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本記事では、手塚治虫の医療漫画『ブラック・ジャック』の登場人物について記述する。

なお、メディアにより各キャラの情報に差があるが、ここでは第一に漫画版、第二にテレビアニメ版を基本として記述している。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 独立項目のある人物

ブラック・ジャック
主人公。無免許の天才外科医。略称はBJ。
ピノコ
BJの助手。
本間丈太郎
医師。BJの命の恩人。

[編集] セミレギュラー

ドクター・キリコ
アニメ声優: 山路和弘(OVA版)、鹿賀丈史(劇場版)、若本規夫(劇場版予告)、速水奨(テレビアニメ版)、田中秀幸(FLASHアニメ版)
実写俳優: 草刈正雄森本レオ
高額で安楽死を請け負う医者。痩せぎすの体にこけた頬、長い白髪、眼帯に冷たい微笑、という不吉な外見と相まって死神の化身」という異名を取る。ユリという妹がいて、外見は似ているが性格は正反対で、彼の仕事には常に反対している。ピノコからは初見で「殺し屋の出来損ない」、2度目の時は「あの怖い人」と呼ばれている。
軍医で、軍医時代に瀕死の重傷を負いながらも死にきれずにもだえ苦しむ兵士たちを安楽死させたところ、その兵士たちが死の直前に感謝の言葉を口にしたことがきっかけで安楽死を専門稼業とする。いかなるときでも患者の命を救おうとするBJとは犬猿の仲で、同じ患者を巡って衝突するエピソードがたびたび描かれる。BJが彼の父親を手術した際にも、どうせ助からないと判断し[1]強心剤に見せた毒を注射して死なせてしまい、BJに殴られている(『弁があった!』より)。
しかし、彼は決して医師という立場や技術を利用して殺人を楽しんでいるわけではなく、医師としての自覚やプライドは持っている(「治せる病気なら治すよ。やせてもかれても一応は医者だからな」と言っており、危篤の父の治療も試みていた)。あくまで「安楽死もまた患者を救済するための手段になりうる」という信念に基づく行動である。そのため、本人が希望しない死や、健康な人間の自殺の幇助は決して引き受けない[2]。また、治せる見込みがありながら殺すのも性に合わないようだ。安楽死薬の入った鞄を少年に盗まれるエピソードでは、それが自殺に使用されるのを防ぐためにBJと共に必死に捜索し、話の最後にBJに「おれも医者の端くれだ。命が助かるに越した事はないさ」と話している。またBJと共に極秘で依頼された新型ウィルスにかかった患者を治療するエピソードでは、BJの治療により患者が完治する見込みがあったにも拘らず、マスコミなどへの発覚を恐れ、担当医を交代させた役人が負傷した際に自分のやり方で処置すると言う描写が描かれている[3]。安楽死に対する考えはBJと相容れないものの、自殺を激しく憎み、信念をもって医師としての真摯な姿勢を貫く点など共通している部分も多く、その点では互いに認め合っているところも見られる[4]。また一度はBJの治療で命を救われており、手術で肝臓を半分ほど切り取っている(『99.9%の水』より)。
僅か10回ほどの出演であるが、その圧倒的な存在感のためか非常に印象に残るキャラクターであり、回によってはBJを完全に食っているシーンも存在する。しかしその割にキャラクターとしての肉付けは薄かったのか、『恐怖菌』では不気味な雰囲気を漂わす美男子であり、『二人の黒い医者』、『弁があった!』では壮年の顔つきであったりするなど回によって容姿が相当異なることが多い。
1998年には安楽死を扱うWebサイトに「ドクター・キリコ」を名乗る人物が現れ、相談に訪れた自殺志願者の女性に青酸カリを送付し、服用した女性が死亡するという通称ドクター・キリコ事件が発生し話題となった。
手塚(てづか)
テレビアニメ声優:堀秀行
BJの医大時代からの友人。回生病院勤務の外科医で、自分では手に負えない患者の手術や相談をBJによく持ちかける。また、BJも自身に何か困ったことがあると彼に相談をする描写がある。いわば作者である手塚の分身で、事故現場に居合わせた漫画家だったり、病院の入院患者だったりもする。警察に呼ばれても締切りに追われ原稿を描く、といったある種の自虐ネタもある。
山田野(やまだの)
テレビアニメ声優:大木民夫
BJの医大時代の恩師。口を覆う大きな白ひげが特徴。BJの実力を認めており、何かとBJに便宜を図ってくれる。初登場時には医大の教授であったものの、助教授の草井の陰謀で窮地に追い込まれたところをBJに助けられる。その後、目が悪くなり引退。本間の家を訪れ、彼が遺した資料を調べたこともあり、本間とはなんらかの関係にあった可能性もある。BJが過去のトラウマから執刀不能に陥ったとき、彼をトラウマから救っており、BJからは「私の病気を治してくださった」と強い感謝の言葉を受けている。BJが無償で働くことをためらわない数少ない人物。やり取りからしてBJの方が技術は上だが、やはり恩師として(また前述のトラウマから解放してくれた人物として)尊敬していると見える。孫娘がおり、BJは山田野に恩があるからと格安の値段で治療したことがある(『悲鳴』より)。テレビアニメでは『Karte01:消えた針』『Karte51:噂の座頭医師』に登場。「花丸」という名前でも登場する。
