ワンロマ
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ワンロマとは、路線バスの車両の中で、貸切バスおよび高速バスとしての運用を考慮した仕様として導入されたバスに対する、バスファンによる俗称である。
平日は路線バスの需要が多いため路線バスとして使用し、路線車に余裕が出る休日は貸切バスの需要が多くなるために、車両の有効活用の方法として考案された仕様である。
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[編集] 定義
「ワンロマ」は当時の京王帝都電鉄(現:京王電鉄バス)の路線・高速兼用車(後述)に対する社内呼称が起源とされており、他社にも存在する同様の車両に対して趣味者が「ワンロマ」と呼び出した俗称である[1]。語源は「ワンマン・ロマンスシート車」 ( One-man operated car と Romance-seat ) から。
なお、「ワンロマ」が正式な社内呼称として使用されていたのは、京王帝都電鉄と富士急行の路線・高速兼用車のみであるが、他にも旧国鉄バスではワンロマ様の車両を「半貸切仕様車(半貸)」と呼んだ例や、北海道中央バスでは郊外線用の中扉付ロマンスシート車を「中ロマ」と呼んでいる例がある。
国際興業バスではバスロケーションシステムを携帯端末より利用した際、当該車種が充当されている場合には「ノンステップ」などの車種を表示する欄に「ワンロマ」と表示される。
[編集] 狭義のワンロマ
路線バスと貸切バスの仕様が大きく異なる事業者において、双方の中間的な仕様の車両に対して呼ばれる。 共通の仕様としては、以下のような点が挙げられる。
- 2つ以上の乗降扉を持つ。
- ハイバックシート・リクライニングシート・補助席の全てまたはいずれかを装備。
- マイクジャック、ステレオ、ビデオデッキなど車内娯楽用設備を全てまたはいずれかを装備(全て未装備の例もあり)
- 新製導入時からの仕様または路線車両からの改造車である(貸切車からの格下車は対象外)
- 近年は、ETCや客席シートベルトなどの高速道路に対応した設備を装備。(ETCが実用化される以前、及び運転席・助手席以外のシートのシートベルト着用義務化以前は装備されていない)
従って、2箇所以上の扉を持ち、ハイバックシートであっても、これを標準装備とする事業者の車両については呼称の対象外となる。たとえば、宇野自動車が所有するバスは全車が上記の条件のいくつかを満たすが、標準仕様となっているため「ワンロマ」と呼ばれることはない。
これは、この呼称の発祥の地である関東地方においては、上記仕様の車両を標準で投入した事業者は皆無であったためである。但し、富士急行も関東に営業エリアを展開しているが、ここでの関東地方では含めない。ゆえに、主に関東地方南部の事業者が保有する車両に限定して適用される傾向にある。
逆に、地方都市の事業者で同様の事例が存在してもワンロマとは呼称しないことが多い。例えば、大分バスにはP-HU275BA、P-HU233BAなどが上記の仕様で存在し一般路線車との仕様差も大きいが、ワンロマとは呼ばれていない。また京阪宇治バスではワンロマ車とは別にハイバックシート装備の路線・貸切兼用車両が4台配置されているがこれもワンロマとはしていない。バス雑誌のバスジャパン・ハンドブックシリーズでも「ワンロマ仕様」という用語が使用されていることがあるが、これも関東地区の事業者において使用されている。
[編集] 広義のワンロマ
「狭義のワンロマ」で記した共通の仕様を全て充たしているわけではないが、路線バス・貸切バスないし高速バスの兼用車をはじめとして、座席定員を多く確保した仕様など、通常の路線バス車両とは異なる仕様にしている車両について「ワンロマ」と呼ばれることがある(後述の富士急行「乗合デラックス」を「ワンロマ」と呼んでいたケースがある)。極端なケースでは、観光バススタイルの正面になっていても「ワンロマ」と呼ぶケースもある。
