メガロドン

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メガロドン

メガロドンとヒトの大きさの比較
保全状態評価
絶滅(化石
地質時代
中新世 - 鮮新世
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 軟骨魚綱 Chondrichthyes
亜綱 : 板鰓亜綱 Elasmobranchii
: ネズミザメ目 Lamniformes
: ネズミザメ科 Lamnidae
: ホホジロザメ属 Carcharodon
Smith, 1838
: ムカシオオホホジロザメ
C. megalodon
学名
Carcharodon megalodon
Agassiz, 1843
和名
ムカシオオホホジロザメ
英名
Megalodon

メガロドンカルカロドン・メガロドンCarcharodon megalodon)は、約1,800万年前から約150万年前(新生代第三紀中新世半ばから鮮新世)にかけての、海が比較的暖かった時代に生息していた巨大なサメである。現生のホホジロザメと近縁。

分類がらみのシノニム(異名)でカルカロクレス・メガロドンCarcharocles megalodon)があり、和名ではムカシオオホホジロザメ(昔大頬白鮫)という。

目次

[編集] 特徴

全長は最大個体の推定値約20m,100t[1](よくインターネット上取り上げられる15ないし16m説も同著が根拠である。が同著自体が20m説や15m説を算出したホホジロザメの成長カーブをそのまま適用する手法は空想的で恐らくやり過ぎと書いていることに注意すべきである。そもそもメガロドンは同著の主題ではない)から13m[2][3]と幅が広いがいずれにしても、通常値で現生ホホジロザメ(全長約4.0- 4.8メートル、最大個体の推定値約6.0メートル)よりはるかに大きく、マッコウクジラ(通常約16-18メートル、信用に足る最大個体記録20メートル強)に迫る大きさを誇る。 名前通りの巨大な歯(10cmをゆうに超えるサイズの物もままある)を持つ。

なお、しばしば誤解があるがメガロドンの大きさと称されるものは大抵最大個体の全長であって16-13mというのが平均個体のレンジであるように書くものは誤記である。サメ類は軟骨魚類であり基本的に歯しか化石になりえない上、歯は何度も生え変わるため年齢の判定が難しい。よって発見された中で一番大きな歯を持ってきて最大「~m」と推察することはできても平均的に何mという記述のされ方は学術関係ではまずされない。参考までに同種と近いとされるホホジロザメでは最大個体と平均個体には重量で倍近い差がある。

Carcharodon megalodon (メガロドン max18m)、Carcharodon carcharius (ホホジロザメ max6m)、および、Homo sapiens (人)

[編集] 学名と分類

megalodon はギリシア語「μεγαλο- (megalo-、巨大な) + οδόν(τος) (odon<tos>、歯)」から合成された「巨大な歯」という意味のラテン語である。もっとも、megalodon種小名であって属名ではない。日本語でもこれは通称であって、標準和名ムカシオオホホジロザメ(昔大頬白鮫)である。 メガロドンこと Carcharodon megalodonカルカロドン・メガロドン)は、現生 Carcharodon carcharias (ホホジロザメ)の同属異種とする説に基づく学名である。同属ではなく近縁の属であるとする説に基づく学名では Carcharocles megalodonカルカロクレス・メガロドン)という。ただ、いずれの説であっても、メガロドンとホホジロザメが極めて近縁であるとの見解に違いはない。なお、シノニムには他に Procarcharodon megalodonCasier, 1960)もある。

2頭のクジラの仔を襲うメガロドン(想像図)

[編集] 出現

新生代第三紀始新世(約5,500万-約3,800万年前)に登場したクジラの仲間は、中新世(約2,300万-約500万年前)にはさまざまな種類に進化し生息数も増加した。現在のハクジラヒゲクジラの仲間のほとんどは中新世末期に登場している。中新世から鮮新世にかけての脊椎動物が豊富にいたと思われる海域の地層からは、メガロドンとクジラの化石が大量に見つかっており、大型のクジラの背骨やヒレの骨格の化石にはノコギリ状の縁が特徴的なメガロドンの歯による噛みあとが見られる。そのため、クジラを主食にするという生態的地位(ニッチ)が成立したこと、言い換えればクジラが豊富になって、それを主食として生活する事を可能にする条件(巨大海生動物の捕食者ニッチ)が整ったことから、その条件・地位を埋めるかたちでメガロドンが出現してきたと推測する研究者もいる。

