
  • 名鉄バスの子会社である名鉄バス東部(旧名鉄東部観光バス)の担当路線のうち、蒲郡営業所が担当する路線(旧サンライズバス)ではトランパスは使用できないので注意(名鉄バスカードも含む)。

[編集] 過去の利用可能線区

[編集] ICカード化

トランパスは接触型の磁気カードシステムである。しかし、非接触型ICカードへ移行されれば消耗品費や保守費の低減などのメリットがあり、動向が注目されていたが、導入事業者である名古屋鉄道(名鉄グループの豊橋鉄道を含む)や名古屋市交通局でも2010年までにそのシステムを導入することが2006年に明らかになった(両社局間は共通利用を前提)[3]。それに伴い名鉄と名古屋市交通局は2007年9月にICカード導入に関する企画を行う新会社を設立した。また、システム構築は日立製作所が担当する[4]

ICカード乗車券の基本サービス内容は、プリペイド方式(前払い方式)で、利用実績に応じたマイレージポイントを採用する[5]。ICカードの対象券種は、SFカード及び定期券としている。

導入スケジュールとして、2009年(平成21年)度までに耐用年数を経過した自動改札機や自動券売機・自動精算機をICカード対応の機器に順次更新するほか、ICカード乗車券システム及びICカードセンターシステムの開発を行い、2010年(平成22年)度中に供用開始する予定である。なお、センターシステムは9社・局が参加して共同開発を行っている[6]

2009年2月12日、名古屋市交通局と名鉄は、ICカード乗車券に電子マネー機能を搭載する方針を明らかにした[7]

2009年3月24日、JR東海の松本正之社長は、名古屋鉄道と名古屋市交通局が導入するICカード乗車券と同社のTOICAとの相互利用も「積極的に検討する」事を公表した[8]

2009年3月25日、名古屋市交通局は2011年1〜3月に、電子マネー機能を搭載したICカード乗車券を導入する事を発表した[1]。電子マネーに対応する店舗数は、駅売店や地下街など900店を目標としている。共同で導入する名鉄も、駅売店や沿線の商業施設で電子マネーに対応する方針を示しており、将来的には子会社が経営する駐車場や名鉄グループのタクシーでの電子マネー導入も目指している[9]

ICカード乗車券については、2009年6月11日、JR東日本のSuica、JR東海のTOICAとの相互利用サービスについて、2012年度の実現を目標に検討開始したことが発表された[10]

[編集] 他の事業者

東海地方では2004年静岡県遠州鉄道が鉄道・バス共通のICカード乗車券「ナイスパス」を導入したのを皮切りに、JR東海も在来線向けのICカード乗車券「TOICA」を2006年11月25日から名古屋都市圏で導入し、2008年3月1日からは静岡駅を中心としたエリアへと拡大、さらに同月29日からはSuica・ICOCAとの相互利用を開始した。また、2006年12月1日からは岐阜県岐阜バスで「ayuca」が導入された。三重県三重交通については未定。

さらに2007年4月1日からは関西民鉄の「PiTaPa」も近鉄の名古屋地区の路線の各駅(ただし内部線八王子線養老線〈現・養老鉄道〉と志摩線の一部駅を除く)に導入され、また静岡県の静岡鉄道しずてつジャストライン(両者はLuLuCaを導入)でも同年9月1日から名古屋地区を飛び越してPiTaPaとICOCAが利用可能となっている。

[編集] 課題

関東でのPASMO、関西でのICOCA・PiTaPaの普及・導入やこれらシステムの相互運用実施も進捗していることもあり、トランパスもJR東海及び近鉄と共通利用できるシステムを望む声がある。

これに対して、名古屋市交通局ではICカードの導入後、JR東海のTOICA、近鉄とも将来的には相互利用できるシステムにしたいと述べていた[11]が、2009年6月11日に、JR東海のTOICAとJR東日本のSuicaとの相互利用サービスについて、2012年度の実現を目標に検討を開始した事が発表された[10]。ただし、近鉄が導入しており、関西の多くの鉄道事業者・バス事業者が導入しているPiTaPaとの相互利用の検討は現在のところなされていない。

2009年3月26日には国土交通省中部運輸局長が、中部圏でのICカードについて、鉄道各社間での相互利用を促進するように表明している[12]

[編集] 関連項目

  • TOICA(JR東海が発行するICカード乗車券。2012年度からの相互利用開始を予定)
  • Suica(JR東日本が発行するICカード乗車券。2012年度からの相互利用開始を予定)
  • セディナ(旧CFのメディアによるクレジットによるオートチャージの予定。OMCクオーク・セディナカードでは不可。)
  • ユニー(愛知・岐阜の名鉄沿線を中心にアピタ・ピアゴにおいて電子マネーを予定)

[編集] 脚注

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  1. ^ a b 名古屋市交通局がIC乗車券導入 電子マネー対応、11年初頭から中日新聞、2009年3月25日
  2. ^ IC乗車券の相互利用サービスの検討を開始しました、名古屋鉄道、2009年6月11日
  3. ^ ICカード乗車券の導入について、名古屋鉄道、2006年2月13日
  4. ^ ICカード乗車券導入に伴うセンターシステムの開発業者の決定について、トランパスIC協議会、2007年10月1日
  5. ^ IC乗車券でマイレージ制 名古屋の地下鉄・バス、10年度から、中日新聞、2008年11月14日
  6. ^ 第5回 名古屋市交通事業経営委員会 議事録PDF、2008年4月21日
  7. ^ IC乗車券に電子マネー 名古屋市営地下鉄と名鉄、10年度から、中日新聞、2009年2月12日
  8. ^ JR東海「トイカ」、名鉄と相互利用検討 2010年春、NIKKEI NET、2009年3月25日
  9. ^ 名鉄、タクシー再編検討 新3カ年経営計画を発表、中日新聞、2009年3月23日
  10. ^ a b IC乗車券の相互利用サービスの検討を開始しましたPDF、東日本旅客鉄道、東海旅客鉄道、名古屋市交通局、名古屋鉄道、2009年6月11日
  11. ^ 第3回 名古屋市交通事業経営委員会 議事録PDF、2007年4月24日
  12. ^ 中部運輸局長、鉄道各社のIC乗車券、「相互利用の促進を」。、日本経済新聞、2009年3月27日

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年9月13日 (日) 12:14 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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