トリフィド時代
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『トリフィド時代』(トリフィドじだい、原題The Day of the Triffids)はイギリスのSF作家ジョン・ウィンダムによって1951年に書かれた破滅テーマの長編SF小説である。
古典文学中心のペーパーバックである「ペンギンブックス」に初収録されたSFであり、「SFが大人の鑑賞に堪える文学になった」として、世界の読書界に衝撃を与えた。
1960年にBBCによりラジオドラマ化、1962年に映画化(日本語タイトル『人類SOS!』)、1981年にBBCによりテレビドラマ化された。このテレビドラマ版は日本未公開であったが、製作から四半世紀を経た2006年に『デイ・オブ・ザ・トリフィド』の邦題でようやくDVDとしてリリースされた。2001年にはサイモン・クラークにより続編"The Night of the Triffids"が書かれた。 作品の訳題は複数あり『トリフィドの日』『怪奇植物トリフィドの侵略』等もある。東京創元社から発行されている文庫本のタイトルには「食人植物の恐怖」という副題が付いている。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] あらすじ
ある夜、緑色の流星雨が流れ、世界中の人々がその天体ショーを目撃する。歩行する食用植物トリフィドの栽培場で働いていた主人公は、トリフィドの毒を持った鞭で目をやられ、治療のために入院し目を包帯で覆っていたために流星雨を目撃しなかった。その天体ショーの翌日は主人公の包帯を取る日であったが、朝起きて周囲の様子が違うことに気が付き自力で包帯を取る。流星雨を見た人々は皆盲目となっていたのだった。主人公は、誰も目が見えず絶望に覆われたロンドンの街の中を歩き始める。
彼は、さまざまな理由で流星雨を見なかったために目の見える人たちのコミュニティの一員になり、盲目になった人たちを助けるのだが、目の見える人数の絶対的な少なさ、都市機能の停止で次第に盲目の人たちが重荷になり始め、この先どうするか議論となる。そこへ追い討ちをかけるように謎の疫病とトリフィドの脱走が起こる。
疫病で多くの仲間を失い、都市も田園もトリフィドに支配され始めたイギリスで、主人公たちはロンドンから脱出せざるを得ない羽目になる。各地の生き残りを集めながらイギリス国内を田園へ退却し、生存のための、トリフィドからの世界奪還のための戦いを始める。だがそれは圧倒的に人間に不利な退却戦であった。ついに英国本土を放棄した人々は離島・ワイト島に移り、なんとか島内のトリフィドを根絶して、トリフィドに対する反攻と文明再建のための根拠地を確保する。
[編集] 解説
冷戦のさなかに書かれ、その影響を強く受けた小説である。作中でトリフィドが人間による遺伝子操作によって生み出されたこと、知性を持っているのではないかということが示唆される。また、流星雨も人類が宇宙に打ち上げていた人工衛星など何らかの兵器の作動であったのではないか、また流星雨の後の謎の疫病もそうなのではないかという主人公の推測が物語の終盤で呈されている。
[編集] トリフィド
トリフィド (Triffid) は、ウィンダムが考案した歩行性の肉食植物で、三本の太く丈夫な根を持ち上げて歩行することができ、さらに頭部から生える猛毒の刺毛で動物を打って殺し、腐った死体を栄養とする。
良質の植物油が採れるため、首輪と鎖をつけた状態で大規模栽培がされていたが、謎の原因により人類のほとんどが盲目となったいわゆる「トリフィドの日」以降、その鎖を断って野生化し、生き残った人類の大きな脅威となった。
本作を映画化した『人類SOS!』では、ハエトリグサを思わせるデザインとなっている。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 日本語訳
- 『トリフィド時代-食人植物の恐怖』井上勇訳 創元SF文庫 1963年12月
- 『トリフィドの日』峯岸久訳 ハヤカワSFシリーズ 1963年7月
- 『トリフィドの日』峯岸久訳 世界SF全集19 早川書房 1969年1月
- 『怪奇植物トリフィドの侵略』中尾明訳 少年少女世界SF文学全集19 あかね書房 1973年3月
- 『地球滅亡の日 植物人間』青木日出夫訳 SF恐怖シリーズ3 秋田書店 1974年11月
- 『トリフィド時代』志貴宏訳 世界文学全集47 学習研究社 1978年
[編集] 映画
詳細は「人類SOS!」を参照
1962年、イギリスにおいてスティーヴ・セクリー監督、ハワード・キール主演で映画化された。
[編集] 関連項目
最終更新 2009年11月5日 (木) 01:30 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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