ニホンカモシカ

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ニホンカモシカ

サンディエゴ動物園にて
保全状態評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ファイル:Status iucn3.1 LC.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 鯨偶蹄目(クジラ偶蹄目) Cetartiodactyla
: ウシ科 Bovidae
亜科 : ヤギ亜科 Caprinae
: シャモア族 Rupicaprini
: カモシカ属 Capricornis
: ニホンカモシカ C. crispus
学名
Capricornis crispus
Temminck, 1844
和名
ニホンカモシカ
英名
Japanese Serow
脇野沢のニホンカモシカ

ニホンカモシカ(日本羚羊、日本氈鹿、学名:Capricornis crispus)とは日本中国地方を除く本州四国九州の低山帯から亜高山帯にかけて棲息するカモシカである。日本固有種日中国交正常化に際し、パンダのお礼として中国へ雌雄1頭ずつが贈られたことでも知られる。

目次

[編集] 由来

カモシカという名称は昔、その毛を氈(かも)と呼んでいたことによる。「氈鹿」のほかに「羚羊」という漢字を宛てることがあるが、同様に「羚羊」と書く「レイヨウ」(インド・アフリカに生息)はウシ科 レイヨウ亜科に属する別のグループである。

別名を「アオジシ」と言い、青色の汗をかくと言われる。他にニク、クラシシなどの別名もある。

[編集] 体形

頭胴長70~85cm、肩高70~75cm、体重30~45kg。ホンシュウジカなどのシカ類より小柄でずんぐりしており、四肢も首も太く短く、毛も長い。よって、しばしば用いられる「カモシカのような脚」という形容はレイヨウとの混同によるものと言われている。

角は黒色で先がとがっており、15cmほど。後ろ側にゆるやかに湾曲している。目の下のよく目立つ眼下腺をもち、ここから分泌液を出してマーキングをする。シカ科のシカ類はひづめがほっそりしていて、開けた場所を走るのに向いているのに対してニホンカモシカはひづめの先を広げて立つことができ、岩場など足場の悪い所での活動に向いている。指の間には蹄間腺がある。

四国のニホンカモシカは体色が黒く亜種と見る向きもあるが、生息数が少ないため定かではない。

なお、カモシカの毛皮は水を通さず保温性も高いので、腰当てとしては最上という評価があったとされる[要出典]

[編集] 習性

[編集] 行動

崖地を好み、犬に追われた場合など崖に逃げる傾向が強い。好奇心が強く、人間を見に来ることもあると言う。

[編集] 食性

主に森林内の植物の葉を食べ、冬には冬芽や枝先の樹皮なども採食している。上側の歯がないので、枝先からこそぐように食べる。つまみ食いをするように少量食べて移動することを繰り返す。なおカモシカは植物質なら樹幹の樹皮などでも食べ、一帯を食べつくすため植生に大きな影響をもたらすことが多い。カモシカは葉もの野菜を食害することもあり、農業被害の一因になっている。

[編集] 繁殖

季節繁殖動物であり、自然状態では9-12月が交尾期である。妊娠期間は約7ヶ月間でありほとんどは1産1子である。

[編集] 糞塊

カモシカの糞はシカの糞とほぼ同じ形で、楕円形である。野外において、この両者を見分けるのは簡単ではない。一つの目安はシカは糞を少数ずつ散布するが、カモシカは塊を作ることである。盛り上がった糞塊が作られていれば、カモシカの可能性が高い。これは、シカは歩きながら糞をするのに対してカモシカは立ち止まって糞をする傾向があるからである。森下正明は糞塊からカモシカの個体数推定を行うモデルを造った。

[編集] 人獣共通感染症

1981年12月から1983年3月までに捕獲されたニホンカモシカを対象とした抗体検査では、トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)、5種のレプトスピラ、オウム病クラミジア(Chlamydophila psittaci)の抗体を保有する個体の存在が認められた[2]

[編集] 保全状態評価

乱獲が進み3000頭まで減少したため1955年、特別天然記念物に指定された。新潟県笠堀の生息地は天然記念物に指定されている。中国地方では絶滅、四国九州でも絶滅に近い状態となっている一方でそれ以外の地域では近年個体数が増加し、生息域を平野部まで広げていることから食害による林業や農業への被害が問題になっているところも多い。現在の生息数は7万頭から10万頭と推測されている。

[編集] 備考

昭和27年(1952年)8月1日発行の8円普通切手の図案として採用された。


[編集] 脚注

  1. ^ Tokida, K. 2008. Capricornis crispus. In: IUCN 2008. 2008 IUCN Red List of Threatened Species. Downloaded on 15 December 2008.
  2. ^ 鈴木順ほか2名 『野生のニホンカモシカにおける2,3の人畜共通伝染病の交代調査』「岐阜大学農学部研究報告」 49号 253-258頁 岐阜大学農学部 1984年 ISSN 0072-4513

[編集] 参考文献

  • 宮尾嶽雄『ニホンカモシカの分布と生活史』「動物と自然」141号 2-7頁 ニュー・サイエンス社 1985年 ISSN 0386-4782

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年11月22日 (日) 05:20 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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