ラストサムライ
ラストサムライの最新ニュースをまとめて検索!
| ラストサムライ The Last Samurai |
|
|---|---|
| 監督 | エドワード・ズウィック |
| 製作総指揮 | テッド・フィールド チャールズ・マルヴェヒル リチャード・ソロモン ヴィンセント・ウォード |
| 製作 | トム・クルーズ トム・エンゲルマン スコット・クルーフ ポーラ・ワグナー エドワード・ズウィック マーシャル・ハースコヴィッツ |
| 脚本 | ジョン・ローガン エドワード・ズウィック |
| 出演者 | トム・クルーズ ティモシー・スポール 渡辺謙 真田広之 小雪 小山田真 |
| 音楽 | ハンス・ジマー |
| 撮影 | ジョン・トール |
| 編集 | スティーヴン・ローゼンブラム |
| 配給 | ワーナー・ブラザーズ |
| 公開 | 2003年12月5日 2003年12月6日 |
| 上映時間 | 154分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 |
| 制作費 | $140,000,000 |
| allcinema | |
| キネマ旬報 | |
| allmovie | |
| IMDb | |
『ラストサムライ』 (The Last Samurai) は、2003年のアメリカ・ニュージーランド・日本合作映画。2003年12月6日日本公開。
アメリカ映画ながら、日本を舞台に日本人と武士道を偏見なく描こうとした意欲作で、多数の日本人俳優が起用されたことも話題を呼ぶ。その中でも「勝元」役を演じた渡辺謙は、ゴールデングローブ賞・ならびにアカデミー助演男優賞にノミネートされた(いずれも受賞には至らず)。
主なロケ地は姫路市にある古刹、書寫山圓教寺。戦闘場面や村のシーンなどはニュージーランドで、街中のシーンはハリウッドのスタジオで撮影された。このほか、冒頭で10秒ほどであるが、長崎県佐世保市の九十九島の遠景が使われている。
日本での興行収入は137億円・観客動員数は1410万人と、2004年度の日本で公開された映画の興行成績では一位となった。一方、本国のアメリカでは2003年12月1日にプレミア上映されたのち、12月5日に2908館で公開され、週末興行成績で初登場1位になった。その後も最大で2938館で公開され、トップ10内に7週間いた。興行収入は1億ドルを突破し、2003年公開作品の中で20位。渡辺謙、小雪、真田広之や小山田真などを含め、日本の俳優が海外に進出する一つの契機を築く作品となった。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] 概要
トム・クルーズが演じる主人公ネイサン・オールグレンのモデルは、江戸幕府のフランス軍事顧問団として来日し、榎本武揚率いる旧幕府軍に参加して箱館戦争(戊辰戦争(1868年 - 1869年))を戦ったジュール・ブリュネ。物語のモデルとなった史実には、西郷隆盛らが明治新政府に対して蜂起した西南戦争(1877年)や、熊本の不平士族が明治政府の近代軍隊に日本の伝統的な刀剣のみで戦いを挑んだ神風連の乱(1876年)が考えられる。
脚本を共同で執筆した監督は、アイヴァン・モリスの『高貴なる敗北 日本史の悲劇の英雄たち』の<第9章.西郷隆盛伝>[1]に影響を受けたことを表明しており、「明治維新の実現に当初貢献しながらも、やがて新政府に反旗を翻した西郷隆盛の美しくも悲劇的な生涯が、我々の架空の物語の出発点となりました」と語っている。なおモリスは、三島由紀夫の友人であった[2]。
