ブギーポップシリーズ

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ブギーポップシリーズは、上遠野浩平著の小説シリーズ。第1作『ブギーポップは笑わない』は第4回電撃ゲーム小説大賞受賞作品で、電撃文庫の人気シリーズ。著者のデビュー作でもある。イラストは緒方剛志が担当している。

目次

[編集] 概要

"世界の敵"と戦うために一人の少女の中から浮かび上がってくる、ブギーポップと名乗る人格と、様々な夢や、希望や、あきらめや、悩みや、いろいろな思いを持っている少年少女達の物語。「ブギーポップ(不気味な泡)」とは、周囲に異変を察知した時に自動的に人格が浮かび上がってくることを由来とする、同名のキャラクターの自称を指す。

この作品のヒットが『ブラックロッド』(古橋秀之著)によって源流が作られた電撃文庫の個性を形作る流れをより強め、ライトノベルのレーベルの中での電撃文庫の位置づけをより確定的なものにすると共に、ライトノベル界に大きな影響を与えた[1]

後進に与えた影響も大きく、西尾維新は本作ひいては上遠野浩平の作品が、執筆業を志した決定打であったと度々インタビューで答えている。上遠野本人との対談の際には、自身のデビュー作である『戯言シリーズ』が本シリーズのオマージュ、『人間シリーズ』が『ビートのディシプリンシリーズ』のオマージュである事を明かしていた[2]時雨沢恵一は本作を読み、「電撃ゲーム小説大賞(現・電撃小説大賞)」への投稿を決めたと語っているほか、奈須きのこ武内崇とその実兄にある日突然「これがお前のやりたいことだ!」と、本作を見せられて宣言されたと述べている[2]。また、佐藤友哉も強い影響を受けた事が明かされている一人である[2]

海外アーティスト名を元にしたMPLS能力名の取り方等、『ジョジョの奇妙な冒険』の影響を強く受けており、文章中にも希にパロディ的な表現が見受けられる。

[編集] シリーズ

[編集] 単行本

ブギーポップは笑わない
1998年2月発売、ISBN 978-4840208048
それぞれの登場人物の視点から物語を重ねるという手法を取り、全ての物語が重なった時にその全体像が浮かび上がってくるという構成になっている。
ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター PART 1
1998年8月2巻同時発売、ISBN 978-4840209434
ブギーポップ・リターンズ VSイマジネーター PART 2
1998年8月2巻同時発売、ISBN 978-4840209441
VSイマジネーターシリーズは、後述の『夜明けのブギーポップ』の一篇がPART 3、ナイトウォッチシリーズの『わたしは虚夢を月に聴く』がPART 4となっている。
ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ
1998年12月発売、ISBN 978-4840210355
ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王
1999年2月発売、ISBN 978-4840210881
英文タイトルが『Heartbreaker II』となっており、『ブギーポップは笑わない』の一遍『Heartbreaker』の続編になることが分かる。
夜明けのブギーポップ
1999年5月発売、ISBN 978-4840211970
ブギーポップ・ミッシング ペパーミントの魔術師
1999年8月発売、ISBN 978-4840212502
ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕
1999年12月発売、ISBN 978-4840213585
ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生
2000年2月発売、ISBN 978-4840214148
ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド
2001年2月発売、ISBN 978-4840217361
ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト
2001年9月発売、ISBN 978-4840218962
ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ
2003年3月発売、ISBN 978-4840222938
ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス
2005年4月発売、ISBN 978-4840230186
ブギーポップ・イントレランス オルフェの方舟
2006年4月発売、ISBN 978-4840233842
ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド
2008年1月発売、ISBN 978-4840241410

[編集] 短編

メタル・グゥルー
メディアワークス電撃hp』3号掲載、単行本未収録
ロンドン・コーリング
メディアワークス『電撃hp』4号掲載、単行本未収録
死神を待ちながら
メディアワークス『電撃hp』5号掲載、単行本未収録
チャリオット・チューグル
メディアワークス『電撃hp』6号掲載、単行本未収録
ブギートーク・ポップライフ
CD『ニュルンベルクのマイスタージンガー第1幕への前奏曲ブギーポップ・ヴァージョン』に掲載