実際にそう呼んでいるのは、やはり関東地方在住のファンが多いが、これは「狭義のワンロマ」で記したように、関東地区ではそういった車両を標準仕様としている事業者が皆無に等しいことから、普段見ているバスを基準にしていることによる。
現在では、京王帝都電鉄バスで使用されていたワンロマ車が他社へ譲渡された際に「元ワンロマ車」として扱われ、その地方で類似仕様の車両を「ワンロマ仕様」と呼ぶケースもあるようである。
この場合でも、貸切車からの格下車は対象外とされているケースが多い。
[編集] 運用
いずれの車両も、路線バスとしての使用時には、着席時にはかなり快適であるが、逆に立席スペースが少なく、つり革なども少ないことから、混雑する路線向きではない。中途半端な面はあるものの、近年はバス乗客が減少しているため、ある程度の混雑であれば対応可能になってきていることから、サービスアップと車両運用の効率化が同時に図れるために導入されている。
また、貸切の経年車や高速バス・空港リムジン仕様車を使用することが多かった深夜急行バスも、近年の代替ではこのタイプの車両が新車投入されている。これは、バリアフリー法対応のためワンステップ車とし、中扉付近を折りたたみ席として車椅子スペースを設置する事を主な目的としている。その弊害で座席定員が減少しており、貸切車やトイレ無しの高速車なら補助席込みで55人または60人まで乗車できたのに対し、ワンステップのワンロマでは補助席込みで45-48人程度(車椅子乗車時は3-4人減)に抑えられている。関東地方では、後述の東急バスを皮切りに関東バス、国際興業バス、ちばグリーンバス、東武バス、西武バスの各社で導入されている。2007年6月には京王バス東に京王グループとして4代目となるワンロマ車が登場した。
東武バスでは現在のところ(流用貸切を除けば)深夜急行専用だが、東急バスでは一般路線および新横浜駅~溝の口駅線(第三京浜道路経由)や五島育英会等の契約貸切に、国際興業、京王バス東、ちばグリーンバスでは一般路線、関東バスでは途中無停車の鷹34(三鷹駅北口~武蔵野大学)への運用もある。また、相鉄バスでも深夜急行用に路線シャーシ、路線ボディの車両を導入しているが、こちらはツーステップのトップドアである。
そのほか、千葉海浜交通では3扉、千葉内陸バスでは前後扉の一般路線車にハイバックシートを取り付け、貸切対応に改造した車両が存在する。千葉海浜交通では貸切専用車として使用されていたが、新造の中型貸切車(日野メルファ)で代替された模様である。また、千葉内陸バスでは稼働率は少ないものの、一般路線でも使用される。
[編集] 路線・貸切兼用車
[編集] 秋田市交通局(現:廃止)
秋田市交通局では、1980年に初めて路線・貸切兼用車を導入した。
導入理由としては、貸切車が不足し、小学校の遠足などに路線車が運用されていたが、普段市営バスを通学で利用している小学生から「いつもと同じ色はいやだ」との苦情を受けたことがきっかけである。当初の設備はシート数増大と、栓抜き等であった。
その後も、1985年・1992年に導入されたが、塗色は1980年・1985年車については市営バスの貸切カラーで、1992年にはデザイナーカラーで導入された。後年の秋田市の交通事業移管に伴う車両運用で、1992年式車は秋田中央交通に譲渡され、デザイナーカラーは消滅した。これに際し、市民からは残して欲しいとの声もあったが、規則上の問題もあり塗り替えられた。
[編集] 常磐交通自動車(現:新常磐交通)
常磐交通自動車(現:新常磐交通)では、北営業所管内は閑散路線が多く、契約貸切による送迎輸送も行うことから所属車両は貸切車を転用した上で使用されていたが、老朽化した事もあり、1992年から貸切共通のトップドア車を新車として導入した。室内はリクライニングシートを装備。カラーは貸切車と共通である。
なお、いわき市内で運用されている、常磐交通自動車当時の自社発注車のうち、1990年代頃までの大型一般路線車には、補助席やマイクジャックの装備が標準的に実施されている。実際にこれを活かして小口の貸切輸送に利用されることもある。
[編集] 東京急行電鉄(現:東急バス)