メガロドンの歯(左)とホホジロザメの歯(右の2つ)

[編集] 絶滅

メガロドンは鮮新世(約600万-約200万年前)中期に絶滅したと考えられている。これは、大陸棚の海水温低下と、クジラが寒冷な海域に逃げ込んだことによって、その生態的地位が存在しえなくなったためとも考えられている。変温動物であるサメは恒温動物であるクジラのようには低温の環境に適応できない。

ただしアニマルプラネット[4]などで放映され有名になった異説に

  • メガロドンが属するとされるネズミザメ目は一般に奇網と呼ばれる体温維持システムを備えている。
  • ある程度寒冷化が進んだ後の高緯度地方からも本種の歯牙化石が発見されている。

故に寒冷化が主因という見方はおかしく

  • 同じくクジラを主食とするシャチの誕生とほぼ同時に本種が絶滅している。
  • サメ類は浮袋を備えないため巨大化するほど遅くなる傾向がある。奇網がなかったのならウバザメジンベエザメより著しく素早く機敏であったと考える合理的根拠は無い。奇網があったにせよ速度などではホホジロザメ[5]より劣るはずである。
  • しばしば現生ナガスクジラと同大の鯨類を捕食していたように語られるが、外洋に適応したばかりの4m程度のケトテリウムが主食だったはずであり、彼らも現生のクジラ類に淘汰されメガロドンにやや遅れて絶滅している。

つまりメガロドンにとって餌も対抗種も急激に強力になり「単に進化について行けず淘汰されただけである」という異説もある。

特にシャチの出現がとどめになったとする見解が強い。メガロドンは出生時既に成体のホホジロザメより巨大と考えられ、そのためメガロドンの絶滅寸前までクジラ類、魚類を含め幼体であれメガロドンを狙うような捕食者は存在しなかったと予想できる。当然、メガロドンの繁殖ペースはそれを前提としていた事となる。しかし、シャチならば少なくとも幼体のメガロドンはたやすく捕食出来たと考えられる。つまり単に同じニッチでの競合というだけなく、直接シャチに食いつくされて淘汰された可能性すらある。

メガロドンの顎歯の復元模型(京急油壺マリンパークに展示)

[編集] 生存説

海中の大型捕食動物は、陸上よりも気候の変化等に影響されにくいと考えられており、1918年オーストラリアの巨大ザメ目撃談や1954年に船に突き刺さった“ホホジロザメの物と同様の形状を持つ巨大なサメの歯(長さ10cm)”などから、今でも生き残っていると考える人々もいる。約6,000年前のものと思われる歯の化石も発見されており、現生の可能性もあるが、その個体数を維持するための獲物として不可欠であろう大型のクジラ類が乱獲によって激減しているため、生存していたとしてもメガロドンの生息数は非常に少ないとみられる。一部で「メガロドンの映像」として流出している映像は深海潜水艇ノティール(フランス)によって駿河湾の水深1,315メートルで撮影された約7メートルのオンデンザメのものである。

[編集] 民俗

日本においてメガロドンの歯の化石は長らく「天狗の爪」とされていた。

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 関連項目

[編集] 注釈

  1. ^ Klimley, Peter; Ainley, David (1996). Great White Sharks: The Biology of Carcharodon carcharias. Academic Press. ISBN 0124150314.
  2. ^ Helfman, Gene; Collette, Bruce; Facey, Douglas (1997). The diversity of fishes. Wiley Blackwell. ISBN 978-0-8654-2256-8.
  3. ^ Randall, John (July 1973). "Size of the Great White Shark (Carcharodon)". Science Magazine: 169–170.
  4. ^ http://animal.discovery.com/
  5. ^ イメージと異なり、無論人間に比べれば圧倒的であるものの魚類の中で遊泳能力が高いとはいえない

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月25日 (水) 16:06 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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