[編集] 実写映画

ブギーポップは笑わない Boogiepop and Others
2000年3月11日公開。第1作の映画化。主演の吉野紗香がメディアワークス主宰のラジオ番組『電撃大賞』の第6期パーソナリティに起用される。

[編集] キャスト

なお、一瞬だが上遠野浩平もエキストラ(階段で本を読む男性)として登場している。

[編集] スタッフ

[編集] 主題歌

「夕立ち」
歌 - スガシカオ(アルバム『Sweet』収録)
後述のテレビアニメ版のオープニングテーマにも用いられている。

[編集] テレビアニメ

ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom
テレビ東京系列局6局ほか一部系列外局にて放送。全12話。系列キー局のテレビ東京では2000年1月5日から同年3月22日まで深夜アニメとして放送された。
小説の『ブギーポップは笑わない』及び『夜明けのブギーポップ』の後日談を描いたオリジナルストーリー。同年公開の映画版とリンクするメディアミックス企画であり、原作の場面や台詞も登場するがその一部は映画版のそれに基づいている。また、オリジナルキャラクターとして、実体を持たないもう一人のブギーポップ(ブギーポップ・ファントム)が登場する。テレビアニメ版が外伝的なオリジナルストーリーとなった理由として、シリーズ構成の村井さだゆきは、原作がシリーズもののテレビアニメに向かない構成であることを上げている。
原作と同様に各話の語り手が異なり、全ての話を見ることで事件の全体像が浮かび上がってくる構成となっているが、小説を読んでいないと内容をほとんど理解できない(『笑わない』の部分は映画版によって補われるはずだったが、公開が遅れたため構想が狂ってしまった)。また、ほぼ全編を通して明度が抑えられた暗い色調の画面が続き、物語の重奏低音である登場人物の不安や憂鬱と相まって、サイコホラーを思わせる演出効果をもたらしている。後の製作者サイドのコメントによると、色調に関しては特に演出意図はなく、想定していた以上の暗さに製作者も意表を突かれたという。
キャストは若手声優を中心に構成されていたが、各回の主人公や物語全体のキーパーソン、顔見せ程度の原作キャラクターを含む端役などの声を担当した声優には、後に人気声優になったものが少なからずいる。
電撃文庫からは関連書籍として、文庫本サイズの『ブギーポップは笑わない TVシリーズシナリオ集』も発刊されている(全2巻)。

[編集] キャスト

  • 宮下藤花(みやした とうか) / ブギーポップ - 清水香里
  • 霧間凪(きりま なぎ) - 浅川悠
  • 百合原美奈子(ゆりはら みなこ) / ブギーポップ・ファントム - 浅野まゆみ
  • 早乙女正美(さおとめ まさみ) - 福山潤
  • 如月真名花(きさらぎ まなか) - 小林沙苗
  • 殿村望都(とのむら もと) - 能登麻美子
  • 来生真紀子(きすぎ まきこ) - 伊藤美紀

[編集] スタッフ

  • 原作 - 上遠野浩平
  • 企画 - プロジェクト・ブギーポップ(宮野洋美、中村直樹、西村浩哉、大島満)
  • 監督 - 渡部高志
  • 助監督 - 安田賢司
  • シリーズ構成 - 村井さだゆき
  • キャラクター原案 - 緒方剛志
  • キャラクターデザイン - 須賀重行
  • 美術監修 - 加藤浩
  • 美術監督 - 平間由香、保木いずみ(スタジオ美峰
  • 美術設定 - 平沢晃弘
  • 色彩設定 - 鈴城るみ子
  • 撮影監督 - 安津畑隆
  • 編集 - 瀬山武司
  • 音響監督 - 鶴岡陽太
  • 録音スタジオ - 東京テレビセンター
  • 音響製作 - 楽音舎
  • サウンドデザイン - 笠松広司(デジタルサーカス
  • 音楽 - The Art of Club For B.P.
  • 音楽協力 - テレビ東京ミュージック
  • 番組担当 - 岩田圭介(テレビ東京)
  • プロデューサー - 丸山正雄、植田泰生、古瀬和也
  • アニメーションプロデューサー - 浅利義美(トライアングルスタッフ)、安部正次郎(トライアングルスタッフ)
  • アニメーション制作協力 - トライアングルスタッフ
  • アニメーション制作 - マッドハウス

