マンション管理士

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マンション管理士(まんしょんかんりし)は、マンション管理組合コンサルタントに必要とされる一定の専門知識を有している事を証明する国家資格である。

目次

[編集] 概説

マンション管理士は、専門知識をもってマンション管理組合の運営、大規模修繕等を含む建物構造上の技術的問題、その他マンションの維持・管理に関して、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者などの相談に応じ、適切な助言や指導、援助等のコンサルティング業務を行う。マンション管理のスペシャリストとして、主に管理組合の立場でマンション管理に関する様々な問題の解決をサポートする。

マンション管理士になるには、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録することが必要である。

マンション管理士の業務は、管理組合側へアドバイスすることを主眼に置いた資格であり「マンション管理組合側アドバイザー」の方が資格内容を表しているともいえる。現時点での業務は余り多くはないが、10年を待たずに築30年を超えるマンションが100万戸を超えることから、マンション管理士への期待は大きい。

  • 実際の管理士の仕事としてはマンション側の管理組合とマンションの管理を行う管理会社との間に立つ第三者として、管理会社の業務監査を行いつつ管理組合側へアドバイスする立場であり、これから改正の行われる新管理者制度により大手の会社が管理組合運営に参入してくる事で、マンション管理士にどのような役割が付されるか付されないかにより、方向性が定まってくる。
  • 管理組合のためのマンション管理コンサルタントとして独立開業する事も可能であるが、その多くが建築士宅地建物取引主任者管理業務主任者行政書士等の資格も併せて取得しているのが実情である。
  • マンションの管理員(管理人)になるには、マンション管理士の資格が必要と誤解されることが多いが、マンションの管理員になるのに資格は必要ない。マンション管理士は、管理組合側へアドバイスすることを主眼に置いた資格である。一方、マンションの管理員は工事の立会い、清掃、その他が職務であり、全く異なるものである。

[編集] 名称独占資格

マンション管理士は中小企業診断士等と同じ「名称独占資格」である為、マンション管理士以外の者がマンション管理士又はこれに紛らわしい名称を使用することは、その方法を問わず認められない(名刺にマンション管理士と記載したり、看板でマンション管理士と表示する事はできない)。
なお、名称の使用制限に違反して、マンション管理士でないのに、マンション管理士又はこれに紛らわしい名称を使用した者は、30万円以下の罰金に処せられる。

[編集] 派遣モデル事業

国土交通省がマンション管理士派遣のモデル事業創設
この事業は、平成19年度国庫補助事業として、分譲マンションストックの質の維持向上等及び専門家の能力向上のために、財団法人マンション管理センターが事業主体となり地方公共団体と連携し、マンション管理士を管理組合に派遣するなどし、マンション管理に対するアドバイス等を行うことで、地域における適正管理の基盤形成を促進するための措置を講じ、また、モデル的派遣による支援を受けた管理組合が管理状況の全部又は一部を登録・公開(簡易登録)することにより、「市場環境の整備」も図ることを目的としている。

この事業は平成19年度からの3ヵ年計画で、初年度の平成19年度のモデル候補地域は、千葉県埼玉県大阪府東京都福岡県の市区となっている。なお、平成19年10月1日時点において、千葉県内5市と東京都内6区で実施されている。

[編集] マンション管理士試験

試験主体は国土交通大臣で、財団法人マンション管理センターを指定試験機関として実施する。

  • 受験資格
年齢・性別・学歴等の制限は一切ない。
  • 実施時期
年1回(通常11月第3日曜日)
  • 実施地域
札幌市仙台市、東京都、名古屋市大阪市広島市福岡市那覇市並びにこれらの周辺地域
  • 試験内容
    • マンション管理に関する法令及び実務に関すること
    • 管理組合の運営の円滑化に関すること
      • 管理組合の組織と運営(集会の運営等)
      • 管理組合の業務と役割(役員、理事会の役割等)
      • 管理組合の苦情対応と対策
      • 管理組合の訴訟と判例
      • 管理組合の会計等
    • マンションの建物及び附属施設の形質及び構造に関すること
      • マンションの構造・設備
      • 長期修繕計画
      • 建物設備の診断
      • 大規模修繕等
    • マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
      • マンションの管理の適正化の推進に関する法律
      • マンション管理適正化指針等
  • マンション管理士試験合格率
年度 受験者数 合格者数 合格率 合格点
平成13年度
96,906人
7,213人
7.4%
38点
平成14年度
53,317人
3,719人
7.0%
36点
平成15年度
37,752人
3,021人
8.0%
38点
平成16年度
31,278人
2,746人
8.8%
30点
平成17年度
26,184人
1,909人
7.3%
34点
平成18年度
21,743人
1,814人
8.3%
37点
平成19年度
19,980人
1,479人
7.4%
36点
平成20年度
19,301人
1,666人
8.6%
37点
  • マンション管理士試験の合格率は7~8%前後と、合格率の観点から見ると一級建築士(学科:15.1%、製図41.7%、総合8.1%/H20)、土地家屋調査士(8.03%/H20)等と並ぶ難関試験である。なお、管理業務主任者試験合格者は、5点免除の規定があり、管理業務主任者の合格者の受験が多くなっている(31.1%/H21)。一般に、宅地建物取引主任者、管理業務主任者に合格するために、必要な勉強時間が300時間といわれているのに対して、マンション管理士は600時間といわれている。
    • 現在の合格者総数は全国で約2万人で、実際の登録者数(マンション管理士の名称を用いる事が出来る者)は約1万5千人。

[編集] 類似資格

マンション管理士と名称が類似している資格として、「区分所有管理士」「賃貸不動産管理士」「賃貸不動産経営管理士」「賃貸住宅管理士」等が存在するが、これらはいずれの資格も国家資格ではなく、マンション管理士とは異なる資格である。

(参考)

  • 区分所有管理士    :受験者数398名合格者171名合格率 45.60%(平成19年)累積合格者4463名
  • 賃貸不動産管理士   :講習(2日間)を受講し、終了時に行われる試験に合格すれば、登録可能。
  • 賃貸不動産経営管理士:講習(2日間)の受講後、基本講習修了時試験に合格し、合格者を対象とした登録講習(1日)を受講。その修了者を資格者として認定。
  • 賃貸住宅管理士     :1次研修(2日間)、2次研修(1日のみ)を受講し、各修了試験に合格した後、登録手続きをすれば賃貸住宅管理士資格者となれる。

[編集] マンション管理士が他に所有している資格 

  • 戸田聡子氏が2004年に約1500人のマンション管理士に対して、他に所有している資格を調査したところ、宅地建物取引主任者が81.6%、管理業務主任者が73.9%であった。近年においては、管理業務主任者がマンション管理士試験を受験することが多くなっていることから、2004年の調査時点よりもこれらの資格の所有比率が高くなっていると云われている。

[編集] 参考文献

  • 「マンション管理士とマンション管理職能についての調査」の結果 戸田聡子

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月18日 (水) 12:36 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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