ボーイング757

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ボーイング757
Boeing 757

ボーイング757Boeing 757)は、アメリカボーイング社が開発・製造した双発ジェット旅客機である。ボーイング767より一回り小型の旅客機の位置付けで開発された。ボーイング727型機の代替にイースタン航空及びブリティッシュ・エアウェイズ向けに設計され、1983年に引き渡しが行われた。

日本の航空会社はボーイング社製旅客機を好んで使う傾向にあるが、ボーイング757は1機も購入・使用された実績がない。

目次


[編集] 開発経緯

[編集] 727の後継機

1970年代に、ボーイング社はボーイング727の後継機として、「7X7」計画(後の767)の開発を進めていた。当初は、胴体内に通路が2列あるワイドボディ機の開発を進めていたが、それより一回り小さい機体の開発、特に、アメリカ東海岸におけるハブ空港の1つでありながら、胴体内に通路が一列のナローボディ機のみが就航できるニューヨーク市のラガーディア空港へ就航の必要性が認識された。そのため、7X7と並行して新たなナローボディ機の開発が開始することとなった。これが「7N7」計画として1976年より始められた。

ブリティッシュ・エアウェイズの757-200
遠東航空の757-200

途中で、セミ・ワイドボディ機の767(7X7)と統合する事も発表したが、ブリティッシュ・エアウェイズイースタン航空などからの強い反対により、再びナローボディの別機として開発される事となった。一時は機体規模により7N7-100,-200,-300の3機種が検討されていたが、1978年に160席クラスの7N7-100と180席クラスの7N7-200の開発を検討するようになった。

[編集] ローンチ

1978年8月に、ブリティッシュ・エアウェイズからの19機と、イースタン航空からの21機の7N7-200について発注を受けた。1979年に確定発注となり、名称も「7N7」から「757」へと変更された。なお短胴の-100については発注者が現れず、開発中止となっている。

当初は、エンジンは主翼に移動するが、胴体断面とT字尾翼を727のものを継承する予定でいた。しかし飛行効率の面から、尾翼には767のやや小型のものが使用される事となった。また機首部の胴体を一部設計変更することで、767と同じ新型のコックピットが設置可能となった。

[編集] 初飛行

短胴型の-100には発注が無かったために標準型の-200のみ開発された。757-200の初飛行は1982年2月19日で、1983年1月よりイースタン航空で運航が開始された。

1998年には、乗客数で767-200と757-200の間にくる埋め合わせとして、胴体を7.11m延長した-300の開発が行われた。なお-300のローンチカスタマーはコンドル航空である。初飛行は1998年8月2日に行われ、1999年3月10日に運航が開始された。

[編集] 特徴

機内

低翼配置、双発ターボファンエンジン装備のナローボディー旅客機である。座席配置は、通路を挟みエコノミークラス標準で3-3となっている。

搭載エンジンについては、初期はロールス・ロイス(RR)製RB211-535C ターボファンエンジンであり、ゼネラル・エレクトリック CF6搭載も検討されたが需要が無く実現しなかった。後にRR RB211-535Eやプラット・アンド・ホイットニー(P&W)製PW2037、PW2040、PW2043の搭載可能となり、燃費向上・出力向上が行われた。

757と767は、同時期に姉妹的関係で開発が行われたことから、共通点が多い。主翼を始めとするいくつかの部品が共通であるほか、整備方式も似通ったものになっている。また、操縦資格も共通となっており、数日間の訓練で移行が可能となっている。

[編集] 派生型

アメリカ空軍のC-32
ウィングレットを装着したアイスランド航空の757-200

2つの基本型が生産された。757-200型機は短胴型で757-300型機より航続距離が長いタイプである。100型は提案されたのみで受注を得られなかったため、生産はされなかった。

[編集] 757-100

短胴型。727-200の代替にするために150席の標準型として最初に設計されたが、航空会社からの受注が得られず開発が中止された。

[編集] 757-200

757の標準型である。最初に開発、納入され913機製造された。2005年4月26日に、757シリーズの最終機として生産を終了している。また、757-200の貨物専用機タイプとして757-200Fが製造された他、757-200の貨客混載機タイプとして757-200Mも開発されている。757-200Mは1機のみ製造され、ネパール航空(機番 9N-ACB)で使われている。

[編集] 757-300

757-200の胴体を7.11m延長したストレッチ型である。重量増加に合わせ、主翼とギア、またそれら周辺の胴体部分が構造強化されている。55機が製造され、757-200と共に製造を終了している(最終機は2004年4月27日コンチネンタル航空に納入されている)。

