ラム (うる星やつら)

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ラム(Lum)は、高橋留美子漫画作品及びそれを原作としたテレビアニメ作品『うる星やつら』に登場する架空の人物。

アニメでの声優平野文

目次

[編集] キャラクター概要

『うる星やつら』のメインヒロイン。「うる星(ラム星・鬼星とも)」[1]から地球侵略のためにやってきた宇宙人の娘。仙台弁のように語尾に「だっちゃ」、「~っちゃ」とつけて話す。地球を賭けた鬼ごっこの相手としてコンピューターでランダムに選ばれた諸星あたるとの鬼ごっこに負け、本人の勘違いからあたるの婚約相手となったことで諸星家に住み着く。以後はあたるのことを「ダーリン」と呼び、心底ほれ込んでいる。

連載当初はゲストキャラだったが、その後作中において主役級キャラクターとなっていった(後述)。

[編集] 容姿・服装

面堂の部下には鬼っ娘(おにっこ)と呼ばれている。基本的な容姿は地球人と酷似しているが、耳が少し尖っていて、頭に小指程の小さい二つのツノを持つ。このツノは鬼族の特性として成長に伴って生え替わりがある。また髪の色は、原作ではレーザーディスクDVDの光彩の様な虹色をしていて、見る角度によって様々に変色する。アニメでは常に緑色で変色はしない。

身長はあたるや面堂などの主な男子生徒よりも低く、他の同級生の女子キャラクターと殆ど同じなので、日本人女子の平均程度とみられる。物語の中でラムを見た多くの男子キャラからは「すごい美人」「かわいい」「ぐらまあ」などとその容姿を褒められる美少女である。

普段は、日本古来の鬼のイメージとして形称化されることがある「虎縞模様」のビキニとロングブーツを着用しており、露出度が非常に高い。とてもセクシーな曲線美の持ち主で、作品初期には露出度の高さと相まって色気で男性キャラを魅了する場面も見られ、あたるも、第1話で鬼ごっこの相手がラムとわかった瞬間「ツノをつかむには体をつかまんと…」と言ってにやけるシーンがある。 友引高校に通うようになって以降はセーラー服をはじめとして、地球の一般的な女の子の服(和服も含め)を着る場面も増えた。またアニメ版ではセーラー服着用の際、しのぶ達一般生徒が赤いスカーフを付けているのに対し、彼女だけ黄色のスカーフを付けている。下着は、普段着でもある虎縞ビキニ。

こうしたラムのキャラクターデザインは、高橋留美子自身の原案スケッチによると、当初、「ショートヘアでビキニ」タイプと「ロングヘアでミニワンピ」タイプの2案が存在し、最終的には昭和53年の正月に両者の折衷案ともいえる「ロングヘアのビキニ」で決定した(昭和57年3月発行「少年サンデーグラフィック」第1巻より)。

[編集] 能力・特性

飛行能力と放電能力を有する。初登場の地球の命運をかけた鬼ごっこの時は、高くジャンプする程度だった(ポーン、という擬音が付く)が(ただし、鬼ごっこ終了時にUFOに自ら飛行して帰還する描写があるので、鬼ごっこの間はルールでジャンプ以上の飛行を禁止されていたという解説が、後発の少年サンデーグラフィック第3巻に掲載された)、その後は完全な飛行を見せるようになり、その気になればかなりの速度(速度の描写はエピソードによって差があるので、数値的な最高速度がどの程度かは不明)で飛ぶことが出来る。さらに、電撃を放つ超能力を持つため、高電圧を吸収して充電することも出来、その際は電気の味が分かるとみられる描写がある。電撃は怒った際の攻撃に使われる他、愛情表現であったり、寝ている間に寝ぼけて放電することもあると自ら語っている。放電するとストレスが解消される体質のようである。また、ただし、ツノが生えていない間(作中の描写では数日程度)や、錯乱坊が作った超能力封じの黄色いリボンを角につけられている間はこれらの超能力を失う。ちなみに原作では初登場時には電撃を一度も使っていない。こうした超能力を除いた腕力については、地球人の一般女性と同程度である。[2]

また寒さにも非常に強く、雪が積もるような日でもビキニ姿で平然と外出している(本人いわく「鍛えかたが違う」)。

タバスコのようなホットソースをジュースのように飲む程の辛党の種族であるため、彼女の手料理は猛烈に辛い。あたるはラムの料理をまずいとよく言うが、味覚の違いのせいであり、ラムの料理の腕は(鬼族の基準では)決して悪くはないようである。ただ、かなり雑ではある。

