ドライバー (工具)
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ドライバー (driver) とは、ねじを回して固定する、または外すための工具。螺子廻(ねじまわし)ともいう。
先端がプラス溝(+)またはマイナス溝(−)のものはグリップ形状を問わずドライバーと呼ばれる(例:ビットドライバー)。また、それ以外の先端形状であってもグリップとブレードが同軸に形成された形状であれば、一般的には「先端形状 + ドライバー」の形で呼ばれる(例:六角ドライバー)。
日本ではほとんどの場合、外来語のまま「ドライバー」と呼ばれるが、パソコン関連の製品の場合(例:HDDケース)、ドライバソフトとの混同を避けるため、「ねじ回し」や「スクリュードライバー (screwdriver)」と呼ぶこともある。
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[編集] 使用方法
ドライバーをねじ溝に対し垂直に奥まで差し込み、握り(グリップ)をしっかり持ち、力を加えて締め付ける。先端形状・太さ・長さなどは扱うねじに合わせてさまざまな種類がある。扱うねじに合ったドライバーを使わないとねじの溝あるいはドライバーの先端を傷めることがある。
[編集] 先端の種類
[編集] マイナスドライバー
マイナス溝 (−) のあるねじを回すのに使われる。もっともシンプルな形状であり、古くから使われているが、ねじの回転軸から外れやすく、プラスドライバーに比べると作業性に劣る。
叩いたりこじったりとたがねの代用品として使用されることがあるが、本来の使用法ではないため危険である。
英語では slotted screwdriver, flat head screwdriver などと呼ばれる。単に screwdriver というと、通常はこのマイナスドライバーの方を指す[要出典]。
日本で使用されているマイナスドライバーは、たがね型で軸より広がった部分があり、刃先の刃の幅が軸径より小さいタイプである。これに対し、ヨーロッパで使用されているDIN規格のマイナスドライバーは、軸径と刃先の幅が等しく、途中に広がった部分がないのが特徴である。このため日本のマイナスドライバーをヨーロッパ仕様の端子台等に使用すると、広がった部分が当たってしまい、ねじに最適な刃先とならないことが多く、適正なトルクで締め付けができない。そのため、近年では日本でも多く使用されているヨーロッパの端子台に使用する場合は、端子ねじに指が触れてはならないというヨーロッパの安全規格に則り、奥にあるねじに届くDIN規格のマイナスドライバーを使用する必要がある。
なお、日本では特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律(ピッキング防止法)の「指定侵入工具」に指定されており、業務その他正当な理由による場合を除いて「隠して携帯」すると処罰されることとなった。マイナスドライバーを屋外等で持ち歩くことは極力避け、正当な目的である場合はそれを説明できるようにしておく必要がある。
[編集] プラスドライバー
プラス溝 (+) のあるねじを回すのに使われる。アメリカのフィリップス・スクリュー社が1933年に J・P・トンプソン (J.P. Thompson) の発明した特許を買い取り発売したことに由来するため、フィリップス型ドライバー (英語: phillips screwdriver) とも呼ばれる。電気メーカーの Philips(L がひとつ)とは無関係である。
ねじの溝にドライバーの先端を合わせると自然に回転軸が合うので、作業性に優れる。先端を着磁したものでは、かみ合った状態のまま逆さにしてもねじが落ちないので、より作業性が良くなる。またマイナスドライバーに比べ大きい力に耐えられる[要出典]特長があるが、かたく締まったねじを回す際にドライバーの先が浮き上がるので、強く押しつけながら回す必要がある。
[編集] ポジドライブ
プラスの十字穴から45度ずれた位置に溝を設けたねじ(posidriv)用の刃先をもつドライバーである。プラスドライバーに似ているが寸法規格が違い、刃先とねじが滑らないように組み合わさるため大きな力で締め付けができる。イギリス発祥のため、特にヨーロッパでは多く使われている。
類似の規格としてスパドライブ(supadriv)がある。
[編集] 六角ドライバー
六角穴付きボルト(キャップスクリュー)に使用する。大きなトルクが必要な場合は、六角棒スパナ(アーレンキー)を用いる。
[編集] トルクスドライバー
トルクス(六角穴付きボルトに似た六芒星状の穴を持つねじ)に対応したドライバー。携帯電話・家庭用ゲーム機など、簡単に開けられては困るような場所に使用される場合もある。中央部に突起を設け、専用工具以外の工具による分解をより困難なものにした「いじり止めトルクス」もある。
