ファイナルファンタジーX
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| ジャンル | ロールプレイングゲーム(RPG) |
|---|---|
| 対応機種 | プレイステーション2(PS2) |
| 開発元 | スクウェア(現スクウェア・エニックス) |
| 発売元 | スクウェア・エニックス |
| 人数 | 1人用 |
| メディア | DVD-ROM1枚 |
| 発売日 | |
| 価格 | 2,940円(アルティメットヒッツ) |
| 売上本数 | 約800万本(スクウェア・エニックス公式) 日本国外:約500万本 |
『ファイナルファンタジーX』(ファイナルファンタジーテン、FINAL FANTASY X)はスクウェア(現スクウェア・エニックス)が発売したプレイステーション2用RPG。日本国内では2001年7月19日に定価8,800円(税別)で発売。略称「FFX」「FF10」。また、「FFVII」を除いてほぼ全てが欧州風の世界観を取り入れているのに対し、本作は東洋風の世界観が多く取り込まれており、異色の作品である。
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目次 |
[編集] 概要
2000年1月29日に開催されたイベント「スクウェア・ミレニアム」において、『ファイナルファンタジーIX』、『ファイナルファンタジーX』『ファイナルファンタジーXI』が3作同時に発表されて話題を集めた。
プレイステーション2におけるファイナルファンタジーシリーズ最初の作品である。日本国内販売本数約230万本で、プレイステーション2のソフトとしては初めてダブルミリオンを突破し、同シリーズの人気の高さを伺わせた。だが、前作FFIXより販売本数が少ない。
北米では2001年12月18日、欧州では2002年5月24日、韓国では2002年6月4日に発売された。ワールドワイドでは約500万本を売り上げている。
同シリーズとしては初めてキャラクターボイスが採用され、よりストーリー重視の作品となり、ドラマチックな仕上がりとなった。また、『FFVII』〜『IX』のPSシリーズでも他のゲームを寄せ付けないCGだったが、プレイステーション2に移っても他を圧倒する驚異的なほど綺麗なグラフィックでユーザーを驚かせた。
なお、本作にはDVD-Video『THE OTHER SIDE OF FINAL FANTASY』が付属している。開発途中の設定資料、天野喜孝のイメージイラスト、主要スタッフや声優のインタビューなどを収録している。
本作の発売当初に放映されたスクウェア・エニックスのTV-CMには、主人公ティーダのモデルにもなった滝沢秀明が出演した。(CMは全2タイプ)2タイプのCMに共通して使われたキャッチフレーズは「僕たちは、運命に立ち向かった」。
ファイナルファンタジーシリーズはこれまで基本的に各作品が独立した1話完結の形態を取っていたが、本作には同シリーズで初めて物語上での続編となる作品『ファイナルファンタジーX-2』が作られ、2003年3月13日に発売された。
オリジナル版の廉価版は2003年1月16日発売の「MEGA HITS!」(定価:4,800円(税抜))と2005年9月8日発売の「アルティメットヒッツ」(定価:2,800円(税抜))の2つがあり、後者は更に『ファイナルファンタジーX-2』とのセット「アルティメットボックス」(定価:5,600円(税抜))もある。またインターナショナル版の廉価版も「アルティメットヒッツ」として2007年1月25日に発売されている。アルティメットヒッツ版のCEROレーティングは3つとも12歳以上対象となっている(インターナショナル版はリリース時期におけるレーティング表示の関係上"B"と表記されている)。
2006年3月17日号のファミ通「読者が選ぶ心のベストゲーム100」で45万ポイントを獲得し、ドラクエシリーズなど数々の名作をおさえ第1位となった[1]。
また細かいところではPS2用HDDのキャッシュ機能に対応しており、利用することで読み込み速度を大幅に上げることができる。
[編集] 主なスタッフ
- 坂口博信 エグゼクティブプロデューサー
- 北瀬佳範 プロデューサー
- 鳥山求 イベントディレクター
- 土田俊郎 バトルディレクター
- 中里尚義 マップディレクター
- 植松伸夫 サウンドプロデューサー/音楽
- 濱渦正志 音楽
- 仲野順也 音楽
- 野村哲也 キャラクターデザイン
- 杉本浩二 メインキャラクタープログラマー
- 片野尚志 メインイベントプログラマー
- 野島一成 シナリオ
- 渡辺大祐 シナリオプランナー
- 天野喜孝 イメージイラストレーション/タイトルロゴデザイン
- 直良有祐 アートディレクター
- 高井慎太郎 バトルアートディレクター
[編集] 主題歌
「素敵だね」
- 作詞・野島一成
- 作曲・植松伸夫
- 編曲・浜口史郎
- 歌・RIKKI (奄美の島唄をバックボーンに持つ女性歌手)
[編集] キャッチフレーズ
本作のキャッチフレーズは2つ存在する。
- 私、『シン』を倒します。必ず倒します。
- 公式キャッチコピーでオリジナル版のパッケージ裏面にも書かれている。出展は今作のヒロインであるユウナが初めてキーリカで異界送りを行った後の物。パッケージの裏面は異界送りをしている時の彼女を背景とし、異界送りを始めるシーンがモノクロで重ねられているデザインとなっている。
- 世界一ピュアなキス。
- PlayStationのCM枠で打ったコピー。公式の物ではないが公式のコピーよりも有名なものとなっている。
[編集] システム
[編集] フィールド
過去のシリーズ全てに存在した「自由に動き回れるワールドマップ」は廃止された。これはワールドマップ上でキャラクター・船・町のシンボルが同じような大きさで表示されるといったファミコン以来の不自然な表現を排除するためだと思われる。フィールドを歩くうちに隣り合った土地に移動したり、飛空艇のメニューから瞬時に各地へ移動する。
フィールドは完全な3Dで描かれ(一部を除く)、キャラクターの移動に合わせてカメラアングルが変化する。開発中は同時発表された『FFXI』同様に視点を自由に回転できたが、画面酔いしすぎてプレイできないという直良有祐の強い要望でカメラの動きが制限され主流になった。自由に回転できる作品で画面酔いするという苦情の多さからも改悪とは言えない面があり、坂口博信のロストオデッセイでも採用されている。
[編集] カウントタイムバトル(CTB)
本作ではそれまでの作品で使用されていたATBを採用せず、CTB(Count Time Battle)という新しいシステムが採用された。ターンの概念がないことはATBと同じだが、誰かが行動している時に全体で時間が停止しているのが最大の違いである。コマンド入力状態となったキャラクターが何らかの行動を起こした後、そのキャラクターの待機時間には素早さのパラメータとコマンドに設定された倍率値から算出された次の行動までの時間が設定され、その上で全体の時間が進行する。コマンド選択時に各キャラクターの行動順番を参照することができ、これを利用して敵の行動に対し予め先手を打つ戦い方を要求されるケースも多い。このシステムにより、ターン制の概念を破棄しつつ、ATBのように時間に追われることもないため、初心者から上級者まで焦らず戦略的に戦闘を楽しむことができる。
また、戦闘に参加できるキャラクターは3名だが、随時パーティにいる控えのキャラクターと入れ替えることが出来るのも特徴(入れ替え行動にペナルティ要素は無い。ただし、1度でも戦闘に参加して何らかのコマンドを実行しない限り、そのキャラクターにアビリティポイントが入らないシステムとなっている)。水中でのバトルはティーダ、ワッカ、リュックの3人のみ。他の4人が水中でのバトルに参加できないのが残念だったという意見もあった。
また、戦闘にゆとりができたためか、バトルの数値的スケールが大きくなっており、最大値として、キャラクターのHPが99,999、MPが9,999、一撃のダメージが99,999、と、これまでのシリーズより1桁多い限界値となっている(キャラクターは「○○限界突破」というアビリティ装着時のみ、一部の召喚獣のダメージは後述する"七曜の武器"の成長による)。ただし一撃のダメージだけはそれ以前の作品でも5桁のダメージは与える事が出来るものもあり、全ての攻撃で5桁+表示も5桁となったのは本作品が最初である。なお敵の攻撃の中には設定上ダメージ量が40万を超えて実質的に回避不能な即死攻撃(召喚獣の「まもる」でも99,999ダメージとなる)として存在している物もある。