[編集] 主題歌

[編集] オープニングテーマ

「夕立ち」
歌 - スガシカオ

[編集] エンディングテーマ

「未来世紀(秘)クラブ」
歌 - 杏子

[編集] サブタイトル

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 Portraits from Memory
記憶の肖像
村井さだゆき 渡部高志
安田賢司
安田賢司 須賀重行
2 Light in Darkness
闇の灯火
安田賢司 米田光宏 田中穣
3 Life Can Be So Nice
世界を受け入れし者
水上清資 村田雅彦 関口雅浩
4 MY FAIR LADY
けがれなき少女への愛
野尻靖之 松浦錠平 福世孝明
三宅雄一郎
5 Interlude
間奏
村井さだゆき 安田賢司 三浦和也
6 Mother's Day
汝、母を愛せよ
野尻靖之 渡部高志
えんどうてつや
熨斗谷充孝 浅野ヒロ
7 Until Ure In My Arms Again
世にかなわぬ願いなく
水上清資 仁賀緑朗 山田次郎 関口雅浩
8 She's So Unusual
彼女の生き方
村井さだゆき 川瀬敏文 山本恵 秦野好紹
梅原隆弘
9 You'll never be young twice
過ぎ去りし我が時
野尻靖之 安田賢司 松本文男
10 Poom Poom
プームプーム
水上清資 佐藤雄三 金紀杜
11 Under The Gravity's Rainbow
村井さだゆき 仁賀緑朗 矢吹勉 米田光宏 三浦和也
伊藤良明 松本文男
12 A Requiem
眠りによって全てが終わる
渡部高志 安田賢司 須賀重行

[編集] 放送局

放送地域 放送局 系列 放送日時
関東広域圏 テレビ東京 テレビ東京系列 毎週水曜 25:45 - 26:15
北海道 テレビ北海道 毎週日曜 06:30 - 07:00
愛知県 テレビ愛知 毎週火曜 25:45 - 26:15
大阪府 テレビ大阪 毎週火曜 26:15 - 26:45
岡山県香川県 テレビせとうち 毎週土曜 06:30 - 07:00
福岡県 TVQ九州放送 毎週月曜 26:05 - 26:35
福島県 テレビユー福島 TBS系列 毎週月曜 24:50 - 25:20
静岡県 静岡放送 毎週金曜 26:05 - 26:35
テレビ東京 水曜25:45 - 26:15枠
前番組 番組名 次番組
ブギーポップは笑わない
カユイトコ

[編集] 漫画作品

ブギーポップは笑わない(コミック版)
原作 - 上遠野浩平、作画 - 緒方剛志。小説の挿絵担当者による原作第1巻のコミック(全2巻)。
※緒方はコミック連載と同時期に電撃hpにて掲載されたイラストノベルも描いており、それがコミック版の雑誌連載最終回では、エピローグとして再掲載されていた(単行本未収録)。
ブギーポップ・デュアル 負け犬たちのサーカス
原案 - 上遠野浩平、作画 - 高野真之のコミック(全2巻)。小説版とは別の「ブギーポップ」が登場する。

