ボストンマラソン

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ボストンマラソンBoston Marathon)は、毎年4月アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンで開催される、マラソン大会。第1回オリンピックの翌年、1897年に開催され、オリンピックに次いで歴史の古い大会で、2009年4月現在開催されているマラソン大会開催数では世界一。

誰でも走れるわけではなく、参加には参加資格タイムをクリアしている必要がある。

日本人では、瀬古利彦が2回優勝している(1981年1987年)。このほかの日本人優勝者としては、

がいる。このうち、田中・山田・浜村の走ったコースは後に距離不足が判明し、いずれも記録抹消の憂き目を見ている。山田の記録は当時世界最高記録とアナウンスされていた。

女子での日本選手の優勝はまだない(過去最高順位は1992年に出場した山本佳子の2位)。ただし、日本出身で米国籍を取得したゴーマン美智子が1974年と1977年に優勝している。2006年の大会では、日本からは土佐礼子嶋原清子が招待された。

また、ボストンマラソン優勝者は優勝年から50年後の大会に招待される。田中茂樹は2001年にボストンマラソン前日の交流レースに出場。山田敬蔵は2003年にフルマラソンに出場、山田は4時間10分11秒で70歳以上の部で5位であった。山田は1995年から毎年出場しており、2007年までに17回出場、1998年から2001年まで70歳以上の部を4連覇している。

目次

[編集] 由来

アメリカ独立戦争が開戦した4月19日を「愛国の日」とし、それを記念して第一回が開催されている。

[編集] 女子の参加をめぐって

ボストンマラソンは、世界の大きなマラソンで初めて女子の参加を認めた大会であるが、決して簡単に実現したものではなかった。1960年代まで、女性がマラソンを走ることは生理的に困難であるという見解が陸上競技の関係者の間でもごく当たり前に語られていた。そうした中、女性の権利拡張運動とも相まって、ボストンマラソンへの参加を求める女性が出現したが、主催者側はこれを拒否した。1966年、彼女たちの中からレース当日に、女性とわからないように変装して出場を強行するランナーが出たのである。当初、主催者側は出場を認めていないとしてそうしたランナーを排除しようとしたが、それをかわしてゴールにたどり着いた。やがて年を追って女性の「非公式参加者」が増え、主催者側もこれを黙認するようになった。そして、1972年の大会から、正式に女子の参加が認められるようになった。下記の歴代優勝者のリストにおいて、1966年から1971年までの欄に「(非公式)」という但し書きがあるのはこのためである。

[編集] 1980年の女子優勝者

1980年の大会では女子の先頭を切ってゴールしたのは、ロージー・ルイーズという選手であった。しかし、レース途中で彼女を見ていないという複数の証言や、ゴールしたときに彼女のウェアにほとんど汗がついていなかったことから、主催者側は彼女が途中で何らかの方法で近道をしたと判断し、優勝を取り消した[1]。代わってカナダジャクリーヌ・ガローが優勝者となった。こうしたマラソンの「キセル」は、1904年セントルイスオリンピックでも起きているが、草創期ならともかく現代のマラソンでこうした事件が起きたことは多くの人を驚かせた。

[編集] 宇宙からの参加者

2007年に行われた大会では、国際宇宙ステーションに滞在中の女性宇宙飛行士、スニータ・ウィリアムズが参加した。NASAを通じて電子メールで送られた14000番のゼッケンをつけてトレッドミルで42.195kmを4時間24分で完走。宇宙からのマラソン大会への正式参加は史上初めて。

[編集] 距離

  • 1897年~1923年は39.429km
  • 1924年~1926年は42.034km
  • 1927年~1950年は42.195km
  • 1951年~1956年は41.360km
  • 1957年~は42.195km