東京急行電鉄バス(現:東急バス)では、1986年より近距離の貸切用途も考慮したハイバックシート装備の車両を「ロマンス車」として導入した。1987年導入の車両では長尺の貸切マスクの車体にリクライニングシートを装備、本格的な貸切運用も考慮した車両となっていた。これは、京王の3代目ワンロマとほぼ同様の装備となる。これらの車両は通常の路線バスや休日の貸切バス仕業の他、深夜急行バスにも使用されていたが、既に廃車となって函館バス・草軽交通等に移籍している。
その後、深夜急行用車両は路線シャーシの観光ボディトップドア車が投入されたが、その後は路線ボディの前中扉ワンステップ車に戻っている。これらの車両は非リクライニングのハイバックシートになったが、主な用途が深夜急行と昼間の契約貸切であるため、過剰な設備を廃したと言える。しかしながら、深夜急行として使用した場合の居住性の悪さは如何ともし難いため、最新の増備車ではリクライニングシートに戻っている。外観は、金色のラインが配されていることが特徴である。
[編集] 西武バス
西武バスでは、路線車の内装をハイバックシートにした貸切兼用車が在籍している。部内では「用途外車」と呼称している。室内はシートベルト付二人掛けハイバックシートで、網棚も設置される他、関東ではめずらしいロールカーテンも装備している。外観上は他車とほとんど変わらないが、いくつかの相違点がある。中扉は通常4枚折戸のところ、引戸になっている。また、リアウィンドウ上部のバックカメラも標準装備である。以前の車両には、前面窓下中央に札差しが設置されていて、貸切使用時はレオマークが掲示されることがあった。最近では2005年度にワンステップ車(いすゞPJ-LV234N1、日デKL-UA452MAN)で新造された。座席数の多さや設備の良さから経年車は西武高原バスをはじめ、地方の事業者に転出した例も多い。
[編集] 川越観光バス
東武鉄道グループの川越観光バスには、2008年導入の車両にシートベルト付2人掛けの貸切兼用車(日野・ブルーリボンII)が1台増備された。外見は通常の路線車と同様で前中扉仕様である。川越観光バスでは本来中型車を中心に導入しており、大型車は混雑の激しい一部の路線専用として導入されてきた経過があったが、この車両は二人掛けシートのため、詰め込みがきかないことから同社の他大型車よりロングボディの車両となっている。
[編集] 国際興業バス
国際興業バスには「特送車」と称される、貸切兼用車が在籍する。一般路線車の改造によるものが主体で、車内はシートベルト付二人掛けが主体となっている。ただし、優先席部分はロングシートのままで、前向シートもハイバックではない。車外はバックアイカメラの取付以外に変化はない。また、特送車の中でも特異なものとして、淡路交通から移籍した車両がある。この車両は塗装こそ同社のものに改められたが、車内は淡路交通時代のままの二人掛けシートが並び、同社で運賃表示に使用されていたテレビも残される(現在テレビは映らない模様)など、内装にはほとんど手が加えられておらず、運賃箱も設置されていない。 淡路交通から移籍した特送専用車は7台あり、6500番台の番号を与えられて池袋駅~椿山荘シャトルバス・通勤バス(蕨駅~大日本印刷蕨工場など)・Jリーグの観客輸送(浦和レッズ・大宮アルディージャ)・公営競技の観客輸送(川口オート・大宮競輪・戸田競艇)等で使用されている。また、これに先立って2003年3月にも淡路交通から飯能営業所に1台が移籍している。同車は8501の車番を与えられ、当初運賃箱・運賃表示機を装備して一般路線で運用されていたが、その後これらの機材を撤去、晩年は主にスクールバスとして運行され、2009年に廃車された。
なお、1997年から2002年まで運行されていたボンネットバス「さわらび号」も、貸切用途を考慮してリクライニングシートを装備していた。
2005年には深夜急行バス用にワンステップ車(762号車・いすゞKL-LV280Q1)が導入されて、その後深夜急行バス専用車は代替の際に同様の車両(いすゞPJ-LV234Q1)を高速バス・貸切車と同様のカラーリングで採用している。 2006年に導入したワンステップ車(6200番台・いすゞPJ-LV234L1)は優先席も含めて前向シートになった。また、補助席も装備されている。
