ノースウエスト航空

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ノースウエスト航空
Northwest Airlines, Inc.
IATA
NW
ICAO
NWA
コールサイン
Northwest
設立日 1926年(Northwest Airwaysとして)
ハブ空港 デトロイト・メトロ・ウェイン空港
ミネアポリス・セントポール国際空港
メンフィス国際空港
成田国際空港
アムステルダム・スキポール空港
焦点空港 インディアナポリス国際空港
ホノルル国際空港
シアトル・タコマ国際空港
マイレージサービス SkyMiles
会員ラウンジ SkyClub
同盟 スカイチーム
保有機材数 365機(25機発注中)
就航地 255都市
親会社 Delta Air Lines, Inc.
本拠地 ミネソタ州イーガン
代表者 Ed Bastian (CEO)
  
ノースウエスト航空の本部

ノースウエスト航空(ノースウエストこうくう、Northwest Airlines, Inc.)は、アメリカ合衆国ミネソタ州イーガンに本部をおく航空会社デルタ航空の完全子会社である。

目次

[編集] 概要

[編集] 社名

社名は「ノースウエスト」(Northwest) だが、本社がアメリカの北西部にあるわけではない。創業時に初めての定期便を飛ばした路線が北部中西部(旧北西部領土:Northwest Territory)のイリノイ州シカゴとミネソタ州ミネアポリスを結ぶ航空郵便路線だったことから、これが社名に選ばれた。またノースウエスト航空はアメリカ本土から日本を始め東アジア各国に定期便を就航させた草分けであったことから、一時社名を「ノースウエスト・オリエント」としていた時期もあったが、登記上の正式名は「ノースウエスト」のままで変ることはなかった。

[編集] 日本との関わり

第二次世界大戦後、日本航空の立ち上げ時の運航を担当するなど、日本との結びつきは強く2007年度で太平洋路線就航から60周年にあたる。日本以遠のアジア路線に対して無制限の以遠権を有しており、成田国際空港をハブとしている。

[編集] 歴史

[編集] 設立と発展

ノースウエスト航空は1926年9月1日にノースウエスト・エアウェイズ (Northwest Airways) として創立し、現在では使用機材442機のアメリカ第5位の航空会社となっている。設立当初は郵便の航空輸送などを請けていた。実際に旅客輸送が開始されたのは1927年のことである。

1934年には、Northwest Airlines, Incとして改組した。

[編集] 戦時の軍事輸送と規模の拡大

1941年2月14日には株式上場を果たし、初の株式公募を行なった。

第二次世界大戦中にはアメリカの戦場優先の考えに基づいて、アラスカをはじめとする多くの地域に軍事輸送を行なう。その軍事輸送プログラムは特殊プログラムも含め、合計で11にも上った。このプログラムを行うにつれ、ノースウエスト航空の社員数は急増した。また、この軍事輸送プログラムに多くの保有機を当てたことから、一時はアメリカ国内の小都市への運航便を停止することとなった。

戦後まもない1948年には、保有機すべての尾翼が赤く塗り立てられ、これがノースウエスト航空の大きなトレードマークとなった。

また1940年代には、それまでノースウエスト航空が対象としてきたアメリカと日本の北太平洋地域の狭い範囲だけではなく、さらに中国や韓国などへも運航便を開始した。

[編集] 運航路線のジェット化

1950年代後半には多くの保有機を、プロペラ機からジェット機へ機種変更した。中でもロッキード L-188は多く保有していた。

1960年には初の本格的なジェット旅客機であるDC-8を導入した。これにより、ノースウエスト航空が運航する多くの長距離路線の輸送時間が大幅に短縮されることとなった。また、1961年にはDC-8に加えてボーイング720を、1963年にはボーイング707-320を引き続き導入している。

1970年に入るとボーイング747を導入し、長距離路線をはじめとする多くの路線に就役させた。太平洋路線やアジア路線でも他社に先駆けて7月に東京へ、11月には台北へ747の一番機が乗り入れている。