この映画で、オールグレンが勝元盛次(渡辺謙)の息子である信忠(小山田真)の村へ迎え入れられた後のシーンでは、日本の武士道の良い側面ばかりを描く傾向が見られたため、真珠湾攻撃を舞台にした映画パール・ハーバーを引き合いに出し、この点だけで前者はよい映画で後者は悪い映画とする者も一部に存在した[要出典]。この映画は、これまでの海外映画に見受けられるような、日本人に対する偏見や誤認とは一線を画す作品であることは間違いない。これについては渡辺謙や真田広之らが、俳優という枠に縛られず、日本人から見ておかしいと思えるシーンについては納得がいくまで、スタッフや監督たちと議論を詰めていたことが要因として挙げられる。
また、内容が「ケビン・コスナー監督の『ダンス・ウィズ・ウルブズ』に酷似している」という見方がある。これは、侵略する立場とされる立場の狭間に立つ者が主人公という構図と、主人公の独白でストーリーが進むという演出法が共通するためである。しかし本作品は、日本の明治維新を舞台に武士道を描く事による、21世紀初頭現在の実利主義や利己主義(の拡大)への批判と見ることができる。オールグレンは、勝元の最期の言葉「お前は名誉を取り戻した」に救われる。
ロケ現場(書寫山圓教寺)
|
[編集] あらすじ
冒頭では、古事記の一説(イザナミとイザナギの神が剣で、日本の国土を生成したと信じている人々の住む国)を引用する形で、日本の国柄を紹介している。その長く深い伝統の空気を打ち破る幕末の近代化が始まりだした。建国以来の剣を信じるものと、新たな洋式鉄砲と軍隊に希望をかけるものの思いに、日本という国は分断されていったのだ。
ところは変わって、南北戦争時代のアメリカ。北軍の士官として参軍したネイサン・オールグレン大尉(役:トム・クルーズ)は、南軍やインディアンと戦う。その戦争の渦中では、関係の無いインディアンの部族に攻撃を仕掛けたり、インディアンの子供たちを撃ち続けたりした。良心の呵責に悩まされたオールグレンは、トラウマとなった戦場での体験から逃れるように、ウイスキー浸りの生活に陥る。
そんな中、日本の実業家にして大臣の大村(役:原田眞人)はバグリー大佐を介し、お雇い外国人として「戦場の英雄」を軍隊の教授職として雇いに来た。その頃の日本は明治維新が成り、近代国家建設のために急速な近代的軍備の増強が必須であった。大金のオファーに魅せられたオールグレンは、僚友ガントとともに日本に行き、軍隊の訓練を指揮する。
やがて、不平士族の領袖である勝元(役:渡辺謙)が鉄道を襲ったという報が入った。まだ訓練は出来ておらず、この軍隊では闘えないと抵抗するも、やむなく出動するオールグレン。案の定、隊の練度は低く、サムライたちの勢いに呑まれた部隊はバラバラになり、ガントは落命、オールグレンは勝元らに捕えられる。しかし勝元は彼を殺さず、妹のたか(役:小雪)に手当てをさせる。回復してきて村を歩き回り、古きよき日本の人たちの生活の風景を目の当たりにする中で、オールグレンは彼ら反乱軍=サムライたちの精神世界に魅せられるようになる。そして勝元もまた、オールグレンにどこか不思議な魅力を感じ始めていた。
勝元の息子である信忠(役:小山田真)の村での生活を深めるにつれ、オールグレンは村の人々に急速に心を開いていくが、世話をしてくれる女性、たかはオールグレンに不信感を抱き続ける。彼女の夫は、戦場でオールグレンにより殺されたからであった。だが村の生活に敬意を表すようになったオールグレンに対し、次第にたかは心を開き始め、やがてたかはオールグレンを許すようになる。
訓練と談笑と生活の中でオールグレンは心の中に静けさを取り戻し、サムライの村での生活に神聖なものを感じ始める。またオールグレンは、氏尾(役:真田広之)との剣合わせで、はじめて引き分けることができた。これを機に、オールグレンは氏尾や村の男たちからの信頼を急速に勝ち取る。
そんな中、村の祭りが行われ、ふだんは怖く厳しい村の首領・勝元が道化を演じる舞台を見て皆が笑いあっているスキを狙って、大村が差し向けたとおぼしき間諜が密かに村に近づき、襲撃を試みる。オールグレンと勝元・村人は心を一にして間諜と戦い、ついにオールグレンは村人と味方になった。