[編集] 京浜急行電鉄(現:京浜急行バス)
京浜急行電鉄(現:京浜急行バス)では、路線バスの一部の車両については、セパレートシート・補助席を設置し路線・貸切兼用車(及び一般路線・羽田空港線兼用車、後述)として導入している。京浜急行バスは、比較的早い時期からワンステップバスを導入しているが、兼用車については汎用性を重視したため、1996年まで全車標準床車での導入だった。現時点では1999年が最終増備。外観は貸切色と同じ。
[編集] 神奈川中央交通
神奈川中央交通では、1997年頃から路線バス車体ではあるものの、最後部座席を除いてリクライニングシート・補助席を装備した路線・貸切兼用車を運行している。このうち40台は、2002年までスヌーピーがデザインされた「スヌーピーバス」として運行された。それ以外にも、通称「ブルーイエローバス」と呼ばれる、夜行高速バスと同一色に塗られたバスが存在する。一部車両にはビデオデッキも設置されている。通常時は一般路線の運用に入ることが多いが、営業所によっては契約輸送に使用しているケースもある。また、一部車両では深夜急行バスの予備車として登録されていたこともある。
これ以外にも、1992年導入の大型路線車には通常の路線バス座席に補助席を設置した仕様の車両が存在したが、2006年に全廃となった。この補助席付車両は前中扉間の一人掛座席に補助席を設置したもので、これを展開すると全席二人掛けとなる仕組みであり、貸切使用時に活躍した。前輪のタイヤハウス部分には補助席の他に折り畳み式の足置き台を装備し、高い位置に設置された補助席でも、足を置けるように工夫されていた。
[編集] 富士急行
富士急行では、観光路線仕様(ハイバックシート装備の前後扉のバス)の一部を、路線・貸切兼用車として登録していた。内装は観光路線仕様とほぼ同一ながら、正面が観光バスタイプの前面になっているのが特徴であり、全営業所に導入された。なお、富士急行では高速・路線兼用車が別に存在し、社内ではそちらが「ワンロマ車」と呼ばれていたため、こちらは社内では「乗合デラックス」(略して「乗りデラ」とも)と呼ばれていた。高速・路線兼用車の登場前は、中央高速バスの応援に使用されることもあった。2002年頃に全廃されている。
なお、岳南鉄道バスでもほぼ同一仕様の路線・貸切兼用車が1台在籍したが、バス事業廃止とともに富士急静岡バスに移籍、こちらでは通常の路線バスとして登録されている。
[編集] 静岡鉄道バス(現:しずてつジャストライン)
静岡鉄道バスでは、1981年に導入の車両のうち、K-MP118Kの3台とK-MP518Nの2台を、リクライニングシート装備で導入した。前者は富士重工3Eボディのメトロ窓の前後折戸車であったが、リクライニング角度は浅く、最後部はリクライニングできなかった。主に中部国道線で使用されたが、灰皿も設置されており貸切兼用車としての使用を念頭に置いた車両であった。後者は三菱ボディで観光マスクであった。メトロ窓前後折戸で、車内は貸切車と同様のリクライニングシートが並び最後部もリクライニング可能であった。主に中部国道線などの長距離路線に使用された。2001年までに全廃された。
[編集] 遠州鉄道
遠州鉄道では、1976年より路線・貸切兼用車を導入した。社内では「乗貸兼用車」と呼ばれたこれらの車両は、全席2列のハイバックシート・オーディオ装置を装備したほか、当時の路線車としてはまだ導入例の少なかった冷暖房を装備していた。外観上はこの当時の遠州鉄道の路線車と同じでメトロ窓・中扉2枚折戸であったが、フロントグリルは貸切車と同様のものを装備し、異彩を放っていた。また、荷物棚が最前列から最後尾まで有り、各席に灰皿と天井2ヶ所に換気扇、運転席上側に「禁煙」と「冷房中」の電光表示板が装備されていたのもこの車両の特徴である。尚、エンジンは路線車のものと同じであった。メーカー別では、いすゞ車のこの仕様の車両は、冷房の吹き出し口ダクト部分に木目の化粧パネルが装備されていた。また三菱ふそう車は貸切車と同様に天井部分にラジオ受信用のアンテナが装備されていた。因みに通称「ブルドッグ」の「乗貸兼用車」も存在した。余談ではあるが、路線車でフロントグリルは貸切車と同様のものを装備していた車両も存在した(特に日野車に多く見られた)。尚いすゞ車はこの仕様の車両でも、冷房の吹き出し口ダクト部分に木目の化粧パネルが装備されていた。1980年まで「乗貸兼用車」の増備が続いたが、1993年までに全車廃車となっている。