そして本作からボス戦がフィールドと戦闘画面の切り替えがないシームレスバトルになった。主にイベントから自然に戦闘へ繋げるための演出として採用されており、戦闘中もイベントが挿入される事で物語との一体感を出すことに成功している。『ファイナルファンタジーXI』以降の全戦闘のシームレスバトル化への橋渡り的な仕掛けとなった。
[編集] オーバードライブ
敵から受けるダメージの蓄積や、HPが減って瀕死状態になる等の条件によって発動可能な特殊技は過去のシリーズにも存在したが、今回「オーバードライブ」と呼ばれるそのシステムは大幅に拡張された。
オーバードライブゲージが最大値になることで強力な特殊技が使えることは同じだが、ゲージの溜まり方は様々なバリエーションがある。プレイヤーキャラクターについては以下に挙げる「オーバードライブタイプ」と呼ばれるゲージ蓄積条件の中から選択でき、状況によってタイプをうまく使い分けることで効率のよい攻撃が可能となる。なお初期状態では「修行」のみとなっており、それ以外は対応する行動を何度も行って習得する。
- 修行 - 敵から受けたダメージに応じて蓄積される。
- 闘志 - 敵にダメージを与えることで蓄積される。
- 憤怒 - 仲間がダメージを受けることで蓄積される。
- 慈愛 - 仲間のHPを回復させることで蓄積される。
- 策略 - 敵に不利なステータス変化を起こさせることで蓄積される。
- 窮地 - 不利なステータス変化をさせられることにより蓄積される。
- 華麗 - 敵の攻撃を回避すると蓄積する。
- 悲哀 - 味方が戦闘不能になることにより蓄積される。
- 凱歌 - 敵を倒した際に蓄積される。
- 英雄 - HPがダメージの3倍より大きい敵、もしくは最大HP10000以上の敵を倒すと蓄積される。
- 磐石 - 敵のステータス変化を無効化することにより蓄積される。
- 勝利 - 戦闘パーティーにいる状態で戦闘に勝利することにより蓄積される。
- 恥辱 - 戦闘で逃げた際に蓄積される。
- 対峙 - 自分のターンが回ってきたときに蓄積される。
- 苦闘 - ステータス異常中にターンが回ってくることで蓄積される。
- 危機 - 現在HPが最大の25%以下でターンが回ってくると蓄積される。
- 孤高 - 戦える味方が自分のみの状況でターンが回ってくると蓄積される。
召喚獣のオーバードライブタイプはプレイヤーキャラクターにおける「修行」と「闘志」を組み合わせた物であるが、敵の攻撃を回避しても受けた時と同じだけ加算されるという違いがある。
なお発動条件であるオーバードライブゲージの最大値はプレイヤーキャラクターは100、召喚獣では20である。
[編集] 召喚獣
前作までの召喚魔法は、美麗なグラフィックが名物となった一方、発動時間が長いことや、ゲーム終盤になるとあまり役立たないといった欠点が指摘されていた。本作で召喚獣の役割は大幅に変わり、上記の欠点をある程度解消した。
ユウナがバトル中に召喚すると、3人のキャラクターに代わって攻撃・魔法などの行動を行う。全般に召喚獣はキャラクターより能力値が高く、ほぼ全てのステータス異常が無効であることが大きな利点で、強力なモンスターの攻撃に対する盾にするなどの活用が可能である。
召喚獣もキャラクターとは仕様が異なるがオーバードライブというシステムがあり、過去のシリーズで使用していた技はオーバードライブ技として位置づけられている。これを事前にチャージして、対ボス戦で連発する「召喚ボンバー」と呼ばれる公式テクニックが存在するが、後半では基本的な戦術を見直さなければダメージのゴリ押しでは勝てないバランスになっている。
本作に登場する召喚獣と、その使用するオーバードライブ技を以下に列挙する(但し、名前は変更可能)。名前の前に*のついているものは、入手しなくてもクリア可能な(入手に特殊な条件をクリアする必要がある)もの。
- ヴァルファーレ - 「シューティング・レイ」「シューティング・パワー(ある条件を満たすと入手)」
- イフリート - 「地獄の火炎」
- イクシオン - 「トールハンマー」
- シヴァ - 「ダイアモンドダスト」
- バハムート - 「メガフレア」
- *アニマ - 「カオティック・D」
- *ようじんぼう - オーバードライブ技を持たず、「心づけ」で払ったギルやオーバードライブゲージの蓄積など様々な条件によって使う技が変化していく。そのため完全な制御は不能。最強技は「斬魔刀」。
- *メーガス三姉妹(マグ、ドグ、ラグの3体で1組) - 「デルタアタック」
[編集] スフィア盤
キャラクターの成長はスフィア盤と呼ばれるボードに配置された成長スフィアを発動させることで能力値アップ・技や魔法の修得を行うという独特のシステムとなっている。AP(Ability Point)を貯めることでスフィアLVが上がり、これを消費することでスフィア盤を移動することになる。経験値・レベルアップは存在しない(あえて言えばAPが経験値に相当するが、スフィアLVの消費方法が任意に近いため経験値&レベルに対応しているとは言えない)。ただ、スフィア盤は広く、移動と発動を繰り返さないといけないため、やり込める要素ではあるが段々面倒くさくなってくるという意見もある上、スフィア盤を全て発動させてしまうとキャラクターごとの個性が全くなくなってしまうという面もある。またスフィア盤をまったく利用せず(すなわち能力アップをまったくおこなわず)ストーリーコンプリートを達成する猛者なども登場した。
[編集] 武器・防具
武器や防具についても独特のシステムを持っている。武器や防具には0〜4個のアビリティスロットがあり、そのいくつかは空白となっている(ない場合もある)。この空白の部分にはアイテムを使うことでアビリティを付け加えることができ(改造)、それによって性能が変化する。
アビリティの組み合わせによって名称も変化する。武器・防具は7人のキャラクターそれぞれの専用となっており(使い回しができない)、ネーミングについては内部に膨大なデータベースを持っている。なお、武器や防具にはいわゆる「攻撃力」「防御力」のようなパラメータは設定されていない(但し、「物理攻撃+5%」のようなアビリティは存在する)。キャラクターのステータスと武具のアビリティが同じならば、どんな武器を用いても、どのキャラクターであっても、同じ攻撃力を持つ。
このほか、七曜の武器と総称される各キャラクターの最強武器が存在する。敵の防御力に依存しないダメージを与えられる特性や、HPやMPの量によって攻撃力が大幅に増える潜在能力がある。条件を満たすことで2段階にパワーアップするが、最終段階に育てるには難易度の高いミニゲームを完全にクリアする必要があるなど条件が厳しい。また、アビリティスロットが4個ある武器を改造することで七曜の武器より便利で自分好みのものが作れることもあり、この場合「最強」の武器はプレイヤーの好みの問題になる。
[編集] モンスター訓練場
ゲーム中盤から挑める。世界各地のモンスターを捕獲し、1つの地域あるいは種族を全て集めるといった条件で、訓練場オリジナルのモンスターと戦えるようになる(地域制覇と種族制覇の2種類の条件がある)。
数十種類に及ぶこれらのモンスターは、ほとんどがラストボスをも凌ぐケタ外れの強さを持っている。メインストーリーに従ってゲームを進めているだけでは瞬殺されてしまうので、普通に倒すことはまず不可能である。 また、最後に登場するすべてを超えし者はHPが10,000,000と、ケタが圧倒的に違うため、倒そうと思うのなら長時間の戦闘を余儀なくされる。
[編集] ファイナルファンタジーX インターナショナル
2002年1月31日に北米版を基にマイナーチェンジされた、『ファイナルファンタジーX インターナショナル』が発売されている。定価は7,800円(税別)、販売本数約28万本。北米版の声優へのインタビューやCMムービー、主題歌のプロモーションビデオ、そしてエンディング後のストーリーである『永遠のナギ節』が収録されたDVD『THE OTHER SIDE OF FINAL FANTASY 2』が付属している。
[編集] 主な変更点
- キャラクターボイスの変更
- キャラクターボイスは英語になった(字幕を日本語・英語で選択可能)。
- 一部名称の変更
- パーティメンバー全員、シーモア、召喚獣の名称が英語表記になり、祈り子の間がフェイスの間に、エボン=ジュがユ=エボンに名称変更されている。
- 新スフィア版の追加
- 新スフィア版ではオリジナル版にはなかったアビリティも習得できる。オリジナル版のスフィア版も使用可能で、すべてのキャラは中央からのスタートとなり、カスタマイズ性が高くなった。ゲームスタート時に2つのスフィア版から1つを選択するようになっている。
- 召喚獣バトル追加