[編集] 歴代優勝者

開催日 男子選手 タイム 女子選手 タイム
1897/4/19 John J. McDermott ( アメリカ合衆国NY) 2:55:10    
1898/4/19 ロナルド・J・マクドナルド ( カナダ) 2:42:00    
1899/4/19 Lawrence Brignolia ( アメリカ合衆国MA) 2:54:38    
1900/4/19 John Caffery ( カナダ) 2:39:44    
1901/4/19 John Caffery (2) 2:29:23    
1902/4/19 Sammy Mellor ( アメリカ合衆国NY) 2:43:12    
1903/4/20 John Lorden ( アメリカ合衆国MA) 2:41:29    
1904/4/19 Michael Spring ( アメリカ合衆国NY) 2:38:04    
1905/4/19 Frederick Lorz ( アメリカ合衆国NY) 2:38:25    
1906/4/19 ティム・フォード ( アメリカ合衆国MA) 2:45:45    
1907/4/19 トム・ロングボート ( カナダ) 2:24:24    
1908/4/20 トーマス・モリジー ( アメリカ合衆国NY) 2:25:43    
1909/4/19 Henri Renaud ( アメリカ合衆国NH) 2:53:36    
1910/4/19 フレッド・キャメロン ( カナダ) 2:28:52    
1911/4/19 Clarence DeMar ( アメリカ合衆国MA) 2:21:39    
1912/4/19 マイケル・ライアン ( アメリカ合衆国NY) 2:21:18    
1913/4/19 フリッツ・カールソン ( アメリカ合衆国MN) 2:25:14    
1914/4/20 ジェームズ・ダフィー ( カナダ) 2:25:14    
1915/4/19 Edouard Fabre ( カナダ) 2:31:41    
1916/4/19 Arthur Roth ( アメリカ合衆国MA) 2:27:16    
1917/4/19 ビル・ケネディ ( アメリカ合衆国NY) 2:28:37    
1918/4/19 ミリタリー・リレー ( アメリカ合衆国MA) 2:29:53    
1919/4/19 カール・リンダー ( アメリカ合衆国MA) 2:29:13    
1920/4/19 Peter Trivoulides ( アメリカ合衆国NY) 2:29:31    
1921/4/19 Frank Zuna ( アメリカ合衆国NY) 2:18:57    
1922/4/19 Clarence DeMar (2) 2:18:10    
1923/4/19 Clarence DeMar (3) 2:23:47    
1924/4/19 Clarence DeMar (4) 2:29:40    
1925/4/20 チャールズ・メラー ( アメリカ合衆国IL) 2:33:00    
1926/4/19 ジョニー・マイルズ ( カナダ) 2:25:40    
1927/4/19 Clarence DeMar (5) 2:40:22    
1928/4/19 Clarence DeMar (6) 2:37:07    
1929/4/19 ジョニー・マイルズ (2) 2:33:08    
1930/4/19 Clarence DeMar (7) 2:34:48    
1931/4/20 ジェームズ・P・ヘニガン ( アメリカ合衆国MA) 2:46:45    
1932/4/19 Paul DeBruyn ( ドイツ) 2:33:36    
1933/4/19 レスリー・S・ポーソン ( アメリカ合衆国RI) 2:31:01    
1934/4/19 Dave Komonen ( カナダ) 2:32:53    
1935/4/19 John A. Kelley ( アメリカ合衆国MA) 2:32:07    
1936/4/20 Ellison M. Brown ( アメリカ合衆国RI) 2:33:40    
1937/4/19 ウォルター・ヤング ( カナダ) 2:33:20    
1938/4/19 レスリー・S・ポーソン (2) 2:35:34    
1939/4/19 Ellison M. Brown (2) 2:28:51    
1940/4/19 ジェラルド・コート ( カナダ) 2:28:28    
1941/4/19 レスリー・S・ポーソン (3) 2:30:38    
