ルーマニア料理

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ルーマニア料理(ルーマニアりょうり、mâncare românească)とは、農業国らしい素材を生かしたルーマニアの民族料理を指す。隣国の旧ユーゴスラビアブルガリアと比べ、トルコ料理の影響が比較的少ないことが特徴である。

サルマーレ(皿の下部中央)とママリガ(右上部の黄色い部分)

目次

[編集] 主食

ルーマニア小麦の生産に適した天候、土壌に恵まれており、生産高ではトウモロコシが小麦に次ぐ。従って、主食は小麦とトウモロコシが基本となる。小麦はパンに加工される。トウモロコシは挽いて粉にし、煮てから牛乳バターを混ぜ込み、ママリガ (mămăligă) にして食べる。イタリアのポレンタに似た料理で、見かけは多少黄色味の強いマッシュポテトに似ている。

ママリガはルーマニア料理の主食として最も多用される。サワークリームスメタナ、ルーマニア語ではスムントゥナ)とママリガを併せたママリガ・ク・ブルンザ・シ・スムントゥナはルーマニアの主食ともいうべき料理である。同じく、豚肉ソーセージとママリガを併せたママリガ・ク・オウ・オキは一皿で食事として完結している。ママリガはブラム・ストーカー作の『ドラキュラ』に登場するほどであり、ルーマニアの国民食と言える。

ルーマニア料理ではをあまり使わず、オレズと呼ばれるピラフにするくらいである。ただし、トランシルヴァニア地方南部では、隣国である旧ユーゴスラビアの民族料理の影響を受けた、ドルマに似たピーマンの米とひき肉詰め、アルデイ・ウンプルツィ(ardei umpluţi)が好まれる。

[編集] 肉料理

ミティテイのグリル

肉料理の代表は、ひき肉と刻みタマネギザワークラウトに似たキャベツの漬物で巻き、じっくりと煮込んだサルマーレ (sarmale) で、ルーマニア風ロールキャベツまたはドルマとも言える。サルマーレと並んで重要なのが、豚肉を使ったひき肉団子のミティテイ(mititei)である。これは豚肉以外に羊肉を使うこともあり、ハーブを混ぜ込み、楕円形に成形する。また、アメリカ合衆国燻製パストラミのもとになったのが、羊肉や豚肉を香辛料と塩で漬け込んだパストラマ(pastramă)である。 周辺国同様ルーマニアにもムサカがあるが、ルーマニアではナスジャガイモの他、キャベツカリフラワーズッキーニつなぎでも作られ、他のバルカン半島諸国同様ベシャメルソースではなくカスタードをのせて焼く。 鶏肉料理では、ピラフや野菜と鶏肉を盛り合わせたピラフ・ク・プイがある。トランシルヴァニア地方南部では、鶏肉をブルガリア特産の香辛料パプリカで煮込んだパプリカーシュと呼ばれる肉料理を食べる。

魚料理はルーマニアでは高級料理とされる。代表的なものにコイを温野菜と併せたサラムラ・デ・クラップ(saramură de crap)がある。

[編集] スープ

チョルバ

ルーマニアでは具が多く、煮込み料理に近いスープのことをトルコ同様、チョルバ (ciorbă)と呼ぶ。ふすま(小麦の)を発酵させて作るボルシュ(borş)という調味料を入れ、酸味をつけるのが特徴である。 チョルバは中に入る具によって「何々のチョルバ」と呼ばれる、例えば、牛肉のチョルバはチョルバ・デ・バクシツァ、鶏肉のチョルバはチョルバ・デ・プイと呼ぶ。また、ウシを用いたスープはチョルバ・デ・ブルタ(ciorbă de burtă)と呼ばれ、バルカン半島とトルコのイシュケンベと似ている。

チョルバよりも具の少ないスープはスパsupă)と呼ばれる。

[編集] デザート

揚げたドーナツにサワークリームやジャムを付けたパパナシPapanaşi)や、ジャムなどをくるんだクレープ状のクラティーテClătite)、トルコ風の菓子である[1]ラハット(Rahat、ロクム)、バクラヴァ(Baclava)、ハルヴァ(Halva)が有名。

[編集]

ルーマニアでは小麦や大麦の生産が盛んなため、ビールウオッカが生産されている。ビールの価格は水と同程度であり、非常に安い。しかしながら、最も好まれる酒はワインである。全土がブドウの栽培北限の南にあり、ワイン栽培面積は世界18位、輸出量は9位で、品質も高い。

ルーマニアには約10カ所のワイン生産地があるが、最も品質に優れるのは東北部モルダヴィア地方ヤシ県コトナリ (Cotnari) の白ワイン、グラサ・デ・コトナリである。他の白ワインではタムイオアサ・ロムネアスカやフェテアスカ・アルバも優れている。赤ワインでは、ドブロジャ地方コンスタンツァ県ムルファトラル (Murfatlar) 産のカベルネ・ソーヴィニヨンピノ・ノワールが有名である。

蒸留酒にはラキウ(rachiu)やプラムから蒸留したツイカ (ţuică) がある。ツイカは40度以上にもなる強い酒で、食前酒として愛飲される。

[編集] 間食

ルーマニアの間食といえばヒマワリの種である。ヒマワリ生産量世界7位だけのことはあり、国民的な人気がある。

[編集] 脚注

  1. ^ 『ルーマニア語辞典』 直野敦、大学書林、1984年、p252、p22、p132
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最終更新 2009年10月28日 (水) 15:41 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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