リベラル・アーツ・カレッジ

リベラル・アーツ・カレッジの最新ニュースをまとめて検索!

リベラル・アーツ・カレッジLiberal arts college)は、アメリカ合衆国においてリベラル・アーツ教育、全寮制少人数教育を特徴とする四年制大学カレッジ)。

目次

[編集] リベラル・アーツ教育の歴史

もともと教会から発展したものが多く、エリート養成機関としての役割を担ってきた。

イギリス植民地時代(17世紀~)

アメリカ独立後

  • もともと独立前の植民地政府から税金を交付されていたが、州立大学の設立とともにその関係は薄れていく。

19世紀後半から20世紀前半

  • アメリカの技術産業の高まりとともに農業試験場や師範学校、工業技術学校や職業学校などが次々に州立大学になったり、あたらしく設立された。

20世紀後半

  • スプートニクショックによって大学院が増設され次第に大学院中心の研究型総合大学が増えていく。多くの大学院中心の大学が台頭する中で、リベラル・アーツ大学の女子大学は女性の社会進出と共学志向から競争力を失っていたが、人種による区別をなくし、学部中心の教育に励むことで多くの学生を大学院に進学させるなどの取り組みが功を奏し、再び競争力を取り戻している。しかし時代の流れにあわせて共学化を果たした女子大学も多い。
  • 共学の大学でも、専攻の少なさや施設の未整備な部分を補うために周りの大学と協定を結んだり、単位互換などの取り組みやメディカルスクール進学課程や第二学士、副専攻などの取り組みを行っている。
  • 現在ではお金持ちの子息のみでは無く、アッパーミドル階級の子息の進学先として定着している。

戦後の日本における一般教育および教養課程や、一部の大学に存在する教養学部、また近年相次いで設立されている類似の諸学部は、こうしたアメリカのリベラル・アーツ・カレッジの教育に範を取っている。

[編集] リベラル・アーツ・カレッジの特色

リベラル・アーツ・カレッジでは、リベラル・アーツの伝統と理念に基づき、一般に少人数体制による教育が行われる。少人数指導の中で基礎的な教養を磨くとともに、物の考え方を養うことに重点を置いている点で、専門の学科や職業課程と対比される。このため、専門分野について研鑽するには、学部卒業後に大学院専門職大学院などへ進学することになる。例えば、専攻分野を問わず、所定科目の単位を取得して4年制大学の学部を卒業すれば、大学院レベルであるメディカル・スクールや、ロー・スクールへ進学することができるといった仕組みである。

こうしたリベラル・アーツ・カレッジのほとんどは私立大学で、学生数が1,000人から2,000人程度の小規模な学校が多い(ハーバード大学の学部生数は6,500人程度)。学生1人あたりに掛かる教育経費が高いため、総じて学費は高い。学士課程教育のみを行い、大学院を持たない大学も少なくない。学生たちは、人文科学自然科学社会科学にわたる諸分野のなかから様々な講座を履修し、専攻を選択する。文科系の講座では、多くの文献を短期間に読みこなすといった課題が多い。また、美術や音楽の本格的な実技講座が開講される大学も少なくない。多くの学校では、主専攻(メジャー)と副専攻(マイナー)の2つのコースを履修する。

歴史的経緯から古くからあるリベラル・アーツ・カレッジの多くは東部に存在しているが、州立大学に名門校が多いとされる西部にも一定数存在している。リベラル・アーツ・カレッジの中には女子大学も存在し、ヒラリー・クリントンが卒業したウェルズリー大学もそのひとつである。

[編集] リベラル・アーツ・カレッジの学生の様子

リベラル・アーツカレッジは人口数千人から数万人の地方都市にあり、また少人数教育を可能にするために、通常は全寮制を取っている。そのため、毎日の学生生活のほとんど全てがキャンパス内で完結する。

リベラル・アーツ・カレッジには、少人数制ゆえに学生に対する面倒見がよい、都会的な刺激が少ないため勉強に集中できる、などのメリットがある。また、様々な専攻・副専攻を履修することが可能なため、学生自身が自らの進路を考える機会を提供するという機能も果している。

学生の親にとっても、都会より治安もよく、寮に看護師や警備員が在中しているリベラル・アーツ・カレッジは、安心して子どもを任せられるとの評判がある。特にアッパーミドル階級(日本で言う中産階級)の親の中には、子どもが自らの将来をゆっくり考えるために大自然の中で勉学に励むことが、社会へ出るための大切な訓練であるとして高く評価している人々もいると言われる。

このように、リベラル・アーツ・カレッジはアメリカにおけるアッパーミドル階級の価値観を大きく反映しており、実際にアッパーミドルクラス出身の学生は多い。もっとも多くの大学は、広報活動や奨学金制度などを通じて、人種的マイノリティーを含む社会・経済的弱者層に属する学生の受け入れにも熱心である。実際、奨学金を得ている学生が半数を超える学校も多い。

[編集] 著名なリベラル・アーツ・カレッジ出身者

[編集] 主なリベラルアーツ・カレッジ

[編集] 参考文献

  • デイヴィッド・W. ブレネマン/宮田敏近『リベラルアーツ・カレッジ 繁栄か, 生き残りか, 危機か』玉川大学出版部1996年 ISBN 4-472-10771-6
  • 宮田敏近『アメリカのリベラルアーツ・カレッジ 伝統の小規模教養大学事情』玉川大学出版部1991年 ISBN 4-472-09291-3

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年9月28日 (月) 13:12 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【リベラル・アーツ・カレッジ】変更履歴

ご利用上の注意