ルパン三世VS名探偵コナン

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ルパン三世VS名探偵コナン』(ルパンさんせいヴァーサスめいたんていコナン)は、日テレ開局55周年とytvの開局50周年の開局記念スペシャル番組で、『ルパン三世』と『名探偵コナン』とのクロスオーバー作品である。

2009年3月27日の『金曜ロードショー』枠で放送された後、2009年5月にはCS放送日テレプラスでも放送された。

目次

[編集] 概要

日テレの誇る怪盗『ルパン三世』とytvの誇る探偵『江戸川コナン』との共演作品として、放送の約2年前からプロジェクトが動き出していた。放送に先駆けて多くのPRが行われ、放送週の週刊少年サンデーでは出版社の枠を超えてルパンとコナンによる表紙が掲載されたほか、両原作者の対談も掲載された。表紙の内容は、両主人公が互いのトレードマークであるメガネワルサーP38を持ち合うというものであった。

架空の王国という『ルパン三世』でよくある舞台に、『名探偵コナン』の推理で犯人を追い詰めていくという展開。劇中BGMも双方のものを使用している(コナン側の方が多い)。不二子のお色気シーンやルパンダイブ(ただし、第2期OPとは左右対称)、コナンのスケボーによるカーチェイスなどの両者のお約束も取り入れられ、アイキャッチも両者(『ルパン三世』は第2期バージョン)のものが使用された。オープニング及びエンディングテーマは『ルパン三世のテーマ』であった[1]。また、『名探偵コナン』を象徴する曲である『名探偵コナン メイン・テーマ』も本作のコナン初登場時やカーチェイス、クライマックスなどのシーンで使用された[2]

キャラクターについては、『名探偵コナン』側の数が絞られており「毛利探偵事務所」の面々と警視庁の警部や刑事のみである。また、コナンがあり得ない高さから無事に着地するシーンや蘭のお色気シーンなどに加え、かなりコミカルな動きの描写もあり、2009年現在の『名探偵コナン』TVシリーズを基準に比較すると珍しい演出が盛り込まれている。一方ルパン側は過去の劇場版2作品(『複製人間』および『カリオストロの城』)のオマージュといえるシーンが登場したほか、ルパンや次元が拳銃を使うシーンがほとんど存在しない(拳銃の描写も登場しない)という珍しい演出がなされていた。本作のみのサブキャラクターについては、コナンとルパン、双方のキャラクターデザインに準じたものが混在している。

脚本は『ルパン三世 天使の策略 〜夢のカケラは殺しの香り〜』以来4年ぶり2度目となる前川淳が担当し、監督は双方の長編を担当した経験のある亀垣一が選ばれた。

「原作漫画の出版社と原作者が異なる作品のコラボレーションによるアニメは史上初」と、公式サイトなどでは謳われている[3]

なお、日テレでの視聴率は19.5%であった。

[編集] ストーリー

ヴェスパニア王国のサクラ女王とジル王子が、猟銃事故で死亡した。そのニュースは世界的に報道され、ルパン三世や江戸川コナンの耳にも入る。

サクラ女王の遺児であるミラ王女が王位を継承することになったが、ミラは母と兄の突然の死を受け入れられずに次期女王の座を拒絶し、訪問した日本の東京で警護の手を潜り抜け、逃げ出してしまう。

街で自分と瓜二つの少女・毛利蘭と出会ったミラは、彼女と服を交換して入れ替わることで、追跡から逃れようと目論む。その後、峰不二子に助けられながら反王女派の襲撃やコナンの追跡をも振り切ったミラは、身分に縛られない自由を満喫するが、事情を説明しようとホテルへ戻った蘭は、ミラの身代わりとしてヴェスパニア王国へ連れ去られてしまう。

その頃、ルパンはヴェスパニア王国に伝わる秘宝「クイーンクラウン」を狙い、既に王国内へ潜入していた。先行していた次元大介と合流したルパンは、王宮の宝物庫ではなく、世界的にも希少な鉱物「ヴェスパニア鉱石」の鉱山に潜入する。また、蘭を追うコナンもヴェスパニア王国の特別航空機に密航し、王国へ向かう。

