世界選手権自転車競技大会

世界選手権自転車競技大会の最新ニュースをまとめて検索!

世界選手権自転車競技大会
概要
開催時期 ロード:9月下旬頃
トラック:3月下旬頃
MTB:9月頃
BMX:7月頃
シクロクロス:1月下旬頃
室内:11月頃
開催地域 各国持ち回り
英語名 World Cycling Championships
地域名 Championnats du monde de cyclisme(
Campionato del mondo di ciclismo(
Weltmeisterschaft(
Campeonato Mundial de Ciclismo(西
愛称 世界選手権、世界選
分野 ロードレース
トラックレース
マウンテンバイク
バイシクルモトクロス
シクロクロス
室内自転車競技
形態 ロード:ワンデイレース
主催者 国際自転車競技連合
歴史
初回開催年 トラック:1893年
ロード:1921年
MTB:1990年
シクロクロス:1950年
  


世界選手権自転車競技大会(せかいせんしゅけんじてんしゃきょうぎたいかい、World Cycling Championships)とは国際自転車競技連合 (UCI=Union de Cyclisme International) が開催する国または地域の代表として選出された選手による自転車競技の世界大会である。一般には世界自転車選手権、または単に世界選手権という場合が多い。世界選という略称が使われることがある。

目次

[編集] 大会の歴史

国際自転車競技連盟(略称:ICA。1892年から1899年まで存在)の主催により1893年アメリカ合衆国シカゴで初めて開催された。1896年ギリシャアテネで初開催された近代オリンピックよりも古い歴史を誇る。第1回はトラックレースのスプリント、ドミフォン、10kmの3種目が行われたが、いずれもアマチュア選手に出場が限定された。なお、プロのレースは1895年に開始されたが、1920年まではトラックレースのみの開催だった。

1900年より、同年に発足した国際自転車競技連合(UCI)の主催で開催されるようになった。優勝者へのマイヨ・アルカンシエルの贈呈は、UCI主催になってから実施されたものである。1914年から1919年までは第一次世界大戦の影響で、また1940年から1945年までは第二次世界大戦の影響で開催されなかった。

1921年コペンハーゲン大会からアマチュア種目のみながらもロードレースも行われるようになり、1927年ドイツ大会からはプロの個人ロードレースも行われるようになった。またごく一部の年を除き、1995年まではトラックレースとロードレースは同一国で、しかも同時期に開催されていた。現在はロードレースは毎年9月下旬頃、トラックレースは毎年3月下旬頃に開催される。女子の種目については1958年よりロードレース、トラックレースで行われるようになった。

また、1950年からはシクロクロス(開催は概ね毎年1月下旬ないし2月上旬頃)、1990年からはマウンテンバイク(同9月頃)、2000年からは室内自転車競技(同11月頃)を実施。加えて2001年からBMX(同7月頃)、2007年からパラサイクリング(同9月頃)がそれぞれ、UCI主管の世界選手権大会となった。

この他にジュニア、B、マスターズのカテゴリーの大会も開催されるなど今や多種多彩になっている。

日本では、中野浩一1977年にトラックレースのスプリント(当時の名称はスクラッチ)種目で初優勝を成し遂げ、それ以降は同種目で1986年まで優勝、10連覇を達成した(詳しくは中野浩一#世界自転車選手権を参照)ことがきっかけとなり、当大会の存在が広く知れわたることになったが、後述の通り、とりわけ自転車競技の本場であるヨーロッパにおいては、当大会を制することはオリンピックで金メダルを獲得することよりも価値があるという見方をする人が多いほどの存在である。

アジアで初の大会として、1990年に日本でも前橋市(トラックレース)と宇都宮市(ロードレース)で開催された。また、室内競技は鹿児島県加世田市で2001年に開催されている。

[編集] 優勝者の栄誉

各種目で優勝した選手は“世界を制した者”として、次大会前日まで優勝した種目でレースや競技会に出場する場合「マイヨ・アルカンシエル(フランス語)」や「レインボージャージー(英語)」「マリア・イリダータ(イタリア語)」などと称されている五大陸を表す五色のストライプの入ったレーサージャージを着用し競技することが許される。また、金メダルも授与される。