[編集] 三角ドライバー
ねじの頭が3つ又のものに使用。
[編集] ボックスドライバー
ナットドライバーともいう。先端がソケット形状になっており、ボルトやナットを回すのに使われる。構造上、大きなトルクをかけることができないため、適用は小サイズのボルトやナットに限られるが、早回しには向いている。
[編集] ドライバーハンドル
先端が差込角のオス(主に1/4インチ)になっており、ソケットレンチを接続して使用できる。後端に差込角のメスが設けられたものは、エクステンションバーとしても使用できる。
[編集] 機能面による分類
- 精密ドライバー
- 時計ドライバーともいい、腕時計やめがねなどに用いられる微小なねじを回すことに用いる。柄の端に空回りする円盤状の支えが設けられていて、手のひらで押すことでドライバーをねじに対して垂直に保つことが容易になっている。これにより指は「掴む」「押す」という動作から開放され回す動作に専念でき、回転力を微妙に加減できる。人差し指でドライバー後端を押さえ、親指と中指で回す使い方もされる。
- スタビードライバー
- スタビー(stubby)は英語で「切り株状の」を意味し、柄を含めた全長が短い。狭い所に使用する。
- フレキシブルドライバー
- 先端と柄の間が柔軟性のあるスパイラル構造になっている。狭くて手が入らないような所に使用する。
- 電工ドライバー
- 電気工事(電工)用に柄の部分が絶縁加工されている。
- 検電ドライバー
- 柄の内部にネオンランプなどを内蔵しており、先端を電気配線に触れ、柄の後ろの金属部を手で触れると、人体を通じて流れた微少電流でランプが点灯して、配線が活電部であることが確認できる。先端を直接手で触れると当然感電の危険がある。
- ラチェットドライバー
- 一方向のみに回転するようなラチェット機構を組み込んでいて、往復動作させるだけで回転できるようになっている。回転方向は切り替えられるものが多い。
- トルクドライバー
- トルクドライバーは、適正なねじの締結トルク管理をすることが出来るように、設定以上のトルクを掛けると空回りするような構造になっている。
- インパクトドライバー
- 回転に一定の負荷がかかると内蔵されたハンマーが回転方向に打撃を開始して瞬間的に大トルクを発生する。強い締め付けが必要なネジ、固い素材へのねじ込みなどに適する、反面微妙な力加減を必要とする作業には向かない。先端工具は目的に応じて交換可能。駆動部は正転逆転可能。動力として圧縮空気または電気が必要。
- ショックドライバー
- インパクトドライバーに含めて呼ぶこともあるが、ハンマーを内蔵しないため使用には別途ハンマーが必要となる。回そうとするネジにドライバーの先端を当てて保持し、ドライバーの後端をハンマーで打撃して使う。インパクトドライバーに比して回転トルクの加減が困難なため締付けに用いることはまれであり、主に錆びなどで固着したねじを緩めるために使用される。打撃の衝撃荷重の大部分が先端の押し付けに作用し、一部が回転エネルギーに変換されてネジを回す。カムアウト等ドライバー先端が逃げてネジを破壊する事故が減ると同時にショックが固着したネジを回すきっかけになる。破壊寸前となったネジの緩め作業に最終手段として使用することが多い。
- 電動ドライバー
- モータにより回転するドライバー。コード式のものや、充電式のものがある。トルク管理機能を持ったものが多い。先端部分を交換することで様々なサイズのねじに対応し、ドリルにもなる。
- ドライバービット
- 先端と軸のみで柄がついていないドライバー用の刃先 (bit)。専用のハンドルと組み合わせて使用する。インパクトドライバーや電動ドライバー、トルクドライバーなどは、通常ビット部分が交換可能になっている。Bitの差込形状は多種存在し、6.35mm六角サイズでボールくぼみ部まで9mm、13mmが多く用いられている。
- コアドライバー
- 無線機器の発振コイルや中間周波トランスに使われている調整用フェライトコアを回すためのドライバー。高周波磁界に影響を与えないように、磁性を持たない材料(プラスチック、セラミックスなど)から作られている。
- 貫通ドライバー
- ハンマーなどで叩けるように軸が柄を貫通して後端に露出しているドライバー全般を指す。ショックドライバー同様の使い方ができる。感電事故の発生を防ぐため、電気工事には用いてはならない。
[編集] 関連項目
最終更新 2009年9月18日 (金) 06:36 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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