やがて春を迎えて雪が溶け道が開いた頃、政府に呼び出されて勝元一行は東京へ出向く。疑いと警戒の目で一団の行進を見つめる大村。一行の中にオールグレンが居ることを見つけて、ほっと笑顔をもらす通訳・写真家・著述家のグレアム。東京でオールグレンが見たものは、すでに立派に訓練され、軍備も充実した政府軍の姿であった。
街に出たオールグレンは、銃を掲げ不遜な態度で振る舞う軍人が、信忠の剣を奪い、髷を切り落とす場面に出くわす。そんなオールグレンに、大村は刺客を差し向ける。一方の勝元は、廃刀令にしたがって刀を捨てるよう大村に迫られる。勝元は判断を明治天皇(役:中村七之助)に仰ぐが、天皇は気弱さから目をそむけてしまう。刀を捨てない勝元は、東京にて謹慎となる。
オールグレンは、大村の不平士族討伐軍の指揮官就任の申し出を断り、日本での職・役割を終わらせアメリカへ帰ろうとする。が、大村の差し向けた刺客に襲われ、さらに謹慎先で勝元が政府の刺客に襲撃を受けた事を知り、信忠ら村の一軍やグレアムと共に勝元を助け出す。しかしそこで、信忠は警備兵に撃たれ、帰らぬ人となる。勝元一行は村へ敗走する事になった。もはや、政府軍と勝元達反乱軍との対決は免れぬものとなった。
意を決したオールグレンは反乱軍の一員として、政府軍に一矢報いる事を決めた。反乱軍は政府軍を相手に勇敢に闘う。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
結果、オールグレン一人を残し全滅した。政府軍に囲まれ傷ついた勝元は、信頼するオールグレンにとどめを刺すよう頼み、「すべてパーフェクトだ」という言葉を遺して、こと切れる。しかし、この闘いは決して無駄ではなかった。政府軍の兵士たちは勝元の死に様に涙し、敬意を表し跪いて頭を垂れたのである。維新以降、失われて久しかった「武士道精神」を、軍人たちが取り戻した瞬間であった。
生き残ったオールグレンは天皇に拝謁。そこで勝元の遺刀を渡す。それは日本が真に近代国家に生まれ変わるための、勝元からのメッセージであった。
[編集] 配役
- トム・クルーズ(ネイサン・オールグレン)
- ティモシー・スポール(サイモン・グレアム)
- ビリー・コノリー(ゼブロン・ガント)
- トニー・ゴールドウィン(バグリー大佐)
- 渡辺謙(勝元盛次)
- 真田広之(氏尾)
- 小雪(たか)
- 小山田真(信忠)
- 池松壮亮(飛源)
- 湊葵(孫次郎)
- 原田眞人(大村松江)
- 中村七之助(明治天皇)
- 福本清三(寡黙なサムライ)
- 高良隆志(サムライ)
- 菅田俊(中尾)
- (大村の秘書)
- 伊川東吾(長谷川大将)
- 二階堂智(政府軍指揮官)
- 伊藤俊彦
- ウィリアム・アザートン
[編集] 備考
- 真田広之は過去に岡本喜八監督の『EAST MEETS WEST』の主人公を演じ、幕末に渡米する武士という本作品と逆のパターンを演じている。内容も役柄も正反対である。
- 撮影のためにトム・クルーズが書写山に来日した際、近隣の蕎麦屋にトムがサイン色紙を送った。しかしその後日深夜、その蕎麦屋に空き巣が入り、サインが盗まれるという事件が起こった。犯人は未だに捕まっていない。
- 日本での劇場公開時は、英語部分には日本語字幕が・日本語部分には英語字幕が乗る形となっていた。
- 戦闘シーンの苛烈さや、一部に介錯シーンなどを含むため、アメリカ公開時はR指定となっている。(日本では全年齢指定)
- DVDのリリースに当たっては、日本語吹き替え音声部分にボイスオーバー方式を採用している。これは、時にトム・クルーズやティモシー・スポールが日本語のセリフを話したり、逆に日本人役者が英語で話したりするシーンなどが入り混じる映画であることを反映しての判断である。
