ヒガラ
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ヒガラ Parus ater
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| 保全状態評価 | |||||||||||||||||||||||||||
| LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Parus ater Linnaeus, 1758 | |||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||
| ヒガラ | |||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Coal tit |
ヒガラ(日雀、Parus ater)は、動物界脊索動物門鳥綱スズメ目シジュウカラ科シジュウカラ属に分類される鳥類。
目次 |
[編集] 分布と移動
イギリスとアイルランド及び海峡の島。ヨーロッパとロシアに広く分布し、オホーツク海やカムチャッカに至る。北緯65°あるいはそれを超える地域にも分布する。南はキプロス、コルシカ島等でも見られる。北アフリカではモロッコ、チュニジア、アルジェリアでの繁殖が確認されている。
中東ではトルコの他、レバノン、シリアからイランに至る。中央アジアではモンゴル、カザフスタン、中国、チベット、ブータン、ネパールなど。
日本周辺では、日本、朝鮮半島、サハリン、千島列島、台湾等。
日本では亜種ヒガラが北海道、本州、四国、九州に周年生息する。
ヒガラは一般に世界で知られている範囲では、カラ類の中で季節的移動が少ない傾向があると、推定されている。しかしながら、日本の北海道では、冬期に標高の低い場所への移動や他の地域への移動が記載されており、また、そのような事例は世界的に多いとされる。その要因は採食する種子の出来不出来によると、ヨーロッパでは記載されている。
[編集] 鳴き声
一般に囀りも地鳴きも、基本的なシジュウカラのそれらと似ている。ただし、ヒガラの囀りは、繰り返しの時間が短く、また音程も高いことで大きな違いがある。ヒガラの基本的な(シジュウカラ属に共通する)地鳴きは「ツー」とか「ツィー」と聞こえるが、ヒガラより大きい種(シジュウカラを含む)より声量が小さく、細い。ヒガラの地鳴きはその他、様々な声が知られている。例えばメジロに類似した「チー」とかカシラダカに似た「ツィ」、キクイタダキに似た「ツリッツリッ」など変異が多い。
なお、鳴き声にも大きな地理的変異があり、今後のより一層の研究が必要である。
[編集] 形態
全長の平均はおよそ11cm。尾羽はシジュウカラ属のなかでも、細くて短いのが特徴。嘴は細いグループに属する。また針葉樹林に分布する個体群ではより細い嘴を持ち、広葉樹林のものはより太い嘴を持つという、極めて明確な傾向がある。
一方頭部が大きいので、近縁種との識別のポイントとなる。上面と(翼及び尾羽)は厳密にはオリーブ色が入った灰色、ただし上尾筒は褐色味が増す。下面は淡褐色の羽毛で覆われ、その色は中心部に向かって薄くなるが、その濃度は亜種によって著しく異なる。シジュウカラのような黒い線はない。
頭頂は黒い羽毛で被われ、羽毛が伸長する(冠羽)個体もいる。また、その程度は分布域によって異なり、ヨーロッパなどでは目立たないことが多い。頬から後頸にかけて白い斑紋が入るが、喉から胸部にかけて黒い斑紋に分断され胸部の明色部とは繋がらない。一部の亜種では、上記の白い斑紋が淡褐色または褐色にまで変異する。小雨覆と中雨覆の先端(羽先)に白い斑紋が入り、静止時には2本ずつの白い筋模様(翼帯)に見える。嘴は極めて濃い灰色。脚は灰色。
卵は白い殻で覆われ淡紫色や赤褐色の斑点が入る。
[編集] 分類
20亜種に分かれる。
- Parus ater ater Linnaeus, 1758
- Parus ater insularis ヒガラ - など
[編集] 個体数
多くの分布域では普通に多く生息する。ただし、トルクメニスタンでは希、またモンゴルや中国(特に南東部)では普通でなく個体数は少ないと推定される。
同一地域の調査で、ヒガラとシジュウカラの個体数の年変動の傾向が、必ずしも一致しないことが知られている。また同様の知見が、アオガラ(Blue Tit, P.caeruleus)との間でも確認されている。
単位面積当たりの個体数と一腹卵数(第1回目繁殖)の間には負の相関関係がある。
[編集] 生態
主に針葉樹林に生息する。少なくとも一部の個体は、冬季には標高や緯度の低い場所へ移動する。秋季~冬季は(一定以上の密度の生息地であれば)群れを形成する。ただし、生息密度が低い地域では、概ね番いのまままたは単独で生息する。シジュウカラ属の他種や主に動物食の小型鳥類(日本ではエナガ、ムシクイ類、コゲラ、アカゲラ、ゴジュウカラ、キバシリ、ウグイス等)と頻繁に混群を形成する(もちろん、上述の鳥類が生息していなければ、それらと混群を形成し得ない)。
食性は他のシジュウカラ属鳥類と同様に、基本的には動物食。ただし、昆虫、クモなどの他、果実、種子などの植物も食べる。基本的に春季~夏季は主に昆虫食、晩秋~冬季は主に種子類と昆虫類の雑食。殆ど樹上で採食を行い、地上で採食することは希である。主に冬季に食物(種子や昆虫が知られている)を貯蔵する。
繁殖期にはペアで縄張りを形成する。樹洞やキツツキの古巣等の中に苔類で基礎を造り、参座には獣毛、樹皮等を敷いて造巣する。巣箱も良く利用する。その際、入り口が狭い巣箱、特に円形の入り口よりも狭くて縦方向長い形の入り口のものを選好する。一腹卵数の平均は10卵で、産卵時期が遅くなると一腹卵数は少なくなる。ただし、この減少傾向は日本のシジュウカラより小さく、日本のヤマガラよりも大きい。メスのみが抱卵し、抱卵期間は14-18日。雛は孵化してから16-18日で巣立ち、巣立ちしてから約2週間で独立する。
[編集] 交雑
希に、国内外で、シジュウカラ、コガラ及びカンムリガラ(Crested Tit:P.cristatus)との雑種個体が記録されている。また、ネパール中央部の地域では、極めて類縁関係が近いと考えられている、ワキアカシジュウカラ(Spot-winged Tit or Black-crested Tit:P.melanolophus)としばしば交雑する。
[編集] 人間との関係
樹洞に巣を作るので巣箱を利用することもある。
[編集] 関連項目
- シジュウカラ科
- シジュウカラ属
[編集] 参考文献
- 五百沢日丸 『日本の鳥550 山野の鳥 増補改訂版』、文一総合出版、2004年、262頁。
- 環境庁 『日本産鳥類の繁殖分布』、大蔵省印刷局、1981年。
- 黒田長久監修 C.M.ペリンズ、A.L.A.ミドルトン編 『動物大百科9 鳥類III』、平凡社、1986年、158頁。
- 中村登流監修 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年、27、29、217頁。
- 高野伸二 『フィールドガイド 日本の野鳥 増補改訂版』、日本野鳥の会、2007年、262-263頁。
- 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年、534頁。
- 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年、98頁。
- Simon Harrap and David Quinn、Tits,Nuthatches & Treecreepers、Christopher Hemlin Ltd. 1996, pp.12-13,76-77 & 302-308.
- Christopher Perrins、British Tits、William Collins Sons & Co Ltd.1979, pp.25-32.
- David Lack、Population Studies of Birds、Oxford University Press, 1966, pp.80-96.
[編集] 外部リンク
- The IUCN Red List of Threatened Species
- BirdLife International 2009. Parus ater. In: IUCN 2009. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2009.2.
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