トリケラトプス

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トリケラトプス
生息年代: 中生代白亜紀後期、68–65 Ma
トリケラトプス
トリケラトプス想像図
地質時代
白亜紀後期
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 鳥盤目 Ornithischia
亜目 : 周飾頭亜目 Marginocephalia
下目 : 角竜下目 Ceratopia
: ケラトプス科 Ceratopidae
亜科 : カスモサウルス亜科 Chasmosaurinae
: トリケラトプス属 Triceratops
学名
Triceratops
Marsh1889
シノニム
ステルロロフス Marsh1891
クラオリンクス? Cope1892
ウグロサウルス Cobabe & Fastovsky,, 1987

トリケラトプスTriceratops)は、中生代白亜紀後期マーストリヒト階北米大陸に生息した植物食恐竜の一。白亜紀最後の恐竜の一つで、中生代の終わりとともに姿を消した。

目次

[編集] 形態

体長約9m、体重約5t~8.5t。四足歩行。北米に生息した、最大にして最後の角竜である。トリケラトプスとは「3本の角を持つ顔」を意味しており、これは1本の鼻角と、目の上にある2本の上眼窩角に由来する。首の筋肉が発達していたと考えられており、闘争の際にはこの角を用いたと推測される(角や四肢の構造上サイのような突進は出来なかったという説もある)。頭骨の半分を占める、後頭部から首の上にまで伸びたフリルも特徴のひとつ。口先は鳥のくちばしのように尖っており、草や木の葉を掴み取って食べていたと考えられる。

トリケラトプスは、同時期同地域に生息したティラノサウルスと同様に、高い人気と知名度を誇る恐竜である。トリケラトプスはティラノサウルスにとって捕食対象であったと考えられる(全ての化石生物と同じように、この二属の生態も推測の域を出ず、映画絵本、あるいはマンガの中で描かれるような闘争を行ったかどうかは不明である)。

完全な骨格はまだ見つかっていないが、1887年に記載されて以来、毎年のように発見された多数の部分的な標本から、一般にも知られるようになった。特徴であるフリルおよび3本の角の機能は議論の的であり、長い間、捕食動物に対する防御機構と思われていたが、現在では原生のトナカイやシロイワヤギ、カブトムシのように、主として同種間での競争や求愛に用いられたという説が支配的である。ただし、この説は護身用の武器として使われた可能性を否定するものではない。

[編集] フリル

トリケラトプスのフリルは、体の比率からするとカスモサウルス亜科全体の平均より小さめであるが、他属の全ての角竜には空いている軽量化のための開口部がなく、頑丈な構造になっている。フリルの役割には、「捕食動物から首を守る盾」「あごを動かす強大な筋肉の付着部」「視覚に訴える性的アピール」「視覚的な威嚇」などの説がある。

[編集] 種の分類

これまでに十数種類が記載されたが、その後の研究で、トリケラトプスは角や後頭部のフリルの形状が、成長に伴い変化し、個体差も大きいことが判明し、現在ではT.ホリドゥスの一種、あるいは、これとT.プロススの2種のみにまとめられている。

[編集] 記載

成長したトリケラトプスは全長約9メートル、体重は4トンに達したと推測される。最も多く発見されている標本は、巨大な頭骨である。成体の頭骨の長さは約2.5mで、その半分弱がフリルである。他のカスモサウルス亜科と同様に1本の鼻角と2本の上眼窩角を備える。上眼窩角の長さは1.8mと言われる。 強力な四肢で重い体を支持していた。前肢の指は5本、後肢の指は4本で、どちらもを有していた。トリケラトプスのようなケラトプス類の前肢の姿勢は、長い間物議をかもしていた。長い間、他の恐竜と同様に、足はゾウのように体に対して垂直に伸びていたという考えが浸透していた。その考えは、後肢に関しては議論の余地なくあてはまる。 しかしながら、角竜の足跡化石および骨格に基づく最近の研究では、トリケラトプスは鰭脚類のように、手の甲を外側に向けて立っていたということになっている。

