ホワイトアウト (小説)
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『ホワイトアウト』は、真保裕一のサスペンス小説。日本最大のダムを占拠したテロリストから人質を救うべく立ち上がった青年の活躍を描く。織田裕二主演で映画化され、ヒット作となる。タイトルの「ホワイトアウト」とは、激しい吹雪により視界が奪われ、自分の位置が全く分からなくなってしまう事を言う。
目次 |
[編集] 小説
1995年に新潮社から発刊。1996年に、第17回吉川英治文学新人賞を受賞。
このミステリーがすごい!で国内部門1位に選ばれ、120万部を超えるベストセラーとなった。
[編集] あらすじ
日本最大の貯水量を誇る新潟県奥遠和ダム。11月のある日、ダムの運転員富樫輝男は遭難者救助のために猛吹雪のなかを出発するが、ホワイトアウト現象に見舞われ、同僚であり親友の吉岡和志を亡くしてしまった。
同じ年の12月、以前東日本電力で働いていた小柴拓也は、御殿場の火薬工場の警備員の様子を伺いながら、5年前の夏のことを回想していた。5年前の夏に起こった無差別テロで妻子を亡くした彼は、その後のテロリストの裁判で、死刑になった犯人がいなかったことに不満を抱いていた。そこで、テロ組織の内部に入り込んだ上で根絶やしにしようと考えていたのだ。小柴はその後警備員を襲い、火薬工場潜入の手助けをすることでテロ組織の一員となる。
翌年1月、テロ組織のメンバーたちは、カラシニコフとナガンを手に入れるため、羅臼沖で密漁船に乗り込んでいた。
2月、吉岡の婚約者であった平川千晶が奥遠和ダムに訪れるが時同じく、テロリスト集団「赤い月」がダムを占拠した。テログループは政府に50億円を要求、拒否すれば人質を殺害しダムを破壊すると通告。ダムが破壊されたら20万世帯は一瞬にして水没してしまう。タイムリミットは24時間。偶然テロリストから逃げおおせた富樫は人質となっているダムの職員、そして平川千晶を救出すべく単身テロリストに戦いを挑む…。
[編集] 映画
| ホワイトアウト | |
|---|---|
| 監督 | 若松節朗 |
| 製作 | 日本ヘラルド映画 東宝 フジテレビジョン 日本ビクター 電通 デスティニー アイ・エヌ・ビー |
| 脚本 | 真保裕一 長谷川康夫 飯田健三郎 |
| 出演者 | 織田裕二 松嶋菜々子 佐藤浩市 |
| 音楽 | ケンイシイ 住友紀人 |
| 撮影 | 山本英夫 |
| 編集 | 深沢佳文 |
| 配給 | 東宝 |
| 公開 | |
| 上映時間 | 129分 |
| 製作国 | 日本 |
| 言語 | 日本語 |
| 興行収入 | 42億円 |
| allcinema | |
| キネマ旬報 | |
| allmovie | |
| IMDb | |
2000年に映画化された。監督は本作が劇場映画デビュー作である若松節朗。奥遠和ダムのモデルは奥只見ダムとされており[1]、映画の中で使われる地図はダムの名称こそ違うものの奥只見ダム周辺の地形図である[2]。しかし、映画では同ダムは使用されず、富山県の黒部ダムなどが使用された。これは監督が黒部ダムが自身のイメージするダムと重なったからだと言う[3]。
テロリストたちが持ち込んだ武器は東側を代表するアサルトライフルである旧ソ連製のAK-47(カラシニコフ機関騎銃)、ナガンM1895である。双方とも、北方領土付近で操業している漁船に乗り込み、警備にあたっているロシアの巡視船の乗組員と取引をおこない仕入れたものである。この時に使われた水中スクーターは物語の後半で重要な役割となっている。
なお、主人公が最初に敵を倒す方法が『ダイ・ハード』にほぼ同じで、これは同作へのオマージュとも取れる。
[編集] スタッフ
- 監督:若松節朗
- 原作:真保裕一(新潮文庫刊)
- 音楽:ケンイシイ、住友紀人(サウンドトラック発売元:ビクターエンタテインメント)
- テーマソング:「SECRET RENDEZ-VOUS」織田裕二
- 製作者:坂上直行、宮内正喜、岸田卓郎、高井英幸
- 企画:塩原徹、河村雄太郎、島谷能成、永田芳男
- プロデューサー:小滝祥平、遠谷信幸、石原隆、臼井裕詞
- アソシエイトプロデューサー:野口照彦、千野毅彦、佐倉寛二郎、前島良行