このほか次の大会で覇権を失ったとしてもレースや競技会で競技中に、使用する自転車にストライプのステッカーを貼ることや、ジャージやパンツの一部にストライプを入れること、あるいはストライプ模様のアームバンドを着用することが生涯許される。

個人スプリント10連覇の中野浩一はホームバンク(練習地)でもあった久留米競輪場で開催される「中野カップレース」にその名が冠せられている[1]。また、同種目7回制覇の実績を誇るジェフ・シェーレンの場合は「GP ジェフ・シェーレン」というロードレースが開催されているし、同じく同種目7回制覇のアントニオ・マスペスについては出身地であるミラノに「マスペス=ヴィゴレッリ自転車競技場」が存在する。

また男子エリートロードレースにおいて歴代最多タイの3回優勝の実績を誇るリック・バンステーンベルヘンの場合は「GP リック・バンステーンベルヘン」というロードレースが、またオスカル・フレイレの場合も「オスカル・フレイレ・ベロドーム」という名称の自転車競技場が存在しているといった具合に、世界選手権で歴史に名を残した選手の功績を讃えたレースや競技場名はあちこちに存在する。

「世界選手権優勝」は自転車競技選手の憧れとして是が非でも手にしたいタイトルであるのはいうまでもないことだが、この大会で活躍した選手については上記のように各種レースや競技場に自らの名が残るなど長きに渡って名誉を称えられ、賞賛され続けることが少なくない。そのため、自転車競技選手にとって世界選手権での優勝はともすればオリンピックでの優勝よりも価値があるといえる。

[編集] 歴代の優勝者、上位入賞者

[編集] 現在行われている種目

[編集] ロードレース部門

種別 参照項目
男子個人ロード

世界自転車選手権競技大会男子ロードレース歴代優勝者#個人ロードレース」を参照

男子タイムトライアル

世界自転車選手権競技大会男子ロードレース歴代優勝者#個人タイムトライアル」を参照

女子個人ロード

世界自転車選手権競技大会女子ロードレース歴代優勝者#個人ロードレース」を参照

女子タイムトライアル

世界自転車選手権競技大会女子ロードレース歴代優勝者#個人タイムトライアル」を参照

男子U-23個人ロード

世界選手権自転車競技大会・カテゴリー別ロードレース歴代優勝者#男子アンダー23・個人ロードレース」を参照

[編集] トラックレース部門

種別 参照項目
男子スプリント

世界自転車選手権男子スプリント歴代優勝者#個人スプリント」を参照

男子チームスプリント

世界自転車選手権男子スプリント歴代優勝者#チームスプリント」を参照

男子ケイリン

世界自転車選手権男子ケイリン歴代優勝者」を参照

男子個人追抜

世界自転車選手権男子追い抜き歴代優勝者#個人追い抜き」を参照

男子団体追抜

世界自転車選手権男子追い抜き歴代優勝者#団体追い抜き」を参照

男子ポイント

世界自転車選手権男子ポイント 同マディソン歴代優勝者#ポイント」を参照

男子マディソン

世界自転車選手権男子ポイント 同マディソン歴代優勝者#マディソン」を参照

男子1Kmタイムトライアル

世界自転車選手権男子その他トラック種目歴代優勝者#1Kmタイムトライアル」を参照

男子スクラッチ

世界自転車選手権男子その他トラック種目歴代優勝者#スクラッチ」を参照

男子オムニアム

世界自転車選手権男子その他トラック種目歴代優勝者#オムニアム」を参照

女子

世界自転車選手権女子トラック種目歴代優勝者」を参照

[編集] MTB(マウンテンバイク)部門

種別 参照項目
男・女

世界自転車選手権マウンテンバイク 同トライアル歴代優勝者」を参照

[編集] BMX(バイシクルモトクロス)部門

種別 参照項目
男・女

世界自転車選手権BMX歴代優勝者」を参照

[編集] シクロクロス部門

種別 参照項目
男子

世界自転車選手権男子シクロクロス歴代優勝者」を参照

女子

世界自転車選手権女子シクロクロス歴代優勝者」を参照

[編集] 廃止された種目

男子ロードレース(アマチュア:1995年まで開催)
優勝者(ドイツ語版Wikipediaを参照:「Weltmeister (Amateure)」の列が該当)
※プロ・アマオープン化により本種目は廃止され、別途U-23種目が開催されている。

