ポインティング・ベクトル

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ポインティング・ベクトル (poynting vector) は電場磁場ベクトル積である。考案者のジョン・ヘンリー・ポインティングからその名が取られている。

電磁場の持つエネルギーの流れの密度を表す物理量である。電磁波では、ポインティング・ベクトルはその進行方向を指し、その強度は単位面積を単位時間あたりに通過するエネルギー量となる(そのため、名前の意味が、pointing 「指す」であると誤解されることが多い)。

(注意:異方性媒質ではポインティングベクトルと電磁波の進行方向は一般的に異なる。)

ポインティングベクトルは普通Sという記号で表され、次のように定義される。

\mathbf{S} = \mathbf{E} \times \mathbf{H} = \frac{1}{\mu} \mathbf{E} \times \mathbf{B}

ここで、E電場H磁場B磁束密度である。μは媒質の透磁率である。真空中を伝播する電磁波であればμは真空の透磁率μ0としてよい。

電場と磁場が振動するためポインティング・ベクトルの強度は時間によって変動する。強度の時間平均は放射束密度(irradiance)と呼ばれる。

I = \left \langle S \right \rangle_T = \frac{1}{T}\int_0^T \!\! dt S


電磁場が仕事をしなければ連続の方程式

\frac{\partial u}{\partial t} + \mathrm{div}\boldsymbol{S} = 0

を満たす。ここで、u はエネルギー密度である。この式は電磁場のエネルギー保存則を表している。

また、ポインティングベクトル S の空間積分

\frac{1}{c^2}\int_V d^3x \boldsymbol{S}

は電磁場の持つ運動量であると解釈される。

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最終更新 2009年10月7日 (水) 16:05 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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