ロザリオ

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ロザリオ
ロザリオの祈り

ロザリオイタリア語など:rosario)は、カトリック教会における祈りの種別、および使用される数珠状の祈りの用具を指す言葉。ロザリオは手で手繰って祈るものなので、首にかけるのは基本的に間違いである。形状としては、小さなものは数珠10個に十字架だけというシンプルなもの、大きなものでは十字架だけでなく、キリストの像や不思議のメダイ(メダル)(Miraculous Medal)がついているものもある。

カトリック教会以外の教派においては、ロザリオはまず用いられない。正教会にはコンボスキニオン(チョトキ)と呼ばれる数珠状の祈りの用具があるが、ロザリオとは形状や用い方・祈りが異なる。ただし手で手繰って祈ることや、首にかけるなどはしないことでは、ロザリオと共通点がある。なお、コンボスキニオンはロザリオの起源ともされる[1]

プロテスタントにおいては数珠状の用具はごく一部の教派を除いて用いられない。

目次

[編集] カトリック

カトリックでは定型文の祈祷を毎日捧げることを習慣にしている人が多い。

ロザリオは、聖母への祈りを連ねて唱えることで、聖母マリアに霊的なバラの冠を捧げる祈りを指す言葉であると同時に、その祈りの際に祈りの回数を確認するために用いる数珠状の用具の名称でもある。

伝統的には、カトリック信者はロザリオを肌身離さず持ち歩き、仕事の合間などに時間があればロザリオを唱えていた。長崎原爆資料館には、爆心地近くで発見された遺品のロザリオが展示されていて、持ち主がどれほどの苦難にあったかを静かに伝えている[2]

ロザリオの祈りは、漫然と唱えるのではなく、しっかりと祈るための黙想の手引きが必要となる。詳細は、教会備え付けの祈りのガイドやカルメル会女子パウロ会から出されている「祈りの本」などを参照のこと。

[編集] メダイ

不思議のメダイは、聖母のメダイ()・メダイユ()・メダル()とも呼ばれ、1830年にフランスシスター、カタリーナ・ラブレ (Labouré) のもとに聖母マリアが現れ、製作を依頼したと言われる。ラブレが見たマリアは、様々な色の指輪をはめて地球の上に立ち、その指輪の多くが地球に光を注ぎ、「おお、無原罪のマリア、貴女を頼る我らのために祈りたまえ」というフレーズの入った楕円形の枠の中に浮かび上がっていた。そして枠が回転したかのように今度は12の星の輪と、十字架が乗った大きなMという字、その下にイエスの心臓とマリアの心臓 (Sacred Heart) が見えたという。

ラブレはその姿をモチーフにしたメダイを作って身に着けると多大な恵みがあるとマリアに告げられ、その後2年間調査を行ったラブレの神父大司教を通してメダイ製作の許可が下りた。このメダイを着けた人間が多くの祝福を受けたというので「不思議のメダイ」と呼ばれ、世界中に広まった。

[編集] 関連する祈り

カルメル会アビラの聖テレジアは、著書『完徳の道』(ISBN 4003381718)で祈りの際は熱心に雑念を払って強く断固とした態度で祈るようにと強く勧めている。アビラの聖テレジアは、祈る際の雑念を悪魔達と呼び、祈りに集中することに専心すべきで雑念には決して注意を払うべきではないことを強調している。

[編集] プロテスタント

プロテスタント諸派の信徒の間では通常使用されていない。理由は概して次の通りである。

  • 聖母信心の有無
プロテスタントには、聖人崇敬を拒否する教派が多いため、聖母マリアの取次ぎを祈るロザリオに対して違和感がある。
  • 自由祈祷・定型祈祷の差
カトリックでは、個人で祈りを捧げる場合でも教会が定めた定型文を用いることが推奨される。それに比して、プロテスタントでは定型文を用いず、信徒それぞれの自由な祈りが重視されている傾向にある。そのため、定型祈祷文言を何度唱えたかを数えるための器具としてのロザリオが必要とされなかった。
  • 聖公会におけるロザリオ
英国教会およびその系列にある聖公会の一部ではアングリカン・ロザリーとしてロザリオの祈りを用いている教会もある。これは、聖公会では、祈祷書を用いた定型祈祷の習慣があり、カトリックに近い感覚の信徒が多いためと考えられる。祈りの方法はカトリックのものと同じだが、使徒信経など独自の文言を使用している場合もある。

[編集] 正教会

正教会においてはロザリオは用いられない。生神女マリヤ聖母マリア)への崇敬は正教会においても行われており、定型の祈祷文を用いる点でもカトリック教会と共通しているが、単にロザリオの祈りが正教会東方教会には伝承・継承されて来なかったことによる。

チョトキコンボスキニオンといった数珠状の用具が祈りにあたって用いられるが、ロザリオとは形状が異なるものの、手で手繰って祈るものであり、首にかけるものではない点では、ロザリオと共通している。

ただし正教会においては、一般信徒・妻帯司祭はあまりチョトキ・コンボスキニオンを用いない。修道士が用いるケースがほとんどである(ただし、一般信徒も用いることが禁じられている訳では無い)。このことにより、修道士から選ばれる主教も修道士と同様に、チョトキ・コンボスキニオンといった数珠状の祈りの用具を手首に掛けていることが多い。

[編集] 関連項目

[編集] 関連図書

[編集] 参照項目

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  1. ^ 出典:高橋保行著『ギリシャ正教』(29頁・30頁)講談社学術文庫 ISBN 4061585002
  2. ^ 長崎原爆資料館 原爆による被害 浦上天主堂の惨状

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年10月31日 (土) 11:18 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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