こうして、ルパン一味とコナン一行を巻き込んだ事件が幕を開ける。果たしてルパンは「クイーンクラウン」を盗み出せるのか、またコナンはサクラ女王とジル王子の死の真相を暴くことができるのか。


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[編集] 登場人物

[編集] 『ルパン三世』からの登場人物

ルパン三世
- 栗田貫一
『ルパン三世』の主人公で、かのアルセーヌ・ルパンの孫。言わずと知れた、世界的な大怪盗かつ変装の達人。
本作では、一度盗みに失敗したヴェスパニア王国に伝わる秘宝「クイーンクラウン」を再び狙う。王国で出会ったコナンとともに王室内の陰謀を暴く。
次元大介
声 - 小林清志
ルパンの相棒で、一流のガンマン。
本作では、王室を守るボディーガード兼軍隊の教官として雇われる形でヴェスパニア王国へ先行潜入していたが、おだてられるままに本気で教官を務めてしまい、ルパンと共に鉱山に侵入した際には自らの教え子によって追い詰められる羽目に陥る。
コナンと「日本人の父子」を装いながら共に行動し、コナンに「パパ」と呼ばれるなど、妙に息の合った名コンビ振りを見せた。
石川五ェ門
声 - 井上真樹夫
十三代目石川五ェ門。ルパンの仲間である剣客。斬鉄剣の使い手。
本作ではルパンの救出とバックアップを担当する。
峰不二子
声 - 増山江威子
ルパンとは付かず離れずの関係の謎の美女。
本作ではミラが蘭と入れ替わったことを知っており、その脱走を助けつつ暗殺者からミラを守る。王女に名乗った肩書きと名前は、国際弁護士の「不二 峰子」。
銭形幸一
声 - 納谷悟朗
ルパンを追うICPOの警部。ルパン逮捕のためなら、あらゆる国での捜査権が認められる立場にある。
本作では目暮の友人であり、小五郎とタッグを組んで行動する。いち早くルパンの変装を見抜くなど、抜け目のない有能な刑事として描かれている。

[編集] 『名探偵コナン』からの登場人物

江戸川コナン
声 - 高山みなみ
『名探偵コナン』の主人公。謎の組織に身体を縮めさせられてしまった高校生探偵・工藤新一の、仮の姿。
連れ去られた蘭を追ってヴェスパニア王国への特別航空機へ密航する。王国で出会ったルパン一味とともに王室内の陰謀を暴く。
毛利蘭
声 - 山崎和佳奈
『名探偵コナン』のヒロイン。新一のガールフレンド。
本作ではミラ王女と外見が瓜二つだったために無理やり入れ替えられ、替え玉としてヴェスパニア王国へ連れ去られてしまう。
毛利小五郎
声 - 神谷明
蘭の父。コナンのおかげで「眠りの小五郎」という異名を持つ名探偵の地位を確立した元警視庁刑事で、「毛利探偵事務所」を構える私立探偵。
本作では銭形の助手として、ヴェスパニア王国へ向かう。銭形に会うまではルパンの存在を「漫画か小説だけの存在」と思っていたため、銭形に「名探偵のくせにルパンを知らんのですか!」と咎められた。
目暮十三
声 - 茶風林
警視庁捜査一課の警部で、小五郎のかつての上司。
本作では銭形の友人でもあり、連れ去られた蘭を追うべく小五郎に銭形を紹介した。
高木渉
声 - 高木渉
目暮の部下。
本作では目暮のサポート以外に活躍の場はほとんど無いが、日本警察を当てにしていないようなキースの態度に憤ったり、小五郎と共に蘭を救い出すため進んで辞表を提出しようとするなど、刑事としての誠意を見せる。
鈴木園子
声 - 松井菜桜子
鈴木財閥の娘で蘭の親友。小五郎と同様、コナンのおかげで「推理クイーン」の異名を持つようになった。
本作ではミラ王女の来日パーティに招待されるが、途中で蘭と王女が入れ替わったことを知り、驚愕する。五ェ門と同様に出番は僅少であり、序盤のみの登場となった。
工藤新一
声 - 山口勝平
江戸川コナンの真の姿。「東の高校生探偵」「日本警察の救世主」とも謳われ、ルパン一味にもその名を知られた名探偵。
本作では、蘭の回想の中だけに登場。