[編集] 分類

先述のとおり、トリケラトプスは独特のフリルをもち、北米の角竜の中で最もよく研究されている種類なので、化石を見れば容易にそれと同定できる。

ケラトプス類中のトリケラトプスの正確な位置付けは、この数年にわたって討議された。リチャード・スワン・ルルによる当初のケラトプス類の概観では、ケラトプス類を更に細かく区分する為に2つの亜科を提唱した。1つは、フリルの短いモノクロニウスとトリケラトプスで構成されるセントロサウルス亜科、もう1つは、長いフリルをもつケラトプストロサウルスで構成されるケラトプス亜科である。現在、モノクロニウスとケラトプスはそれぞれ、エウセントロサウルスカスモサウルスシノニムであると広く信じられている。 後の正式な論文発表によって、この分類は支援されるようになり、しばらくの間、トリケラトプスはセントロサウルス亜科であると誤解されることになる。

1949年、化石ハンターのチャールズ・M・スタンバーグがはじめてこの分類に疑問を投げかけ、トリケラトプスは頭骨と角の構造から、カスモサウルス亜科(スタンバーグの分類法におけるケラトプス亜科)に分類されているアリノケラトプスとカスモサウルスに近縁関係にあるとした。しかしながら、ジョン・オストロムや後の世代のデービッド・ノーマンなど、多くの研究者は彼の説を無視した。

リーマンがいくつかの形態素性に基づいて1990年の2亜科の提唱および、トリケラトプスに関する分析を行い、この属をカスモサウルス亜科として定義した。また、後の発見および研究は、スタンバーグの見解を支持した。事実、それ以来トリケラトプスはアカデミックな場におき、短いフリルという特徴とは関係なく、必ずカスモサウルス亜科に分類されている。 更に、1990年の分類学に基づく分析および1993年ピーター・ドッドソンのより進んだ研究による、頭骨の形状に基づく系統的類似性を測定する技術は、トリケラトプスのカスモサウルス亜科中の位置づけを確固たるものしている。

[編集] 系統学での使用

分岐分類において、恐竜の定義(トリケラトプスおよび新鳥類(現代の鳥)の最近の共通先祖と全ての子孫)として使用されている。 また、鳥盤目の定義でも同様な使用がなされている。トリケラトプスが最も進化した鳥盤類の代表であるがためである。

[編集] 起源

長年、トリケラトプスの発生の大部分は不明瞭だった。1922年、新属発見されたプロトケラトプスは、ヘンリー・フェアフィールド・オズボーンによってトリケラトプスの先祖と見なされていた。それから新発見がなされるまでに何十年間かが経過した。だが近年は、トリケラトプスの先祖と関係するいくつかの恐竜の発見に恵まれた。知られている中で最古の上眼窩角を備えるケラトプス類であるズニケラトプスが1999年に記載された。また、既知の最古(ジュラ紀)の角竜であるインロングの2005年の記載。角竜類の起源を調べるのに不可欠だったこれらの新発見は、一般に角竜の発生を例証した。角竜がアジアで発生し、ベーリング陸橋を渡り、後期白亜紀の始めまでに北米で繁栄した事を物語っているのだ。ケラトプス類全体の直系の祖先はカスモサウルスに似ていたかもしれない。それは約500万年前の北米か、現在のベーリング海に生息していたはずである。

[編集] 発見と種

トリケラトプスの最初の標本は、コロラド州デンバーの近くで1887年の春に見つかった上眼窩角である。この標本はオスニエル・チャールズ・マーシュのもとへ送られた。彼は、この角は鮮新世のものと考え、異常に巨大なバイソンのものであるとした。そのため、標本にはBison alticornisという学名が与えられた。マ-シュは、その翌年までに角竜という分類群の存在を知った。しかし彼は、依然としてB.alticornis哺乳類であると考えていた。 1888年にワイオミング州ランス累層でジョン・ベル・ハッチャーによって採集された、全体の3分の1以上が保存されている頭骨が、彼の考えを変えた。この標本はケラトプス属の新種として発表された。しかしその後、マーシュは再び考えを変え、ケラトプスの一種ではなく、B.alticornisを新属と認め、トリケラトプスと命名しなおした。頑丈な性質をもつ頭骨は、化石として保存されやすく、種と個体の間の変化を研究するのに役立っている。化石はモンタナサウスダコタ、およびカナダのサスカチュワンアルバータでも見つかっている。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年10月11日 (日) 04:42 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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