リターダ

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リターダ / リターダー ( Retarder ) は

  • 塗料に混入させて塗膜の乾燥を遅らせる「遅延剤」
  • 鉄道の操車場で貨車を減速させる装置。カーリターダーを参照。
  • 自動車の補助ブレーキの一種。本稿にて述べる。

自動車のリターダはトラックバスラフテレーンクレーン(移動式クレーン)などに装着されている補助ブレーキである。走行中の車両が持つエネルギーを熱に変えて減速する摩擦ブレーキポンピングロスやメカニカルロスで減速するエンジンブレーキ排気ブレーキに次ぐ、第4のブレーキと称されている。リターダ装着による車両価格の高騰を理由に積極的に導入しようとする事業者はまだ少ないが、排出ガス規制強化で大型車のエンジンの小排気量化 + ターボチャージャーの装着が世界的な流れとなっている現在では、車両総重量に対して排気ブレーキの効果が薄いこともあり、リターダに対する注目が集まっている。また移動式クレーンではタイヤの直径が大きく、トランスミッションの段数が少ないことから、リターダを標準装備する機種が多い。なお導入例は少ないが鉄道車両気動車)でも採用されている。

目次

[編集] 目的・効果

上記のようにリターダを装着することでエンジンブレーキや排気ブレーキ以上の減衰力(ブレーキ力)が得られ、高速域からの減速や下り坂での抑速に効果がある。そのためフットブレーキの使用頻度が下がり、ブレーキの発熱やパッドの消耗、ライニングの摩耗を抑えることができるため、運転者には安全性の向上が、車両の維持管理面では整備コストの低減が期待されている。 牽引自動車ではアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)と組み合わせることで、減速時に牽引車(トラクター)と被牽引車(トレーラー)が連結部を介してくの字状に折れ曲がるジャックナイフ現象を抑制する。

[編集] 種類

[編集] 流体式リターダ

流体式リターダ(ニッポンリターダシステムR120型:カットモデル)

リターダの中ではもっとも普及している方式で、国内メーカーのニッポンリターダシステムだけでも1万台超、全世界では25万台以上の実績がある。
基本的な構造はトルクコンバータと同じで、シャーシ側のステーターと推進軸(ドライブシャフト)に固定されているローターの間に流体(エンジンオイルや水)を入れて推進軸の回転で撹拌することで抵抗=ブレーキとなる。流体の冷却にはエンジン冷却水の配管を引き込む必要があるが、後述する電磁式・永久磁石式に比べると相対的に発熱量や消費電力が少ないといった特徴がある。このため後述する永久磁石式リターダが普及している日本製のトラックでも、輸出向けやトラクター用は流体式リターダを設定しているという。 流体抵抗を利用することから、ドイツZF社のECOMATシリーズのようにトルクコンバータ式オートマチックトランスミッションに流体式リターダの機能を持たせたものもあり、気動車ではコンバータブレーキと称されることがある。

[編集] 電磁式リターダ

電磁式リターダ(TBK LEC15型)

電磁誘導を利用して制動力を得る方式で、ドライブシャフトに直結している回転子とシャーシ側の固定子で構成される。固定子は電磁石になっていて、制動時に固定子に電流を流すことで磁場が形成され、回転子にうず電流を発生させることで制動力となる。流体式と異なり冷却水の回路は不要だが、電磁石を使用するためバッテリーオルタネーターを強化しなければならず、発熱量が多いのが難点。動力源に電動機を使用するハイブリッドカー電気自動車電車で採用されている回生ブレーキも広義には電磁式リターダの一種といえる。

[編集] 永久磁石式リターダ

上記の電磁式リターダーの固定子を電磁石から永久磁石に置き換えたもの。吸収トルクは小さいが、小型・軽量でコストパフォーマンスに優れていることから日本国内の主流となっている。いすゞ車を中心に標準装備またはオプション設定されていたが、現在は他メーカーにも普及している。

[編集] 主なメーカー

  • 流体式
ニッポンリターダシステム http://www.nrs-retarder.co.jp/
フォイト(ドイツ) http://www.voithturbo.com/
  • 電磁式
TBK(旧「東京部品工業」) http://www.tbk-jp.com/
澤藤電機 http://www.sawafuji.co.jp/
テルマ(イギリス) http://www.telma.co.uk/
  • 永久磁石式
住友金属工業

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月1日 (日) 03:05 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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