伊豆急行2100系電車

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第29回(1986年
ブルーリボン賞受賞車両

2100系電車(2100けいでんしゃ)は、伊豆急行が保有する電車。「リゾート21」の愛称がある。

第29回(1986年)鉄道友の会ブルーリボン賞受賞。

2100系「リゾート21」(2次車)
2100系「黒船電車」(4次車)
2100系「アルファ・リゾート21」(5次車)下田方
2100系「アルファ・リゾート21」(5次車)東京方


目次

[編集] 概要

1985年昭和60年)7月20日に営業運転を開始した。先頭に展望席を設けたり、海側の景色を楽しむために座席配列が独特になっているなど、普通列車用ではあるが観光客の利用を見込んだ豪華な設備が売りとなっている。当初計画では100系の機器流用車である1000系第3編成を東急車輛製造に発注していたが、方針転換のため社内全体での検討により登場した。この結果車両の海側と山側でデザインが異なり、前面で海側の赤帯と山側の青帯が斜めに入る(最終編成の「アルファリゾート21」では車体側面で斜めに赤帯と青帯が交互に入る)。

8両編成5本の計40両が製造され、R-1からR-5までの編成番号が与えられている。R-1・2編成は一部の制御装置や主電動機を100系から流用した。1988年(昭和63年)登場のR-3編成以降は足回りを含め完全な新製車両である。制御方式は全編成とも抵抗制御である。

2次車(R-2編成)は1986年(昭和61年)に落成した際、まず東京急行電鉄に搬入され、6月18日から22日までの5日間イベント列車として、新玉川線(当時)・池上線を除く鉄道線各線を走行した。同様に3次車(R-3編成)も、1988年(昭和63年)の落成後すぐに、東急各線を走行している。R-3編成については、伊豆急への搬入後間もない4月20日に快速「リゾートライナー21」で私鉄車両として初めて東京駅に乗り入れ、これが後述する特急「リゾート踊り子」へと発展する。

東海道本線伊東線乗り入れ用の保安装置としてATS-PをR-4・5編成は新製当時から装備しており、R-1~3編成は伊東線へのATS-P導入時に装備した。1990年平成2年)に登場したR-4編成は「リゾート21EX」となり、集電装置(パンタグラフ)を菱形から下枠交差式に変更し、前面を大きな一枚窓にするなどの仕様変更点がある。特筆点は横3列座席のグリーン車「ロイヤルボックス」(サロ2180形)を新製当初から連結したことで、寝台車のようなハイルーフを採用し、トンネルに入ると特殊塗装とイルミネーションによる演出で天井が星空になる工夫がなされている。この仕様が乗客から好評だったことから1991年(平成3年)にR-1〜R-3編成にも内装に小変更を加えて「ロイヤルボックス」が増結され、星空天井も採用された。

また、1993年(平成5年)に登場した最終編成のR-5編成については、外観を変更し、リゾートシリーズに+αという意味で「アルファ・リゾート21」の愛称とした。この編成では「ロイヤルボックス」の特殊照明が星空から海底に変更された。

2004年(平成16年)には1次車(R-1編成)が下田開港150周年を記念して黒船を模した黒色に塗装が変更され、車内で下田開港当時の資料を展示した「黒船電車」としてリニューアルされた。この編成は2006年(平成18年)3月10日をもって定期営業運転を終了し、同月11日・12日・18日・19日に「さよなら運転」と撮影会が実施された。1次車の運転終了を前に、後継車両として4次車(R-4編成)が2代目「黒船電車」としてリペイントされた。

R-1~R-4編成では新製時から前面に幕式の行先表示器が設置されている。R-5編成は当初設置されていなかったが、2007年(平成19年)にLED式のものが設置された。なお、その際に屋根部分は青色に塗装された。