配役されているキャラクターは、花丸先生。なお、花丸先生は本作品では、本間丈太郎の眠る墓がある寺の住職、市立病院の院長としても出演している。
辰巳(たつみ)
テレビアニメ声優:宮本充
BJの医大時代の友人。東亜病院に勤めていたが、BJに手術を依頼し、彼の名前を出したことで解雇されるが、独裁者の如く振舞っていた教授に一泡吹かせることができて、「せいせいした」と言っていた。逆にBJの代役として手術を行ったこともある(『ホスピタル』『フィルムは2つあった』に登場)。
配役されているキャラクターは、『どろんこ先生』の主人公「どろんこ」。
タカシ
テレビアニメ声優:矢尾一樹
『友よいずこ』に登場。BJのことを唯一クロちゃんと呼ぶ幼少期の親友。日本人と黒人との間に生まれた混血児。BJが爆発事故にあった際、彼の顔の左半分に当たる皮膚を提供する。BJが退院した時にはすでに引っ越した後だった。顔面の皮膚の色が左右で異なっているのはタカシの臀部の皮膚を移植したからであり、後にBJは周囲から不気味だという理由で整形を促されるが、タカシへの感謝の意味も込めて整形しようとはしなかった。その後、自然保護運動に身を投じ、反対派によってアフリカ・アルジェリアアルジェで暗殺される。大人になった顔は作中に出ていない。
テレビアニメでは『Karte56:縫い目皮膚の提供者』に登場し、少々の時間だがBJと再会できた。
琵琶丸(びわまる)
テレビアニメ声優:野沢那智
『座頭医師』『湯治場の二人』に登場。盲目の鍼師。病人に対し無料で治療を行う。本人曰く、これまでに救って来た患者は約2000~3000人ほど。あくまで善意の治療であり腕も極めて高いが、鍼治療以外の医療行為を否定したり、嫌がる患者にも無理やり治療を施したりと、いささか独善的な面もみられる。
針に恐怖心を持つ子供の患者に鍼を打ったことでショック症状を引き起こしてしまい、駆けつけたBJに助けられたことで反省し、礼としてBJの胃腸虚弱を鍼で治していった。針の製作者はBJの使うメスも製作した鍛冶師・憑二斉。漫画では2回登場。常に「ヒヒヒ」と不敵な笑みを浮かべている。もともとは『どろろ』などに「琵琶法師」として登場していたキャラクター。テレビアニメでは『Karte51:噂の座頭医師』に登場した。なお、野沢はテレビシリーズ以前のアニメでBJを演じたこともある。
白拍子泰彦(しらびょうしやすひこ)
アニメ声優: 水島裕森田順平
『白い正義』『腫瘍狩り』に登場。東西大学の教授であり外科部長。正義感が強く、高額な医療費をふんだくるBJをモグリの医者として軽蔑していたが、真面目すぎる点やエリートと言う自分の立場を守ろうとしていたことをBJに叱責される。母親と2人で暮らしている。アニメでは「ドクターホワイト」という異名を持っていた。
配役されているのは、『バンパイヤ』第一部の主人公、「トッペイ」。
黒松(くろまつ)
『B・Jそっくり』に登場。吸血鬼医師と言われる内科医。腕は確かで、診察した患者は全力で治療するが、そのための治療費は容赦なく請求する。BJをして『俺の影法師』と言わせた人物。容姿は「ドン・ドラキュラ」。
ファスナー神父
OVA声優: 坂口芳貞(エルネスト)
『過ぎさりし一瞬』に登場。エルサルバドルのサンメリーダという町に住む。メキシコの医科大学を卒業した医師でもあるが貧民に対する差別と迫害に憤り、反政府組織に加わっていたことがある。そのときの激しい戦闘に巻き込まれた日本人の赤ん坊を聖母マリアの加護あってか、瀕死の重傷から救った。ブラック・ジャックはなんとしてもその腕前を見たいと思ったが、警察に銃撃されて指を二本失ってしまったためそれは叶わなかった。最後にはブラック・ジャックの助けを借りて亡命
本作品が初出だが、後に『プライム・ローズ』に「ジンバ」というキャラクターで出演したという異色の経歴を持つ。
ハリ・アドラ
『その子を殺すな!』に登場。心霊医師。消毒、麻酔を行なわず素手のみで患部を摘出し、しかも患者の体に全く傷を残さないという神がかった手術を行なう本物の超能力者であり、「医者とは神の思し召し通り人の命を救う」と言ってはばからない。『週刊秘密』の記者達に煽られ子宮外妊娠の胎児を中絶しようとするブラック・ジャックに憤慨し、手術道具を全て念力で破壊した後胎児を摘出する。しかし胎児は生存能力を持たない無頭児であり、彼の手でも救いようのないその姿に絶望し、病院を去った。
配役されているのは、『海のトリトン』に登場したポセイドンの息子「イボリロ」。
J大学のS教授
順天堂大学 胸部外科元教授の鈴木章夫氏・「心臓人工弁」生みの親
「心臓外科の創生期に巡り合い、新しい医療技術を世界に発信できた。これからは世界的な仕事が発信できる環境を日本に整えていきたい」。未知の領域だった心臓外科の最先端医療を学ぶために米国留学したのは1957年。クリーブランド市セントヴィンセントチャリティー病院で、生涯の師となるケイ医師に出会う。「治せなかった病気を治せるようにすることは素晴らしい仕事」。師の言葉を今も胸に抱く。重症弁膜症で苦しむ患者が多かった米国で心臓人工弁を手作りし、1960年5月4日に世界初の大動脈弁置換手術に成功。17年間の米国での病院勤務を経て帰国。冠動脈バイパス術など世界標準となる術式を開発した。このころの様子は手塚治虫の「ブラック・ジャック」にJ大学のS教授で登場する。