[編集] 名古屋市交通局
名古屋市営バスでは、経年車や基幹バスから格下車(RH・RF)の内装を、専用モケットのハイバックシートにしたものを貸切車として登録していた。名古屋市交通局では車番の頭文字をメーカーで分けている(F:三菱ふそう・H:日野・N:日産ディーゼル・S:いすゞ)が、貸切車として登録された車両はメーカーに関わらず「C」となっていた。外観上は他車とほとんど変わらず、貸切仕業以外に臨時増発便や予備車としても使用されていた。また貸切改造された車は、他の同年代車に比べて廃車されるのが遅いという特徴があった(2004年12月全廃)。
[編集] 京阪バス
京阪バスでは過去に京都定期観光バスと一般路線との共通で使用可能な車両を配置していたが、1990年代後半に導入が廃止され、現在は存在していない。ロマンスシートを採用していた。この車両は主に大阪地区(一部京都地区/滋賀地区にも配置)に配置され、平日は一般路線で運用されていた。行楽シーズンに洛南営業所に貸し出され、定期観光バスの続行便などで運用されていた。シーズンオフには一般路線や貸切にも運用された。
[編集] 南海バス
こちらは例外的な一例であり、利用客の多い近距離のシャトルバスやコミュニティーバス(泉ヶ丘駅~金剛駅;狭山ニュータウン線)においてワンロマ車両を採用していた。また深夜急行バスにおいても専用の車両が配置されていた。現在ではいずれもノンステップバスに置き換えられたが、質の高い設備は、依然維持されている。深夜急行バスは一般路線の車両が用いられている。
和歌山バスでも和歌山市駅~和歌山駅間で「和歌山シャトル」が運転されていたが、こちらは老朽化で順次一般路線の車両に置き換わっている。
[編集] 神姫バス
神姫バスでは三宮駅発着の路線で新神戸トンネルを経由する都市間バス(特急・急行・快速がある)に使われている。MS6系をベースにした先代ワンロマ車の内装は木目調の壁紙(ドア部分は塗装)に縦ストライプ入りの緑の座席、白い天井、パイプを使った荷物棚、アルマイトサッシを剥き出しにするなど、阪急特急車6300系に似ていた。1991年以降のエアロスターベースの車両は、日焼け対策で壁紙が濃い木目調になり、カーテンは横引きとなった。近年は、三宮から三田方面の特急、恵比須・三木方面の快速、西脇方面の急行で高速バス型の車両を補完するような形で使われている。更に姫路方面でも姫路駅から山陽自動車道・播磨自動車道を経由し播磨科学公園都市とを結ぶ路線に相生営業所所属車が使われている。また、三田営業所には、補助席を装備した高速バスカラーの同型車が在籍しており、途中中国自動車道を通る美奈木台線で使われている。この車両は三田~三ノ宮の特急38系統で使われる事もある。更にその間合い運用にて、一般路線のフラワータウン線で使われる。三木営業所所属の車両は西神中央駅・明石駅発着の一般路線で使われていることが多い。加古川営業所所属車は加古川・土山駅~明石駅間の一般路線を中心に、加古川営業所管内路線で使われる(行き先幕は電動幕のまま)。車内仕様が一般路線車と酷似する為、経年劣化等で路線車に格下げとなっている車両も徐々に出始めている。
[編集] 長崎バス
長崎バスでは、1982年に10台、1984年に7台が貸切兼用車として導入された。これらの車両はハイバックシート・補助椅子を装備しており、1984年式の車両の一部は現在熊本バスに移籍している。
また、1980年・1983年・1984年・2000年には急行用車両が導入され、長崎-(国道206号・西海橋経由)佐世保・長崎オランダ村・大瀬戸線などで使用されていたが、これらの急行用路線は2001年限りで全て廃止され、現在急行用車両は他の一般路線車と同じ運用に就いている。
[編集] 那覇交通(現:那覇バス)
