不毛地帯

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不毛地帯』(ふもうちたい)は山崎豊子小説作品。

1973年(昭和48年)から1978年(昭和53年)までサンデー毎日に連載。単行本は新潮社刊。1976年に前半(4分冊の場合は1 - 2巻、2分冊の場合は上巻にあたる部分)が、1978年には残りの後半部分が出版された。1983年11月から12月にかけて、同社で文庫化され、さらに、2009年3月に4冊分から5冊分に編成されるようになり、文字も拡大して読みやすくなった。『山崎豊子全集』(新潮社)では12〜15巻に収録。

主人公の壱岐正中佐は、瀬島龍三(1911‐2007)がモデルと指摘されている。一方の主人公のライバル・東京商事の鮫島辰三は、日商岩井の元副社長海部八郎がモデルとされる。

1976年には映画化(山本薩夫監督、仲代達矢主演)され、1979年には毎日放送TBS系列で連続ドラマ化(平幹二朗主演)された。

2009年10月よりフジテレビ系列で開局50周年記念ドラマとして連続ドラマ化(唐沢寿明主演)[1]


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


目次

[編集] あらすじ

主人公の壱岐正(いきただし)は陸軍中佐大本営参謀。終戦の詔に対し、参謀総長の命令書が出されていない以上武装解除に応じる必要がないと解する関東軍部隊の説得に努めた。日ソ中立条約を犯して侵攻してきたソ連軍に拘置され、重労働の刑(25年)を宣告されシベリアに送られる。そこで11年の抑留生活をおくることになる。帰国後参謀としての経歴を買われ商社の近畿商事に入社し航空自衛隊の次期戦闘機選定争いの仕事で辣腕を振るうことになる。後半部では日米の自動車会社の提携、中東(イラン)での石油発掘プロジェクトにも携わっていく。

イランでの石油発掘に成功した壱岐正は、近畿商事社長の大門に勇退を進言し、みずからも近畿商事をやめてしまう。そして、壱岐は第三の人生として、長期シベリア抑留者の親睦団体である朔風会(さくふうかい)の会長となり、シベリアへ現地で死んだ日本人の墓参りと遺骨の収集に行く。「戦争は負けた者の責任なのです」と言う壱岐のせおう責任である。秋津千里との結婚はあいまいにしたままシベリアへ行くことになったが、壱岐との結婚をのぞむ千里は、帰国を待っていると言う。

一方、妻の佳子(よしこ)は、交通事故で死去。秋津千里をめぐって夫婦ゲンカをした直後、腹を立てた佳子は、壱岐と分かれて横断歩道でひとり信号待ちをしていたが、壱岐が千里のことを弁解するために佳子に呼びかけ、佳子がそれに振り返った瞬間の出来事だった。佳子は、横断歩道を乱暴に左折してきたトラックにはねられ即死。この知らせを聞いた秋津千里は、すぐさま婚約者である丹阿弥泰夫(たんあみやすお)との婚約を解消する。妻をなくした傷心の壱岐を見かねた大門社長は、壱岐にニューヨーク駐在を提案。こうして、壱岐は、アメリカ近畿商事の社長につくことになる。そこへ、千里が壱岐をおいかけるようにニューヨークへやってくる。

その結果、壱岐は、故秋津中将のむすめ・秋津千里と肉体関係をもつようになるが、多忙さゆえずるずると結婚をひきのばしてしまう。やがて、朔風会会長となった壱岐は、もはや千里との結婚に消極的になる。近畿商事をやめて丸腰になった壱岐は、もはや千里をささえていくことができなくなったからだ。

娘の直子は、父親の壱岐正の反対をおしきり、東京商事の鮫島(さめじま)のむすこ・倫敦(ともあつ)と結婚し、二児の母となっている。太(ふとし)と真理子の母となる。息子の誠(まこと)は、姉の直子とおなじように、父親の反対をおしきり、現地のインドネシア女性ユーリンと結婚し、インドネシアで農業開発にとりくみ、永住するつもりだ。誠の妻のユーリンの両親も、イスラム教徒であるため、結婚には反対だったが、ユーリンが妊娠すると結婚を認めるようになる。

里井副社長は、壱岐との権力闘争にやぶれ、狭心症による心臓発作もあって、近畿商事の関係会社であるタクボ工業の社長に追放されてしまう。その後、里井は近畿商事への復帰を画策するが、ワンマン社長の地位にあまんじて、タクボ工業にとどまる。