[編集] ビジネス及び軍用型

サウジアラビア政府とアメリカ空軍は、軍高官および政府首脳輸送任務用の757-200型を購入した(C-32型機)。アメリカ空軍では、副大統領などのVIP輸送機としても運用している。また、アルゼンチンメキシコニュージーランドやウズベキタンなどの政府専用機としても使用されている。

また、ビジネスジェット機としても数多く使用されている(マイクロソフト社創業者の1人のポール・アレンなど)。また2004年には、アメリカ合衆国大統領候補者ジョン・ケリーは選挙期間中に「Freedom Bird」とニックネームを付けた757-200型機をチャーター使用した。

[編集] ウィングレット改修

コンチネンタル航空では、燃費改善のために、自社の保有する-200型に対してウィングレットを後付けする改修を2005年より行っている。また2006年10月現在、アメリカン航空ノースウエスト航空/デルタ航空アイスランド航空でも同様の改修が確認されている。

[編集] 一般的な要目

757-200 757-200F 757-300
旅客数
(2クラス制)
200 (12 + 188)人 243 (12 + 231)人
旅客数
(1クラス制)
228人 280人
全長 47.3 m 54.5 m
全幅 38 m
全高 13.6 m
胴体 横幅3.76 m(キャビン横幅 3.54 m)
貨物容量 43.3 m³ 239 m³(最大グロスペイロード39,780 kg) 67.1 m³
最大離陸重量 115,680 kg 123,600 kg
燃料容量 43,490 L 42,680 L 43,400 L
航続距離 7,222 km 5,834 km 6,287 km
巡航速度 Mach 0.80 (868 km/h)
エンジン 双発 ロールス・ロイス製RB211型、プラット・アンド・ホイットニー製PW2037型、プラット・アンド・ホイットニー製PW2040型、
か プラット・アンド・ホイットニー製PW2043型 high-bypass ratio ターボファンエンジン
rated at 36,600 lbf (163 kN) to 43,500 lbf (193 kN) thrust each

[編集] 販売実績

[編集] ベストセラー

上海航空の757-200

初期の販売実績は低調であったが、1980年代後半以降に徐々に上向きになり、最終的にアメリカ国内をはじめヨーロッパ南アメリカでもボーイング727の代替機として幅広く販売された。最終的に1000機以上が販売され、ボーイングにおけるベストセラー機の1つとなった。

しかし、2000年代に入り、単通路機としては安価な自社製737NGに市場を奪われるなど、売り上げが伸びていなかったため2004年に販売を中止し、2005年4月に上海航空向けの機材(通算1049機目)を最後に生産終了した。ボーイングは、757の多くの派生型の後継機となるボーイング787を開発し、2009年からの納入を開始する予定でいる。

[編集] 軍用・公用オペレーター

[編集] 受注数

 2005   2004   2003   2002   2001   2000   1999   1998   1997   1996   1995   1994   1993 
2 11 14 29 45 45 67 54 46 42 43 69 71
 1992   1991   1990   1989   1988   1987   1986   1985   1984   1983   1982   1981   1980 
99 80 77 51 48 40 35 36 18 25 2 0 0

[編集] 日本における757

デルタ航空の757-200

日本国内の航空会社で採用するところはなく、乗入れ航空会社の機材でもノースウエスト航空/デルタ航空グアムサイパンバンコク広州ソウル釜山台北線の機材や、中国南方航空中国国際航空ロイヤル・ネパール航空UPSの機材が定期便として飛来する程度であり、ボーイング社の機材として日本ではあまりなじみのない航空機である。

日本国内の航空会社が757を採用していない理由として、ほぼ同じ大きさで通路が2つある767のほうがスムーズな搭乗・降機が可能であることが主な要因であると考えられる(ワイドボディ機#日本におけるワイドボディ機の利点も参照)。また、2000年代に入り、ボーイング737-800などボーイング757に迫る座席数を持つ機材が登場したことも影響している。

なお、チャーター機や政府専用機、企業専用機や自家用機として飛来することもあり、2008年2月には、世界ツアーの日本公演のために来日したバンド「アイアン・メイデン」のメインボーカルのブルース・ディッキンソンが、ボーイング757のチャーター機を自ら操縦して来日した。

[編集] 事故概略

(2004年現在)

[編集] 主な事故

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年12月3日 (木) 05:46 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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