1972年5月にはDC-10を導入している。1979年にはアメリカの航空業界の規制緩和により、新たに数多くの路線運航に参入し、1986年には全米に路線網を持っていた中堅航空会社のリパブリック航空を買収し、国内線を強化した。

[編集] 近年の状況

エアバスA330-300 (N805NW) を運航するノースウエスト航空(ロンドンガトウィック空港

1980年代には、ボーイング747-400、ボーイング757エアバスA320などを多数導入した。ボーイング747-400についてはローンチカスタマーとなっている。またこの年代に、新たな国際路線を多数開設している。

1990年、ノースウエスト航空は多額の資金を投じ、サービスなどの向上を目標とするプログラムを実施した。1997年にはノースウエスト航空史上で最高の利益である5億361万ドルを1年間で挙げた。

2005年原油価格高騰に伴う燃料費の増加などによって収益が悪化。9月14日デルタ航空と共に連邦倒産法第11章の適用を申請したが、2007年5月31日に経営再建することとなった[1]

2006年には、運航停止となったインディペンデンス航空 (Independence Air) の運航権を買収。これをベースに新たに60~70席クラスの小型機を運航する子会社コンパス航空 (Compass Airlines) を設立。7月に再建開始。

世界的に拡大している航空連合の基となる国際的提携をKLMオランダ航空と初めて行ったとされる。詳しくはウイングス・アライアンスの項を参照。

2008年6月、原油高の影響により14機のボーイング757などの近・中距離用機材と33機のDC-9の削減を発表した。

[編集] デルタ航空との合併

2008年1月にデルタ航空と合併交渉を開始し、同年4月14日に合併合意を発表。同10月29日アメリカ合衆国司法省が認可したことで両社は即日合併を発表した[2]

旧ノースウエスト航空の持つアジア太平洋のネットワークと、旧デルタ航空の中南米のネットワークを合わせて両者がお互いに手薄だった路線を引き継ぎ、広範囲な路線網をもつアメリカ最大の航空会社になった。また、従来より提携関係の深いパートナーであるエールフランス - KLMと合わせると大西洋路線でも大きなシェアを持つことになった。

デルタ航空に吸収される形の合併のため、ノースウエスト航空の社名は82年の歴史に幕を閉じることになるが、合併後1年から2年間はノースウエスト航空の社名・ブランドのまま別々に運航される。デルタ航空と合併したのは、Northwest Airlines, Inc.の親会社であるNorthwest Airlines Corporationであるため、Northwest Airlines, Inc.自体は新「デルタ航空」の子会社として存続している。

これを受けて、2009年度から「クロス・フリーティング」と呼ばれる、デルタ航空の機材と自社機材を混ぜてお互いの機材をお互いの路線に導入、コードシェアを実施している。2009年1月の時点では、すでにノースウエスト航空の一部機材がデルタ航空の塗装に変更されて運航されている。

[編集] 運航路線

現在、シアトルデトロイトミネアポリスロサンゼルスサンフランシスコポートランドホノルルなどアメリカ7都市から日本の3都市(=東京・成田大阪・関西名古屋・中部)に向けて週63便の運航を行っている。また、既得の以遠権を生かすことで、成田国際空港をハブの一つとし、ソウル/仁川釜山香港台北シンガポールバンコクマニラ北京上海/浦東などへのネットワークも形成し、グアムサイパンへも運航している。

尚、大西洋路線では主に米国のデトロイト、ミネアポリス、シアトル、ボストン、ポートランドから強固な提携関係のあるKLMオランダ航空のハブ、アムステルダムに路線があり特にデトロイトからはロンドン・ヒースロー国際空港ロンドン・ガトウィック空港パリフランクフルトなどにも直行便があり、ミネアポリスからもロンドン・ヒースロー国際空港にノンストップ便を持っていて大西洋路線でも米国とヨーロッパ間のオープンスカイ協定を利用したKLMオランダ航空とのジョイントベンチャーと呼ばれるスカイチームのネットワークを充実させつつある。