[編集] 車内

基本的には、海側に窓向きバケット型ロングシート、山側は2人がけクロスシートが並んでいる。車端部にはグループ客のための4人がけクロスシート(いわゆるボックスシート)がある。いずれも固定式であり、回転やリクライニング機構はついていない。編成両端には階段状になった展望席があり、運転士の頭越しに全面展望を楽しむことができる。

ロイヤルボックスは海側に1人がけリクライニングシート、山側に2人がけリクライニングシートが設置されていた。1人がけシートは回転させる際に45°ずつの固定が可能で、たとえば海側にシートを向けるということもできた。普通車との間には仕切り扉が設けられており、営業運転中は通り抜けができないようになっていた。

[編集] 使用列車

主に熱海 - 伊東 - 伊豆急下田駅間の普通列車に使用される。また、土曜日休日および繁忙期には特急「リゾート踊り子」や、繁忙期には特急「リゾート踊り子」81・82号でも使用される。このほか、毎年元日の早朝に走る「伊豆初日の出号」(品川駅→伊豆急下田駅、片道のみ運転)などにも使用されている。

特急「リゾート踊り子」などに使用される際には全車指定席であり、「ロイヤルボックス」を連結する。「ロイヤルボックス」は普通列車でも連結されていたが、2003年3月31日をもって廃止された。それ以来、普通列車は7両編成で運行されている。

2009年5月16日から17日にかけて、静岡県下田市で開催された「黒船祭」にあわせ、南武線立川 - 伊豆急下田間でR4編成(ロイヤルボックス非連結の6両編成)により、臨時特急「リゾート踊り子」91・92号が運行された。運行経路は「南武線#優等列車」を参照。南武線には2007年に武蔵溝ノ口駅で車両展示を実施した際に初めて入線し、その後団体専用列車として数度入線しているが、多客臨時列車として南武線を走行したのはこれが最初の事例である。なお、2009年には7月11日・12日と9月26日・27日にも運行されることが決定している。

[編集] 今後の予定

2次車さよなら運転

第1〜3次車(R-1〜3編成)は製造されてから20年程度であるにもかかわらず、沿線の潮風による塩害の影響などで車体の腐食が目立っており、また、R-1・R-2編成の一部車両の機器類は100系の廃車発生品を使用しているため足回りの老朽化も進んでいることから、8000系への置き換えにより順次廃車されることになっている。前記の通り、1次車は2006年3月10日に定期運用を終了した。(一部中間車はR-2編成と組替を実施)またR-1〜3編成に連結されていた「ロイヤルボックス」はすでに廃車・解体されている。なお、3次車についてはその後、8000系導入計画の変更によって置き換え対象から外されている。そのため、R-3編成は2008年10月に全般検査を終えて出場し、窓枠が車体色と同じ塗色に変更、屋根塗装の変更、客室内の自動扉のセンサー変更、床材が張り替えられるなどの更新が行われた。

2009年5月31日には、2次車の「さよなら運転」が実施された[1]。今回のさよなら運転は1次車の事例とは異なり、下り伊東発伊豆急下田行快速列車のみの設定で上りの設定はない。1次車のさよなら運転時と同様に伊東駅出発後に乗車証明書が配布された。

[編集] 脚注

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[編集] 参考文献

  • 鈴木隆文「現有私鉄概説 伊豆急行」『鉄道ピクトリアル』48巻4号(通巻652号・1998年4月臨時増刊号)、鉄道図書刊行会。
  • 寺田裕一「ローカル私鉄車輌20年 路面電車・中私鉄編」(2003年 JTB
  • 電気車研究会「鉄道ピクトリアル」1985年9月号 No.453「新車紹介 伊豆急行2100系」、1987年9月号 No.484「小集 伊豆急行」

[編集] 外部リンク

ウィキメディア・コモンズ
伊豆急行 2100系4次車 Resort21EX(エクストラ)
伊豆急行2100系 Alpha Resort21

[編集] 関連項目

最終更新 2009年9月16日 (水) 16:37 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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