[編集] 本作オリジナルの登場人物

ミラ・ジュリエッタ・ヴェスパランド
声 - 堀江由衣
ヴェスパニア王国王女。19歳。
かつては心優しく王女にふさわしい人物だったが、母と兄の死後、わがままで破天荒な部分が目立つようになってしまった。
容姿は蘭にほぼ瓜二つだが、胸が蘭より大きい点、肌が若干色白である点、目の色が薄めの青色である点、そして髪の毛の色が薄めの茶色である点のほか、前髪の分け方などからそれぞれを判別することができる。寿司が好物。
キース・ダン・スティンガー
声 - 緑川光
ヴェスパニア王国伯爵。王家に200年仕え続けたスティンガー家の青年当主。
目暮などの日本警察に対して不遜な態度を取り、高木の怒りを買う。次元と小五郎に、女王と王子の死の真相の調査を依頼した。
コナンの外見にそぐわない行動力と判断力を目の当たりにし、「あの姿が真の姿に思えない」「まるで体は子供、頭脳は大人」と評する。
サクラ・アルディア・ヴェスパランド
声 - 鈴木弘子
ヴェスパニア王国女王
自然と動物を愛する性格で、動物を楽しみのために傷付ける狩猟を好まない。
息子のジルと弟のジラードの狩猟に付いて行き、途中出会った狐を逃がそうとしたところに猟銃の弾を受け、落命。かつて王女だった頃、「クイーンクラウン」を盗みにやってきたルパンと出会っており、再会を約束していた。
ジル・カウル・ヴェスパランド
声 - 福山潤
ヴェスパニア王国王子で、ミラの兄。
狩猟の最中に母のサクラ女王を誤射で射殺してしまい、直後に自らも拳銃で自殺したとされる。
ジラード・ムスカ・ヴェスパランド
声 - 屋良有作
ヴェスパニア王国公爵。サクラ女王の弟で、ジルとミラの叔父。
カイル
声 - 楠大典
ヴェスパニア王国の卿。
ミラのSPのリーダーで、キースからも非常に信頼されている。その信頼に違わぬ実力の持ち主だが、事情を知らない蘭に空手で倒される一幕もあった。
女官A
声 - 本間ゆかり
女官B
声 - 荒井静香
ともに王宮に仕えており、ミラの幼少時代(優しくて涙もろかった、など)を蘭に話したりした。
司会者
声 - 太田真一郎、岸まり
冒頭で、サクラ女王とジル王子の死亡をニュースで伝えた。
ソムリエ
声 - 辻親八
偽ソムリエ
声 - 古澤徹
上記のソムリエを偽り、ミラ王女のワインに毒を入れようとした。中身は下剤と聞かされていたという。
クローク女性
声 - 本多知恵子
コナンが預けていたスケボーを渡す。
SP
声 - 川津泰彦柳沢栄治川村拓央海老原英人
キースに刃向った小五郎たちを無理やりエレベーターに入れたりした。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] スタッフ