注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


[編集] 登場人物

ブギーポップシリーズの登場人物を参照のこと。

[編集] 用語

深陽学園
竹田、藤花ら何人かの登場人物が通う高校。いくつかの事件の舞台にもなっている。なお、テレビアニメ版での呼び名は「しんようがくえん」となっているが、正式な呼び名は著者が決めていないため不明である[3]
世界の敵
この世界の持つ可能性を閉ざしてしまう危険を秘めた存在だと言われており、MPLS(後述)能力者がそれとなっている事が多い。敵となる条件は、その対象の「意思」と「能力」の方向性で決定されている。敵となっているものはMPLS能力を有するための価値観ゆえに、意思の方向性が変容、決定している場合が多い。「死」や「諦め」など、何らかの事象、概念を「体現する存在」であり、それで世界を満たそうとする意思を持つ者、更にその意思がなくとも存在するだけで影響を及ぼす者(植物や微生物、果ては力場のエネルギーやMPLS能力のみ等も含む)が敵として該当する。
MPLS能力者本人が自覚しないまま、能力の強大さのみが肥大化した事例もある。統和機構でもこういった存在の排除活動は行われているが、中枢であるオキシジェンは真に危険な敵は何者かが常に排除しており、自分達はそのセンサーにも掛かっていない小物を処理しているに過ぎないと気付きつつある。
大半は決して反統和機構組織のように(裏の世界で)表立って、世界への反意や悪意を示す訳ではなく、それまでの自身の日常生活を送り続けながら、水面下で自身の欲望や悪意を満たしている者が多い。その為、平穏に見えて変化が無いように思える日常においても、常に多くの大小様々な世界の敵が潜んでいる事となる。危険度の大小はあっても世界の敵そのものは決して特別な存在ではなく、前述のように能力が発現しても本人の自覚がないまま、一気に世界を滅亡に追い込む事態になりながらも、半日と立たずにブギーポップに能力だけを殺された「敵」なども存在している。
MPLS
「人類の進化した姿」といわれている、何らかの特殊能力をもつ人間。統和機構が管理、監視しようとする最優先対象である。物理的影響を及ぼすものから、他者心理への影響を直接的に起こすものなどがある。
合成人間のベースとなる能力もMPLSの研究成果の一端であるが、比較してMPLSの方が強力な存在が多く、特に心理的に影響を及ぼす能力は他者には認識されにくい効果を持っているため、一見すると大した能力とは思えなくても、世界にとっては合成人間とは比較にならない危険性を孕む。その中から更に、世界の敵になった者は統和機構の存在にも気付いている場合が多く、合成人間すら利用、駆逐してその活動を拡大していく。
なお、合成人間からもMPLSへと目覚める者は存在しており、加えて「MPLS=世界の敵」というわけではない。
自動的存在
世界規模での要因に因って、人の内から自動的に浮かび上がる存在。常人の内から全く異なる人格を持って現れるため、他者からは二重人格者のように写り、ベースになった人間の体を借りているようにも見える。発現するための理由や目的はそれぞれ異なっており、特定の場所での何らかの事象が起こりえると感知された場合に、自動的存在は機構的に現れ事態を処理する。
本シリーズにおいて登場し、判明している自動的存在はブギーポップ、歪曲王の二名のみである(『ロンドン・コーリング』では19世紀に現れた「切り裂きジャック」も世界の敵を排除する自動的存在とされ、その自動性はジャックの子孫にも継承されていた)。また、水乃星透子は自己の意識を残しながら、その行動力と意思の力が自動的な存在と変わりない程に強大な存在であったため、「半自動的な存在」と成りえていた。クロト・リカインのような人間の潜在能力を成長という形で人間そのものの存在定義を底上げした「偽自動的な存在」という事例も存在する。
合成人間はおろかMPLSとも比較にならない規模の能力を持ちながら、統和機構もクロト・リカインを除き捕捉すら出来ていない感知外の存在である。
突破
水乃星透子の目指す死を恐れない存在。MPLSのその先にあるもの。
停滞加速
突破の条件を満たしながらも自らの意思でそれを拒絶し、進化ではなく成長を選んだ存在。ザ・ミンサーとクロト・リカインが該当する。停滞加速状態から急激に突破を行おうとすると精神が暗黒化しエレボスというMPLSとは違う新たな力の存在に進化してしまう。統和機構ではこのエレボスを利用して世界の敵を駆逐するか、危険な存在と見なし能力を完全消滅させるかで意見が大きく分かれ組織が二分する危機に陥ったが、最終的には見送りという決断になり二分化の危機は収まった。水乃星透子が言う死を恐れない存在がエレボスのことなのかは不明。
統和機構
この世界を裏で操っていると言われる存在。中枢(アクシズ)と呼ばれる存在によって統制されているが、その実体は組織と言うより「システム」と言った方が正確と言える。
虚空牙であるエコーズの捕獲に成功することで合成人間の製造技術を実質独占し、世界中のあらゆる場所、政治経済エリートから地域社会の隅々に至るまでに端末と呼ばれる構成員をおく。戦闘用合成人間などの戦力や開発技術はほぼ独占、強力なMPLSなども多く保有しており、様々な反統和機構組織は有する戦力から規模に至るまでその比較対象とは成り得ていない。構成員は中枢の名で発せられる命令に従って動き、MPLSの探索および危険と判断された場合の排除を主な活動内容とする。