[編集] 顕著な記録

[編集] 通算10回以上のマイヨ・アルカンシェル(金メダル)獲得者

[編集] 男子

アルノー・トゥルナン ( フランス) ……14回

種別 種目 回数 優勝年度
トラック チームスプリント 9回 1997~2001年、2004年、2006~2008年
トラック 1Kmタイムトライアル 4回 1998~2001年
トラック スプリント 1回 2001年

中野浩一 ( 日本) ……10回

種別 種目 回数 優勝年度
トラック プロ・スプリント 10回 1977~1986年

ウース・フローラー ( スイス) ……10回

種別 種目 回数 優勝年度
トラック プロ・ポイント 8回 1981~1987年 1989年
トラック プロ・ケイリン 2回 1983年、1985年

フロリアン・ルソー ( フランス) ……10回

種別 種目 回数 優勝年度
トラック チームスプリント 5回 1997~2001年
トラック スプリント 3回 1996~1998年
トラック 1kmタイムトライアル 2回 1993~1994年

[編集] 女子

ジャニー・ロンゴ ( フランス) ……13回

種別 種目 回数 優勝年度
ロード 個人ロード 5回 1985~1987年、1989年、1995年
トラック 個人タイムトライアル 4回 1995~1997年、2001年
トラック 個人追抜 3回 1986年、1988年、1989年
トラック ポイントレース 1回 1989年

アンヌ=カロリーヌ・ショソン ( フランス) ……13回

種別 種目 回数 優勝年度
MTB ダウンヒル 9回 1996~2003年、2005年
MTB デュアルスラローム 2回 2000~2001年
MTB フォークロス 2回 2002~2003年

フェリシア・バランジェ ( フランス) ……10回

種別 種目 回数 優勝年度
トラック スプリント 5回 1995~1999年
トラック 500mタイムトライアル 5回 1995~1999年

[編集] 同一種目5連覇以上達成者

※個人種目に限る。
この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

[編集] 男子

中野浩一 ( 日本)

種目 連覇回数 連覇年度
プロ・スプリント 10 1977~1986年

ウース・フローラー ( スイス)

種目 連覇回数 連覇年度
プロ・ポイント 7 1982~1987年

ジェフ・シェーレン ( ベルギー)

種目 連覇回数 連覇年度
プロ・スプリント 6 1932~1937年

エリック・デフラミンク ( ベルギー)

種目 連覇回数 連覇年度
プロ・シクロクロス 6 1968~1973年

アンドレ・デュフレス ( フランス)

種目 連覇回数 連覇年度
プロ・シクロクロス 5 1954~1958年

ニコラ・ヴイヨズ ( フランス)

種目 連覇回数 連覇年度
MTB・ダウンヒル 5 1995~1999年

[編集] 女子

アンヌ=カロリーヌ・ショソン ( フランス)

種目 連覇回数 連覇年度
MTB・ダウンヒル 8 1996~2003年

カリン・モール ( スイス)

種目 連覇回数 連覇年度
MTB・トライアル 7 2001~2007年

タマラ・ガルコチナ ( ソビエト連邦)

種目 連覇回数 連覇年度
3km個人追い抜き 5 1970~1974年

フェリシア・バランジェ ( フランス)

種目 連覇回数 連覇年度
個人スプリント 5 1995~1999年
500mタイムトライアル 5 1995~1999年

[編集] 3部門において優勝経験がある選手

[編集] 女子

マリアンヌ・フォス ( オランダ)

種別 種目 回数 優勝年度
ロード 個人ロードレース 1回 2006年
シクロクロス エリート 2回 2006年、2009年
トラック ポイント 1回 2008年

[編集] ロードレース部門とトラックレース部門の両方で優勝経験がある選手

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

[編集] 男子

ファウスト・コッピ ( イタリア)

種別 種目 回数 優勝年度
ロード プロ・個人ロードレース 1回 1953年
トラック プロ・個人追抜 2回 1947年、1949年

エルコーレ・バルディーニ ( イタリア)

種別 種目 回数 優勝年度
ロード プロ・個人ロードレース 1回 1958年
トラック アマ・個人追抜 1回 1956年

ルディ・アルティヒ ( 西ドイツ)