しかしながら、2009年度からは大阪・関西からデトロイト、台北、サイパン線を廃止し、名古屋・中部からデトロイトも週5便に減便になるため、新路線である成田からソルトレイクシティやアトランタを加えると日本では成田への一極化が進んでいる。大阪からの利便性確保は廃止されずに残ったグアム線を成田まで延長し、成田 - 関西間を乗り継ぎ専用便とすることで対処している。

従来、KLMオランダ航空と強固な提携関係を築き、それを基に「ウィングスアライアンス」の構築を模索していたが実現しなかった。その後、アメリカ内のコンチネンタル航空デルタ航空と提携関係を締結し、現在では、三大航空連合の一つスカイチームのメンバーとして、加盟各社と共同運航・マイレージサービスを含む包括的な提携を結んでいる。

[編集] 「赤い尾翼を追え」

ノースウエスト航空のボーイング747-200型機の旧塗装(上)と新塗装

かつてパイロットたちの間では「赤い尾翼を追え」(Follow the red tail) という言葉が交わされることがあった。赤い尾翼とは、すなわち赤く塗られたノースウエスト航空機の垂直尾翼のことである。着陸誘導装置などがまだ発達していなかった頃、着陸進入時に悪天候に見舞われて迷ったら、前方でノースウエスト機が着陸態勢を取っていればそれに従えばよい、という意味の教訓である。

なぜノースウエスト機なのかというと、同社のハブ空港はミネアポリスデトロイトという、アメリカ北部中西部の五大湖沿岸の極めて天候が厳しい土地に位置しており、冬季には湖面から強い北風が吹き込み降雪も多い両空港では、荒天の中での離発着が日常茶飯事だったからである。その経験から、かつてのノースウエストのパイロットたちは特に天候を見極める技量に長けていたといわれる。

コンピュータやエレクトロニクスの進化によって航法や航空管制、そして気象予測が著しく進化した結果、今日では赤い尾翼を追わなくても的確な判断ができるようになったが、それでもこの言葉が使われることが時折ある。アメリカの空港で空港管制官が離陸の順番をパイロットに伝える際に、「ノースウエスト機の後につくように」と言うところを「赤い尾翼を追え」などと言ったりするのがそれである。

そもそも尾翼を赤く塗ったのは、雪の多いミネアポリスとデトロイトで、管制塔から機体が見やすいようにという配慮だったという。2003年にノースウエスト航空はロゴと機体塗装を一新したが、その際も赤い垂直尾翼の伝統だけはしっかり守られている。しかしデルタ航空との合併により、前述のように一部機体がデルタ航空塗装に変更されている。

[編集] コードデータ

[編集] 保有機材(2009年1月現在)

ボーイング747-400型機
エアバスA330-200型機
タイプ 機数 座席数(ワールドビジネスクラス/エコノミークラスの座席数)
ボーイング747-400 16機 保有 403 (65/338)
ボーイング757-300 16機 保有 224 (24/200)
ボーイング757-200 55機 保有 180 (22/158)
または
184 (22/162) 国内線
182 (20/162) 国際線
エアバスA330-300 [3] 21機 保有 298 (34/264)
エアバスA330-200 [3] 11機 保有 243 (32/211)
エアバスA320-200 73機 保有
2機 発注中
148 (16/132)
エアバスA319-100 57機 保有
5機 発注中
124 (16/108)
ダグラスDC-9-50[4] 34機 保有 125 (16/109)
ダグラスDC-9-40 [4] 11機 保有 110 (16/94)
ダグラスDC-9-30 [4] 42機 保有 100 (16/84)
ボーイング787-8 0機 保有
18機 発注中
50機 オプション
221 (36/185)

現在、アメリカの航空会社として最も多くのエアバス社製旅客機(エアバスA319エアバスA320エアバスA330-200・エアバスA330-300)を運航している。なお、ノースウエスト航空が発注したボーイング社製航空機の顧客番号(カスタマーコード)は51で、航空機の形式名は747-151, 747-251, 747-451 などとなる。