- DVDの予約特典は、劇中で引用される語句が記された箸であった。
- 勝元役の選考に当たっては、渡辺謙以外に役所広司も有力候補であったという。
- 本作品においては、勝元は英語も話せる立場である事がキーとなっている。オーディションが行なわれた時点では、渡辺謙は英語が満足に話せなかった。そのため渡辺は、オーディションに合格してから英会話を特訓した。その甲斐あって、現在では英会話に関しては通訳無しで意思疎通ができるレベルに到達し、それ以降の作品(『SAYURI』や『硫黄島からの手紙』など)でも英語力を生かした演技をこなしている。なお、真田広之は撮影開始時点ですでに英語が話せた事を生かし、演出面で日本人から見ておかしく感じる部分が無いかといった微細な部分に関して、ほとんどの撮影現場に立会って意見を述べ、結果的にスーパーバイザー的役割もこなしている。(英語の話せる原田眞人も同じく製作に協力した。)
- 配役のうち、「寡黙なサムライ」である福本清三の起用に関しては、コーディネーターである奈良橋陽子の推薦によるところが大きい。
- 里の武士たち・政府軍の兵士たちを務めるエキストラはすべて、オーディションで集められた日本人である(エキストラを務めた者の記すブログに拠れば、政府軍を演じたグループが別のシーンでは里の武士を演じる事もあったという)。当初、製作陣はこれらエキストラの起用に関して、徴兵制を経て兵器の取り扱いに慣れている韓国人や、銃規制のゆるい環境で育った日系アメリカ人などを使うことを考えていたようだが、トム・クルーズらの反対によって、日本から500名ほどの若者がニュージーランドに集められ、軍隊さながらの練成教育が行なわれたという[3]。
- 劇中、時代考証から外れた上に描写が誤った、漫画的な忍者軍団が登場する。これについては日本人スタッフが難色を示したものの、監督はじめアメリカ人スタッフの「間違っているのは解っているが、どうしてもニンジャを撮りたい」という要望でそのまま残っている。
- この映画の音楽担当はハンス・ジマーで、彼にとってはこの『ラストサムライ』が担当したサントラのちょうど100作目。
- 劇中で引き合いに出されるテルモピュライの戦いは、後日『300』としてハリウッド映画化された。
- スティーヴン・セガールはトム・クルーズをミスキャストだと批判し、「俺は日本で育ち、格闘技を習い、師範の肩書きを得た。彼らは異性愛者だか同性愛者だかもわからない157センチのチビを使って、『ラストサムライ』を撮った。奴は日本に行ったことすらなかったんだ。奴は日本語も喋れやしない。刀を抜いたこともない。でも、彼がラストサムライにさせられたのさ」と述べた[要出典]。
- 戦闘シーンがニュージーランドで撮影されたため、背景に日本本土には自生しない植物が映っている。
- クライマックスのシーンでトム・クルーズの乗る馬に股間を蹴られるエキストラが映りこんでいる。このことは「トリビアの泉」で紹介された。
[編集] 関連項目
グローリー (映画):同じエドワード・ズウィック監督作品の1つで、南北戦争の黒人部隊が主人公。ラストサムライにも多大な影響を与えている。
[編集] 脚注
- ^ 邦訳・中央公論社、1982年。原書は英文。
- ^ モリスは序文で三島からの託された思いが強いと述べている。なおモリスは1976年急逝。また三島『豊饒の海』第二部『奔馬』(1968)にも神風連の乱などをモチーフにした箇所がある。
- ^ 参考文献・『おちおち死んでられまへん』福本清三・談)
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年11月23日 (月) 03:14 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【ラストサムライ】変更履歴



