ムーミン (アニメ)
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『ムーミン』は「カルピスまんが劇場」(のちの世界名作劇場)で放映されたテレビアニメシリーズ。1969年版と1972年版がある。原作は同名の小説『ムーミン』シリーズ。1990年にテレスクリーンが制作し、テレビ東京系列で放映された『楽しいムーミン一家』シリーズとは別作品である。
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[編集] 概要
この作品はキャラクターデザインが原作の挿絵とは大きく異なることから、原作者トーベ・ヤンソンからは難色が示された。このため、日本のスタッフが放送開始当初のデザインを原作に近い状態に変えて放送を試みたが、視聴者からキャラクターが怖いという意見が出たため、日本国内でのみ放送するという条件で、独自のキャラクターデザインに戻された。また、世界観についても原作者のヤンソンには好まれず、「私のムーミンはノー・カー、ノー・ファイト、ノー・マネーだ(車とカネを持たず、また争わない)」と言って怒ったという。
番組自体は主な視聴者である子供達、およびその親たちに好評であり、後に再放送が繰り返されたり、キャラクターが交通安全運動などに用いられるなど長く愛された。これにより、『楽しいムーミン一家』シリーズが放送されるまでは、日本でムーミンと言えば本作をイメージする者が多かった。本作を見た世代の多くは、原作における「スノークのお嬢さん」を、「ノンノン」と認識している。
現在は権利元の意向によりテレビでの放送やDVD,BD化などは自粛されている為、ほとんど見る機会がない。
[編集] ムーミン(1969年版)
1969年10月5日 - 1970年12月27日、フジテレビ系列にて放送。企画製作は瑞鷹エンタープライズ。アニメーション制作は1 -26話まで東京ムービー(Aプロダクション)。27話以降は虫プロダクションに交代。放送時間帯は日曜 19時30分 - 20時。「カルピスまんが劇場」の第2作である。第26話までは瑞鷹株式会社の他にトムス・エンタテインメントも映像の権利を所持している。
なお、放送開始時の新聞広告[1]には『「きみカバちゃん?」「ちがうよ、ぼくムーミンだよ!」北欧のかわいい妖精物語』と広告文が書かれていた。
子供向け番組枠としての日曜日19時30分 - 20時はTBSが先客だった。1作目「ムーミン」放送開始の同じ日に、実写スポ根ドラマ「サインはV」が始まり「ムーミン」を上回る視聴率と人気を得た。終了後も「アテンションプリーズ」が続いた。しかし当時の識者や大人はむしろ「ムーミン」を好んだ。詩情に満ちた内容や水彩画に近い色調に魅力を感じるというのが通の見方だったが、多くの親にとっては、暴力シーン・残酷シーンなど、当時のアニメや特撮ものなど多くの民放の子供向け番組にあった「教育上悪い」シーンがなく安心して子供に見せられるというのが理由だった。
なお、東京ムービー制作の版では、ムーミンらのキャラクターはマシュマロのような柔らかさをもって描かれていたが、虫プロダクション制作の版では、絵が固く(原作に近く)なってしまったと、1980年頃に作画監督の一人大塚康生が著書「作画汗まみれ」で述べている。
作風は、虫プロダクション制作に移ってからメルヘン度が高まったという。東京ムービー制作の版は、ムーミンに月面旅行をさせる(同年のアポロ11号の月面着陸の影響?なお、月面にはウサギがいるという設定)など、ユニークな翻案が多い。
スナフキン・スノーク他の、原作にないこのアニメ独特のキャラクターの性格は、脚本家の一人である雪室俊一によると、主に、(日活アクション映画の名脚本家でもあった)山崎忠昭の考案によるものであるという[2]。
[編集] スタッフ
- 企画:瑞鷹エンタープライズ、高橋茂人
- 音楽:宇野誠一郎
- 演出:大隈正秋ほか
- 脚本:山崎忠昭・藤川桂介・井上ひさし・吉田喜昭・雪室俊一・松本元ほか
- 作画監督:大塚康生・芝山努・小林治
- 制作協力:Aプロダクション(第26話まで)
[編集] 主題歌
「ムーミンのテーマ」(「ねぇ!ムーミン」「ムーミンのうた」という表記もある)は、テレビで使用された藤田淑子の歌唱、各レコード会社が使用できる共通音源として製作された松島みのりの歌唱、ビクターのカバー盤の玉川砂記子(現:玉川紗己子、レコードの表記は玉川さきこ)の歌唱、日本コロムビアのカバー盤の堀江美都子の歌唱の4種類がある。
- ムーミンのテーマ
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:玉川さきこ
- おはようムーミン
- 作詞・作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:玉川さきこ
- ムーミンマーチ
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:玉川さきこ、館野令子
- ぼくの名前
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:玉川さきこ
- 蟻の遺言<ムーミン様へ>
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:(スナフキン)西本裕行、玉川さきこ
- ムーミンのさんぽ
- 作詞・作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:館野令子
- 蝶とムーミン
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:館野令子
- ムーミンとバッタ
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎
- 歌:玉川さきこ、館野令子、(ムーミンパパ)高木均、(スナフキン)西本裕行
- ノンノンのテーマ
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:玉川さきこ
- なぞなぞ
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:(ムーミンパパ)高木均
- お茶の時間
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:(ムーミンママ)高村章子、館野令子
- ママはインチキ
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:館野令子、(ムーミンママ)高村章子
- ムーミンパパのうた
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:(ムーミンパパ)高木均
- スナフキンのうた
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:(スナフキン)西本裕行
- おやすみムーミン
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:玉川さきこ、館野令子
- さよならムーミン
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎
- 歌:玉川さきこ、館野令子、(ムーミンパパ)高木均、(ムーミンママ)高村章子、(スナフキン)西本裕行
[編集] 放映リスト
- 1. シルクハットのひみつ
- 2. 悪魔のハートをねらえ
- 3. 雨だ!あらしだ!!洪水だ!!!
