文化遺産 (世界遺産)
文化遺産 (世界遺産)の最新ニュースをまとめて検索!
ユネスコが登録する世界遺産は、その特質に応じて「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」に分類されている。この項目では、そのうち「文化遺産」について扱う。
目次 |
[編集] カテゴリー
世界遺産条約では、文化遺産は次の3つのいずれかに分類されることになっている。それぞれにおいて顕著に普遍的な価値を有していることが大前提となる。
- 記念工作物 (monument)
- 歴史上や芸術上、その記念碑的価値の認められた建造物などを対象とする。具体的には、ケルン大聖堂(ドイツ)など、単独の建造物として登録される物件はこれに分類されるのが普通である。
- 建造物群 (group of buildings)
- 単独の建造物でなく、複数の建造物群が一群として評価されたもの。具体的には、ポルト歴史地区(ポルトガル)のように町並みなどが登録される場合には、これが適用される。また、 ベルギーとフランスの鐘楼群のようにまとまった景観を形成していなくても、「建造物群」としてカテゴライズされる。
- サイト (site)
- 建造物にとどまらない地域一帯が対象となる場合などに適用される。なお、このカテゴリーは日本語文献では「遺跡」と訳されることが多いが、日本語で一般的に言う「遺跡」とは若干意味が異なる。確かに、ジェームズ島と関連遺跡群(ガンビア)やキルワ・キシワニとソンゴ・ムナラの遺跡群(タンザニア)など、過去の栄華を偲ばせる物件があるのも事実だが、フィリピン・コルディリェーラの棚田群のように現存する農業文化の継承地域も含まれているのである。
1992年に「世界遺産条約履行のための作業指針」に「文化的景観」の概念が盛り込まれたが、これは基本的には上記三分類の中の「サイト」と重なることが多い(アムステルダムの防塞線のように、「建造物群」に分類されていても文化的景観にあてはまる可能性が示唆された物件はある)。
[編集] 登録基準
文化遺産候補はICOMOSが調査を行い、登録基準に合致する顕著に普遍的な価値を有する物件かどうかの判断を行う。適切だと判断されれば、世界遺産委員会に諮られることとなる。
文化遺産としての登録基準は以下のとおりである。
- (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
- (2) ある期間を通じてまたはある文化圏において建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
- (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。
- (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
- (5) 特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている、ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落または土地利用の際立った例。
- (6) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と、直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。
基準 (1) のみが適用されて登録された物件には、タージ・マハル(インド)とシドニー・オペラハウス(オーストラリア)がある。この基準は、「アントニ・ガウディの作品群」や「建築家ヴィクトル・オルタの主な都市邸宅群 (ブリュッセル)」のような創造的才能を発揮した個人に帰する物件にしばしば適用されるのはもちろんだが、ティヤの石碑群(エチオピア)のように制作者も制作年代も定かではない物件であっても、適用されることがある。
基準 (2) のみが適用された物件には、コローメンスコエの主昇天教会(ロシア)、シュパイアー大聖堂(ドイツ)、ホレズ修道院(ルーマニア)などがある。
基準 (3) のみが適用された物件には、ブリッゲン(ノルウェー)、ミュスタイアのザンクト・ヨハン修道院(スイス)、ベニ・ハンマードの城塞(アルジェリア)などがある。
基準 (4) のみが適用された物件には、ルーゴのローマ城壁(スペイン)、ヴィエリチカ岩塩坑(ポーランド)、フォントネーのシトー会修道院(フランス)などがある。
基準 (5) のみが適用された物件には、クルシュー砂州(ロシア / リトアニア)、マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷(アンドラ)、アシャンティの伝統的建築物群(ガーナ)などがある。
基準 (6) のみが適用されて登録されるのは、例外的なケースである。原爆ドーム(日本)、ゴレ島(セネガル)、アウシュヴィッツ強制収容所(ポーランド)など、いわゆる負の世界遺産には、このケースがまま見られる。このほか、リラ修道院(ブルガリア)、アアプラヴァシ・ガット(モーリシャス)、ベナン湾沿いの城塞群(ガーナ)、ランス・オ・メドー国定史跡(カナダ)なども、(6) のみが適用されている。
登録に当たっては複数の基準が適用されることが多く、なかには4項目、5項目が適用されるケースもあるが、6項目全てが適用された物件は敦煌莫高窟(中華人民共和国)とヴェネツィアとその潟(イタリア)のみである(2007年第31回世界遺産委員会終了時点。なお、全ての文化遺産登録基準が適用された複合遺産には泰山がある)。
[編集] ギャラリー
[編集] アジア
|
アルゲ・バム(崩壊前) |
[編集] アフリカ・オセアニア
[編集] ヨーロッパ
[編集] 北・中央アメリカ
[編集] 南アメリカ
[編集] 参考文献
- 『世界遺産年報』日本ユネスコ協会連盟、各年版
[編集] 関連項目
- 世界遺産
- 文化遺産 (世界遺産)
- 自然遺産 (世界遺産)
- 複合遺産 (世界遺産)
- 危機にさらされている世界遺産
最終更新 2009年11月15日 (日) 14:45 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【文化遺産 (世界遺産)】変更履歴












