1942/4/19 ジョー・スミス ( アメリカ合衆国MA) 2:26:51    
1943/4/18 ジェラルド・コート (2) 2:28:25    
1944/4/19 ジェラルド・コート (3) 2:31:50    
1945/4/19 John A. Kelley (2) 2:30:40    
1946/4/20 Stylianos Kyriakides ( ギリシャ) 2:29:27    
1947/4/19 徐潤福 ( 韓国) 2:25:39    
1948/4/19 ジェラルド・コート (4) 2:31:02    
1949/4/19 Karl Leandersson ( スウェーデン) 2:31:50    
1950/4/19 咸基鎔 ( 韓国) 2:32:39    
1951/4/19 田中茂樹 (日本の旗広島)[2] 2:27:45    
1952/4/19 ドロテオ・フローレス ( グアテマラ) 2:31:53    
1953/4/20 山田敬蔵 ( 日本) 2:18:51    
1954/4/19 ヴェイッコ・カルヴォネン (フィンランド フィンランド) 2:20:39    
1955/4/19 浜村秀雄 ( 日本) 2:18:22    
1956/4/19 Antti Viskari (フィンランド フィンランド) 2:14:14    
1957/4/20 John J. Kelley ( アメリカ合衆国CT) 2:20:05    
1958/4/19 Franjo Mihalic ( ユーゴスラビア) 2:25:54    
1959/4/20 Eino Oksanen (フィンランド フィンランド) 2:22:42    
1960/4/19 Paavo Kotila (フィンランド フィンランド) 2:20:54    
1961/4/19 Eino Oksanen (2) 2:23:39    
1962/4/19 Eino Oksanen (3) 2:23:48    
1963/4/19 Aurele Vandendriessche ( ベルギー) 2:18:58    
1964/4/20 Aurele Vandendriessche (2) 2:19:59    
1965/4/19 重松森雄 ( 日本) 2:16:33    
1966/4/19 君原健二 ( 日本) 2:17:11 ロベルタ・ギブ (非公式) ( アメリカ合衆国MA) 3:21:40
1967/4/19 デビッド・マッケンジー ( ニュージーランド) 2:15:45 ロベルタ・ギブ (非公式) ( アメリカ合衆国CA) 3:27:17
1968/4/19 アンブロース・バーフット ( アメリカ合衆国CT) 2:22:17 ロベルタ・ギブ (非公式) ( アメリカ合衆国CA) 3:30:00
1969/4/21 采谷義秋 ( 日本) 2:13:49 サラ・バーマン (非公式) ( アメリカ合衆国MA) 3:22:46
1970/4/20 ロン・ヒル ( イギリス) 2:10:30 サラ・バーマン (非公式) ( アメリカ合衆国MA) 3:05:07
1971/4/19 Alvaro Mejia ( コロンビア) 2:18:45 サラ・バーマン (非公式) ( アメリカ合衆国MA) 3:08:30
1972/4/17 Olavi Suomalainen (フィンランド フィンランド) 2:15:39 ニーナ・クシック ( アメリカ合衆国NY) 3:10:26
1973/4/16 ジョン・アンダーソン ( アメリカ合衆国OR) 2:16:03 ジャクリーヌ・ハンセン ( アメリカ合衆国CA) 3:05:59
1974/4/15 Neil Cusack ( アイルランド) 2:13:39 ゴーマン美智子 ( アメリカ合衆国CA) 2:47:11
1975/4/21 ビル・ロジャース ( アメリカ合衆国MA) 2:09:55 リアネ・ヴィンター ( 西ドイツ) 2:42:24
1976/4/19 Jack Fultz ( アメリカ合衆国VA) 2:20:19 キム・メリット ( アメリカ合衆国WI) 2:47:10
1977/4/18 ジェローム・ドレイトン ( カナダ) 2:14:46 ゴーマン美智子 (2) 2:48:33
1978/4/17 ビル・ロジャース (2) 2:10:13 ゲイル・バロン ( アメリカ合衆国GA) 2:44:52
1979/4/16 ビル・ロジャース (3) 2:09:27 ジョーン・ベノイト ( アメリカ合衆国ME) 2:35:15
1980/4/21 ビル・ロジャース (4) 2:12:11 ジャクリーヌ・ガロー ( カナダ) 2:34:28