- ストーリー中盤以降特定のフィールドに出現する"ヘレティック召喚獣"と呼ばれる種類のモンスターとのバトルが追加された。ヘレティック召喚獣達のパラメータは訓練場オリジナルモンスターよりもさらに上を行く数値となっている。
- 寺院内で宝箱の取り逃しがあった場合は、"ヘレティック召喚獣"を倒さない限り、アイテムの入手が不可能となった(この時点で事実上召喚獣アニマの入手も不可能)。そうした事態が起きた場合の救済措置として、全てのヘレティック召喚獣は「斬魔刀」で倒すことができるようになっている。しかし、「斬魔刀」を発動するには難易度が高く、初心者には敷居が高いのが実情である。
- 隠しボスの追加
- 前述のヘレティック召喚獣を全て倒すと、更に強力な隠しボス「デア・リヒター」と戦うイベントが追加されている。
- メニュー機能の強化
- 武器の整頓が追加されてわかりやすくなった。
- 一部ボス・ザコのパラメータ変更
- 特に、オリジナル版では強すぎた「シン」・頭部とキングベヒーモスの弱体化が見られ、ゲームクリアの難易度は下がった。詳細は以下の通り。
- 「シン」・頭部
- オーバードライブゲージの増加量がオリジナル版に比べて減少し、特殊攻撃をあまり仕掛けて来なくなった。但し、高いHPと「ギガグラビトン」を食らうとゲームオーバーの仕様に変更はない。
- キングベヒーモス
- ほかくでトドメを刺した場合に、ファイナルアタックのメテオを仕掛けて来なくなった。
- オメガウェポン
- HPがオリジナル版よりも高くなった。それ以外はオリジナル版に準規する。
- ピュロボルス
- 石化・即死防御が高くなり、石化攻撃改・即死攻撃改装備の武器では一撃で倒せなくなっている。
- アビリティの追加
- オートアビリティ
- パワーチェンジ、スピードチェンジ、マジックチェンジ、アビリティチェンジ、リボン
- コマンドアビリティ
- パワーアタック、スピードアタック、マジックアタック、アビリティアタック、フルブレイク、まきあげる、くすねる、じんそく
- 一部アビリティの弱体化
- 「ドライブをAPに」で取得できるAPの量が使用するたびに半減するようになった。一部のオーバードライブタイプの弱体化も追加され、マジックポットを利用した大量AP入手が出来なくなった。しかし、研究が進むうちにつれ、新たな大量AP入手方法が確立され、キャラクター強化を可能とした。
- 「クイックトリック」はMP消費が増加、効果が半減した。
- その他
- 雷平原・北部のサボテンダー?の石碑の封印解除が1回のみになった。
- 「とれとれチョコボ」の裏技が使えなくなった。
- 瀕死条件が最大HPの50%未満に変更された。
- モンスター訓練場にセーブスフィアが追加された。
- わいろや戦闘で入手できるアイテム数が一定でなくなった。
- アニマ、メーガス三姉妹のオーバードライブの攻撃回数が増加した。
- アルベドのホーム崩壊後もアルベドのホームへ入ることができるようになった。
[編集] 永遠のナギ節
永遠のナギ節は厳密には本作のストーリーではなくインターナショナル版の付録DVDに収録されていたムービーであるが、『ファイナルファンタジーX-2』につながるストーリーとなっている。
[編集] ヘレティック・ヴァルファーレ戦でのバグについて
ヘレティック・ヴァルファーレ戦では、たまにフリーズするという現象が起こることがある。解除方法として、他のヘレティック召喚獣を倒してから戦う、バグ発生前の時からスタートボタンを連打する、PS2本体を横置きにしている場合は縦置きにする(縦置きにしている場合は横置きにする)などの処置を行う必要がある。それでも解決しない場合はスクウェア・エニックスに電話して指示に従って対処することが望ましい。
[編集] 世界設定
本作ではスピラと呼ばれる異世界が舞台となる。スピラも参考の事。
スピラでは機械文明があまり発展しておらず、基本的に人々の生活は質素であり、現実における未開の地やアジアに似た光景が見られる。しかし、生命エネルギー幻光虫の存在など現代的文明の代わりに発展しているファンタジー的な魔法文明や、亜人や人間とは異なる知的種族や人間を脅かす魔物の存在、独自の宗教とも言える“エボンの教え”、独自のスポーツであるブリッツボールなどによって、現実のどの時代とも全く異なる独特な世界観が築かれている。
スピラには「シン」と呼ばれる脅威が存在し、人々は常に死の恐怖に脅えている。その心を支えているのがエボン教が掲げるエボンの教えであり、「シン」を倒すことを使命とする召喚士である。
スピラの人間の大半はエボンの教えを信じ、教えに従って生活しならが召喚士の旅を支え、いつか「シン」が完全に消滅することを希望に生き続けている。
なお、『ファイナルファンタジーVII』の世界の過去であることが、FFオフィシャルブックにて発言されている。しかし経過は2千年以上であるとのこと。『FFVII』におけるライフストリームと『FFX』における幻光虫が同一であるとも発言されている。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
[編集] 幻光虫
スピラ全土に満ちた生命エネルギーの様な物であり、人間も含めた万物に宿っている。虫とは名の付くものの虫でも生き物でもなく、普段は肉眼では見えないが、濃度が濃くなると宙に舞う光の玉のように視認できる為その名がついた。
生ある物はたとえその種類がどんなものであろうとも幻光虫の集合体である幻光体と呼ばれる仮の肉体を持ったエネルギーの塊として定義され、それらが消える時は幻光虫が大気に拡散していく様子が確認できる。性質として宿主となる生物の記憶や思念などに深く関わっており、特に人の幻光虫はその人の想いを宿しているとされるからか魂と同種の存在の様にも表現され、異界[1]で具現化した姿を見る事ができる(アルベド族のリュックはこれを「会いたい人を思う人間の心に干渉して見せる現象」と説明する)。
水との親和性が高く、水が空中に浮いた状態で固定されるなどの不思議な現象も発生する。 これを応用して高濃度の幻光虫を含む水を詰めたモノをスフィアと呼び、人の想いや思念や映像を留め伝える機能を持つため、映像・音声スフィア、スフィアモニターや、後で述べるブリッツボールのフィールドであるスフィアプールに使われたりと、スピラでは幅広く様々な技術に利用されている。
[編集] 魔物
人間・動物・植物の場合は肉体という器の中に幻光虫が宿っている。前述した通り幻光虫は宿主の心に反応する性質を持つ為宿主が何らかの強い思いを残した場合、他の幻光虫と結合して実体化、生前の記憶を無くして生き物を襲う魔物と成り果ててしまうことが多い。
これは祈り子と同じ状況であり、強い思いを軸に具現化する事で力を得る召喚獣の成り立ちと一致する。ただしだれそれと強い絆を持つという事はなく、夢を見る本体も消失している為残した思いを軸に幻光虫の塊として破壊衝動に駆られる存在となっている。
逆により強い想いを持っていた場合は具現化した姿が魔物ではなく元の姿のままスピラに留まることがあり、このような存在を死人(しびと)と呼ぶ。この状態で自身の性格や記憶を保てるか心を失い魔物同然となるか、歳を取るか取らないかなど細部の変化はまちまちであるが、想い=根性によって支えられた存在であるため、力の元となる想いが消えれば消滅してしまう。
両者に共通するのは、肉体が高密度に収縮した幻光虫の塊である為血肉は存在せず、一定の外部衝撃と意思=思いが衰弱・消失すると幻光虫を繋ぎ止める方法が無くなり拡散すると具現化した物全てが全て消えてしまう(アイテムやギルなどの実態物は残る)。
[編集] 異界送り
スピカ特有の召喚獣誕生システムによって作られる魔物は長らく人の手によって討伐・排除されていた。しかし人から生まれた魔物に対しては元となる人物との関わりなどで討伐するのには抵抗がある。同時にエボンの教えの中にある記述も関与し、人が魔物になってしまう恐れがある場合に用いる技術を異界送りと呼ぶ。
召喚士が召喚獣と精神感応を試みる一環で、人の心と反応し思いを慰め、これを行うことで未練の想いによってスピラに留まろうとする幻光虫を異界に送ることができ、既に魔物化した人物を開放する事が出来る為、召喚士として任命された者は旅先で異界送りをする事を義務づけられている[2]。
この異界送りを適用されるのはエボンの教えを受けている人間達であり、普通の動物・植物が無念の思いを残した場合そのまま魔物となり人を襲う螺旋(スピラ)の一環となる(大抵捕食などで無念の意思を残すので、魔物発生として放置されている節がある)。
[編集] エボン寺院
伝説の大召喚士ユウナレスカの父で、シン誕生後の世界を救うべく活躍したエボンの言葉である「エボンの教え」を広げるために存在する半宗教組織。シンの恐怖に対し選ばれた召喚士によって訪れるとされる「永遠のナギ節」を迎える事を教義としている。
