ノーマライゼーション
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ノーマライゼーション(normalization)
- 社会福祉用語。本項目で詳述する。
- 音量の均一化のこと。動詞形で「ノーマライズ」と呼ばれることが多い。主にパーソナルコンピュータ用の音楽再生、音楽CD作成などでよく用いられる。
- 規格化 - 工業規格、数学など正規化
ノーマライゼーション(normalization)は1960年代に北欧諸国から始まった社会福祉をめぐる社会理念の一つ。障害者と健常者とは、お互いが特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが正常なことであり、本来の望ましい姿であるとする考え方。またそれに向けた運動や施策なども含まれる。
[編集] 概要
弱者を社会的に保護する仕組みが福祉だが、歴史的に障害者施策は施設の建設から始まることが多く、障害者や他の対象者(こども等)にとって、保護が当事者の要求に応えられていない・人としての尊厳が保たれていない状況(障害者の施設送り・児童施設等)が往々にして起った。また福祉を名目に対象者の隔離が計られることも多かった(ハンセン病施設など。また日本での障害者コロニーの建設のピークは高度成長期であった)。また日本での福祉施策は行政措置により行われ、対象者の意志が尊重されることは稀であった。
それに対して提唱されていたのが、「障害者を排除するのではなく、障害を持っていても健常者と均等に当たり前に生活できるような社会こそがノーマルな社会である」という考え方である。こうした社会を実現する為の取り組みをノーマライゼーション(normalization)と呼ぶ。すなわち、バリアフリー化の推進による障害者の蒙る不自由・参加制約の緩和である。この概念はデンマークのバンク=ミケルセンにより初めて提唱され、スウェーデンのベングト・ニリエにより世界中に広められた。
ニリエは、一時、カナダ政府の委託で、カナダでのノーマライゼーションの推進に寄与した。2006年現在、この方向での最も進んだ法的な整備の代表例は、アメリカの「障害を持つアメリカ人法」(ADA法)である。なお、アメリカでは、ノーマライゼーションは「黒人と白人の対等の権利」を語る場面で用いられ、障害者と健常者の間の垣根の撤廃については、「メインストリーム」(主流化)という表現を用いる。従って、誤解を避けるために英語版Wikipediaのこれに対応する記事名は、「Normalisation (people with disabilities) 」と、曖昧回避のコメントが付加されている。 ADA法の特徴は差別の禁止で貫かれていることである。日本でも一般化してきた、設備や交通機関のバリアフリー化といったハードウェアの改良の他、職能訓練などにより社会で自立できる制度の充実も含まれる。
そのような中で行政側からも施設政策のみでは「社会の生産力を削ぎ福祉費用を増大させる」とした見解が起こり始め、日本では2003年4月より支援費制度が導入された。
一方で本来保護をせざるを得ない障害者(特に重度の知的障害者・精神障害者)まで一般社会に放たれた結果、健常者や地域社会とのトラブルも少なからず発生しており、適切な対応が望まれている。
[編集] 参考文献
柏野健三『社会政策の歴史と理論 改訂増補版』ふくろう出版、1997年
[編集] 関連項目
- バリアフリー - 障害者にも対応可能であること。英語ではアクセシビリティ(accessibility)という表現のほうが一般的
- ユニバーサルデザイン
- アクセシビリティ - 日本語では、産業・IT分野などで、ユーザビリティ(usability 使い勝手、利用しやすさ)の意味で使われることが多い
- 情報保障 情報取得機会の均等についての配慮は、参政権など基本的人権の根幹に関わる課題であり、情報保障は情報におけるノーマライゼーションとしての性質を有する。
最終更新 2009年6月12日 (金) 15:38 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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