ホンダ・トランザルプ
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ホンダ・トランザルプ (Honda XL600V TRANSALP) は、1987年に本田技研工業から発売された排気量600cc (PD06)、現在は650cc (RD10, RD11) のオートバイ。日本国内でも限定販売された。その後も数度のモデルチェンジを経て、2009年現在も発売されるロングセラーモデルである。2008年モデルから680ccエンジンを搭載した700Vに生まれ変わる。
日本国内では免許制度に合わせた400cc(ND06)モデルも発売された。ペットネームはTRANS-ALPS(アルプス越え)に由来する。アドベンチャーバイクの草分け的存在。オフロード車の方法論でデザインされたツーリングモデルである。燃料タンクと一体となったフルカウルボディは同社のデザートレーサーNXRに影響を受け、その後のアフリカツインやバラデロの元になった。また他メーカーのアドベンチャーバイクにも多大な影響を与えた。
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[編集] 解説
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トランザルプの系譜としては1983年のXLV750R (RD01)、1985年のXL600Rファラオ (PHARAOH, PD04) の後継機種である。両車は共にラリーレイド用にリリースされたが、実際の市場では未舗装路の走破性と高速巡航を両立させたツーリングマシンとして受け入れられた。そこでツーリングマシンとしての性能を追求し、パワーユニットとウィンドプロテクションを向上させたモデルが開発された。当初はVT500の500ccのVツインユニットで開発が進められたが、テストの結果パワー不足とされ、600ccVツインユニットに改められた。またXLV750Rで冷却能力に不安要素があった空冷は見送られ、水冷ユニットが採用されたが、シリンダーには空冷エンジンの様なフィンが刻まれている。
特徴的なフルカウルは当初サイドパネルと大きめのメーターバイザーというデザインであったが、パリ・ダカールラリーで優勝を勝ち取ったレーサーNXRのデザインを取り入れて、初のタンク一体型フルカウルに改められた。そのNXRもトランザルプをベースに開発したと言われ、ラリーレイドマシンとのつながりは深い。
サスペンションは同社のオフロードモデルのものを踏襲しているが、本格的なオフロード走行を前提とした物ではなく、乗り心地優先のデザインで、石畳や未舗装路での快適な走行を目指した物である。ホイールはフロント21インチ、リア17インチというオフロード車のレイアウトだが、よりオンロード性能を追求したXL1000Vバラデロでは19インチに改められた。このことからもトランザルプがオンでもオフでも快適に走るマシンとしてデザインされた事が伺える。キャッチコピーに"Rally Touring"が用いられている事からもそれが裏付けられる。
またこれらのレイアウトから乗車姿勢は直立し、オフロード車のそれと似ており、座面が大きくクッションが効いたシートと相まって長距離の乗車でも疲れを知らない。まさにツーリング車となっている。また、欧州ではタンデムツーリングが当たり前なので、パッセンジャーも窮屈ではなく、疲れを知らないシートまわりとなっている。
ブレーキは当初フロント・シングルディスク、リア・ドラムブレーキで発売されたが、リアブレーキの容量不足が指摘され、すぐに前後ディスクブレーキに改められた。また、フロントブレーキもより確実な制動力のためにダブルディスクに改められた。
これらのデザインはよりラリーレイド志向の強いアフリカツイン(XRV650 (RD03), XRV750 (RD04) )にも引き継がれている。両車ともに外装やエンジンは異なるが、フレーム廻りはトランザルプとほぼ同一である(XRV750 (RD07) は新規フレームを使っている)。
[編集] モデル
モデル:トランザルプを大まかに分けると6つになる。
- 1987年〜1993年に発売された600ccモデル(角目)
- 1994年〜1999年 - マイナーチェンジし、フラッシュサーフェイス化された600ccモデル
- 2000年にフルモデルチェンジした650cc
- 2008年にフルモデルチェンジする680cc。
- 1992年型400cc(国内仕様)
- 1994年型400cc(国内仕様)
このうち国内で正規に販売された物は1987年型の600VH、1992年型の400VN、1994年型の400VRのみである。販売台数はそれぞれ300台(限定発売)、2460台、1413台である。このほかに輸入された600ccモデルが数十台あると言われている。国内では商業的に成功したモデルではないが、海外では20年間販売が続くロングセラーモデルである。
1987年〜1993年モデルではリアブレーキ、ウィンドスクリーンなどのマイーチェンジが行われている。
1994年〜1999年モデルではヘッドライト、フロントブレーキ、リアキャリアなどのマイナーチェンジが行われている。
2000年〜2007年のモデルはフルモデルチェンジされた。フレーム、リアサスペンションユニット、ヘッドライト、カウル、エンジンの変更、シート下の収納スペースと燃料計が新設されているほか、標準より3cm低いローダウンシートのオプションなどが追加されている。リアタイヤが130/80-17から120/90-17に変更された。
2008年モデルはフルモデルチェンジされた。フロントタイヤが90/90-21から100/90-19に変更され、リアタイヤは130/80-17に戻された。タイヤサイズの変更は町中での扱いやすさ、高速走行や峠道での乗りやすさのためと説明されている。エンジンは伝統の52°V型2気筒を使うが、一貫して採用してきた3バルブOHCから4バルブOHCに変更、合わせて気化器はキャブレーターからPGM-FIによるインジェクションに変更された。
また700VではABS仕様もラインナップされる。オプションで20mm低いローシート、前後フォグランプキット、ワイドスクリーンなどが用意されている。全体の印象はXL1000Vバラデロに近くなった。このモデルからは"Rally Touring"のロゴが無くなっている。
全モデルでセンタースタンドはオプション扱いであるが、標準的に装着される。 650Vと700Vではホンダ純正部品としてパニアケースセットが用意されている。
生産:生産は当初国内生産であったが、1996年にイタリア(ホンダイタリア)へ生産移管され、2006年現在ではスペイン(モンテッサホンダ)で生産されている。
車体色:国内販売された600VHのパールクリスタルホワイト、400VNのグランドグリーンメタリック、400VRのパールアトランティスブルーの他、逆輸入車種のシルバー、ブラック、レッド、等がある。
ヨーロッパのいくつかの国では白バイとして使われている(映画『TAXi』の中でも観ることができる)。
[編集] 動力性能
600ccモデル(エンジンはBROSのそれとほぼ同一のもの)は52PS/5.4Kg-m、400ccモデルは37PS/3.5Kg-m(いずれも国内モデル)と数値上の出力は大きくないが、低速からトルクが太く、扱いやすい特性である。
650ccモデルの代表的出力は53PS/5.6Kg-mで、排気量の増加は動力性能の向上ではなく、ヨーロッパの排気ガス規制への対応で、触媒その他の補器類による損失の補填という意味合いが強い。
680ccモデルはEURO3規制をクリアしたNT700Vのエンジンをチューンして搭載。44.1Kw/7,750rpm、60Nm/5,500rpm(60PS/6.1Kg-m、ランス仕様)。PGM-FI搭載である。
国内販売の不振は、ビッグオフロードという市場での理解と、ロードスポーツ車と比較して最大出力が低かったことが原因とされる。また海外モデルは諸国の事情、規制に合わせ数種類が存在する(例えば、スイス仕様では600ccで27馬力となっている)。
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年11月2日 (月) 01:30 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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