千年たった現在ではその教えはほぼ全ての人に浸透し、スピラを実質支配しているともいえる世界最大の組織で、エボン寺院の教えの真意は後述する人心の掌握のための歴史操作や刷り込みといった物だが、内容は伝承や迷信を織り込みつつ、「シン」という脅威に対する希望を掲げる事にある。その教えが真実であるかのような現象を示してきたため、スピラの人々の心の支える拠り所という位置付けにある。人々の間には、ささいな幸運や偶然を見るにつけ、それを「エボンの賜物」と呼ぶ風習が広まっており、スピラへのエボン教えの浸透具合を窺い知ることができる。
世界各地にエボンの教えを司る機関「寺院」があり世界各地にあり、以前は複数存在したがシンとの攻防で現在機能しているものは5箇所(ビサイド、キーリカ、ジョゼ、マカラーニャ、ベベル)。総本山はベベルにある聖ベベル宮、聖地はザナルカンド遺跡。寺院内部には例外なく祈り子が安置されている。
組織構成は人間、グアド族、ロンゾ族の寺院関係者の中で選別された総本山への代表のことを老師と呼び、3人の老師を束ねる寺院の中心人物を総老師と呼ぶ。3人の老師と総老師は、合わせてエボン四老師と呼ばれており、人々から深く敬われている。
以下僧兵や神官など組織の雑務や運営を担当する人々が三種族で混成。中でも召喚士は別格で扱われる。 アルベド族はエボンの教えを感受せず、かつ迫害対象であるため老師や僧兵、神官職など構成員に存在しない(例外はユウナ)。
以下エボンの教えとその意味
- 機械の禁忌
- 「機械を使うことは人々の『罪(=シン)』である」
- 寺院が認めていない機械とそれによって発生した副産物を使用してはならない。これは一定の機械技術が発達すると、シンの防衛本能により機械がある場所は襲撃にあう為で、シンが感知しない機械技術(機織など非軍事活用)を選ぶ必要があったから。インターナショナル版や『X-2』では、寺院は機械を「マキナ」と表現しているが、これは「機械」をあらわすラテン語の単語である。
- エボンとユウナレスカの偉大さ
- 「『シン』を倒す方法を遺したエボンと、その娘で初めて『シン』を倒した召喚士ユウナレスカの神格化」
- 「全ての人々がエボンを讃え祈りを捧げ、召喚士たちの旅を支えることにより、いずれ罪は償われ『シン』は消滅する」
- エボン親子によって世界の危機はいったん回避されたが、寺院はこれの真意を隠し、後に倒された「シン」が数ヶ月から数年後には復活した事を世界全体が教えに従っていないからだと主張した。これにより人々はエボンの教えに縛られた生活を意識せずとも強制され、「シン」が消滅しない原因であるとして機械を使うアルベド族を迫害する根拠の1つとしている。
[編集] 召喚士と召喚獣
本作での召喚士は、「召喚獣」を呼び出し使役する技術召喚と、死者の魂(想い)を異界に送る技術異界送りを使える者と定義されている。どちらも万人が習得できるものではなく、素質あるものが修練を積んで初めて習得できるため、基本的に召喚士のみ使える専門技術である。 召喚士はエボンの教えに従い寺院を回って修練を積み、いずれザナルカンドにて「究極召喚」を得て「シン」を倒すことを使命としており、スピラの人間の期待を一身に背負っている。 そのため召喚士は旅を世界規模で応援され優遇されるが、旅を途中で諦めた召喚士への風当たりは強い。旅に同行して護衛する者をガードと呼び、基本的に一人以上のガードが召喚士には付く。逆に言えば、誰一人としてガードを伴わず旅を続けると「シン」を倒す事は絶対に不可能。
召喚獣は召喚士が祈り子と交感してその力を借り受けた存在。そこには前述した「強い意思を持ったまま幻光虫を拡散させると魔物になる」というスピラ特有の自然現象が影響する。
本来生物は強い意思を持ったまま幻光虫が拡散した場合、自我を失い魔物となる。しかし召喚獣を呼び出す「召喚」の原理には、「エボンの秘術」により人間を祈り子像という特殊な方法で保存し、内部で眠り続ける祈り子として人工加工、なおかつ召喚士の精神感応能力で彼らが見続けている夢(想い)を召喚士の精神力を用いて幻光虫と結びつかせることで実体化した特殊な魔物=召喚獣として使役する。究極召喚以外の祈り子選別基準は不明だが、どれも非常に強い意思を持っている。
召喚士の意思に反応いる以外は魔物と同じ性質を持ち、血肉を持たない幻光体で一定の外部攻撃によって肉体を構成する幻光虫は拡散する。ただし力の源=夢見る本体が無事である為、何度でも肉体の再構築が可能。
同じ召喚獣は一時に1カ所にしか姿を現さないのも、召喚獣の力の源泉となっている祈り子がそれぞれ1体ずつしかいないからである。物語中でユウナとベルゲミーネやイサールがお互いに召喚獣を操って戦うシーンがあるが、このシーンでは相手が召喚した召喚獣をユウナが呼ぶことはできない。
祈り子は普段それぞれ個別の夢を見、夢の内容と祈り子となった人物の容姿性格が召喚獣に反映される。
[編集] 「シン」
「シン」(Sin : 罪)はスピラにおける最大の魔物であり、街や村を襲っては殺戮を繰り返す、人々に共通する絶対の脅威。約1000年前の機械戦争の最中に突如現れたとされ、当時の発達した機械文明を破壊し尽くした。
「シン」は海中を移動することが多いが、地上を歩くことや重力を操り飛行することも可能。この重力を操る能力でバリヤのように防御に使ったり、津波や嵐といった自然災害レベルから空間を歪めるほどの強力な重力波を発生させ宇宙からも破壊の後が確認できるほどの絶大な破壊を引き起こす事などが可能。強大な破壊・防御の力に加え、負った傷を瞬時に回復する再生力で、どの時代の武器でも多少の傷にはなるが致命傷にはならず、「シン」を倒す唯一の方法が「究極召喚」であり、それ以外で「シン」を倒すことが出来ないとされる所以になっている。また、自らの体の一部を切り離し魔物として放出することがある(これをコケラと呼ぶ)が、このコケラも重力を操る能力を持つことが多い。「シン」はコケラを自身の一部だと離れていても感じ取れるのか、コケラを回収しに同じ地に訪れるという行動も確認されている。
歴史上、5回にわたり究極召喚を使用した召喚士に「シン」は倒されているが、いずれもその数年後に再び現れている。この数年間の間の「シン」のいない間をナギ節(ナギせつ)と呼ぶ。ナギ節を作り上げた召喚士は大召喚士として人々に崇められ、ナギ節もそれを築いた大召喚士の名前を戴き「ブラスカのナギ節」「オハランドのナギ節」などと称される。人々はナギ節を大いに祝うが、その影には必ず「シン」の復活を恐れる心が潜んでおり、人々が完全に「シン」から解放されることはない(なお、この永劫の繰り返しを「螺旋」として見立てたのが「スピラ(ラテン語で「螺旋」の意)」の語源である)。それでも召喚士は、エボンの教えを信じて自分のもたらすナギ節が永遠に続く、すなわち「永遠のナギ節」になること、あるいはそうでなくてもナギ節で人々に一時の安息をもたらすことを願って究極召喚を求め「シン」を倒すことが旅の最大の目的であり、「シン」に怯える人々の希望となっている。
後に挙げるが、実は「シン」は夢のザナルカンドとエボン=ジュ自身を守るためにエボン=ジュが作り出した召喚獣で彼の鎧のような存在である。基礎的な生誕方法と性質は一般の召喚獣と代わり無いが、幻光体に使用する幻光虫の量は他に類を見ないほど膨大な数であり、とても比べ物にならない。これはその中心にいるエボン=ジュが強力な重力魔法により多くの幻光虫を集めているためである。
初代「シン」を除いた「シン」の核は先代の「シン」を倒した究極召喚獣(後述)であり、究極召喚により「シン」が分解されエボン=ジュが剥き出しとなった瞬間にその究極召喚獣を幻光虫レベルで吸収し再構築、新たな「シン」に作り変えてしまう。一旦重力魔法を解いてから新しい「シン」に乗り移る為、先代よりも幻光虫の量が圧倒的に少なくひ弱であるため、一時的に破壊行動を止めて人々の前から姿を消し幻光虫を集める。この「シン」による破壊が起きなくなる期間が「ナギ節」という「シン」のいない期間の事である。なお、エボン=ジュに乗り移られた究極召喚獣は、少なくともしばらくの間は人間の意識を持ち、ある程度「シン」の行動に干渉できる様だが、「シン」の本能的な破壊活動自体を防ぐ事は出来ず、いずれ人の意識は消えうせ、心の底まで「シン」となってしまう。
「シン」の破壊活動の根底にはかつてザナルカンドを滅亡に追いやった機械戦争が関係する。エボンは対立するベヘル軍からザナルカンドを守る為、町中の人間を祈り子とした。その防衛本能により、ザナルカンドに悪影響を及ぼしかねないと判断した強大な機械文明を排除するため、人が集まり活気のある街や村や強大な機械を発見すると「シン」はそれをエボン=ジュの存在を脅かすものとして自動的に破壊する。そこには悪意も善意もなく、ただ夢のザナルカンドの召喚をし守り続けるという意志だけが存在している。エボン寺院の一部はこのことを知っているが公にせず、単に機械を使っていた事が「シン」による破壊、すなわち「人々の罪に対する罰」の原因とだけ民衆に説いてきた。この「人間が犯した罪」とは何なのか具体的には作中では明らかにされていない(寺院側が意図的に曖昧化している)