地球の料理については、ラーメンを「味がない」と言っている。梅干しを食べると酔っ払う体質で、更にそうなるとところ構わず電撃を乱射してしまう。ニンニクの臭いが苦手。また地球外の食材では『モグモグ』という食材が嫌いと言っている。

普段はあたるの部屋(諸星家の2階)、または地球上空に停泊している自分専用の虎縞模様の小型UFO(ラムの母星では個人用の乗り物らしい)に住み、あたるの部屋で寝るときは、押し入れの中で一人か、テンと一緒に寝ている描写がある。自分のUFOの中で眠るときは、普段は自室のベッドで寝ているが、疾病(地球の風邪に感染した時など)の際には治療カプセルのようなところに入って寝ている描写もある(「風邪、イヤですね」より)。

[編集] 性格・人物

非常に無邪気で、幼馴染のラン曰く、ラムの最大の欠点は「悪気がない事」。当初はしのぶに対していたずらをしようとするなど攻撃的な性格をしていたが三角関係が解消すると、初期のような攻撃的な性格は鳴りをひそめていった。同様に初期は非常に大胆な性格でもあり物語序盤では過激にもあたるにすぐに抱きついたりキスしたりしたが、終盤では腕組みをする程度に落ち着いている。

子供の頃は極めておてんば、かつ過激な性格。銃を悪戯して叱られる、小学校の先生にバズーカ砲を撃ち込む、中学校の先生に時限爆弾を仕掛ける(いずれも相手はロボットやサイボーグで、攻撃を喰らっても全くの無傷であったが)、などの逸話が作中で語られている。

[編集] 他の人物との関係

諸星あたる 
あたるに求婚されたと勘違いして一途な押しかけ女房となったが、浮気性のあたるはそれを鬱陶しく感じ、毎回なんとかして彼女から逃れようと策を凝らしていた。しかし、おユキや弁天登場以降はラムをおユキと弁天との「女づる」と認識するにいたる。面堂にラムを押し付けたいが、「女づる」がなくなると困るとの打算が働き、真剣に悩んだりしていた。但し基本的には、電撃制裁でナンパを邪魔するので厄介者扱いであったが、『君まてでも・・・』の回で組野おと子(男子生徒が面堂のプライドを粉砕するために用意した架空の女子。当初は別人物が代役を使う予定であった。「組の男」をもじったもの)に変装して以降、あたるとの関係は次第に実質的なものに変化する。
彼女の星では婚約は神聖なものであるため、一生添い遂げる決心であたるに心底惚れており、あたるを「ダーリン」と呼び、その想いは果てしなく素直で一途。あたるが浮気をすると電撃を与えて制裁する。ラムのあたるに対する行動パターンは、序盤はいかにあたるとしのぶとの仲を邪魔するか、おユキ登場以降は、いかにあたるの(ラムから見た)浮気を止めるか、また面堂登場以降になってくると、あたるを妬かせようとする行動もし始める。
普段はあたると一緒に学園生活と寝食を共にしている。あたるの部屋で寝る時はいつも押し入れで寝ているが、彼と一つの布団で一緒に寝たことがある。あたるはラムを抱く気であったが、ラムにはその気がなかった。なお、原作者曰く「あたるの部屋で一緒に寝る広さは十分にあるが、二人は高校生なのでダメ! 」との事。
三宅しのぶ 
地球に住み着いた当初は、あたるを巡る恋敵として度々衝突が見られたが、あたるが第三者に浮気した際は協力関係になることもある。しかし当のしのぶはあたるに当初から愛想がつきていた上に面堂に惹かれたため、しのぶとの確執は落ち着いている。面堂目当てに面堂邸に招待されたラムにくっついていくということもあったが、基本的にしのぶとの関係は薄れる。
面堂終太郎
初登場した時点から好感を抱かれており、面堂邸に招待することも多いが当の本人はあたる一筋であるためにあまりその想いを気にした様子は少なく、ただの友達、もしくはそれ未満といった関係。しかし、面堂財閥の全面協力のおかげで世界が救われた経験もあるため、本人も面堂のその努力を認めた描写も見られる。なお運命製造管理局に当初あった未来の扉の中に、レイと結婚した未来以外に、面堂と結婚している未来が複数存在していたが、これらの未来は後に全て一度破壊(リセット)された。
レイ
ラムの当初の婚約者であったが、『愛より食』のその性格により破談。初期は何度かラムに復縁を求めていた。なお、運命製造管理局にあった未来の扉にはレイとラムが結婚していた未来があったが、その未来ではランに恨まれ、ランから生涯に渡ってラムに復讐することを宣言されており、かなり不幸な未来になっていた。後にその未来は破壊(リセット)されている。