[編集] BJをめぐる女性たち

ピノコ以外に女性とは縁の無い孤高の存在に見えるBJだが、シリーズ中にはロマンスもいくつか存在した。

如月めぐみ(きさらぎ めぐみ)
『めぐり会い』『海は恋のかおり』『人生という名のSL』に登場。
BJの手によって子宮癌を治してもらうが、その結果、女性としての機能を失ったため男性として生きることを決意し、船医となってブラック・ジャックのもとを去る。現在は名前の字の読みを変え「如月恵(きさらぎ けい)」と名乗っている。BJと相思相愛であったことが確認できる唯一の女性であり、BJの中では特別の存在であった。BJのファーストキスの相手であり、彼が「心から愛している」と告白した人物でもある。ピノコに対しては改名後の「けい」は「めぐみ」の兄ということになっている。
桑田(鈴木)このみ(くわた このみ)
テレビアニメ声優:田中敦子松井菜桜子
『ブラック・クイーン』『終電車』に登場。優秀な外科医だが、手足を切断するような手術も平気な顔で行うため、女性版ブラック・ジャックという意味でブラック・クイーンの異名で呼ばれたことがあった(後にBJからこう呼ばれた際には「その名をおっしゃらないで」と、頬を赤らませた)。
恋人(ロック・ホーム)が大怪我をし切断しなければならなくなったが足を切ることができず、BJに助けを求めた。BJは彼女に睡眠薬を飲ませ、その間に足を切らずに治した(クリスマスに「ジャックからクイーンへ」などとキザな口説き文句とともに手紙(メッセージから、ラブレターと思われる)を渡そうとするも、恋人の存在を知ったことで破り捨てている)。この出来事で、BJに好意を持ったようである。恋人との結婚後、BJと再会したが、その時は夫との仲が危機的な状況になっていた。ブラック・ジャックから「あなたの生きがいは本当に仕事(手術)か」と問われ、「あなたとなら一緒になれる」と告白する。今度は逆にBJが夫との仲を復活させるため、一計を案じる。BJが一時期「心に焼き付いた」女性であった。テレビアニメでは『Karte15:偽りのウェディング』『Karte59:ブラッククィーン』に登場したが、上記の通り声をあてた声優が違う。
配役されているのは、『地球を呑む』のヒロイン、「ゼフィルス」。
ロミ
テレビアニメ声優:本多知恵子
『ふたりのピノコ』(初出時題名は『緑柱石』緑柱石=ベリルBerylはベリリウムを含有する鉱物のこと)に登場。公害病で苦しむ少女。医学雑誌に写真が掲載されたとき、BJはその顔が気に入り、ピノコの顔をロミの顔と同じ顔にした。
近くの工場が排出するベリリウム(原作記述)によって肺を冒されており、BJはロミを診察する保健所の医師に公害病を告発するよう促すが、医師は工場に買収され、告発を躊躇してしまう。そうこうしている間にロミは死んでしまうが、その時BJはいつも余り感情を表に出さないにもかかわらず、激しい怒りの表情を浮かべていた。
テレビアニメ『Karte61:二人のピノコ』では雑誌のモデルをしていたことがあり、それを見たBJがピノコの顔のモデルにした。架空の「ゼータ金属」に冒されたが、BJの手によって一命をとりとめ、町の病院に入院したところで終わっている。
杉並井草(すぎなみ いぐさ)
『スター誕生』に登場。女優志望の少女。女優になるため、BJに頼んで整形手術を受け、美貌を手にいれ、有名女優となる。
手術後、BJを熱烈に愛するようになるが、BJは人間の個性ともいえる顔を変えることに反対し、「つくられたマネキンとあう気はない」と手術後の井草を拒絶する。手術後、井草が意を決して、BJの家に行ったとき、BJは井草のもとの顔の写真を部屋に飾っていた。後に井草は女優を引退し、ブラジルに移住してしまう。ネーミングは東京都杉並区の地名である井草から(当時の手塚治虫の在住地)。
青鳥ミチル
テレビアニメ声優:川澄綾子
『かりそめの愛を』に登場。末期癌を患う少女。病室へ最初に入ってきた男の人と結婚したいと言って、最初に入ってきたBJと「結婚式」をあげる。BJに命を救われ、本気で彼に恋するが、BJはそれは真の恋ではないと見抜き、突き放す。その後、幼なじみの男性と結婚した。