夢のザナルカンドを守る「シン」は夢のザナルカンドとスピラ双方を自由に行き来する事ができる。肉体が幻光体で構成された存在ならば、「シン」に乗って夢のザナルカンドとスピラを行き来する事ができるので、ジェクト親子はこの方法でスピラへとやってきた。
[編集] 究極召喚と究極召喚獣
「シン」を倒せるただ一つの方法として寺院が民衆に説いている召喚獣を呼び出す秘法である。エボンの教えでは、初代「シン」を倒した「ゼイオン」が究極召喚獣の祈り子であり、それを召喚することが究極召喚であるとしているが実際は全く異なり、究極召喚獣の祈り子を作り出す業を持った可能とするユウナレスカが、召喚士と強い絆を持つ者を召喚獣の祈り子とすることで習得される。基本的な仕組みは一般の召喚と同じであるが、その発動のためには召喚士と祈り子の間に強い絆が必要であり、絆を持たない者たちでは呼び出す事まではできるが本領を発動できない点が一線を画す。召喚士がガードを連れて寺院を巡り修練を積む旅も、本当の意味はガードとの間に強い絆を作り、ザナルカンドにてその召喚士がガードを一人選びユウナレスカによってその魂を究極召喚の祈り子にしてもらうための物(召喚士にはガードが最低一人という決まりも、祈り子無しでユウナレスカの元に来てもどうしようがないからである)。
強い絆によって召喚士と同調した究極召喚獣は幻光体を分解する力を得て、「シン」の中心にいるエボン=ジュの魔力により結合された「シン」を形作る幻光虫の結合を解除し分解、「シン」を倒す。しかしエボン=ジュはその途端に「シン」を分解した究極召喚獣に乗り移り新たな「シン」に作り変え、究極召喚獣と同調していた召喚士はその反動で命を失う事となる(つまり直接的な原因は、究極召喚のその物ではなくエボン=ジュにある)。よって究極召喚と究極召喚獣自体は「シン」を倒すと同時に新たな「シン」を招く物であり、究極召喚で「シン」(正確にはエボン=ジュ)を倒す事は出来ないのだが、召喚士には当然ながらこのことは知らされておらず、寺院関係者でも完全な形で知っている者はいない。
究極召喚獣として存命している唯一の例であるアニマは、絆の持ち主であるシーモア以外の者が「シン」に使用した際にこの分解能力は発動せず、あるいは当人が意図的に絆の力を使用しなければ通常の召喚魔法として使うことが可能である(前者はユウナやベルゲミーネが使う場合、後者はルカでシーモアが呼んだ場合やティーダ達とシーモアが初めて戦う場合が該当する)。これらの場合においては「シン」にさえ打ち勝つ幻光体を分解する力を発揮することもなく、もちろん召喚した者が落命することもない。
[編集] スピラの種族や地理
[編集] スピラに登場する種族
本作にはヒトと呼ばれる、いわゆる普通の人間の他に、以下の亜人種が登場する。
- ロンゾ族 - 青い肌と獣のような風貌を持つ種族。非常に体格が良く、成人では小柄な者でも2m以上になる。男性は額に角があり、成長期に一度だけ生え替わる。それ以降は生え替わらないため、折れればそのままである。裏切り者には容赦しない種族でもある。
- グアド族 - 幻光虫の扱いに長けており、異界の守護者を自称している種族。風にもなびかない植物のように固まった頭髪が特徴。
- アルベド族 - 外見は普通の人間と同じであるが、金色の髪と渦巻きのような模様を持つ碧眼が特徴的。機械を使うこととエボンの教えに強い反感を持っている事を理由に寺院から弾圧されている。言語は基本的には文字を一定のパターンで入れ替えた暗号的な言語"アルベド語"であるが、一部の者は共通語も解する。また、「アルベド語入門」なる書物が存在している。
- ペルペル族 - 小柄でくちばしのような飾りを付けている。早口。
- ハイペロ族 - シパーフを扱う。泳ぎが得意。のんびりとした口調で話す。外見だけでは男女の区別がつかない。
[編集] スピラに登場する地理
スピラには1つの大きな大陸といくつかの島が存在する。
大陸の最北端にはザナルカンドと呼ばれる1000年前の戦争で滅亡し既に遺跡と化した都市が存在するが、当時の面影をそのまま残したザナルカンドもどこかに存在する。本記事では以降、前者を単にザナルカンドと呼び、後者を夢のザナルカンドと呼んで区別することにする。
- ザナルカンド - ザナルカンド遺跡とも呼ばれる。深部にはエボン=ドームと呼ばれている巨大な建物があり、その奥でユウナレスカが究極召喚を使うに値する召喚士を待っている。ザナルカンドは幻光虫の濃度が高く、特に濃度が高いエボンドームでは建物自体が巨大なスフィアの役割を果たし、過去の人間の思念や映像が訪れる者に干渉されて映し出されることがある。
- 夢のザナルカンド - 1000年前のザナルカンドに住んでいた住民たちの想い出と夢を、召喚士エボンが住民や街ごと召喚した「理想のザナルカンド」。1000年前のザナルカンドに存在した召喚士の技術など本来あるべき物が無いなど、1000年前のザナルカンドに忠実に再現しているわけではなく、脅威や不都合はエボンにより排除されている。基本的に時間の進み方はスピラと同じで人の移り変わりもあるが、記憶や人間の消去により召喚された時の文明のまま存在し続ける。
以下、ザナルカンドを南下する順で各地を説明する。
- ガガゼト山 - ザナルカンドへの最終関門となる雪山。獣のような風貌を持つロンゾ族が住む。
- ナギ平原 - 歴代の大召喚士たちが「シン」と戦った平原。至る所に戦いの爪痕が残る。片隅に「シン」に破壊され放棄された寺院と、ある寺院から盗まれた祈り子が隠された洞窟がある。また、以前は討伐隊の訓練場として使われていた施設がある。
- ベベル - エボン教の中心都市でありスピラで一番大きい都市。
- マカラーニャ - 幻想的な森と凍り付いた湖を持つ。
- ビーカネル島 - アルベド族の本拠地である孤島。地表の大部分が砂漠である。片隅にはサボテンダーが棲む地帯があり、そこは激しい砂嵐で外界と隔絶されている。
- 雷平原 - 絶えず落雷が発生する平原。正式名称は「ガンドフ雷平原」。それでもアルベド族の貢献により昔よりは安全になったが、アルベド族の功績であるが故に正当な評価はされていない。
- グアドサラム - グアド族の本拠地。死者の想いが集まる異界につながっており、生者が異界にお参りに行くことも可能。
- 幻光河 - 幻想的な雰囲気を漂わせる大河。川底に昔の文明の遺跡が沈んでいる。
- ジョゼ - ベベルに次ぐ古い歴史を持つ寺院を持つ。寺院の至る所に電光が走っている。
- キノコ岩街道 - ルカからジョゼに至る路の一部。キノコの傘のような形に重なり合った岩肌が特徴。
- ミヘン街道 - ルカからジョゼに至る路の一部。かつて赤斬衆(現在の討伐隊)を作ったミヘンが、その意義を寺院に語るために歩んだ道。現在使われている街道とは別に、旧街道が存在する。
- ルカ - スピラで2番目に大きな都市。ブリッツボールのスタジアムが存在する。
- キーリカ島 - 涼しげな水辺と茂るジャングルの島。ジャングルの奥に寺院が存在する。
- ビサイド島 - ジャングルの合間に流れ落ちる滝が美しい島。島の中心に村が存在し、寺院もそこに存在する。
[編集] ブリッツボール
ブリッツボールは本作の世界に置いて最も愛好家の多いスポーツである。スフィアプールと呼ばれる球形のプールで、6人からなる2つのチームが得点を争う。選手たちのぶつかり合いも激しく、水中格闘球技の異名を持つ。詳細についてはブリッツボールを参照のこと。
ゲーム中ではルカに着いた時にイベントとして発生する(イベントバトルの勝敗でその後のイベントにちょっとした違いが生じる)ほか、このイベント以降ごく一部の時点を除きいつでもプレイすることが可能。各キャラクターには60あるアビリティのうちどれを覚えることが出来るか、また覚えるためにどのアビリティを獲得する必要があるか(各キャラクター毎に3つのキーアビリティが設定されており、その中のどれを習得する必要があるか)が設定されている。また、ティーダが属するビサイド・オーラカに限り、世界各地にいるプレイヤーをスカウトして自軍の戦力とすることが可能。アビリティは試合中に相手チームがそのアビリティを使う瞬間にその動きを習得するか、リーグ戦及びトーナメント戦の賞品として獲得する。ちなみに習得できるアビリティの数が一番多いのはティーダ(専用アビリティ2つを含む59)で、その後ワッカ(専用アビリティ1個を含む58)・ジュマルおよびキーリカ・ビーストのメンバー全員(ティーダ及びワッカの専用アビリティを除く57のアビリティを習得できる)と続く。テクニックを憶えるまでは敷居がやや高く、本編やバトルとは独立した相当のやり込み要素となっている。なお、ワッカの七曜の武器を最終段階まで強化するためにはブリッツボールを数十回と繰り返さなければならない。