[編集] 名前について

名前の由来は日本にビキニの流行をもたらしたとされるグラビアアイドルのアグネス・ラム。ラムのビキニスタイルも彼女の影響、との見解もある。イタリアフランスなど海外で『うる星やつら』が放映される時には、タイトルを「LAMU」(伊語:ラムゥ、仏語:ラミュ)とされることがある。

[編集] しゃべり方

基本的に原作者・高橋留美子の人工言語であるが、一人称の「うち」、疑問の助詞「~(の)け?」などは方言からの借用である。ただし、日本各地の方言で見られるため、どの方言からの借用か分からない。

アニメ・映画における平野文による発話では、共通語標準語イントネーションで話され、方言要素は語彙のみに限定された。

[編集] 「だっちゃ」

語尾の「~だっちゃ」「~っちゃ」(コピュラっちゃ終助詞)は、高橋が読んだ井上ひさしの小説において用いられていた仙台弁宮城県)に由来する[3](井上は山形県出身だが、仙台一高に進んだため、井上の小説には仙台弁の「~だっちゃ」「~っちゃ」が多用されている)。 そこからヒントを得て、「勝手なやつら」の登場人物「だっぴゃ星人」(半魚人)が語尾に付ける「だっぴゃ」を可愛らしく「だっちゃ」にし、ラム語を作り出した[4]

高橋は、文字化された仙台弁から「~だっちゃ」「~っちゃ」を借用したため、実際の話し言葉の仙台弁における用い方とは一部異なる。例えば、ラムが「Yes」の意味で「だっちゃ」を単独で用いる場合があるが、仙台弁では稀な用法である。すなわち、仙台弁の語尾を借用しながらも、高橋による人工言語化が進められている。

なお、仙台弁と同様に「~だっちゃ」「~っちゃ」が用いられる方言には因州弁鳥取県)と佐渡弁新潟県)があるが、高橋は「ラム語」が自らの出身地である新潟の由来ではないと言っている[3]。また、助詞(格助詞・終助詞・間投助詞)として文節末や文末に「~ちゃ」を付ける方言に、富山弁山口弁北九州弁および九州東部の豊日方言宮崎弁など)があるが、促音化が見られず、「」も入らないことにより、「ラム語」の語尾とは異なる。

[編集] キャラクターとしてのラム

作品の人気キャラクターであるラムが主人公と思われがちであるが、作者によれば主人公は諸星あたるのようである。「少年サンデーグラフィック」において作者の高橋留美子は「どちらが主人公なのか」という質問に対し「私は諸星あたるが主役だと思っていますがね」と発言している。しかし、「女性の方が華があるので、表紙やキャラクター商品には女性を前に出している」と回答した。ラムは当初ゲストキャラでしかなく、最初期の悪魔の話「やさしい悪魔」と、竜宮の話「いまだ浮上せず」には出ていない(アニメの悪魔の話にはラムの出番がある。また、アニメの「大金庫! 決死のサバイバル!! 」ではあたると面堂の2人だけが登場しラムは登場しなかった。)が、連載が進むうちに登場回数が激増し、作品を象徴するキャラクターになった。原作ではあたるとラムの両者共に「自分が主役だ」と思っているようだ。

長髪でグラマラス、活発ながらしおらしく嫉妬深い女性像は高橋の好むストックキャラクターの一つであり、ラムのキャラクター性は過去の作品群や次回作の『らんま1/2』のシャンプーにも見受けられ、初期のラムに似た性格となっている。

2006年より刊行されている再版本のコメントで高橋は「自分が描いたキャラでもっとも理解できないキャラ」と話している。アニメ版で監督を務めた押井守は「ラムという娘は一年半(監督を)やったけど、結局よくわからない」と話しており、その対談で宮崎駿は「ラムは女のウラミがこもったキャラ、女の復讐」と話している(1983年)。明石家さんまは理想の女性像を「ラムちゃん」と語っている(2000年代、テレビでの発言)。理由は「浮気しても電撃程度で許してくれるから」とのこと。

そのキャラクター人気や知名度からフィギュアなどで商品化されたほか、2003年8月12日~9月15日のデイリースポーツには、高橋留美子描き下ろしによる阪神タイガースを応援するラムのイラストが掲載された。

[編集] 脚注

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  1. ^ アニメ版での設定。原作では星の名前は設定されていない。
  2. ^ 劇中において腕相撲勝負で、あたるに負けている。
  3. ^ あつじ屋「方言あれこれ」(漫画家・山本貴嗣
  4. ^ 少年サンデーグラフィックうる星やつら

最終更新 2009年11月23日 (月) 17:50 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【ラム (うる星やつら)】変更履歴

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