ラドン (架空の怪獣)

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初代ラドン

ラドン (Rodan) は、映画『空の大怪獣ラドン』をはじめとする東宝製作の怪獣映画に登場する架空の怪獣である。ゴジラモスラと共に東宝三大怪獣と称される。


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 特徴

ラドンはプテドンが名の由来。体が巨大な上に超音速で飛ぶため、ソニックブームを巻き起こし、飛ぶだけで市街を破壊してしまう。初代は、自衛隊のロケット弾攻撃により誘発された阿蘇山噴火と流出した溶岩によって焼死した。『三大怪獣 地球最大の決戦』では、ゴジラと互角に戦う力を持っている。また、『ゴジラvsメカゴジラ』に再登場したラドンはゴジラの熱線を受けファイヤーラドンとなり、ウラニウム熱線を吐く事が出来るようになっている。

ラドンのことを海外ではロダン (Rodan) と呼んでいる。ただし有名な彫刻家、ロダンのスペリングは Rodin で、こちらとは無関係。

ラドンの声には、コントラバスの音と人の声を素材として加工を施したものが効果音として使われた。

モスラ、アンギラスとともにゴジラの相棒的怪獣として高い人気を誇る。

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン[1]と『モスラ3 キングギドラ来襲[2]の2作にも登場する予定があったが、どちらも途中で変更になっている。

[編集] ラドンが登場する映画リスト

公開順。右は各作品に登場する怪獣。(ラドン・他の怪獣の順)

  1. 空の大怪獣ラドン(1956年) - ラドン、メガヌロン
  2. 三大怪獣 地球最大の決戦(1964年) - ラドン、ゴジラモスラ(幼虫)、キングギドラ
  3. 怪獣大戦争(1965年) - ラドン、ゴジラ、キングギドラ
  4. 怪獣総進撃(1968年) - ラドン、ゴジラ、ミニラ、モスラ(幼虫)、アンギラスバラゴンゴロザウルスマンダバランクモンガ、キングギドラ
  5. ゴジラvsメカゴジラ(1993年) - ラドン、ゴジラ、ベビーゴジラメカゴジラ
  6. ゴジラ FINAL WARS(2004年) - ラドン、ゴジラ、ミニラ、モスラ(成虫)、カマキラス、クモンガ、ガイガン、マンダ、エビラ、アンギラス、キングシーサーヘドラモンスターX→カイザーギドラ

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』、『ゴジラ対メガロ』、『メカゴジラの逆襲』ではライブフィルムで登場した。

その他『怪獣プラネットゴジラ』テレビ特撮番組『ゴジラアイランド』、パチンコ『CRゴジラ3』にも登場している。

[編集] 『空の大怪獣ラドン』のラドン

中生代に棲息していた翼竜。核実験の放射能や火山ガスによる高温化の影響で現代に復活した。阿蘇の炭坑の奥で復活、卵から誕生し、古代トンボの幼虫メガヌロンを食べて成長した。1頭が阿蘇山から出現したあと、航空自衛隊F-86戦闘機と大規模な空中戦を展開。戦闘機の追撃を振り切った後、佐世保や福岡に降り立ち大暴れした。このとき口から煙のようなものを吐いているが、パチンコ屋に突っ込んだタンクローリーが爆発して炎上しただけで、威力のほどはよくわからない。

陸空両自衛隊からの猛攻により、危機に陥った時もう1頭が出現したが、作中ではラストシーンになるまでラドンが2頭いるという明確な描写がない。一応伏線は張られているが、世界各地で未確認飛行物体による被害が同時に出ているという電話を航空自衛隊の基地司令室で新聞記者が本社から受け取るという非常に分かりづらい演出のため、観客が混乱するという意見があった。このため海外公開版では2頭いることを説明するシーンが追加されている。最期は帰巣本能で阿蘇山に帰ってきた所を自衛隊のミサイル攻撃を受け、その影響で阿蘇山が噴火し2頭のラドンは脱出するもマグマの噴出に巻き込まれ、真っ赤な溶岩の中に消えた。

本多猪四郎監督も、円谷英二監督も、「この2頭のラドンはつがいである」と述べている。ファンの間では、この2頭が後のシリーズに出演するラドンの親ではないかという説が有力である。

本作のラドンは背中に緑と黄色のラインが入っており、口には歯が生えている。頭部造形は利光貞三、胴体は八木寛寿、八木康栄による。デザインは数回にわたり検討され、「始祖鳥タイプ」、「鳥の羽をつけたもの」、「翼竜タイプ」の検討用粘土モデルが作られている。子供のラドンは、手踊り式のギニョール・モデルで表現されている。

  • 身長:50メートル
  • 翼長:120メートル
  • 体重:1万5千トン

スーツアクター中島春雄

[編集] ゴジラシリーズ(昭和)のラドン

昭和期のゴジラシリーズに登場したラドンは、各作品のストーリー上の矛盾はあるもののすべて同一のものとされており、便宜上二代目ラドンと呼ばれることが多い(前述の主演作における2頭が親子である、とする説もあるため、文献によっては三代目と呼ばれる場合もある)。