那覇交通(現:那覇バス)では、郊外線用の車両について路線・貸切兼用車として導入した。外観上は貸切バスにかなり近いものの、フロントガラス内側に大型方向幕を装備している。もともと郊外線の車両はトップドアであったため、貸切バスにワンマン運行用の機器を付加したような位置付けであった。沖縄本島の路線バス事業者では、高速バス車両として各社似たような仕様の車両を導入しているが、那覇交通では貸切兼用という位置付けでの導入であったことが特徴。現在は貸切バス仕業に入ることはなく、専ら高速バス車両として使用されている。
[編集] その他
帝産湖南交通など、一部事業者にも導入されている。
[編集] 路線・高速兼用車
平日は路線バスの需要が多いため路線バスとして使用し、休日は高速バスの需要が多くなるために、車両の有効活用の方法として考案された仕様である。貸切バスは必ずしも高速道路を走行するとは限らないことから考えても、全く異なる走行条件の車両を兼用させた例は少なく、ワンロマ車の中でも特殊な部類に位置付けられる。
- 沖縄本島の高速バスは、設備面では全く一般路線バスと同様の路線バス用機器を有するリクライニングシート装備車であるが、もともと明確な区別がされているわけではなく、一般路線の一部系統が沖縄自動車道経由であるという位置付けに近い(このため、一般路線車も高速バスで使用されることがある)ため、このカテゴリには該当しない。
- 路線バスのシャーシを利用して、内装を高速車と同様の仕様にしたバスを導入し、高速バスに使用しているバス事業者も存在するが、この場合はあくまで位置付けが「高速車」となっており、一般路線バスの運用に入ることは考えていないため、ワンロマ車には含まれない。
時期波動の大きい中央高速バス富士五湖線を運行する京王帝都電鉄(現:京王電鉄バス)・富士急行で数次に分けて導入していたが、100kmを超える距離を走る高速バスと路線バスの兼用としてまとまった台数を導入した例は他にはほとんどない。
京王帝都電鉄・富士急行のワンロマ車については、「中央高速バス#高速・路線兼用車「ワンロマ」」に詳述されているため、ここではそれ以外の導入例について述べる。
[編集] 京浜急行電鉄(現:京浜急行バス)
京浜急行電鉄(現:京浜急行バス)では、横浜駅~羽田空港線に使用される車両の一部車両を前中扉の路線バス車体で増備した。ハイバックシートを装備し、一般路線にも使用できる仕様となっている。導入当初は横浜駅~羽田空港線専用だったが、現在は一般路線での運用がメインとなっている。1996年以降は増備されていない。大森に配置された車両は、大井町~お台場(船の科学館)など首都高速湾岸線を経由する路線を主な活躍の場としているが(首都高でETCを使用する関係上専用車が配置されており、座席数が多く、シートベルトを装備した車両が運用される)、専用塗色(赤・白)ではなく汎用塗色(銀・水色・赤)の車両が使用されることも多くなってきている。なお右の写真と同型の車はすでに廃車となっている。補助席付きの汎用塗色車は逗葉・鎌倉地区でも運行されていた。 なお、外観上ほぼ同一仕様で羽田京急バス東京営業所に配置された車両は川崎駅~羽田空港線や蒲田駅~羽田空港線などで使用されていた。こちらは車内に荷物置き場を設置し、空港路線に特化した仕様となっていることから、このカテゴリには含まれない。なおこちらも現在はすでに廃車済。
[編集] 静岡鉄道バス(現:しずてつジャストライン)
静岡鉄道バスでは、特急静岡御前崎線の予備車として、三菱エアロスター(U-MP618M・U-MP618P)前後扉の車両の一部を路線貸切兼用車として1995年に導入した。先に神姫バスで導入されたものと同型車であるが、後ろ扉は引戸ではなく折戸となっているのが特徴である。競輪輸送にも使用されるなど、高速道路を経由する機会も多いため、車内はシートベルト付ハイバックシートが並ぶ。岡部・相良に各2台、浜岡に4台が配置され、普段は一般車と共通運用になっている。
[編集] 遠州鉄道