美江
『霧』に登場。緊張病を患う少女(緊張病とは、おそらく現在でいう統合失調症にあたる可能性が高い。統合失調症の一亜型か)。病気のために、学校に通うことができず、自暴自棄になる。両親からも見捨てられるが、BJはそんな彼女を放っておけず、彼女が遭難した谷川岳の一ノ倉沢まで助けに行く。帰路に濃霧のため下山できなくなるが、BJは最後まで彼女を見捨てなかった。ようやく救助隊が駆けつけたとき、BJへの愛を呟いて意識を失う(死んだかどうかは明らかでない)。
綿引十枝子
『きたるべきチャンス』に登場。女医であり、兄の綿引博士(下の名は不明)とともに病院を営む。兄は若くして癌の特効薬たるポリサチニンの開発でノーベル賞を受賞するが、それはあくまで予防薬のため、食道癌に侵される。名誉ある死を選んだ兄の意に反し、BJに手術を依頼する。助手を務めるも小腸の自家移植などを見て卒倒してしまい、清水きよみのようにメス捌きを見届けていないが「3時間で終えた」の台詞からやはり辣腕に魅せられた可能性はある。
回復なった綿引博士は転移をも防ぐ、より完全なネオポリサチニンを完成させ再受賞し、BJを祝賀会に誘うがBJは断った。賞金で手術代を払おうとするがほとんどを受賞祝いに充て10クローナしか受け取らないという台詞にも惹かれてか、最後の台詞は「もうお会いできないの?」。
配役されているのは、『人間昆虫記』のヒロイン「十村十枝子」。
ジェーン・ギッデオン伯爵夫人
『盗難』に登場。ハネムーン中に落石事故に会い、BJによって両手両足の切断手術を受け、さらに義手義足まで作ってもらった元患者。
リハビリテーション中に彼に恋してしまい、想いを断ち切るために義手義足を人づてに捨ててしまう。探し出したBJは一緒に収められていた写真や恋文を焼き捨て、義手義足だけを返す。
新宿南外科の女医
『B・J入院す』に登場。本名は不明。院長の妹。留学中にBJの名声を聞き、憧れを抱いていた。本人が自分の病院に入院したことで、BJに夢中になり、医学の勉強を疎かにしてしまう。兄はそんな妹を心配し、BJに妹と結婚するか退院するかのどちらかを選ぶよう迫り、BJは病院から去る。そのため一時半狂乱になるが、兄の事故をきっかけに医師としての自覚を取り戻し、BJに(BJ自身の手術でなく)自らの執刀に対する指南を乞う。
清水きよみ
テレビアニメ声優:沢海陽子
『土砂降り』に登場。 瀬戸内海の小島で診療所を営む女医。兄はBJの窮地を救った医師だったが、がけ崩れで死亡。きよみはBJの冷静な判断力と手術の腕前に惚れ込み、一人の男性としても愛するようになるが、がけ崩れから子供を救おうとして死亡する。きよみはBJに死ぬ間際、自分の肌を顔のつぎはぎの部分に移植するよう願うが、BJは「美しい顔にメスをいれたくない」と言って、その望みにこたえなかった(テレビアニメ『Karte23:土砂降りのち恋』では命を取り留める)。
ヨーコ
OVA声優: 折笠富美子(月子)
『しずむ女』に登場。OVAでは名が月子とされている。晦日市に住む身寄りのない少女。海で魚を捕りながら生活していたが、工場廃液による公害病が原因で言語と足の機能を失い、工場側からの治療費も役人にごまかされてしまう。BJの手術により回復したヨーコは彼のために海に魚を捕りに行くが、溺死してしまう。BJに抱きしめられた、数少ない女性の一人。主な台詞は「ヌ?」「オニイチャン」。
ユリ
テレビアニメ声優:久川綾
『弁があった!』『99.9%の水』に登場。ドクター・キリコの妹であり、聡明な美人。家族思いの女性で、父や兄のことを大切に思っている。兄との仲は悪くはないが、安楽死に対しては否定的であり、彼の仕事にはいつも反対している。一方でBJを医師として非常に尊敬しており、少なからず好意を抱いているようである。初登場の『弁があった!』では、BJに「ドクター・キリコにそっくり」と言われた。

