ヒジュラー
ヒジュラーの最新ニュースをまとめて検索!
ヒジュラー(ヒンディー語:हिजड़ा Hijḍā /hidʒɽa:/)とはインド、パキスタン、バングラデシュなど南アジアにおける男性でも女性でもない第三の性別。ヒジュラ、ヒジュダ。
ヒンディー語・ウルドゥー語で「半陰陽、両性具有者」を意味する。 アウトカーストな存在で、女装して、宗教的儀礼に携わることにより生活している。その総数はインドだけでも5万人とも500万人とも言われるが、実数は不明である。
その歴史は古くはヴェーダにまで言及されており、ヒンドゥー教の歴史にもイスラームの宮廷にも認められる。
ヒジュラーは聖なる存在として、ヒンドゥー教の寺院で聖職者の役割をしたり、一般人の家庭での新生児の誕生の祝福のために呼ばれる一方で、カルカッタ(コルカタ)やニューデリーなどの大都会では、男娼として売春を生活の糧にし、不浄のものと軽蔑される場合もある。
目次 |
[編集] 用語
ヒンディー語のヒジュラー(hijraの他hijira, hijda, hijada, hijara, hijrahともローマ字転写される)は以前はkinnarと呼ばれており、一部では彼ら自身のフォーマルな自称である。ヒンディー語でのより品のない俗語での呼び方ではchhakkaがある。
インド亜大陸中で同様の集団に対する多様な呼び名があり、それらは地域的な文化の違いから別々のアイデンティティを持つこともある。タミル・ナードゥ州ではaravanni, aravani, またはaruvaniと呼ばれ、パキスタンとインド両方で話されるウルドゥー語ではkhusraが使われる。その他jankhaという呼び方もある。
南インドでは性別を変える力があるといわれるw:Yellamma女神が信仰される。女装した男性信者をJogappaという。彼らの振舞いはヒジュラーに類似しており、誕生日の祝福や結婚式で踊ったり歌ったりする[1]。
コティ(kothi または koti)という語はインド中で共通しているがヒジュラーとは区別されており、男性同士での性行為で女性的な役割をする男/少年を指し、彼らは大抵ヒジュラーたちとはインテンショナル・コミュニティーを違える。この様な人々はdurani (コルカタ)、menaka(コーチン)、[2] meti(ネパール)、zenana(パキスタン)とも呼ばれる。
これらの語は全て英語で"eunuch"(宦官)と呼ぶよりは相応である。
[編集] 性とジェンダー
現代の西洋のジェンダーや性指向の分類におさまりきらない集団であり、実際先天性半陰陽の者もいると言われているが、ほとんどは青年期以降に自らの意思でヒジュラの集団に加入し、そこで完全去勢を行った男性である。彼らは女性とも男性ともみなされず第3の性として扱われる。英語を話し西洋文化に影響された者は自らをトランスジェンダーや性転換して女性になったと自認することがある。
殆どが性適合手術は受けず、「真の」ヒジュラーとなるために去勢を受けることがある。
性行為で女性的な役割をする男性はコティと呼ばれヒジュラーとは区別される。コティは女性として振舞い、女物の服を着て、女言葉を話す。
ヒジュラーの中には男性と関係を持ち、結婚にまで至る者もいる[3]が、通常は法律や宗教により認められない。 性的または精神的に男性のパートナー(例えばバングラデシュではpanthi、デリーではgiriya、コーチンではsridhar)を持つ点で共通する[2]。西洋の受動的な男性同性愛者と性的アイデンティティーが重なるが、ストーンウォールの反乱以前の女性的なジェンダーのアイデンティティーを持った"queens"により近いと考えられる。
[編集] ヒジュラーになること
ヒジュラーになることは導師たるリーダーグルと弟子たるチェーラの間の関係に特徴づけられる「ヒジュラーの家族」となる過程を通して次第に女性的になっていく。グルはチェーラに自身の姓を与え、自分の娘の様に扱い、構成員はお互いを女性名で呼び合う。チェーラはグルへ自分の収入を施し、通常は3人から15人ほどでひとつの家庭のように生活している。
ヒジュラーとなる過程の最終段階は完全去勢を含む宗教儀式である。 ヒジュラーの去勢手術はニルヴァン(転生)と呼ばれ、ヒジュラーの仲間の手により、麻酔、止血、縫合など一切なく、ナイフにより陰茎・睾丸を切除するという原始的な方法で行われる。しかし最近では、病院で医師の手により全除精術を受ける場合もあるという。 全てのヒジュラーが去勢するとは限らず、去勢を受ける割合は知られていない。
近年では造膣手術が可能となったがヒジュラーではそのようなケースは珍しい。
[編集] その他
[編集] 参考文献
- 石川武志(著) 「ヒジュラ―インド第三の性」 青弓社 ISBN 4-7872-7056-7
- セレナ・ナンダ(著)蔦森樹 カマル・シン(訳)「ヒジュラ(男でも女でもなく)」 青土社 ISBN 4-7917-5778-5
[編集] 脚注
- ^ Bradford, Nicholas J. 1983. "Transgenderism and the Cult of Yellamma: Heat, Sex, and Sickness in South Indian Ritual." Journal of Anthropological Research 39 (3): 307-22.
- ^ a b Naz Foundation International, Briefing Paper 3: Developing community-based sexual health services for males who have sex with males in South Asia. August 1999. Paper online (Microsoft Word file).
- ^ See, for example, various reports of w:Sonia Ajmeri's marriage. e.g. 'Our relationship is sacred', despardes.com
最終更新 2009年4月10日 (金) 16:48 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【ヒジュラー】変更履歴