- 4. ふしぎの泉はどこにある?
- 5. パパの思い出のライフル
- 6. かえってきたノンノン
- 7. さよならガオガオ
- 8. ノンノンがあぶない
- 9. ムーミン谷の列車大強盗
- 10. ふしぎなこびと
- 11. 消えたコレクション
- 12. ムーミン谷のクリスマス
- 13. パパは売れっ子作家
- 14. ムーミン谷最後の日
- 15. 帆を上げろ!ムーミン号
- 16. 謎のグノース博士
- 17. ベビーはどこに
- 18. 乞食になりたい
- (再放送で「金持ちはもうやだ」に変更)
- 19. 月着陸OK!
- 20. スキーでハッスル!
- 21. ふしぎな家なき子
- 22. 山男だよヤッホー!
- 23. チビのミー大作戦
- 24. おさびし山のガンマン
- 25. おめでとうスノーク
- 26. ノンノンこっちむいて
- 27. 顔をなくしたニンニ
- 28. 小さな大冒険
- 29. ひこう鬼現わる
- 30. 天国からの贈りもの
- 31. ごめんねスティンキー
- 32. 森のゆうれい屋敷
- 33. おくびょうな豆泥棒
- 34. 金の馬銀の馬
- 35. 夏祭りのオーロラ
- 36. ムーミンパパのノート
- 37. 小さなみにくいペット
- 38. 人魚さんこんにちわ
- 39. 家にいるのは誰だ
- 40. ニョロニョロのひみつ
- 41. マメルクをつかまえろ
- 42. 大きな大きなプレゼント
- 43. あらしの怪獣島
- 44. 海の星はどこに
- 45. 悪魔の島がやってきた
- 46. 真夏の雪を探せ!
- 47. なくしたペンダント
- 48. 歩いてきた山びこ
- 49. ピアノなんか大嫌い
- 50. 眠りの輪をぬけだせ
- 51. 秋はおセンチに
- 52. 月夜に踊る人形
- 53. 凧が知っていた
- 54. さようなら渡り鳥
- 55. 鳩は飛ばない
- 56. ムーミン谷のカーニバル
- 57. お婆ちゃんのひみつ
- 58. ノンノンがいなくなる?
