ループ (ホラー)
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『ループ』は鈴木光司によるミステリーホラー小説。鈴木の大ベストセラーとなった小説『リング』シリーズの完結編。1998年、角川書店より初版。
[編集] 概要
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
「見ると死ぬ呪いのビデオ」に始まる不条理な恐怖を描いた『リング』、その後日談を医学的視野から描いたサスペンスタッチのホラー『らせん』の一連の物語の完結編。主人公は二見馨という20歳の青年。「リング」「らせん」で描かれた一連の物語は、実は超巨大コンピュータ内にプログラムされた「生命の進化を科学的に検証するための仮想世界の出来事であった」という、意表を突く壮大なスケールのSFとして描かれており、正確には「ホラー小説」ではない。
これまでの登場人物だった、浅川や高山、貞子などは「すべて仮想世界で生活していた、プログラム上の生命」であったという驚くべき事実が明らかにされるが、仮想世界「ループ」でのシミュレーション中に突如発生した「呪いのビデオ」によるループ内に生存する人類絶滅の危機が、驚くべき理由によりコンピュータプログラムと現実の境を超え現実世界に波及していく様がスリリングに描かれる。恐怖小説として始まった一連のシリーズは、人類の誕生と生命体の進化に言及した物語に帰結し、その飛躍の激しさから話題を呼んだ。
スケールの大きさ、第1作『リング』の怖さの現状維持を望んだ観客、それに呼応して恐怖映画のジャンルにこだわった映画会社の思惑、そして何よりもストーリー上の決定的な事情などにより、数多く映像化された「リングシリーズ」の中では、現時点で未だに映像化されるに至っていない。
[編集] あらすじ
近未来。二見馨は、地球上の重力異常ポイントに住む者が長寿であることに気づき、科学者の父と共に、その一つであるアメリカのニューメキシコにある長寿村を旅行で訪れる約束をするが、その直後、父は「転移性ヒトガンウィルス」に感染して発病、余命幾ばくもない状態となる。
そんな時、馨は、父の病院で知り合ったシングルマザーの礼子という女性と恋仲になり、やがて彼女は馨の子を身籠もるが、彼女もまたヒトガンウィルスのキャリアだった。 やがて世界中で多発し始めたヒトガンウィルスは変化を遂げ、人間だけでなく、他の動物や植物にまで感染し始めた。 このままでは世界はこのウィルスによって死滅してしまう。
そんなとき、馨は、例の長寿村に行った者がヒトガンウィルスを克服したという情報を聞き、父や礼子、そして生まれてくる我が子を救おうとアメリカへ旅立つ。
その道程で馨は、父がかつて研究者として関わっていた、「数十万個の巨大コンピュータを使って、電子世界に架空の世界をプログラムし、生命の進化と可能性をシミュレーションするプロジェクト『ループ』」の中のプログラム上生命体「タカヤマリュウジ」「アサカワカズユキ」「ヤマムラサダコ」「タカノマイ」「アンドウミツオ」らが、現実世界で猛威を振るっているヒトガンウィルスに深く関わっていたことを知る。
ヒトガンウィルスの真相に迫る馨。そんなとき、彼の前に、「ループ」プロジェクトの最高責任者クリストフ・エリオットが現れ、一連の事件の驚くべき真実を馨に告げる。『進化は偶然に左右されるはずだから、二つと同じものは出来ないはずなのに、ループの世界の進化は、現実世界とあまりにも酷似し過ぎていた』こと、『プログラム「タカヤマ」は仮想世界内で死ぬ直前、自分たちの世界のカラクリに気付き、「そっちへ連れて行ってくれ」と懇願した』こと、そしてこの訴えにエリオットが触発されたこと・・・
[編集] ハッピー・バースデイ
本作発表の後、鈴木光司は本作の後日談である短編「ハッピー・バースデイ」を発表。遺された礼子のその後を描いた「リングシリーズ」本当の完結編。詳細は「バースデイ」参照。
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最終更新 2009年8月7日 (金) 12:19 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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