[編集] サービス

[編集] 機内サービス

「ワールドビジネスクラス」シートと個人モニター

ノースウエスト航空、及びデルタ航空の国際線は2クラス制で、ビジネスクラスエコノミークラスからなる。ビジネスクラスは「ビジネスエリート」と呼ばれ、ボーイング747-400機とエアバスA330機ではライフラットシートが導入されている。

エコノミークラスではビール、ワインを除くアルコールドリンクは7USドルもしくは700円の有料サービスであり、また国内線での食事は有料サービスにて2~5ドルで提供している。エコノミークラスでの個人モニタースクリーンはエアバスA330機で採用されている。

[編集] 事前座席指定

ノースウエスト航空の運航する便ではウェブサイトから事前座席指定が可能である。正規割引航空券(Y/Bクラス)を購入の場合、またはワールドパークス上級会員の場合は機内前方のセレクト・シートと呼ばれるエリアの座席を指定することもできる。

このセレクト・シート・サービスに加え、非常口列の間隔が広めの座席など特に人気の高い座席を追加料金を支払うことによって、出発24時間前より指定することができる。このサービスはコーチチョイスとよばれ、ワールドパークス上級会員およびスカイチーム上級会員は追加料金を支払うことなしに利用することができる。

[編集] マイレージプログラム

ワールドパークス (WorldPerks) はノースウエスト航空がかつて運営していたフリークエント・フライヤー・プログラムであり、獲得したマイルにより無料航空券やアップグレード特典を提供していた(アップグレード特典は自社便とコンチネンタル/KLM運航便に限られていた)。会員はノースウエスト航空運航便はもとより、スカイチーム並びにパートナー航空会社便を利用することでその区間距離のマイルを獲得できた。また提携しているレンタカー会社・ホテルクレジットカードなどを利用することでもマイルが獲得できる。ワールドパークスの獲得マイルには有効期限がない。また団体ツアーや格安航空券を利用しても、予約クラスに関わらず100%のマイルが加算された。

1暦年の実飛行マイルに応じて上級会員資格が付与され、2万5000マイル・5万マイル・7万5000マイルを越えるとそれぞれシルバー・ゴールド・プラチナの会員資格が付与された。上級会員には優先チェックイン・優先搭乗・アメリカ国内線自動無料アップグレードなどの特典が提供されるほか、シルバー会員は25%, ゴールド会員は100%, プラチナ会員は100%のボーナスマイルがついた。またシルバーとゴールド会員は、スカイチームエリート会員として、プラチナ会員はスカイチームエリート・プラス会員として、加盟各社からもほぼ同様の特典を受けることができた。

KLMとの取り決めにより、ワールドパークスに入会できるのは南北アメリカ・オセアニア・東アジア・東南アジア在住者に限られた。

ノースウエスト・エアーリンク(現在はデルタ・コネクション)及びスカイチーム加盟各社に加えて、以下の航空会社との間でマイレージ・プログラムの提携があった。

なお、ワールドパークスは2009年10月1日デルタ航空のスカイマイルに統合された。[1]

[編集] コードシェア便

2009年9月現在、以下の航空会社との間でコードシェア便の契約を結んでいる。

  • アラスカ航空
  • アメリカン・イーグル航空
  • エールフランス航空
  • デルタ航空
  • ガルフストリーム国際航空
  • ハワイアン航空
  • ホライズン航空

[編集] 関連項目

ウィキニュース
ウィキニュースノースウエスト航空に関するニュースがあります。

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 参考資料

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  1. ^ http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=29333&cid=2
  2. ^ デルタ・ノースウエスト合併、米司法省が認可 世界最大に 日本経済新聞 2008年10月30日付記事
  3. ^ ノースウエストは老朽化したボーイング747-200型機とマクドネルダグラスDC-10型機をすべてエアバスA330型機に置き換えた。
  4. ^ 現在老朽化したDC-9をノースウェスト・エアリンクを通して順次CRJ-200などのリージョナルジェットに置き換えている。DC-9は2009年度中に61機までに減らされる予定である。

最終更新 2009年10月18日 (日) 15:21 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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