1981/4/20 瀬古利彦 ( 日本) 2:09:26 アリソン・ロー ( ニュージーランド) 2:26:46
1982/4/19 アルベルト・サラザール ( アメリカ合衆国MA) 2:08:52 シャルロッテ・テスケ ( 西ドイツ) 2:29:33
1983/4/18 グレッグ・メイヤー ( アメリカ合衆国MA) 2:09:00 ジョーン・ベノイト (2) 2:22:43
(当時WR)
1984/4/16 ジョフ・スミス ( イギリス) 2:10:34 ローレン・モラー ( ニュージーランド) 2:29.28
1985/4/15 ジョフ・スミス (2) 2:14:05 リサ・ワイデンバック ( アメリカ合衆国MI) 2:34.06
1986/4/21 ロバート・ド・キャステラ ( オーストラリア) 2:07:51 イングリッド・クリスチャンセン ( ノルウェー) 2:24:55
1987/4/20 瀬古利彦 (2) 2:11:50 ロザ・モタ ( ポルトガル) 2:25:21
1988/4/18 イブラヒム・フセイン ( ケニア) 2:08:43 ロザ・モタ (2) 2:24:30
1989/4/17 アベベ・メコネン ( エチオピア) 2:09:06 イングリッド・クリスチャンセン (2) 2:24:33
1990/4/16 ジェリンド・ボルディン ( イタリア) 2:08:19 ロザ・モタ (3) 2:25:24
1991/4/15 イブラヒム・フセイン (2) 2:11:06 ワンダ・パンフィル (ポーランド ポーランド) 2:24:18
1992/4/20 イブラヒム・フセイン (3) 2:08:14 オルガ・マルコワ (ロシア ロシア) 2:23:43
1993/4/19 コスマス・デティ ( ケニア) 2:09:33 オルガ・マルコワ (2) 2:25:27
1994/4/18 コスマス・デティ (2) 2:07:15 ウタ・ピッピヒ ( ドイツ) 2:21:45
1995/4/17 コスマス・デティ (3) 2:09:22 ウタ・ピッピヒ (2) 2:25:11
1996/4/15 モーゼス・タヌイ ( ケニア) 2:09:15 ウタ・ピッピヒ (3) 2:27:12
1997/4/21 Lameck Aguta ( ケニア) 2:10:34 ファツマ・ロバ ( エチオピア) 2:26:23
1998/4/20 モーゼス・タヌイ (2) 2:07:34 ファツマ・ロバ (2) 2:23:21
1999/4/19 J・チェベト ( ケニア) 2:09:52 ファツマ・ロバ (3) 2:23:25
2000/4/17 エリジャ・ラガト ( ケニア) 2:09:47 キャサリン・ヌデレバ ( ケニア) 2:26:11
2001/4/16 李鳳柱 ( 韓国) 2:09:43 キャサリン・ヌデレバ (2) 2:23:53
2002/4/15 ロジャース・ロプ ( ケニア) 2:09:02 マーガレット・オカヨ ( ケニア) 2:20:43
2003/4/21 ロバート・キプコエチ・チェルイヨット ( ケニア) 2:10:11 スベトラーナ・ザハロワ (ロシア ロシア) 2:25:20
2004/4/19 ティモシー・チェリガド ( ケニア) 2:10:37 キャサリン・ヌデレバ (3) 2:24:27
2005/4/18 ハイル・ネグシェ ( エチオピア) 2:11:45 キャサリン・ヌデレバ (4) 2:25:13
2006/4/17 ロバート・キプコエチ・チェルイヨット (2) 2:07:14 リタ・ジェプトゥー ( ケニア) 2:23:38
2007/4/16 ロバート・キプコエチ・チェルイヨット (3) 2:14:13 リディア・グリゴリエワ (ロシア ロシア) 2:29:18
2008/4/21 ロバート・キプコエチ・チェルイヨット (4) 2:07:45 ディレ・ツネ ( エチオピア) 2:25:21
2009/4/20 デリバ・メルガ ( エチオピア) 2:08:42 サリナ・コスゲイ :en ( ケニア) 2:32:16

[編集] 脚注

  1. ^ Rosie Ruiz Wins the Boston Marathon
  2. ^ 田中だけは公式記録に出身地まで記載されている

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年9月16日 (水) 12:16 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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