  • 身長・翼長・体重は初代と同じ(各作品共通)

[編集] 『三大怪獣 地球最大の決戦』

阿蘇山から登場した初代の同族(2頭の子供という説もある)。顔面にゴジラの放射能火炎を受けても微動だにせず、ゴジラを持ち上げて叩き落すなど互角に戦ったが、モスラが仲裁に入り、戦いは引き分けに終わる。モスラに宇宙怪獣キングギドラと戦おうと言われるが「いつも我々をいじめてきた人類を守る必要はない」とゴジラと共に拒否した。しかし、モスラの戦いを見ているうちにゴジラ、モスラとキングギドラを倒すために共闘。キングギドラとの戦闘中に空中で急旋回し体当たりをする、モスラを背中に乗せて飛ぶなどして、キングギドラを宇宙に追い返した。

阿蘇山から飛び立つとき何故かゴジラの声で鳴いている。スーツアクターは宇留木耕嗣

本作での登場にあたり、新造形された。頭部造形は利光貞三、胴体は八木寛寿、八木康栄による。 円谷監督から、ラドンの羽を鳥のように折りたためないか造形班に要望があり、翼の骨材に支点を入れて制作されたが、ラテックスを塗った段階で弾力を持ってしまい、上手くいかなかった。操作棒で動かす操り人形式のモデルが作られ、ゴジラと見合って戦う場面のほとんどで使われている。また、アップ用の頭部は、阿蘇山から現れるシーンで使われた際に、顎の開閉部分のギミックが丸見えになっている。

飛行用のモデルも新造形されたが、これはのちにテレビ番組「ウルトラQ」のリトラに改造され、さらに「南海の大決闘」の「大コンドル」に改造された。

[編集] 『怪獣大戦争』

ゴジラと共にX星人に宇宙に連れて行かれ、キングギドラと戦った。その後X星人に操られてゴジラ、キングギドラ共々地球を襲うが、地球人の反撃でコントロールが切れてからはゴジラと共闘してキングギドラと再戦し宇宙へ追い返す。X星人からは「怪物02」と呼ばれる。

着ぐるみ(ぬいぐるみ)は前作の流用である。頭と翼が補修されている。

スーツアクターは篠原正記

[編集] 『怪獣総進撃』

小笠原の怪獣ランドで保護されており、近海の海洋牧場で飼育されているイルカを主食としていた。怪獣ランドを占領したキラアク星人に操られ、モスクワを襲撃した後、ウラル山脈上空でSSTを撃墜。さらに宇宙船ファイヤードラゴンの護衛を任せられた。キラアク星人のコントロールが切れた後、バランバラゴンマンダを除く怪獣と共闘し、富士のすそ野でキングギドラと戦うが、途中で戦いから外れて飛び立った。キングギドラを倒した後に出現した怪獣ファイヤードラゴン(キラアクの円盤)に接近するも逆に高熱で負傷したが、ラストでは再び怪獣ランドに戻っている。

「地球最大の決戦」のものが流用されている。頭と翼が補修され、この際、喉元に縦長のコブのようなものが出来ている。スーツアクターは新垣輝雄

[編集] 『ゴジラvsメカゴジラ』のラドン

プテラノドンが変異した怪獣。その巣にゴジラザウルスの卵を托卵された状態で中生代から眠りについていた為、ゴジラザウルスの幼体=ベビーゴジラを同族の兄弟だと思い、放射性物質の影響で怪獣化した後もその卵を護っている。ベビーゴジラの卵に反応して出現したゴジラに高速で襲いかかり、背後から襲撃したり嘴で顔面を抉ったりと知略を尽くしたが、戦闘経験を積んだゴジラの敵ではなく、尾の一撃で叩き落とされ、踏みつけられた末に熱線で敗れてしまう。台本段階ではホワイトラドンという名称だった。

皮膜内に大きな骨のような物が見受けられるが、設定ではこれは血管であるとされている。また頭の突起物も2本から3本になっている他、尾の形も変更されている。

昭和シリーズまでとは異なり、着ぐるみではなく人形繰演で演じられた。

  • 身長:70メートル
  • 翼長:150メートル
  • 体重:1万6千トン

[編集] ファイヤーラドン

ゴジラに敗れたラドンが、ベビーゴジラの卵に付着していた古代植物シプニオキスをサイコメトリングして出来上がった「古代の唄」の影響で赤く変化した姿。翼からのソニックブームの他に口から熱線を吐くことも可能となった(ただし主に使用するのは以前と同じくソニックブームと嘴の攻撃であり、熱線はあまり使わない)。シプニオキスの波動に激しく反応する。同じ巣で生まれたため兄弟だと思いこんでいるベビーゴジラを追って青森市松島浦安市を襲撃。ベビーゴジラを輸送しているヘリコプターを破壊し、輸送用のコンテナごとベビーを強奪した。