[編集] BJの家族関係

テレビアニメ声優:兵藤まこ(青年時:川瀬晶子
BJとともに米軍演習跡地の不発弾の爆発に巻き込まれ、両手足を失い、声も出なくなるほどの重傷を負う(幼いBJは母が喋ろうとするときの口の動きで言いたい事が解ったらしい)。家族を見捨てて逃げていった父親を許すよう、BJに心で伝え、そのまま亡くなった。BJは母が世界で一番美しいと思っている。実際美人であったようで、彼女の顔になった蓮花は「ベリーナイス」と褒めている。
テレビアニメ声優:小川真司(青年時:小野大輔
不発弾事故で重症を負った妻を捨て、愛人・蓮花を連れてマカオへ蒸発。会社を起こして成功を収め、蓮花とも結婚。息子であるBJも不発弾事故に巻き込まれたことは知らない。ハンセン病に侵され崩れてしまった蓮花の顔を整形するよう依頼し、それを機に和解を持ちかける。しかし死んだ先妻(つまりBJの実母)を今はもう愛していないと言ったために、BJは復讐として蓮花を先妻の顔に整形する。手術はしたものの父親に対するBJの不信は大きく、和解できないまま脳梗塞で死去。死後、彼の皮膚は蓮花の罠にはまり重傷を負ったBJの足に移植された。

※以上の2人は原作では名前不詳だが、テレビアニメ版『ブラック・ジャック21』では名前が設定されている。

小蓮
テレビアニメ声優:桑島法子
BJの異母妹。父の危篤になって初めてマカオへやってきたBJを「遺産目当てでやってきた」と軽蔑している。しかしBJが行方不明になったことを不審に思い、母親が自分に遺産を継がせるため彼を罠にはめたことを知って激怒。誤解を悟り、ギャングの銃弾からBJをかばって死去。死ぬ間際にBJを「兄さん」と呼んだ(これと似たようなシーンが『ブラック・ジャック21』でもある。ただし小蓮ではなくアニメオリジナルキャラクターの紅蜥蜴)。
蓮花
テレビアニメ声優:高島雅羅
父の愛人で小蓮の実母。BJにとっては義理の母。ハンセン病で崩れてしまった顔を整形してもらった。整形後の顔はBJの実母そのものであるが、本人は知らない。しかし内心はBJを邪魔者と思っており、夫の遺産を娘だけに継がせようとBJを監禁した。