種別 種目 回数 優勝年度
ロード プロ・個人ロードレース 1回 1966年
トラック アマ・個人追抜 1回 1959年
トラック プロ・個人追抜 2回 1960年~1961年

フランチェスコ・モゼール ( イタリア)

種別 種目 回数 優勝年度
ロード プロ・個人ロードレース 1回 1977年
トラック プロ・個人追抜 1回 1976年

クリス・ボードマン ( イギリス)

種別 種目 回数 優勝年度
ロード 個人タイムトライアル 1回 1994年
トラック 個人追抜 2回 1994年、1996年

[編集] 女子

ジャニー・ロンゴ ( フランス)
実績は上記参照。

レオンティエン・ファンモールセル ( オランダ)

種別 種目 回数 優勝年度
ロード 個人ロード 2回 1991、1993年
ロード 個人タイムトライアル 2回 1998~1999年
トラック 個人追抜 4回 1990年、2001~2003年

[編集] ロードレース部門とシクロクロス部門の両方で優勝経験がある選手

[編集] 女子

ハンカ・クフェルナーゲル ( ドイツ)

種目 回数 優勝年度
ロード・個人タイムトライアル 1回 2007年
シクロクロス 4回 2000年、2001年、2005年、2008年

[編集] トラックレース部門とBMX部門の両方で優勝経験がある選手

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています

[編集] 男子

ジェミー・スタッフ ( イギリス)

種別 種目 回数 優勝年度
トラック ケイリン 1回 2004年
BMX クルーザー 1回 1996年

[編集] 女子

シャネーズ・リード ( イギリス)

種別 種目 回数 優勝年度
トラック チームスプリント 2回 2007~2008年
BMX エリート 1回 2007年

[編集] ロードレース部門の特徴と記録

[編集] 個人ロードレース

レースは特設コースを規定周回数だけ走るクリテリウム形式であり、女子や男子のU23(23歳以下)のレースも周回数が違うだけで同じコースを使用する。また国別対抗戦であるということもこの大会の特徴であり、ふだんはライバルとして走っている選手がチームメイトになるため、通常は見られないようなメンバーで走行するシーンが展開される。

選手たちはナショナルジャージに身を包み己のプライドと国の威信をかけて走るため、序盤からハイペースでアタックが繰り返され、リタイアが続出する展開になりやすい。そのためロードレースでは一般的な戦略である「多数のアシスト選手たちが一人のエースを勝たせるために働く」という作戦がとりづらく、一般的なワンデイレースを得意としている選手であろうと好成績を残せるとは限らない。

例えば、ショーン・ケリーロジェ・デフラミンクといった「クラシックハンター」と呼ばれた名選手たちでさえ個人ロードレースを制覇することはできなかったし(デフラミンクはシクロクロスでの優勝歴がある)、ツール・ド・フランス史上初の5回の総合優勝を果たしたジャック・アンクティルは、個人ロードレースに加え、トラックレースの個人追抜でも最高の成績は2位どまりであり、一度もアルカンシエルを袖に通すことができなかった。

延々と続く潰し合いに耐え抜いて勝利するためには個人のパフォーマンスが最大限要求され、それを証明するように歴代の優勝者にはロードレース史に名を残す選手がズラリと並んでいる。

エリート男子の場合、傾向的に見るとクライマーといわれる選手は黎明期を除くと実績に乏しく、スプリンターオールラウンダータイプの選手の活躍が目立つ。

[編集] 顕著な実績を上げている選手

個人ロードレースで3回の優勝(歴代最多)

名前 優勝年度
アルフレッド・ビンダ イタリア 1927年、1930年、1932年
リック・バンステーンベルヘン ベルギー 1949年、1956年、1957年
エディ・メルクス ベルギー 1967年、1971年、1974年
オスカル・フレイレ スペイン 1999年、2001年、2004年

※メルクスはアマチュア種目でも1964年に優勝している。

個人ロードレースで2連覇

名前 優勝年度
ジョルジュ・ロンセ ベルギー 1928年、1929年
リック・バンステーンベルヘン ベルギー 1956年、1957年
リック・バンローイ ベルギー 1960年、1961年
ジャンニ・ブーニョ イタリア 1991年、1992年
パオロ・ベッティーニ イタリア 2006年、2007年