本作のスピラでは、以下に挙げる6つのチームが登場する。
- ビサイド・オーラカ - ビサイド島のチーム。トーナメントでは初戦敗退の常連(23連敗)。
- キーリカ・ビースト - キーリカ島のチーム。大召喚士オハランドを崇拝している。パラメータの初期値では弱い方に属するが成長幅は大きい。
- ルカ・ゴワーズ - ルカに本拠を構えるチーム。イベントバトルで必ず対戦する。最強と囁かれているが、ゲーム中の能力値ではアルベドに劣る上、チームメンバーのパラメータ成長幅も小さくレベルが上がるとキーリカ・ビーストにも劣るパラメータとなる。
- アルベド・サイクス - アルベド族で構成されたチーム。イベントでデフォルトのビサイド・オーラカに敗れているが、実際は鉄壁のキーパーを筆頭に各ポジションに好選手を揃えた最強レベルのチーム。
- ロンゾ・ファング - ロンゾ族のチーム。体力と強靭なフィジカルが特長だが、移動速度は遅く選手全員で追い掛け回した挙句フリーでパスされることもしばしば。
- グアド・グローリー - グアド族のチーム。体力は低いが、素早い身のこなしとパスワークに定評がある。
なお、物語では「ザナルカンド・エイブス」と「ザナルカンド・ダグルス」という2つのチームが夢のザナルカンドに存在することが語られている。しかし、このチームが過去に実際存在したものなのか、それとも架空の「夢」なのかは明らかになっていない。
ブリッツボールは、大召喚士オハランドがかつて選手であったことや、民衆の目を「シン」から背けさせることができる、などの理由から、寺院が公認する唯一の娯楽となっている。普段差別を受けるアルベド族もブリッツのみは他の人種と同様に独立したチームとして参加しており、ブリッツボールはスピラ全土が一丸となって熱狂することのできる唯一の場であると言える。
[編集] 登場人物
[編集] パーティーメンバー
- ティーダ (Tidus) 17歳 (声:森田成一、中村勇斗(幼年時))
- 主人公。詳しくはティーダ (ファイナルファンタジー)参照。
- ユウナ (Yuna) 17歳 (声:青木麻由子)
- ヒロイン。詳しくはユウナ (ファイナルファンタジー)参照。
- ワッカ (Wakka) 23歳 (声:中井和哉)
- ビサイドのブリッツボールチーム「ビサイド・オーラカ」の主将(ポジションはフォワード)であり、コーチも兼ねている。とがった赤毛の頭と青いバンダナが特徴。ユウナを妹のように大切に思っており、ガードとして彼女の旅に同行する。
- 豪快そうな見た目に反して繊細な心の持ち主で、頑固であるが一方では優柔不断なところもある。1年前に死んだ唯一の肉親であった弟のチャップのことも死んだと認められず引きずっており、ルールーに叱咤されることも。エボンの教えを熱心に信じ、心の支えにしているのも現実からの逃避に近く、エボンの教えに反した機械を用いた戦闘で弟が死んだことも相俟って、機械を使うアルベド族を盲目的に嫌っているが、ティーダやリュックとの出会いを通じてその心境は徐々に変化する。
- 武器はブリッツボール。七曜の武器は「ワールドチャンピオン」。
- ルールー (Lulu) 22歳 (声:夏樹リオ)
- ワッカの幼馴染である黒魔道士の女性。ユウナを妹のように大切に思っており、ガードとして彼女の旅に同行する。
- 冷静かつ豊富な経験と知識を持ち合わせているため、パーティ内の識者として一目置かれる存在である。恋人チャップが死んだ後、チャップの死を認めたがらず逃避するワッカに対してきつい言動が目立ったが、それは自身もチャップの死を吹っ切れない弱さを抱えているため。旅の中でワッカの変化やティーダの影響もあって、彼女も次第にチャップの死を吹っ切っていく。
- ユウナが召喚士の旅に出る前に、過去に2回召喚士のガードを務めたが、いずれも失敗しており、それもまた弱さになっている。
- 手に持つ人形を生きたように動かし武器として使うが、原理は明らかにされていない。七曜の武器は「ナイトオブタマネギ」。 永遠のナギ節が訪れた後ワッカと結婚する。
- キマリ=ロンゾ (Kimahri-Ronso) 25歳(およそ) (声:長克巳)
- 獣のような風貌を持つロンゾ族の寡黙な青年。10年前からユウナを傍で守り続け、彼女が召喚士になった時もガードとして彼女の旅に同行する。なおアーロンとは旧来の知り合いである。
- 誇り高いロンゾの戦士で、自らが認めた者としか話そうとせず、ティーダとも最初は話そうとしなかったが、徐々にティーダの事を認め、口をきくようになる。エボン教の本山を守るロンゾ族ではあるが見かけに寄らず柔軟な思想の持ち主で、アルベド族を敵視しなかったり必要があれば掟をあらゆる場面で無視したりと現実主義的な行動をとる。
- ヒトからしてみれば大柄だが、ロンゾ族から見れば小柄な方である。10年前、ロンゾ最強の闘士であるビラン=ロンゾに対して負けを認めなかったために角を折られてしまい、それを恥じて故郷を離れた過去を持つ。
- 武器は槍。七曜の武器は「ロンギヌス」。
- リュック (Rikku) 15歳 (声:松本まりか)
- アルベド族の少女。詳しくはリュック (ファイナルファンタジー)参照。
- アーロン (Auron) 35歳 (声:石川英郎)
- ティーダのザナルカンドでの知り合いで、彼に導かれてティーダはスピラに辿り着いた。元々はスピラの人間で、歴史の真実やエボン教の闇の部分を知り尽くしているが、それらを直接口にする事はなく、ティーダたち自身に真実を見極めさせようとしている。スピラではかつてティーダの父親ジェクトと共にユウナの父親ブラスカのガードを勤めた「伝説のガード」と呼ばれており、後にユウナのガードになる。
- 基本的に冷静沈着だが、それは過去の後悔から来るもので、根は友情を大切にする熱血漢である。10年前はかなり青臭く、また堅い性格だった。
- 実は死人。かつてユウナレスカに敗れた後、キマリにユウナを託して息絶えるが、「息子を頼む」というジェクトとの約束を守るために死人として留まり、「シン」に乗って夢のザナルカンドでティーダを見守り続けていた。
- 元は寺院就きの僧兵で、現老師であるウェン=キノックとはその頃の親友。上司の薦めた縁談を断り出世街道を外れたことや、ブラスカの人柄に惚れ込んだことでガードとなった。
- 武器は巨大な刀。七曜の武器は「正宗」。
- 『アルティマニア』の人気投票で1位を獲得した人気キャラクター。『キングダムハーツII』にも登場する(ただし彼の結末はほとんど今作と同じである)。
[編集] 重要人物
- ジェクト (Jecht) (声:天田益男)
- ティーダの父。自他ともに認めるブリッツボールのトッププレーヤーであったが、10年前のある日、海にトレーニングに出た後突然行方不明となった。実は「シン」に触れたことでスピラに飛ばされており、自分の家へ帰るため、ブラスカ達の旅にガードとして同行していた。
- 旅の中でブラスカやアーロンと固い友情で結ばれるものの、「自分の故郷であるザナルカンド」には帰れないことを悟り始め、ブラスカと共に「シン」と戦うことを決意、ザナルカンドにて自ら進んで究極召喚の祈り子となり、ブラスカの究極召喚獣となった。すなわち、本作にて登場する「シン」の正体である。
- 息子であるティーダへの愛情表現が下手で、いつも泣かせていたためひどく嫌われていたが、実際には妻を愛するのと同じかそれ以上に息子であるティーダのことを深く愛していた。スピラでも常にティーダのことを心配しており、祈り子になる前にアーロンに息子のことを頼んだ。「シン」になってしまった後も息子のことを案じ続けている。
- 夢のザナルカンドの住人であるため、ティーダと同じく祈り子の見る夢である。彼が「シン」と化したことは夢のザナルカンドを見ている祈り子たちにも衝撃を与えた。
- ブラスカ (Braska) (声:鈴木琢磨)
- 10年前に「シン」を倒した大召喚士であり、ユウナの父。ジェクトを祈り子に究極召喚を会得・発動し、「シン」を倒し死亡した。
- 召喚士になる前はアルベド族との友好を重んじた数少ない人物で、アルベド族の女性と結婚した事で殆どのエボンの民に「エボンの落ちこぼれ」とみなされていた。故郷に向かう道中「シン」に出くわし命を落とした妻の復讐の為召喚士となった。アーロンと旅をするにあたり、スピラに漂着し囚われていたジェクトと出会い、共に旅をすることとなる。
- シド (Cid) (声:坂口候一)