[編集] その他

友引(ともびき)
OVA声優:羽佐間道夫(高杉警部) テレビアニメ声優:内海賢二
『獅子面病』『山手線の哲』に登場。BJを無免許医として逮捕しようとする警部。顔は「アセチレン・ランプ」。無免許医として逮捕を免除するかわりに、非常に難しい手術をBJに押しつける。自分の息子が獅子面病にかかった際はBJに手術をさせた。
「山手線の哲」で、追っていたスリ犯の哲を窃盗罪で逮捕しようとしていたが、哲が指を切られたため、BJに手術を依頼していた。哲の退院の日に警察手帳やペンなどをすられ、もちろん哲はすぐ返したが、哲の回復を身を持って知った後、哲と意気投合していた。
原作では他にも様々な役で登場しているが、テレビアニメでは役が固定された。「山手線の哲」は、テレビアニメではKarte20でサブタイトルも同じ。こちらのラストは哲の退院から数年後、BJの逮捕状をとったが、話の最中に哲に盗まれ出直しをする。
OVAでは高杉警部という名で登場する。
哲(てつ)
テレビアニメ声優:富田耕生
『山手線の哲』『人生という名のSL』に登場。通称「山手線の哲」。手塚キャラの「ヒゲオヤジ」である。山手線で多くのスリを犯し刑事に付きまとわれるが、暴力団の金を盗み指を切られ、BJに助けられる。
原作では他にも様々な役で多くのエピソードに登場したが、テレビアニメでは元手品師で、BJに救われた後スリから足を洗い、現在ではBJらが常連として通う喫茶店「Tom」のマスターに役を固定。恩人である本間丈太郎の娘・久美子を引き取って同居させている。
これと似たような人物がTBS版ドラマでもある。ただし指が切り落とされるのではなく殴られる。
ヒゲオヤジが医者である話もある。
丑吾郎(うしごろう)
テレビアニメ声優:青野武
『やり残しの家』に登場。BJ邸を立てた大工。若者に厳しく、頑固。白血病で倒れてもBJ邸のリフォームを続ける。戦時中広島に在住しており、BJの診断で原爆病と判明、治療をされるが開業したてのBJには「風車に立ち向かうドン・キホーテのように難しい」治療だった為、大きな病院に入院することにする。自分が戻ってくるまでは、誰にも家に手を入れさせない約束をしていった。もっともその後家は地震、台風、爆発テロなどで倒壊するが、次の回には再建築されている(作りかけの所はわざわざ再現までして作ってあるが)。
なお、TVアニメ版では、時代設定が21世紀になったことを考慮してか、原爆が原因という設定は明言されなかった。
間久部緑郎(まくべ ろくろう)
テレビアニメ声優:緑川光
『刻印』に登場。BJの小学校時代の親友。小学生時代、嘘ばかりつく子供だったがBJにだけは嘘をつかず、BJに「おまえは世界一悪い医者になる。技術は本間先生ゆずり、性格は僕ゆずりでね」などと語っていた。その後フランスに留学するが、多くの犯罪を犯して「暗黒街の皇太子」と呼ばれる大物犯罪者となり警察に追われている。BJと再会したときにはサングラスをかけており、「変装のため瞳の色を変えたが使った薬品が悪く目がほとんど見えなくなった」と語るが、それが真実なのかどうかは不明。
BJとの再会の目的は、指紋を変えるために自分の指と部下の一人の指を交換する手術を行わせるためだった。BJが渋るかのようなそぶりを見せると部下達を使って暗に脅し、手術を了承させる。この手術で指紋が変わった事で警察の追求をかわしていたが、手術のときに「友情の記念のサイン」を書いたことをBJが警察に伝えたために身元が発覚、逮捕され死刑になる。
『刻印』は単行本未収録作品『指』のセリフやストーリー、一部の絵を大きく変更した作品である。『指』では間久部緑郎は生まれつき多指症で指が六本あり「緑郎」という名前もそれから取られたという設定で、逮捕の決め手もサインではなくBJが保存していた六本目の指となっていた。この設定の変更については、作中の多指症に関する発言における人権問題の影響もあると思われる。