- 59. 手品にはタネがある
- 60. ひとりぼっちの冬
- 61. 消えた雪うさぎ
- 62. 氷姫のいたずら
- 63. 一日だけのお姫様
- 64. 影なんか恐くない
- 65. おやすみムーミン
[編集] 1972年版
1972年1月9日 - 同年12月31日[3]、フジテレビ系列にて放送。前作同様、企画製作は瑞鷹エンタープライズ。アニメーション制作は虫プロダクション。番組表によっては「新ムーミン」と表記されることもあった。
主人公らの黒目を大きくするなどのキャラクターデザインの変更、道徳的なエピソードを増やしたことなどが、前作との違いである[4]。また、オリジナルの話も多い。
こちらは視聴率・人気とも好調となった。『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』や『超人バロム・1』(いずれも日本テレビ系・よみうりテレビ制作)などが主な裏番組となったが、こちらが上回ったようである。
以後、1970年代を通じて盛んに再放送され、周知されるに至った。しかし近年では日本国内での再放送はほぼ皆無となっている。
なお、上記のキャラクターデザインの変更などは、「非輸出」を条件としたものだったが、実際には輸出された事例が存在する。21世紀初頭の現在でも台湾では繰り返し再放送が行われている[5]。
[編集] スタッフ
- 企画:瑞鷹エンタープライズ、高橋茂人
- 脚本:田代淳二、沖島勲、藤川桂介、ほか
- 設定:星山博之
- 担当制作:橋本直人、井出康道、ほか
- 音楽:宇野誠一郎
- 美術監督:半藤克美
- 作画監督:岡田敏靖、芦田豊雄、宇月始ほか
- 撮影監督:原屋楯男
- 音響監督:田代敦巳
- 効果:柏原満
- 録音:東京スタジオセンター、熊谷良兵衛
- 演出:沖島勲、水沢わたる、高市一男ほか
- 現像:東京現像所
- 制作主任:国井よういち
- チーフディレクター:りんたろう
- プロデューサー:岩崎正美
- プロデューサー補:野崎欣宏
[編集] 主題歌
- スノーク家のしつけ
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:広川太一郎
- ちいさなミイ
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:堀絢子
- ムーミンはきのう
- 作詞:井上ひさし、作曲・編曲:宇野誠一郎、歌:増山江威子
[編集] 放映リスト
- 1. ゆめ・ゆめ・ゆめ
- 2. 春を呼ぶ火祭り
- 3. 今日は、おしゃまさん
- 4. スナフキンが帰って来た
- 5. 狼なんかこわくない
- 6. 落ちてきた星の子
- 7. 白い馬と満月と
- 8. ふしぎなスプーン
- 9. おじさんは手品師?
- 10. 署長さんがいなくなる
- 11. ムーミン谷は穴だらけ
- 12. 鏡の中のマネマネ
- 13. ヘムレンさんの約束
- 14. メソメソ君のマイホーム
- 15. ムダ騒動はムダ
- 16. ミイってやさしいの?
- 17. ノンノンの願い
- 18. 海の風車
- 19. ふしぎな遊星人
- 20. ママのハンドバッグ
- 21. 花占い大事件
- 22. 町からきた少年
- 23. ママ、ごめんなさい
- 24. 時計を作ろう
- 25. 夏への扉
- 26. 金色のしっぽ
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- 27. ニョロニョロが怒った
- 28. 信じる?信じない?
- 29. 水晶玉にはなにがみえる
- 30. 消えないおばけ
- 31. おかしなケンカ
- 32. 消えた人形
- 33. ひとりぽっちのパパ
- 34. ぼくは王様だ!
- 35. パパの古い靴
- 36. おじいちゃんは世界一
- 37. 月夜になる鐘
- 38. 赤い月の呪い
- 39. 笑いの仮面
- 40. やぶれた絵本
- 41. 言葉が消える?
- 42. はばたけ!ペガサス
- 43. アリオンのたて琴
- 44. 雲と遊ぼう
- 45. 眠りたい眠れない
- 46. 飛行鬼にまけるな!
- 47. 氷の国をぬけだせ
- 48. こわれたくびかざり
- 49. 消えちゃった冬
- 50. パパのぼうけん
- 51. スナフキンなんか大きらい
- 52. さらばムーミン谷
[編集] キャスト
1969年・1972年版共通
- ムーミン:岸田今日子
- ムーミンパパ:高木均
- ムーミンママ:高村章子
- ノンノン:武藤礼子
- スノーク:広川太一郎
- スニフ:富田耕生
- ミイ:堀絢子
- ミムラ姉さん:荘司美代子
- スナフキン:西本裕行
- ヘムレン:雨森雅司
- 署長:北村弘一
- スティンキー:大塚周夫
- モラン:滝口順平
- ジャコウネズミ:八奈見乗児
- おしゃまさん:山本嘉子
- メソメソ君:千々松幸子
- 1972年版にのみ登場。原作と違い、言葉はしゃべらない。
[編集] 劇場版
本作は、第1作目が「東宝チャンピオンまつり」内、第2作目が「東映まんがまつり」内で、それぞれ上映されている。双方ともTVブローアップ版だが、何話かは不明(ただし第1作目は東京ムービー版を上映したので、第1話から第26話の内のどれかだと思われる)。
- ムーミン(第1作。1970年3月17日、「東宝…」で上映)。
- 同時上映は『怪獣大戦争 キングギドラ対ゴジラ』(『怪獣大戦争』の改題再映版)『アタックNo.1 涙の不死鳥』『いなかっぺ大将』『昆虫物語 みなしごハッチ』の4本。
- ムーミン(第2作。1972年3月17日、「東映…」で上映)
- 同時上映は『ながぐつ三銃士』『仮面ライダー対ショッカー』『スペクトルマン』『さるとびエッちゃん』の4本。
[編集] 脚注
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最終更新 2009年12月8日 (火) 11:47 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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