- アルベド族の族長であり、リュックの父。またユウナの母親の兄でもあり、ユウナの伯父あたる。エボンの民と結婚した妹と和解できなかったことを後悔しており、姪であるユウナのことを大切に思っている。
- エボンの教えに従うことに疑問を抱く、アルベドの考え方を端的に示した人物でありエボンの教えが大嫌い。散り散りになっていたアルベド族を纏め上げ、寺院の迫害から逃れるために砂漠に「ホーム」と呼ばれる巨大な建造物を建てて住み、また召喚士を死なせないために保護していた。
- 後に飛空艇(ティーダが序盤に海中で見た物と同じ)を起動させ、「シン」を倒そうとするティーダと旅をともにすることとなる。
- シーモア=グアド (Seymour-Guado) 28歳 (声:諏訪部順一)
- エボン四老師の一人で、グアド族の族長でもある。宗教的な儀礼などを統括する。
- グアド族である父・ジスカルと、ヒトである母親を持つ、グアドとヒトのハーフ。そのことが理由で母と共に迫害され僻地に追いやられるなど、過去に様々な不遇があった。そのため思想が歪み、やがて自分を生み出したスピラを憎むようになり、スピラを破壊へと導くことを決意、先代族長であり老師でもあった父を殺害して族長と老師の立場に就き暗躍する。
- 性格は理知的だが、死を救いと捉える冷酷で歪んだ思想の持ち主。究極召喚獣となって「シン」に成り代わるため、ユウナとの婚姻を進め、彼女を手に入れようとした。
- その本心が知れた後の戦いで死亡するが死人となってスピラに留まり続け、執拗にユウナを狙い続ける。
- 生前は召喚獣アニマや魔法で戦うが、死人となってからはヒトの姿を失った「異体」「終異体」「最終異体」として現れ戦いを挑む。なお、ユウナと共に戦う戦闘シーンも1回だけ存在する(その際使えるオーバードライブの技名は「レクイエム」)。
- ユウナレスカ (Yunalesca) (声:小柳洋子)
- 1000年前に夫ゼイオンを祈り子に史上初めての究極召喚を発動し、「シン」を倒した女性。エボンの教えで神格化されている。究極召喚の発動後に死亡したが、その後死人となってスピラに留まり続け、ザナルカンド遺跡にて、召喚士に究極召喚を授けるために待ち続けている。見た目は生前の美しい女性のままだが、悲観的に歪んだ長い年月を経たため、身体は魔物に近い存在になりかけている。
- 「シン」の正体やその不滅の仕組み、究極召喚では決して倒せないことを承知しているが、同時に「シン」は絶対に倒せないと確信しているため、スピラに生きる人々にエボンの教えと究極召喚という「まやかしの希望」を与えることで、「シン」という永遠に消せない哀しみを和らげることが最善と考えている。そして覆せない哀しみが存在する以上は「死」は安らぎであり、まやかしだろうが希望を持ったまま死ねることを肯定し、まやかしの希望を否定するものを徹底排除しようとする独善的な理論も持つ。
- 1000年間ほどスピラにとっての心の支えを作り上げていたが、それこそが召喚士が死の危険を伴う旅を行い続け、究極召喚で「シン」を倒せても同時に召喚士は死に、究極召喚獣は新たな「シン」に成り代わりまた新たな召喚士に死の危険を強いる永遠の死の螺旋の始まりであり、スピラの死の螺旋を作った一人とも言える。
- エボン (Yevon)
- ユウナレスカの父。ユウナレスカに究極召喚を伝授し、エボンの教えの祖を築いたとされる伝説的人物で彼もエボンの教えにおいて神格化されている。
- その正体は召喚士の街であった1000年前のザナルカンドの支配者であり、また最高の召喚士であった人物。1000年前の機械戦争において、滅亡寸前になったザナルカンドを永遠に夢として保つことを決め、生き残った街の住民が変じた大量の祈り子を用いて「夢のザナルカンド」を召喚し、同時に自身を守りつつ文明を自動的に破壊する鎧として「シン」を重力魔法と幻光虫を用いて創り上げた。
- 「シン」の本体となってからは既にヒトとしての形も人格も善意も悪意も無く、永遠に「夢のザナルカンド」を召喚し、またその防衛手段として召喚獣を核に「シン」を創り続けるだけの存在と化している。また、「シン」の核となってからは「呪」、すなわちスピラにかけられた呪いという意味を込めエボン=ジュ(Yu-Yevon) と呼ばれるようになった。
[編集] エボン寺院関係者
- ヨー=マイカ (Yo-Mika) (声:岩崎ひろし)
- エボン寺院の総老師。齢99才であり、総老師の就いてから既に50年ほど経過している。朗らかな気風を装うが、本質は人心の掌握や秩序を守ることに余念が無い老獪な政治家である。実は死人であるが、寺院の内部でもこの事実は秘匿されている。
- 彼もまた「シン」や究極召喚の真実を知っており、それを承知の上でエボンの教えに疑問を持つものを排斥し「死の螺旋」を維持していたが、私利私欲は無くあくまでスピラの民にとってそれが最善であると信じていたため。その想いが死者である彼を死人としてスピラに留める核でもあり、究極召喚が失われたと知った後は「シン」を鎮めることの出来なくなったスピラと民の未来に絶望し消えてしまう。
- ケルク=ロンゾ (Kelk-Ronso) (声:坂口候一)
- エボン四老師の一人で、ロンゾ族族長。司法・財務・政治などを統括している。厳かで生真面目な性格。
- 寺院の実態や「死の螺旋」については受け入れていたが、シーモアの父殺しは許すことが出来ず離脱する。それでも寺院側の存在であったが、ガガゼト山で反逆者となったユウナの決意に理解を示し、ユウナを追ってきたシーモアに挑み散る。
- ウェン=キノック (Wen-Kinoc) (声:宇垣秀成)
- エボン四老師の一人。軍事方面の担当であり討伐隊の監督でもある。野心が強く、いずれマイカにとって代わろうと考えている。
- 反逆者となったユウナたちを率先して殺そうとするが、最終的にシーモアに「自らの策略を邪魔する人物」として殺害される。
- かつてアーロンとは親友であり、お互い僧兵として切磋琢磨していた。しかし僧兵時代にはアーロンには一度も勝てずにいたためアーロンに対して劣等感を抱き、いつか彼に追いつくことを目指していた。アーロンが断った縁談が彼に周ってきたことで彼の代わりに出世街道に乗るが、ガードとしての名声も勝ち得たアーロンに対する劣等感からいつしか権力欲に歪んでいき、10年後再開した時にはお互い思想も道も違え、袂を別った。しかし互いにかつての友情は忘れておらず、シーモアとの戦いではアーロンの怒りのメッセージが聞ける。
- ズーク (声:石丸純)
- ルールーがガードを勤めた2人目の召喚士。旅をやめた後エボンの僧官となるが、心の奥ではルールーのことを心配している。
- シェリンダ (Shelinda) (声:長沢美樹)
- 寺院の巡回僧だが、後に寺院の混乱により大出世を果たす。
[編集] 召喚士とガード達
- ドナ (Dona) (声:葛城七穂)
- ユウナのライバルとなる召喚士。選択肢によっては、ユウナに少し遅れてザナルカンドに到達する。もちろん、彼女が求めた究極召喚(というかユウナレスカ)は既に存在しない。
- バルテロ (Barthello) (声:石丸純)
- 恋愛関係にあるドナのガードを勤める大男。アーロンに憧れガードになった。見た目から近寄り難い印象があるが、心のうちはドナを一途に思っている心優しい男。
- イサール (Isaaru) (声:陶山章央)
- ブラスカに憧れ召喚士の旅をしている召喚士で3兄弟の長男。寺院の考えに疑問を持つも寺院が絶対という信念を捨てきれず、後にユウナと交戦することになる。
- マローダ (Maroda) (声:中井将貴)
- イサールのガードを勤める青年。3兄弟の次男。
- パッセ (Passe) (声:くまいもとこ)
- イサールのガードを勤める少年。3兄弟の末っ子。
- ベルゲミーネ (Belgemine) (声:藤井佳代子)
- 召喚士達の力試しなどのために何度も出会う謎の女召喚士。実は死人。
[編集] 途中で出会う人々
- ビラン=ロンゾ (Biran-Ronso) (声:三宅健太)
- ロンゾ族最強を誇った闘士。以前キマリと争い、角を折った。後にキマリと勝負するが敗れる。誇り高いロンゾの民で、自らを破ったキマリを認め、角を折った償いとしてユウナ達を追うシーモアに立ち向かい、命を落とす。
- エンケ=ロンゾ (Yenke-Ronso) (声:石丸純)
- ビランと共に行動する青年だが、彼自身も高い戦闘能力を持つ。キマリを「角なし」と嘲笑する。キマリに敗れた後は彼を認め、その後ビランとともに命を落とす。
[編集] 設定のみのキャラクター
以下のキャラクターは本作の時点で既に故人となっている者。一部は死人などという形で登場する。
- ジスカル=グアド (Jyscal-Guado) (声:佐藤正治)
- シーモアの父。先代グアド族族長にして、エボン寺院の老師でもあった。グアド族の内紛の際、一族のために止むをえず息子と妻を流刑にするなど、部族内部のことでも悩んでいた。ストーリー開始直前にシーモアに殺される。