また、二人の友情についても『指』と『刻印』で違いがある。『指』では手術後に口封じのためにBJを殺害するよう間久部が部下に指示したことになっており、その明らかな裏切り行為に失望したBJは間久部からの手紙を破り捨てるというラストシーンになっている。一方『刻印』では部下がBJを殺そうとするところは同じだが部下はそのことを間久部に明言せず、部下が独断でBJ殺害計画を行ったととれる描写に変わっている。さらに『刻印』では『指』とは違って独房で死刑を待つ間久部と彼の元に訪れたBJの対話がラストシーンとなっている。この時、「殺せと命令したのか」と聞くBJに対して間久部は「部下の独断だ」と答え、初めてサングラスを外してBJを見つめながら「俺が君に一度だって嘘をついたか?俺を信じてくれ」と言う。それに対してBJは苦笑を浮かべ、信じると答えた。
ちなみに間久部ことロック・ホームは他の役でも第1話から登場しており、不良少年から苦悩する科学者まで幅広い役を演じている。間久部緑郎という名前は、元は手塚治虫の別作品『バンパイヤ』に登場した際のもの。後に『ブッキラによろしく!』でもこの名前を使用している。
ゲラ
テレビアニメ声優:高戸靖広
『笑い上戸』に登場。BJの高校生時代の友人。普段からその名の如くゲラゲラと笑っていることからこのあだ名が付いたが、その裏には借金をした両親に夜逃げされたという悲惨な過去を持つ。その過去を悔やまない理由は単純に「怒っても疲れるだけだし、泣いても意味がない」からである。その過去を知ったBJは自身と廃人と化した母を見捨てた父への憎しみの過去を思い出してしまい、彼が常に笑ってばかりいることに不満を持ったが、次第にお互い親しんでいき、BJの高校での唯一の友達となった。漫画家を目指していて、彼の描いた漫画でBJを今までにない笑顔(?)にさせた。その後家に現れた借金取りに襲われた時、チンピラにBJの持つダーツの矢を喉に刺され重傷に陥り、笑うことができなくなった。8年後、今のBJから手術を受け、一時的に救われるが、後に二次感染により高熱が出て、病院中に響き渡るような声で笑った後に息を引き取る。彼の死はBJの心に深く残った。
週刊秘密の記者
『なんという舌』『その子を殺すな!』などに登場。BJをネタにした記事を週刊誌「週刊秘密」に書こうとBJの前に現れる記者2人組。1人は永井豪の自画像に似ている。
伊藤
『誤診』に登場。BJの高校時代の友人が経営する病院で勤務する優秀な美男医師だが、彼曰く「あれだけ給料を貰わなければ直ぐにでも出て行くのに」らしい。BJの友人である院長の誤診に気付くが理解してもらえなかった。その後BJの華麗な手術を見て感動してしまい、病院を出て行った後BJにしつこく弟子入りを頼むが断られてしまった。ちなみにこの院長は『はるかなる国から』で再登場しているが、『誤診』の時とは正反対にBJの力を認めている。
配役されているのは、『新撰組』のキャラクター「鎌切大作」。
憑二斉
劇場版声優:小林清志
『湯治場の二人』に登場。BJのメスと琵琶丸の針を手掛けた老鍛冶師。俗世を離れて山奥の湯治場の近くの庵に独りで住んでいる。かなりの偏屈物で、二人から代金として受け取った大量の札束を「金はこうするに限る」と囲炉裏にくべてしまう奇人。また二人の道具を見て手掛けた患者数やミスの数まで言い当てる眼力の持ち主。二人の道具を鍛え終わった所で病に倒れ、治療の甲斐無く死去。死期を悟っていたらしく、二人にあてて人の生き死に左右する医療の意味を問う遺文を遺していた。
手塚スター・システムのキャラクター「フランケンシュタイン」が演じる。彼はこの役以外にも、医師や患者として複数キャラクターで登場する。