大門社長は、綿花相場で46億3000万円の損失をだし、血尿をだすまでに追いつめられる。そして、綿花担当の伊原は、損切りをしない大門社長に進退伺いをだして最後の抵抗をこころみるが、ノイローゼになり入院してしまう。伊原の進退伺いは、壱岐の進言によるもので、綿相場の損失の責任を伊原にかぶらせようとしたものである。こうした事態におちいった大門社長に対して、壱岐は勇退を進言。これに怒り狂った大門社長は、タクボ工業に追放した里井(このとき、タクボ工業社長のポストをあたえられた)をよびもどし、大門=会長、里井=社長という人事を里井に提案する。しかし、タクボ工業のワンマン経営に満足するタクボ工業社長・里井は、大門社長が社内で形勢不利だと判断し、けんもほろろに大門の提案をことわる。また、メインバンク・第三銀行の玉井頭取により、綿花相場の失敗が毎朝新聞にリークされ、おおやけになってしまう。これにより、大門社長はしぶしぶ社長を勇退し、近畿商事相談役にしりぞく。

朔風会会長・谷川元大佐は、肺炎のため死去。このとき、壱岐は、石油発掘のための五号井掘削の視察にイランを訪問し遺跡見物をしていたため、谷川の死に目に会うことはできなかった。急きょ、帰国した壱岐は谷川のひつぎを運ぶことになる。こうして、壱岐は、谷川の遺言として、シベリアで死んだ日本人のために京都・舞鶴(まいづる)に慰霊碑をつくることを託され、朔風会会長となる。壱岐は第三の人生として、「わたしの第二の人生は、すこしでも自分以外の人のために役立つことだ」という谷川元大佐の遺志をうけつぐことにする。シベリア抑留者の子弟の奨学金や就職の世話、会報の発行をこんどは、壱岐自身がやっていくことになる。壱岐のライバルである鮫島辰三は、孫の太(ふとし)が、自分とウリふたつであることから、太を溺愛。得意の裏工作をつかって、太を有名小学校に入学させる。やはり、へその緒を切ったときからの商社マンなのだ。

[編集] 登場人物

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


なお、山崎豊子の他の小説の舞台・登場人物がそのまま本小説にも登場している。例としては、永田大蔵大臣、大川一郎、阪神銀行、第三銀行など(「華麗なる一族」にも登場)や浪速大学(白い巨塔の舞台)など。

[編集] 映画版

不毛地帯
監督 山本薩夫
製作 佐藤一郎
市川喜一
宮古とく子
脚本 山田信夫
出演者 仲代達矢
丹波哲郎
山形勲
神山繁
滝田裕介
山口崇 ほか
音楽 佐藤勝
撮影 黒田清巳
編集 鍋島淳
配給 東宝
公開 1976年8月14日[2]日本の旗
上映時間 181分
製作国 日本
言語 日本語
allcinema
キネマ旬報
IMDb
  

1976年8月14日[2]東宝系にて封切。

[編集] キャスト

近畿商事
防衛庁
東京商事
政府関係・与党
家族
毎朝新聞
警察関係
  • 警視庁捜査二課長 - 高橋悦史
  • 警視庁捜査二課刑事 - 長島隆一
  • 警視庁捜査二課刑事 - 小松英三郎 ※ノンクレジット
  • 所轄署刑事 - 上田忠好
  • 鑑識係 - 梅津栄
  • 鑑識係 - 勝部義夫 ※ノンクレジット
  • 鑑識係 - 加藤茂雄 ※ノンクレジット
旧帝国陸軍関係
アメリカ航空機メーカー関係
  • ラッキード社・ブラウン社長 - アンドリュー・ヒューズ
  • - デヴィット・シャビロ
  • グラント社・コナーズ社長 - ジャック・ケリー
ソ連関係
  • - ダニエル・クラブスキー
  • - ブラドミア・ホゴルボフ
  • - ロック・メイヤー
  • - ダヴィット・トロケトスビリィー
  • - ジョセフ・グレース
  • - チャールズ・ブラックマン
  • - アレキサンダー・マツサカ
その他
  • 杉浦満州電々公社社員 - 河崎保
  • - 歌川千恵
  • - 五十嵐美恵子
  • - 桜川梅八
  • - アマポール・デルバンド

[編集] スタッフ

[編集] テレビドラマ版

[編集] 毎日放送版(1979年)

不毛地帯(1979)
ジャンル ドラマ
放送時間 水曜22:00 - 22:55(47分)
放送期間 1979年4月4日 - 10月31日(31回)
放送国 日本
制作局 毎日放送
演出 河野宏
脚本 鈴木尚之
プロデューサー 財前定生
出演者 平幹二朗
山本陽子
池上季実子
中村敦夫 ほか
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1979年4月4日 - 10月31日にかけてTBS系列で毎週水曜22:00から全31回放映された。

[編集] キャスト

[編集] スタッフ

[編集] フジテレビ版(2009年)