[編集] その他

  • 本作以前でも、ルパン三世と江戸川コナンがわずかながら「共演」するシーンは何度か登場している。以下の3つは、両者のアニメ製作会社が同じ東京ムービーであることから実現した模様。
    • 1998年に放送された『ルパン三世』TVスペシャル第10弾『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』のオープニングでコナンらしき人物が群衆の中にこっそり登場している。また、コナンの隣には小五郎と蘭らしき人物もいる。
    • 2008年に発売されたOVA第3弾『ルパン三世 GREEN vs RED』にも、コナンと蘭らしき人物が一瞬登場している。
    • 2007年に劇場公開された『名探偵コナン』劇場版第11弾『名探偵コナン 紺碧の棺』の冒頭で、強盗犯がルパンと不二子の覆面を被って登場する。ちなみに、この作品を含めた劇場版・TVシリーズ・そして今回の『ルパン三世VS名探偵コナン』のキャラクターデザイン・総作画監督を担当している須藤昌朋は、以前に『ルパン三世』TVスペシャル『燃えよ斬鉄剣』と『ハリマオの財宝を追え!!』のキャラクターデザインや総作画監督も担当しており、『紺碧の棺』に登場するルパンと不二子の覆面は、前述の2作品における彼らの顔つきに近い。
  • 本作の宣伝で使われたイメージカットは、自動販売機を挟んでルパンとコナンが互いに視線を合わせるというものであった。また、自動販売機に展示してある缶には、本作に登場するキャラクター達が描かれているが、その中には本作には登場していない阿笠博士の姿も確認できる。
  • 本作でのルパンのデザインは近年のTVスペシャルに近いデザインとなったほか、ジャケットの色は赤、ネクタイの色が黄色、下シャツが青という、近年見られる配色となった。愛車であるベンツSSKフィアット500は序盤で破壊されてしまい、『ルパン三世 1$マネーウォーズ』で活躍したスバル360を運転している。エンジン音も実車から収録したと思しき2ストロークエンジンの音が使われていた。なお、終盤では入国管理局の車に見せ掛けた車を運転している。
  • 『ルパン三世』側のアイキャッチは第2期のものと同じ音楽が使われたが、アニメーション部分は本作のために新規に描き下ろされている。バージョンは2つあり、ベンツの色が黄色のものと赤のものがある。また、ルパンの服装も本作に合わせ、赤ジャケットに黄ネクタイのものに変更されている。
  • 本作が放送された週の『ズームイン!!SUPER』の占いコーナー「あかさたな占い」では、宣伝企画としてキャラクターがナレーションを務める企画が行われた。
  • 声優面でもクロスオーバーならではの演出があり、神谷明がルパンを演じる一幕(ルパンが小五郎に変装しているという設定)もあった。
  • 本編の冒頭で登場するニュース速報のテロップには、日本テレビのニュースネットワーク名である「NNN」がそのまま冠され、直後に切り替わった放送スタジオもNNNのスタジオ(日テレが汐留移転前に使用していたもの)が再現されていた。
  • 本作はハイビジョン制作であるが、これは「『ルパン三世』のテレビ作品」として括ると初めてのことである(毎年夏恒例のTVスペシャルは未だにハイビジョンで制作された作品が無い)。
  • 2009年7月24日には、本作のDVDBlu-ray Discが発売された(レンタルDVDも同時リリース)。その際には、ルパンと蘭が二人乗りしているハーレーをバックに、コナンがスケボーを飛ばしているというデザインのジャケットイラストが描き起こされた。

[編集] 脚注

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  1. ^ OPが'78の2002Ver、EDが'89。
  2. ^ コナン初登場時は『名探偵コナン メイン・テーマ(戦慄ヴァージョン)』、カーチェイスやクライマックスでは『名探偵コナン メイン・テーマ(紺碧ヴァージョン)』。
  3. ^ 実際には1969年9月6日に日本テレビで放送された、『前田武彦の天下のライバル 巨人の星対鉄腕アトム』という梶原一騎川崎のぼる原作の講談社巨人の星』と手塚治虫原作の光文社鉄腕アトム』の競演作が先例として存在する(アニメージュ編集部編『TVアニメ25年史』徳間書店、1988年、p.28)ほか、『ルパン三世』内でも1979年9月17日放送の第2期第101話『ベルサイユは愛に燃えた』で池田理代子作の集英社ベルサイユのばら』のオスカルがゲスト出演しているなど先例は多い。本作はあくまでも、「長編アニメとして原作者が異なる作品のコラボレーションが異色である」ということであることに留意されたい。

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月26日 (木) 15:00 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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