[編集] 本作品以外の登場人物

[編集] 備考

本間と山田野は連載開始1年ほどたって登場したため、それ以前に本間や山田野とは無関係に、猿田彦や花丸博士が他の役柄で出演している。しかも医者役の上、花丸博士は何度か登場した内の初回では、BJを非難する医者を演じており、読み返すと若干混乱をまねく。

[編集] 脚注

  1. ^ ただし、そう判断するまでに5年間も父親の治療方法を探している。
  2. ^ 但し、初登場話『死に神の化身』の初出時では、「世の中が嫌になった自殺希望者」も死なせたと発言している。なお、この話は単行本収録時に『恐怖菌』とタイトルが改められ、ほぼ全面的に話が書き換えられたため、キリコの考えにも以後の設定とは相違が見られる。
  3. ^ この時メスを握っている。安楽死にはメスは用いないので、これは治療して命を助けようとしていることを示す。しかし、その際メスを握る彼の姿を見た役人は「人殺し」と恐怖しており、キリコ自身の「もう手遅れ」「すぐに楽になる」という発言から安楽死させたとも受け取れる。
  4. ^ 『浦島太郎』ではBJから治療した患者が死んだと聞いて驚き、一緒に落ち込んでしまっている。内心ではBJの治療に期待している様子がうかがえる。

[編集] 参考文献

  • 山本敦司『Black Jack 300 stars’ encyclopedia』秋田文庫

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月14日 (土) 17:00 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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