作中でその存在意義を表す際には「未来に抵抗する現在」とされていた。設立の起源についてなど不明確な点が多く、その概念自体は既に数百年前から存在していた、という描写もある。
中枢(アクシズ)
統和機構のエージェントたちが受けた命令の発信者を漠然と指すときに用いられる言葉であるが、統和機構全体の最高指揮権を有する存在そのものを指す言葉でもある。実体は統和機構のエージェントたちにすら不明で、絶対的な存在である個人、複数の権力者に因る会議、スーパーコンピューター等様々な説がある。現在はある一人の人物が中枢と同義の存在を果たしている。また、後継者と目される人物も複数登場しており、一定の期間毎に代替わりするものであると思われる(現中枢がかつてその座を争ったのは数百年前)。
合成人間
人工的に造られた特殊能力をもつ生体兵器。基本的にはエージェントとしての任務を遂行するために、一般社会に極普通に溶け込んで生活している。その製造技術は統和機構のみが所持しているが、稀にキトやコールド・メディシン(蒼衣秋良)のように流出した技術で他の組織によって造られる事もある。組織内に類似した能力を扱う者のいない個体は能力名とコードネーム(本名)が同じである。
身体能力や戦闘能力は常人に比べて高く、科学物質や技術を用いた事で発動する特殊な能力を持つ。本編中で確認されている能力は「戦闘型」「殲滅型」「索敵型」「洗脳型」「万能型」など。また、製造コストが高い「スーパービルド」と呼称される特別製の合成人間も存在しており、その能力の影響効果は通常の合成人間と比較して高い。
本シリーズと大変深い関わりを持つ『ビートのディシプリン』では、合成人間誕生の秘密の一部が明かされている。
I.C.E [アイス] (In・Complete Error)
統和機構が定義する、未完成、失敗作(本来の製作意図とは異なる能力が発生した)の合成人間を指す。統和機構の面々からは隠語で「ワンオフ」と呼ばれる。ただし、作中で登場した失敗作はいずれも、結果的に合成人間の特殊能力どころかMPLS能力と思われるクラスの能力を覚醒させている事が多い。
正義の味方
黒田慎平が霧間凪に問われて回答した、自身がなりたいと思う理想の存在。ここでいう正義の味方は何者にも縛られる事なく、ただ純粋に救い良い事をする、またそれを出来る者を指す。この考え方は凪のメサイアコンプレックスの源ともなっており、彼女の行動原理に強い影響を与えている。上遠野作品には少数ながらも重要な意義を伴って登場する用語であり[4]、こういった存在に該当する人物は、例外なく際立った意思の強さを持つ者達である。
MCE(ムーンコミュニケーションズ・エンタープライゼス)
実業家 寺月恭一郎が設立した巨大企業。社員は寺月恭一郎一名だが、実は非公認でクロト・リカインが入社している(クロトの入社を知っているのは統和機構でも極一部の者のみ)。その実体は統和機構が経済を操作するための存在であったが…。
上遠野の書く他作品にも度々登場している。
PW
MCEのアイスクリーム部門。一風変わったアイスを売り、大変な人気を呼ぶ事になる。
ダイヤモンズ
反統和機構組織の中でも有力な組織の一つ。世界各地に拠点を有し、統和機構と暗闘を繰り広げている。
集団昏睡事件
とある街で高校生たちが昏睡状態に陥り、病院に運ばれたものの回復しないで眠り続ける状態となった事件。各方面の関心を呼んで調査が始まる。
ロックボトム
詳細が全く不明な世界の敵のひとつ。その正体は地面に根を張ることで地中の気の流れ、「地脈」を操り地震を発生させることのできる謎の植物である。塩分に非常に弱いという特性がある。
ペイズリーパーク
町の外れにある開発途中で頓挫した遊園地。取り壊される事もなく、その廃墟が残されている。
ジンクス・ショップ
楢崎不二子が起業した小さな店。その名の通り"ジンクス"を売り、高校生層を中心に口コミで評判になる。ここでいうジンクスとはある種のちょっとした未来予測とそれへの対処法を意味する。
牙の痕
郊外の丘にある謎の地形の事を指し、同様の地形が世界各地に4ヶ所確認されている。その地形の正体は、『ナイトウォッチシリーズ』に登場する人類の天敵「虚空牙」が、人類の調査のために送り込んだ使者が降り立った跡。4ヶ所のうち1つでは天から降りてきた存在の回収に成功したが、マンティコア・ショックの際にそれも失われてしまったという。『ロスト・メビウス』において、その正体と行動目的の一部が明らかにされ、更に他の牙の行動については上遠野の他シリーズ作品で読む事が出来る。
なお、牙の周囲の領域は異次元のような状態で隔絶されており、この内部ではオキシジェンの見る「運命の糸」すら断絶される。
提案者
飛鳥井仁が設立したグループ。設立目的は、MPLS同士が相互に助け合う事。高代亨・霧間凪・軌川十助らが所属し、九連内朱巳グループとも連携していることからかなりの戦力と情報力を有すると考えられる。統和機構の注意は引かない方針を取っているらしいが、実際は複数の統和機構がらみの事件で被害にあった人々を救援する活動を行っている。少数精鋭であるが、事件そのものが世界中で起こるため、慢性的な人手不足に悩まされている。
クレイムクラブ
統和機構の活動を分析し、そこから利益を引き出すことを目的に設立された団体。その真の目的は…。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 関連作品