フジテレビ開局50周年記念ドラマ
不毛地帯
ジャンル ドラマ
放送時間 木曜22:00 - 22:54(54分)
放送期間 2009年10月15日 - 2010年3月(未定回)
放送国 日本
制作局 フジテレビ
演出 澤田鎌作
平野眞
水田成英
脚本 橋部敦子
プロデューサー 長部聡介
清水一幸
出演者 唐沢寿明
和久井映見
柳葉敏郎
竹野内豊
佐々木蔵之介
小雪
原田芳雄
岸部一徳
天海祐希
橋爪功
遠藤憲一ほか
音声 ステレオ
字幕 文字多重放送
データ放送 番組連動データ放送
オープニング 作曲:坂本龍一
エンディング トム・ウェイツトム・トラバーツ・ブルース
外部リンク 不毛地帯 - フジテレビ

特記事項:
初回は2時間18分スペシャル(21:00 - 23:18)。

2009年10月15日から2010年3月までフジテレビ系列の木曜劇場枠・木曜日22:00 - 22:54(JST)で「フジテレビ開局50周年記念ドラマ」として放送されている。ハイビジョン制作。2クールの予定で、過去の映像作品では描かれなかった後半部分も初めて映像化される。

同じフジテレビで、6年前の2003年に放送された『白い巨塔』(フジテレビ開局45周年記念ドラマ)と同じく主演は唐沢寿明、放送枠も同じ木曜劇場の枠である。10月15日の初回は2時間18分スペシャル。キャッチコピーは「剥き出しの人間たち。」。

映像配信サイトGyaO!では、第1話の特別編集版が10月12日から14日までの間、抽選によって限定300名に無料配信された。

[編集] キャスト

壹岐家
防衛庁
大本営参謀・シベリア時代
秋津家
政界
毎朝新聞
クラブ「ル・ボア」
東京商事
  • 鮫島辰三(航空機部長→輸送機本部長) - 遠藤憲一
近畿商事


貿易商ほか
家族
警視庁
  • 井上(捜査二課長)- 藤木孝
  • 刑事(捜査二課)- 設楽統バナナマン
  • 刑事(捜査二課)- 本田清澄
  • 刑事(所轄署・事故現場)- 小山弘訓
とあるクラブ
その他
  • 叶(陶芸家・千里の師匠) - 品川徹
  • 久松長官の秘書 - 隈部洋平
  • ラッキード社の通訳- 浅沼コリン

[編集] スタッフ

[編集] 放送リスト

各話 放送日 劇中の年代 サブタイトル 演出 視聴率
第一話 2009年10月15日 昭和20年~
昭和42年
30年の時を超えあの伝説の名作が完全ドラマ化!!
戦争・家族・友情・涙そして運命の恋…激動の物語
澤田鎌作 14.4%
第二話 2009年10月22日 黒い頭脳戦 11.1%
第三話 2009年10月29日 妻と娘の涙 平野眞 11.6%
第四話 2009年11月5日 俺が殺した 9.9%
第五話 2009年11月12日 昭和42年~ 戦争と三人の女… 水田成英 11.8%
第六話 2009年11月19日 決戦 10.7%
(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ)

[編集] 音楽

[編集] エピソード

  • 主演の唐沢寿明はシベリア抑留のシーンにあたり、7キロ減量した。唐沢は「『視聴率は悪かったけれどいいドラマ』とは言い訳。成功しても失敗しても自分の責任」などと意気込みを語っている。

[編集] 関連項目

  • 白い巨塔 - 本作より6年前に放送されていたドラマ。同じく山崎豊子原作の小説であり主演も本作で演じた唐沢が務めた。また放送期間も同じく2クールだった。

[編集] 脚注

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  1. ^ 主役級7人「不毛地帯」唐沢主演で豪華連ドラ化 スポーツニッポン 2009年5月15日
  2. ^ 東京・大阪地区(日比谷映画劇場梅田スカラ座等)で先行上映。全国公開は8月28日から。

[編集] 外部リンク

不毛地帯の公式サイトTOPページでは、出演キャストの画像が8秒間隔で表示される。(唐沢寿明→和久井映見→柳葉敏郎→竹野内豊→佐々木蔵之介→小雪→原田芳雄→岸部一徳→天海祐希→阿部サダヲ→橋爪功→遠藤憲一)
TBS 水曜22時台(MBSの制作枠)
前番組 番組名 次番組
風をみた女
(1978.10.4 - 1979.3.28)
不毛地帯
(1979.4.4 - 10.31)
旅立ちは愛か
(1979.11.7 - 1980.2.27)
フジテレビ 木曜劇場
任侠ヘルパー
(2009.7.9 - 2009.9.17)
フジテレビ開局50周年記念ドラマ
不毛地帯
(2009.10.15 - 2010.3)
-

最終更新 2009年11月22日 (日) 14:48 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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