- ギンネム (Ginnem)
- ルールーが最初にガードを勤めた召喚士。旅の途中で命を落としている。
- チャップ (Chappu)
- ワッカの弟。ルールーと恋人であったが1年前「シン」討伐の作戦に参加し命を落とす。ティーダと風貌・雰囲気が似ている。
- ガンドフ
- ユウナレスカの次に「シン」を倒した最初の大召喚士。雷平原に邪悪なサボテンダーを封印したことでも知られており、彼の名前が付けられている。
- オハランド
- 2人目の大召喚士。元々ブリッツボールの選手で、今のキーリカ・ビーストに所属していた。
- ヨンクン
- 3人目の大召喚士。討伐隊出身で、歴代大召喚士で唯一の女性。
- オメガ (Omega)
- 700年前のエボンの僧官。寺院に反逆をもくろみ処刑された。スピラのどこかに強力な魔物としてとどまっていると言われている。
- ビリガン
- 雷平原に避雷塔を建てたアルベド族。建設中に雷に打たれ他界。
- シーモアの母 (声:藤井佳代子)
- ジスカルと結婚しシーモアを産んだ、人間の女性。グアド族の内紛の際にバージ島に流された。そこで自分の命の先が短いことを悟り、一人残される息子の力となるべく共にザナルカンド遺跡を訪れ彼の究極召喚獣「アニマ」の祈り子となる。
- ミヘン (Mi'ihen)
- 討伐隊の元となる"赤斬衆"を作った男。その意図を寺院に語るために歩いた道の一部に彼の名前が残されている。
[編集] その他
- 本作ではユウナを中心にしたストーリーが描かれているが、ブラスカの時代における召喚士の姿を描いた書籍『ファイナルファンタジーX ワールドガイド エボンの教えとスピラの人々』(ISBN 4-7577-0608-1)がある。その内容はユウナが「シン」を倒した数十年後に執筆された書物という体裁で、3人の召喚士の旅と、ユウナ達の時代にスピラでよく読まれていた資料が収録されている。
- シリーズお馴染みの「プレリュード」に、ポップス的なアレンジで大規模に改変を加えている。お馴染みの8分音符ディレイに加えて、本作品で初めて上昇音形と下降音形のみの展開に手を入れて単純ループを破棄した点が大きい。これまでの路線とは大きく離れたテイストに仕上がっているが、後のシリーズでは元のテイストに戻されている。
- 説明書は15ページしかなく不十分な説明になっている。詳しいシステムはゲーム中のチュートリアルを通じて理解する仕組みになっている。
- 開発中のタイトルは「セブンティーン」。17歳の少年少女が世界の流行り病を治す旅を続けるが、それこそが病を拡大する原因だったと気づき反乱を起こすという内容。また、初期にはSF的な世界にする構想もあったとの事。
[編集] 評価
本作は、FFシリーズとしては初のPS2向けソフトであり、最大の売りがフルボイスや綺麗な音楽、ストーリー中に挿入される高精細ムービーであった。また2001年1月に発売された『鬼武者』に続くミリオンセラーであり、初のダブルミリオンを達成したソフトである。1月の『鬼武者』と7月の『FFX』の成功により、プレイステーションは本格的にPS2への世代交代を果たした。ファミ通の「読者が選ぶ心に残るベストゲーム100」では他のFFシリーズ作品やドラクエシリーズなどを抑え一位を獲得した。一方で、このゲームで排除されたマップや、ムービーの多さから、同じファミ通の読者の評価で採点をする「ユーザーズアイ」では、ストーリーを重視しすぎているためプレイヤーの自由度や探検要素がなくなってしまっているといった部分など、古参のファンからの批判が多かった。「ユーザーズアイ」では平均点がずば抜けて高かったわけではないが、有効得票数も非常に多く、良くも悪くも遊んだプレイヤーが多かったということになる。『X』以前のFFシリーズでは倒すべき敵がどんどん変わってしまい、ストーリーが複雑だという意見もあったが、『X』ではストーリーが「シンを倒す」ことで一貫しており、シリーズの中では比較的単純でわかりやすいストーリーに仕上がっている。ただし、フルボイスで、ほとんど文章を読む必要がない本作品と、フルボイスではなく、自分で長いセリフの読解を必要とされる以前の作品を単純に比較することもできない。
[編集] 参考文献
2つあるISBN番号は前者はデジキューブから発売されていた物、後者はスクウェア・エニックスから再版された時の物。
- FINAL FANTASY X SCENARIO ULTIMANIA(ISBN 4-88787-010-8、ISBN 4-7575-1215-5)
- FINAL FANTASY X BATTLE ULTIMANIA(ISBN 4-88787-011-6、ISBN 4-7575-1216-3)
- FINAL FANTASY X ULTIMANIA Ω(ISBN 4-88787-021-3、ISBN 4-7575-1214-7)
- FINAL FANTASY X-2 ULTIMANIA(ISBN 4-88787-126-0、ISBN 4-7575-1205-8)
[編集] 音楽
- FINAL FANTASY X ORIGINAL SOUNDTRACK
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DISC1
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DISC2
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DISC3
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DISC4
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- ファイナルファンタジーX ボーカル・コレクション
- ゲーム本編には描かれない、ザナルカンド遺跡でユウナレスカを倒した後の各メインキャラクターの心境を表した一人語り(あるいは対話)と、それぞれの歌(所謂キャラクターソング)で構成されているアルバム。モノローグの随所に挿入されている効果音からもわかるように、場所は飛空挺である。だがメインキャラクターの中でもルールーのソロ曲は存在せず、キマリは対話のみの参加で歌を歌っていない。また、アーロンも歌の扱いになっているものの、実際は詩の朗読である。現在このアルバムはデジキューブの倒産に伴い、廃盤になっている。
- monologue 〜ユウナ〜
- 涙のあとに (ユウナ:青木麻由子)
- monologue 〜ティーダ〜
- A Ray of Hope (ティーダ:森田成一)
- dialogue 〜ティーダ、ワッカ〜
- And On We Go (ティーダ:森田成一、ワッカ:中井和哉)
- monologue 〜リュック〜
- Get Happy! (リュック:松本まりか)
- dialogue 〜ユウナ、リュック、ルールー〜
- All The Way (ユウナ:青木麻由子、リュック:松本まりか、ルールー:夏樹リオ)
- monologue 〜アーロン〜
- 螺旋 (アーロン:石川英郎)
- epilogue 〜ティーダ、ユウナ、リュック、ルールー、ワッカ、キマリ〜
- feel-Remix (ユウナ:青木麻由子)
- 素敵だね featured in FINAL FANTASY X
- 素敵だね featured in FINAL FANTASY 10
- 御月様 〜ウティキサマ〜
- Pure Heart
- 素敵だね featured in FINAL FANTASY 10 (Instrumental)
- PIANO COLLECTIONS/FINAL FANTASY X
- ザナルカンドにて
- ティーダのテーマ
- ビサイド島
- 祈りの歌
- 旅行公司
- リュックのテーマ
- グアドサラム
- 雷平原
- 襲撃
- 浄罪の路
- 素敵だね
- ユウナの決意
- 極北の民
- 決戦
- Ending Theme
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
- スピラ - 本作および続編『X-2』の世界観の解説。
[編集] 外部リンク
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最終更新 2009年10月24日 (土) 22:26 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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