ヘレン・バンナーマン

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ヘレン・バンナーマンHelen Bannerman, 1862年2月25日-1946年10月13日)は、「ちびくろサンボ」をはじめとする数多くの子ども向けの物語で知られるスコットランド児童文学作家絵本作家。最初に広く知られるようになった岩波書店刊の『ちびくろ・さんぼ』(光吉夏弥訳)で「へれん・ばんなーまん」と表記されたため、この表記が一般的であるが、「バナマン」あるいは「バナーマン」とする方が正しい。(ゆあさふみえ守一雄は「バナマン」を、灘本昌久は「バナーマン」を用いている。)

イギリスの軍医だった夫に同行し、インド滞在中に自分の娘たちのために私家版として作ったのが『ちびくろさんぼのおはなし(The Story of Little Black Sambo)』である。この絵本をはじめ、作品の多くの主人公が、添えられたイラストからも、南インド、もしくはタミルの子どもだと推測されるのはこのためである。

彼女の描いたイラストや物話自体には人種差別的な強調は含まれておらず、概して子どもの利巧さや発想の才を褒める物語が多い。しかし、本来私家版として作られた絵本を商業的な出版とする過程で著作権の混乱があり、アメリカではオリジナルとは異なるイラストによる異本が多数出版され、その中には主人公をアフリカ系の黒人のように描いたものも多かった。また、「サンボ」という主人公名は、アメリカでは黒人に対する蔑称でもあったため、これらの絵本はしばしば世界各地で発売禁止になったり、図書館での閲覧が制限されたりすることがあった。

日本で1953年に出版された岩波版『ちびくろ・さんぼ』もアメリカで1927年に出版されたフランク・ドビアスのアフリカ黒人風のイラストを用いたものであった。そのためもあって、1988年に岩波版を含むほとんどすべての『ちびくろ・さんぼ』が自主的に絶版とされた。その後、ヘレン・バナマン自身によるオリジナルは『ちびくろさんぼのおはなし』(灘本昌久訳)として1999年に径書房から出版された。旧岩波版『ちびくろ・さんぼ』は、2005年に瑞雲舎によって『ちびくろ・さんぼ』(イラストはフランク・ドビアス)『ちびくろ・さんぼ2』(イラストは岡部冬彦)として復刊された。

[編集] 主要な作品

  • ちびくろさんぼのおはなし(The Story of Little Black Sambo), 1899
  • ちびくろみんごStory of Little Black Mingo, 1901
  • ちびくろきーばStory of Little Black Quibba, 1902
  • Little Degchie-Head: An Awful Warning to Bad Babas, 1903
  • Little Kettle-Head, 1904
  • Pat and the Spider, 1905
  • The Teasing Monkey, 1907
  • ちびくろかーしゃLittle Black Quasha, 1908
  • ちびくろぼっぶStory of Little Black Bobtail, 1909
  • ちびくろさんぼ2(Sambo and the Twins), 1936
  • Little White Squibba, 1965 ちびくろさんぼのおはなしの主人公を白人少女に置き換えて作り直したもの。エリザベス・ヘイによれば、ヘレン・バナマンの没後に娘のデイがイラストを描いたとされる。)

[編集] 関連図書

  • エリザベス・ヘイ『さよならサンボー『ちびくろサンボの物語』とヘレン・バナマン』(ゆあさふみえ訳、平凡社、1993年刊)

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最終更新 2007年6月21日 (木) 16:04 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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