遠州鉄道では、静岡~浜松の高速バス路線車両として、1984年に路線・高速兼用車を1台導入した。これは、日野の観光バスシャーシ(日野P-RU637AA改)に富士重工の5E型車体を架装したもので「高速バスの足回りを持った路線車」という点で、京王・富士急行とは逆の組み合わせの仕様であった。標準床ということで、高速車両としては物足りない設備であったことから、数年で高速車としては使用されなくなった。また、高速車ということで座席定員確保を考えたために、中扉は通常の折戸となっていたが、4枚折戸が標準となっていた遠州鉄道路線車の中では使いづらいものとなり、1995年に廃車された。なお、浜松~静岡の高速バス路線についても、1994年3月31日限りで廃止となっている。
[編集] 名鉄バス
名鉄バスでは、名古屋長島温泉線の予備車として、2005年に導入したワンステップバス1台を転属配置している。これは同路線を担当する津島営業所には専用車両が5台しか配置されていないことから、多客時や車両故障時などの代走用として用意しているものである。しかしながらワンステップの路線バスである上、多客時には他の営業所から高速用車両での応援もあるため、同車が高速道路を走行することは稀である。普段は一般路線の予備車や貸切輸送、教習車などに使われている。
[編集] 三重交通
三重交通では、高速バス車両をA特急車、トップドア路線バス車をB特急車と社内で呼称しており、B特急車は主に契約輸送や、名古屋市内の路線バス、観光路線などで使われている。三重交通の名古屋市内の路線バスは全て桑名営業所の担当で、名古屋桑名間の路線バスで車両が送り込まれるが、運用の都合によっては、B特急車が東名阪経由の高速バスで桑名から名古屋へ車両が送り込まれる場合もある。 なおB特急車は使用車種規制や、バリアフリー法の影響で廃車や桑名からの転出が進み、三重交通の名古屋市内の路線バスは高速バスの間合いのA特急車や、一般路線車で運転されるケースが増え、B特急車が高速バスとして走るケースは無いようである。
[編集] 京阪宇治バス
京阪宇治バスでは立命館大学 (BKC) 線(京阪中書島~立命館大学びわこ・くさつキャンパスで運行)向けに日野自動車製ブルーリボンIIを導入している。大学開校日の平日と土曜日は同路線で使用することから椅子を多くしているが、ハイバックシートではなく路線バスタイプの両側2人掛けである(ただし高速道路を走行する路線で使用することと貸切運用を考慮して補助座席が設置されている)。また外観は窓が横引きの開閉式メトロ窓となっている以外は一般路線バス車両と大差がない。このため上記の遠州鉄道の車両のケースと類似したもの、つまり「広義のワンロマ」となっている。
2008年3月より臨時シャトルバス「源氏物語シャトルバス」で先行使用を開始し、その後一般路線バスでの先行使用を経て立命館大学 (BKC) 線での運行を開始した。運行日は上記の短距離直通バスを中心に、休日や平日・土曜日の運休日は貸切や一般路線で使用される。また、運行日であっても運行終了前後や予備車が貸切や一般路線で使用される場合もある。ワンロマでは2009年現在では少数派であるワンステップバスである。なお2008年9月に側面非公式側運転席窓下および入口窓ガラスに京阪グループロゴを貼り付けた。また同年9月14日開催のスルッとKANSAIバスまつりにワンロマ車としては初めて同イベントに展示を行った。2009年4月1日改正で共同運行の京阪京都交通に合わせたグレードのバス車両(貸切より転用)導入に伴い、ダイヤ上その車両が運用できない便や転用車の代走程度しか運用されなくなったが、運行日は同線で引き続き運用されている。
2009年現在、ワンロマを新規に投入した一番直近の事業者である。
[編集] 参考文献・出典
鈴木文彦「高速バス大百科」
[編集] 脚注
- ^ 加藤佳一『バスで旅を創る!』(講談社・2006年)p141
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
最終更新 2009年11月7日 (土) 16:44 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【ワンロマ】変更履歴
