- 脚本:真保裕一、長谷川康夫、飯田健三郎
- 脚本協力:福田靖
- 撮影:山本英夫
- 照明:本橋義一
- 録音:小野寺修
- 美術:小川富美夫
- 編集:深沢佳文(ワインド・アップ)
- 監督補:森谷晃育
- 製作担当:藪下隆
- 操演・特殊効果:岸浦秀一(ローカスト)
- 特殊技術:神谷誠
- ビジュアルエフェクトスーパーバイザー:松本肇
- ガンエフェクト:栩野幸知
- スタントコーディネーター:釼持誠
- スタント&アクション:スーパーアクションメガシステム
- シューティングコーディネイト:エススリーカンパニー
- 音響効果:東洋音響カモメ
- 照明協力:フジライティング・アンド・テクノロジイ
- 美粧:ベレッツアスタジオ
- 特機:K&L
- 特別協賛:日本移動通信・DDIセルラーグループ
- 協力:三菱自動車工業、ヤマハ発動機、モトローラ、富士通、三菱電機
- 特別協力:関西電力、東北電力、電源開発、水資源開発公団
- 撮影協力:湯之谷村観光課
- 現像:IMAGICA
- スタジオ:東宝スタジオ、日活撮影所
- 企画協力:クロスメディア、メディアウエイブ、エンジンネットワーク
- 製作協力:共同テレビジョン、東宝
- 空撮協力:朝日航洋、東邦航空、中日本航空、三井物産エアロスペース
- 製作プロダクション:デスティニー、アイ・エヌ・ビー
[編集] キャスト
- 奥遠和ダム
- 富樫輝男:織田裕二
- 奥遠和ダム作業員。事件前年11月、山に来ていた遭難者(実はテロリストのメンバー)を助けるために同僚の吉岡和志と救助に出かけたが、吉岡が死亡、彼が生き残った。吉岡の婚約者である平川千晶らを助けるためにたった一人でテロリストに挑む。
- 平川千晶:松嶋菜々子
- 東京で仕事をしている、吉岡和志の婚約者。彼がどのような仕事をしていたのかに対する関心から、奥遠和を訪れるが、そこで人質になる。
- 吉岡和志:石黒賢
- 富樫の同僚で千晶の婚約者。原作の中では、富樫を描いたところでは「吉岡」、千晶を描いたところでは「和志」と書かれている。
- 石坂昌弘:河原崎建三
- 岩崎吉光:平田満
- 村瀬勇治:阿南健治
- 浜中隆信:市川勇
- 雨宮健二:高橋一生
- 富樫輝男:織田裕二
- 赤い月(テロリストメンバー)
- 貴嶋聡:工藤俊作
- 戸塚信吾:橋本さとし
- 桑名文彦:浜田学
- 金子雅也:林宏和
- 室岡彰:成田浬
- 皆川正道 (中垣研):西洋一郎
- 富樫に殺されたテロリストのメンバー。
- 坂下秀樹:黄川田将也
- 山崎史郎:山崎潤
- 笠原義人(小柴拓也):吹越満
- かつて、東日本電力で働いていたが、同社の爆破テロに妻と息子が巻き込まれたことから退社。その後、事件の復讐を図るためにテロの犯行グループである赤い月に潜入した。千晶に対しては、当初は冷淡だったが、リーダーである宇津木が逃亡を図っていることを知ってからは、ある程度態度を軟化させた。その後宇津木の殺害を試みるが、宇津木にはすでに正体を見破られており逆に銃弾を浴びて死亡。原作では『十二月 御殿場』と『一月 羅臼沖』において名前を伏せて登場。長身。
- 宇津木弘貴:佐藤浩市
- 『赤い月』のリーダー。原作では髪が薄いという設定。
[編集] 原作との相違点
- 原作では宇津木について「髪が薄いダイバー」とし、移動に水中スクーターを使うという設定だったが、映画では長髪に口髭で車椅子に乗るという設定に変えられ、水中スクーターも登場しない。なお、原作には宇津木とは別に「髪を束ねた男」が登場するが、名前は明かされていない。
- ダム占拠の一派の人数が増えた
- 原作終盤ではスノーモビール同士のチェイスがクライマックスのアクションだが映画ではヘリとスノーモービルのチェイスになっている。
- 笠原の正体が小柴であることを示す方法が違う。
- 原作は病院にて物語の終りを迎えるが、映画では警察のヘリコプターの中で物語を終える。
[編集] 脚注
最終更新 2009年11月19日 (木) 07:29 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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