上遠野作品は全ての作品が、どこかでリンクし繋がっている。以下にはブギーポップシリーズと直接リンクしている作品を挙げる。

ビートのディシプリン
ブギーポップと同一の世界設定と作品内の年代を共有し、合成人間ピート・ビートを主人公として物語が進展する。上遠野の作品中でも本シリーズと最も関わりが深いシリーズの一つ。
わたしは虚無を月に聴く(ナイトウォッチ三部作
ナイトウォッチ三部作の2作目。ブギーポップの同一世界時間軸の遥か未来の物語。ブギーポップのある登場人物が重要な役割で登場する。
しずるさんシリーズ
ブギーポップと同一世界の物語。しずるさんの入院している病院は『ホーリィ&ゴースト』に登場するスリム・シェイプが入院している病院と同一のものである。
ソウルドロップシリーズ
ブギーポップと同一世界の物語。ブギーポップやしずるさんに登場したキャラクターや用語が多数登場している。
紫骸城事件
魔法の発動原理がブギーポップシリーズの水乃星透子の扱う"死"と同じ原理。
ギニョールアイの城
殺竜事件』を始めとする事件シリーズの外伝。『ホーリィ&ゴースト』に登場する雨宮世津子はこの作品が初登場。
アウトランドスの戀 / ポルシェ式ヤークト・ティーガー
統和機構の合成人間が登場する物語で、事件シリーズとも関係している。
酸素は鏡に映らない
ブギーポップと同一世界の物語。組織や登場人物等、随所でブギーポップシリーズとのリンクが見られる。
ヴァルプルギスの後悔
霧間凪を中心とした物語。ヴァルプルギス(炎の魔女)とアルケスティス、二人の魔女の戦いが中核となる。『ビートのディシプリン』と同様、本シリーズとの関連性が最も深いシリーズの一つ。
オルガンのバランス
ブギーポップシリーズに登場する合成人間たち数名の過去が語られている。
Awaking ~空気は予感と変わらない~
ビートのディシプリンside2の過去編から数時間後の物語。謎の少年クロトを巡り、統和機構が二分する危機に直面する様子が描かれている。エピローグ以外は全て海外が舞台になっており、エピローグは『歪曲王』の物語と直結している。

[編集] 関連項目

[編集] 注釈

  1. ^ 講談社刊 『ファウスト』 2005 SPRING Vol.5 東浩紀 『波状言論』 序文より
  2. ^ 講談社刊 『ファウスト』 2005 SPRING Vol.5 スーパートークセッション
  3. ^ 電撃文庫 『ブギーポップは笑わない TVシリーズシナリオ集』 より
  4. ^ 『酸素は鏡に映らない』『残酷号事件-the cruel tale of ZANKOKU-GO』など。

[編集] 外部リンク

第4回電撃ゲーム小説大賞・大賞受賞作品
第3回 ブギーポップは笑わない
上遠野浩平
第5回
該当作品なし 該当作品なし

最終更新 2009年11月23日 (月) 09:18 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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