ロープ
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ロープとは紐や針金などの細長い物品をさらにより合わせたもの。けん引や支持などを目的とするロープは綱(つな)ともいい、縛るためのロープは縄(なわ)ともいう。また、登山の用途に用いるものをザイルと呼ぶ事が多いが、これはドイツ語で綱と言う意味であり、英語のロープと同義語である。
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[編集] 概説
繊維を撚り合わせて太くして実用に供するものには糸・紐などがあるが、縄やロープというのはそれらに似てより太いものをいう。普通は紐を撚り合わせて作られ、縄より強い力で結んだり、大きなものを引っ張るときなどに用いる。より野外で用いることが多い。
素材としては糸や紐の材料はもちろん利用されるが、それに向かないより太くて粗雑な材料、たとえばシュロの繊維や藁も使われる。さらに、近代以降では強さの確保のために金属なども利用されるケースがある。
[編集] 素材による分類
[編集] 化学繊維
- ナイロンロープ
- 強度が高く、伸びにくいので衝撃にもよく耐える。
- ポリエステルロープ
- ナイロン並みの強度を持つが伸び率はナイロンほど高くない。ヨットなどで用いられる。
- ポリエチレンロープ
- 安価で軽い場合が多い。水に浮く。熱や紫外線に弱い場合がある。
- ビニロンロープ
-
- 安価だが柔軟で扱いやすい。
- クレモナロープ - 「クレモナ」はクラレが生産するビニロンとポリエステルの混紡糸の商標。
- ポリプロピレンロープ(PPロープ)
- その他の化学繊維のロープ
- アラミド系、ポリアリレート、超高分子ポリエチレンといった素材のロープ(スペクトラロープ)は、高価だがナイロンの倍以上の強度がある。
[編集] 天然繊維
- 天然繊維のロープは化学繊維のそれと比べると破断強度が1/3以下とあまり強くない。
- マニラロープ
- 綿ロープ
[編集] 登山
岩登りや雪山、ケイビングでの、墜落・滑落防止のための確保、懸垂下降、荷揚げ、救助、固定ロープ(フィックス)やチロリアンブリッジなどのルート作りに使われる。ロープ単体だけでなく、登攀具と組み合わせる事で、目的の機能を構築できる。登攀用ロープは、直径11mm程度のシングルロープ、9mm程度のダブルロープ、8mm程度のツインロープの 3 種類のUIAA規格がある。長さは通常 40m ~ 55m の範囲である。これらのロープは墜落時のショックを軽減するよう適度な伸びを持ち、ダイナミックロープと呼ばれる。一方、荷揚げやユマーリング、固定ロープに用いられるロープは伸びがなく、スタティックロープと呼ばれる。
素材は、最初は麻が用いられていたが、槇有恒が「強度や耐久性は麻より絹の方が上」という助言を得て、アルバータ山登頂の際に絹のザイルを初めて使用。その後、絹の代用品として作られたナイロンに置き換わり現在に至る。
- フリークライミングでは、シングルロープが良く使われる。
- アルパインクライミングでは ダブルロープが使われることが多いが、シングル、ツイン共に使用されることがある。
- ケイビングでは、シングルロープが主に使われており、その技術は Single Rope Techniques 通称SRTと呼ばれている。
- 産業用ロープアクセスである特殊高所技術においては、シングルロープが一般的であるが、状況によってはダブルロープが使われる場合もある。
- ショックが少ない条件であれば、雪山や沢登りなどの補助ロープとして ø8 mm、長さ 20 m ~ 30 m 程度のものを使用する。
- その他
- 鋭利な岩角で切断されやすいので、このような場合はタオルや専用のローププロテクターを挟むなどする。
- 内部は伸びられるよう、非常に細い繊維の束となっている。長時間の紫外線、アイゼンでの踏みつけ、靴での踏みつけによる土(微細な結晶)の侵入により、細い繊維が切れやすくなるので注意する。
- 濡れて凍らないよう、防水式のものもある。
- 日本国内での製造販売、輸入販売については、事業者自らが検査・確認の上、PSCマーク(消費者の生命や身体の安全を守ることを目的とした国による安全規制を満たしている事を証明するマーク・円の中にPSCの三文字がある)を表示しなければならない。これに違反すると事業者は消費生活用製品安全法によって罰せられる。逆に消費者からすれば、このマークが付いていない製品は注意すべきと判断できる。
[編集] 船舶
船舶を係留する際に用いる。始めは細い紐を船から岸壁に投げ渡し、だんだん太いロープに変えていく。また、船を繋ぐ綱を纜(ともづな)と言う。
[編集] 運送
運送をする際の荷物の箱の荷造りなどに使われる。
[編集] 結び方
[編集] 縛り
縄は人を縛るためにも使われる。古くは捕縄術が発達した。SMにおいて緊縛は必須プレイとなっていて、さまざまな縛り方が考案されている。これは第二次大戦後のSM雑誌の発展にその元があり、その影響は漫画など様々な分野にも見られる。
[編集] プログラミング
プログラミングの世界では、文字列やデータ列をストリング(糸)と呼ぶ。ここから、単なる文字列よりも高機能なクラスなどをロープと呼ぶことがある。縄は糸の発展形だからという一種のジョーク。
[編集] 日本文化の中の縄
日本では古くから道具として縄が使われた。縄を結うという行為は、材料の藁、すなわち自然界の産物を治めて道具に変えるという神聖なものとして、自然界を治める行為 の象徴とされた。日本では人間の力の及ばない「神(八百万の神)」を治め、そ の力を治める象徴として縄が用いられた。古くは『日本書紀』にもそのような記述がある。(注連縄の項参照)
相撲の世界で横綱が誕生したときに部屋の者全員で横綱の綱を結うのは「神」とされる横綱の力を治めるためであり、日本の神社で神として祭られているものに縄が巻かれていたりするのはそのためである。
また、縄で囲って所有権を主張するのを縄張りといい、現在では縄張り行動として動物生態学用語にも使われている。
[編集] 格闘技
格闘技ではリングアウトなどを防ぐためにリングの外周をロープで囲んでいる。
プロレスにおいては、技をかけられている選手がロープを掴んだ場合、逃れることができるルールになっており、これをロープ・ブレイク、ロープ・エスケープまたは単にロープと呼ぶ。ただし、特別ルールによりロープ・ブレイクが認められない場合もあり、これをノーロープ・ルールと呼ぶ。ノーロープは主にロープ自体が使われていないものやロープの代わりに金網や有刺鉄線などが使用されているケースが多い。
総合格闘技ではロープ・ブレイクは認められておらず、逆に故意に掴んだ場合は反則を取られることもある。ただし、ロープ際での攻防が続く場合はブレイクになる場合がある。
ボクシングでは相手の攻撃を受け続けてロープにもたれ掛かった場合、ダウンを取ることがあり、これをロープ・ダウンと呼ぶ。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 和田守健 『ロープの結び方』 舵社、2003年。



