ユビキタス
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ユビキタス(Ubiquitous)とは、それが何であるかを意識させず(見えない)、しかも「いつでも、どこでも、だれでも」が恩恵を受けることができるインタフェース、環境、技術のことである。 ユビキタスは、いろいろな分野に関係するため、『ユビキタスコンピューティング』、『ユビキタスネットワーク』、『ユビキタス社会』のように言葉を連ねて使うことが多い。現在「ユビキタス」の厳密な定義は出されていないが、標準化団体であるW3Cでは2006年、「ユビキタス」に関するワークショップを設立し、国際基準の規格化に乗り出している。2007年4月には、日本での活動が展開されている。
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[編集] 概要
ユビキタスという言葉は、他の言葉と組み合わせて使うことが多く、意味する範囲が明確に定義されているとは言いがたい。近年流行のバズワードのひとつとして使われている。現在、以下のような使い方をされている。
- ユビキタスコンピューティング
- コンピュータということを人に意識させないで、人の生活を支援する技術、環境。
- コンピュータ本体だけでなく、各種デバイス、端末を含む。
- ユビキタスネットワーク
- コンピュータ同士が自律的に連携して動作することにより、人の生活を支援する技術、環境。
- 開発中の技術(センサーネットワーク等)だけでなく、既存の技術(インターネット、Web2.0)を含む。
- ユビキタス社会
- ユビキタスの技術により、人が人らしく支援を受ける社会。
- ユビキタスネットワーク社会、ユビキタス情報社会と表現する場合もある。
[編集] 歴史
- 事始め
- ユビキタスという言葉は、ラテン語の宗教用語であり、「神はあまねく存在する」という意味である。1991年に米ゼロックス(XEROX)社パロアルト研究所のMark Weiserが論文(The Computer for the 21st Century[1])に発表したのが最初といわれている。このとき彼は、ユビキタスという言葉の持つ『神の遍在』という意味を込めたわけではなかった[2]。究極のインタフェースの理念は、それが何台のコンピュータであるとか、どのように接続されているかといった事象とは別の概念であることを強調したのだった。後に『遍在』という言葉が独り歩きしてしまったため、Weiserは"Calm Technology"[3]という言葉を使うようになった。
- 日本におけるユビキタスの萌芽(TRON)
- Mark Weiserのユビキタス論文より数年前の1984年に、坂村健(当時東京大学助手、現教授)はTRONプロジェクトを起こした。これが日本におけるユビキタスの始まりとされている。
- TRONでは、電脳住宅などユビキタス社会につながる実証実験が行われた。
- 日本におけるユビキタスの変遷
- 坂村健は、TRONプロジェクトで電脳社会を実現するものとして、『どこでもコンピューター』という考えを提唱した。これが、「ユビキタス・コンピューティング」という言葉が日本に入ってきたときに受け入れる下敷きとなり、現在でもユビキタス社会を表現する言葉のひとつとなっている。国立国語研究所では、ユビキタスを表現する言葉として、「時空自在」と言い換える提案がなされたが、『時空を飛び越えて、どこにでも行くことができるタイムマシンのようだ』との批判が多く、現在も検討中となっている。最近では、「ユビキタス」を表わす言葉として『いつでも、どこでも、だれでも』という言葉が、ユビキタスと共に使われることが多い。
- 「ユビキタス」に関する規格化、標準化
- 「ユビキタス」の厳密な定義は、ユビキタスに関するコンソーシアム、各研究機関、政府機関で検討、提案されてきたが、規格化されてはいない。
- 世界標準機構であるW3Cでは2006年、「ユビキタス」に関するワークショップを設立し、国際基準の規格化に乗り出した。
2007年4月に、W3CのWGが日本に設立された。「ユビキタス」の規格化、標準化へ向け、日本の各活動組織との連携が行われている。
- ユビキタスと"ubiquitous"
- 日本では"ubiquitous"の英語の元の意味である「遍在する」という意味[4]を離れ、インターフェイス、環境、技術を念頭に置いた使い方(例えば、ユビキタス社会など)が1990年代後半から2000年代初頭にかけてよく見られるようになった。2002年には「情報通信白書」などにもみられるようになり、一般にも広く浸透するようになった[5]。
- 一方、国際的にも"ubiquitous"のこの用法が研究者間でしばしば使われるようになった。2006年にはW3Cが"W3C Workshop on the Ubiquitous Web"[6]というワークショップを開き、国際基準の規格化に乗り出している。
- なお"ubiquitous"は形容詞であり、名詞として使う場合は "ubiquity"であるので、日本語で「ユビキタス」を含む文章やタイトルを英訳する場合は注意を要する。
- デバイス開発によるユビキタス
[編集] 用語の起源
- ラテン語でUbiqueとは、「遍く」(△「いつでも、どこでも」)を表す一般的な用語であるが、英語のubiquitousには、「神は遍在する」という宗教観がある。欧米では「唯一神」が遍在するのに対し、伝統的日本の神は八百万の神であるということで、日本的ユビキタスを意識した、やおよろずプロジェクト[7](2003年度~2005年度)が生まれた。
- 今日では、ユビキタス社会に遍在するのはサービスであるとの認識から、ユビキタスと神を結びつけることはなくなった。
- "quod semper, quod ubique, quod ab omnibus" #:-> forever, everywhere, and for everyone
[編集] ユビキタスの実証実験など
[編集] 脚注
- ^ Mark Weiser, "The Computer for the 21st Century" Scientific American,Vol 265 pp. 94-, Sep. 1991.
- ^ 石井裕「特別寄稿 ユビキタスの混迷の未来"」『ヒューマンインターフェース学会誌』Vol4 (2002) p.p.129-130.
- ^ "Calm Technology"(Wiserのwebsiteより)
- ^ EXCEED 英和辞典"ubiquitous"[1]
- ^ 「情報通信白書」
- ^ W3C Workshop on the Ubiquitous Web
- ^ やおよろずプロジェクト
[編集] 関連項目
- ユビキタスネットワーク
- u-Japan
- 日立製作所
- 日本電気(NEC)
- クロスボー
- ICタグ
- センサネットワーク
- ウェアラブルコンピュータ
- 坂村健(東京大学)
- 舘暲(東京大学)
- 徳田英幸(慶應義塾大学)
- TRON
- 野村総合研究所
- 富士通
- 富士通ゼネラル
- 日本ユニシス
- イー・モバイル
- 人体通信
- タンジブルユーザインターフェース
- UCODE
[編集] 外部リンク
- 自律移動支援プロジェクト推進委員会 - 国土交通省ホームページ
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最終更新 2009年10月3日 (土) 16:12 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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