その後、幕張でガルーダ、メカゴジラと交戦。ガルーダを撃墜しメカゴジラの右目(レーザーキャノン)も破壊するが、光線の直撃で胸を破られ、血の泡を吹きながら倒されてしまう。しかし、ゴジラまでもメカゴジラに倒され瀕死になった時に、残り少ない命を振り絞って飛び立ち、メカゴジラの攻撃を受けながらもゴジラの元へ降り立ち、そこで体組織が体内の放射性物質に耐えられず風化、ゴジラにエネルギーを与え復活させた。

[編集] 『ゴジラ FINAL WARS』のラドン

X星人の手先として登場。日本人初の国連事務総長・醍醐の乗る事務総長専用機を襲撃した後、アメリカのニューヨークで大暴れし、空中戦艦ランブリングと激突した。一度はX星人により回収されるも、再び地球侵略のため解放されランブリングを撃沈した。その後、キングシーサーアンギラスと共にゴジラを倒す刺客として送られ、富士のすそ野で戦う。3体の怪獣で連携攻撃を試みるも、ゴジラが尻尾で弾いたアンギラスボールにより撃墜され、さらにはアンギラス、キングシーサーが倒れているラドンの上に次々と飛んできてしまい、完全にのびてしまう。この戦いはどちらかといえばコメディ調でまとめられている(この3体にはゴジラと共闘して欲しかったという声もある)。脚本上で存在したとどめの放射熱線は省略された。武器は超音速衝撃粉砕波。

『怪獣総進撃』以来の着ぐるみでの登場であり、頭の突起物が前作の3本から2本に戻っており体色もファイヤーラドンに近い赤色になっている。また翼の指の構造が実際の翼竜と同じである。デザインは西川伸司

  • 体長:100メートル
  • 翼長:200メートル
  • 体重:3万トン

スーツアクターは神尾直子

[編集] 『怪獣プラネットゴジラ』のラドン

ゴジラ、モスラと共に緑の惑星「怪獣プラネット」に生息していた。飛来した宇宙探査船アース号にウラニウム熱線で襲いかかったりしたが、アース号の惑星からのワープによる離脱に巻き込まれたのか、地球の東京に出現し、ゴジラと戦った。アース号から散布された惑星の緑の木の実を浴び、大人しくなり光に包まれて宇宙へ帰った。

  • 造形物はファイヤーラドンの流用。

[編集] 『ゴジラアイランド』のラドン

ゴジラアイランドの怪獣として登場する。造形物は最初、初代とvs版のソフビ人形を使用していたが後半からvs版のみの使用になった。

島にあるラドン温泉には体を癒すためによく入浴している(ゴジラやキングシーサーもはいることがある)。

[編集] ファイヤーラドン

ラドンが炎の精霊の力を得てパワーアップした姿。全身が輝いている。ゴジラと共にネオヘドラを倒した後、元に戻った。

[編集] 『CRゴジラ3』のラドン

実写カットは「FINAL WARS」の着ぐるみを使用。登場パートには「ゴジラ対ラドン」(「ラドン」のロゴは「空の大怪獣ラドン」のタイトルの物)というタイトルがつく。

[編集] テーマ曲

ラドンのテーマは、1993年のファイヤーラドンに到るまで伊福部昭作曲のテーマ曲が使用されてきた。テーマ曲は大きく分けて2種類あり、それぞれ「初代ラドンのテーマ」、「二代目ラドンのテーマ」と呼ばれる。ファイヤーラドンのテーマも、二代目のものの編曲であった。

「初代のテーマ」は、アントン・ヴェーベルンの曲風の高音の弦楽器のバックに低音の金管楽器のメロディーがかぶさるという、独特のものであった。ラドンのテーマを含め、『空の大怪獣ラドン』の音楽は全体的に『ゴジラ』から続くスタンス(怪獣による破壊と恐怖、不安感、悲劇性)を踏襲した荘重なものであった。

一方、怪獣映画が子供を強く意識したより娯楽性の強い映画へと変貌した時代にスクリーンに登場した「二代目のテーマ」は、トランペットが高らかに旋律を奏でるという旋律を重視したより明快な曲に変更された。これは、怪獣を恐怖や不安といった漠然としたものの具象としてではなく、よりヒーロー性の強いキャラクターとして描くようになったことによる変化であった。また、テーマ曲におけるゴジラとの差別化という観点もあった。

『ゴジラvsメカゴジラ』でも、作中でのラドンの位置づけからこの路線は継承された。この作品では、二代目のものに重厚さを増した編曲がなされた。このような従来のテーマ曲の重厚化は、平成シリーズにおける編曲の基本であった。

[編集] 備考

  1. ^ 「ゴジラ大全集」講談社、1994年、P73、『キングギドラの大逆襲』タイトル時期の企画にて。
  2. ^ 「モスラ3 キングギドラ来襲大百科」1998年、勁文社P84鈴木健二インタビューより。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年10月25日 (日) 11:56 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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