個人ロードレースで“トリプルクラウン(三冠王)を達成[2]

名前 優勝年度
エディ・メルクス ベルギー 1974年
ステファン・ロッシュ アイルランド 1987年

[編集] タイムトライアルレース

タイムトライアルは1994年に新設された。コースレイアウトは概ねツール・ド・フランスなどにおけるタイムトライアルステージと似た設定であり、この種目を得意とする選手が実績を上げている。

[編集] 顕著な実績を上げている選手

個人ロードと個人タイムトライアルの両方で優勝

名前 優勝年度
アブラハム・オラーノ スペイン 個人ロード……1995年 個人タイムトライアル……1998年

個人タイムトライアルで2回以上の優勝

名前 優勝回数 優勝年度
マイケル・ロジャース オーストラリア 3 2003年~2005年
ファビアン・カンチェラーラ スイス 3 2006年~2007年、2009年
ヤン・ウルリッヒ ドイツ 2 1999年、2001年

[編集] 日本人選手の記録

[編集] 黎明期

日本人選手が世界選手権に初めて参加したのは1936年スイスチューリッヒ大会で、4人がトラックレースロードレースにそれぞれ出場した。そしてアマ・個人ロードレースにおいて、出宮順一が7位に入る健闘を見せた。

しかし第二次世界大戦により、日本の自転車競技統括団体がUCIから除名されたほか、大会自体が中断されてしまう。1949年に日本自転車競技連盟 (JKR) がUCIに再加盟し、日本選手は1952年フランス・パリ大会で戦後初出場を果たす。このときにはすでに日本国内に競輪選手というプロ選手たちが存在しており、UCIと世界選手権への参加を希望していた。しかし、日本自転車競技連盟が加盟する日本体育協会のアマチュア規定と、UCIの一国一連盟の方針により、これは実現しなかった。

1957年、プロ・アマ双方の連盟の上部団体として新たな日本自転車競技連盟 (FJC) が発足し、同年のベルギーリエージュ大会に中井光雄、中野泰満の2人が日本人プロ選手(競輪選手)として初めて出場した。以後はアマチュア選手も含めて、日本人選手が毎年、世界選手権に参加するようになる。世界選手権は当時の競輪のトップ選手たちにとってもあこがれの大会であり、かつ何とかして上位の成績を収めたいという意識も強かった[3]。しかし長い間世界との差は埋めることができず、予選敗退を重ねるだけに終わっていた。

[編集] 初のメダル獲得

予選敗退ばかりが続いた流れを断ち切ったのが平間誠記である。平間は、1966年西ドイツフランクフルト大会と、1967年オランダアムステルダム大会のプロ・スクラッチ(現在はスプリント)でいずれもベスト8入り。また、吉川多喜夫も66年のプロ・スクラッチでベスト8入りを果たした。そして、平間、吉川が参加する予定だった1968年ウルグアイモンテビデオ大会では、メダル獲得の期待が高まった。ところが平塚競輪場で行われた、プロ選手の合宿練習中にエース格の平間が不慮の事故により死亡。この結果、プロ選手の派遣が中止されてしまった。一方、アマチュア部門は同年の当大会に参加し、当時共に大学生だった井上三次班目隆雄の2人がペアを組んで出場したタンデムスプリントにおいて、銅メダルを獲得。日本人選手として、第一号のメダリストとなった。

しかしその後はプロ、アマ共に低迷状態が続き、とりわけプロ側は予算などの問題もあって、世界選手権の派遣をやめる話が持ち上がった[4]。そんな中、1975年のリエージュ大会、プロ・スクラッチ種目において、阿部良二がプロ選手として初の銅メダルを獲得。これにより競輪選手の派遣中止という事態は回避された。

[編集] 競輪選手の活躍

1976年イタリアレッチェ大会のプロ・スクラッチにおいては、菅田順和中野浩一という、共にプロ2年目の若手選手同士が3位決定戦に進出。菅田が中野を破って3位に入った。

1977年ベネズエラ・サンクリストバル大会のプロ・スクラッチでは、中野と菅田が今度は決勝で対決し、中野が菅田を破って初優勝を挙げた。その後、中野は1986年アメリカコロラドスプリングス大会まで同種目で10連覇を達成。この間、中野以外の選手のメダル獲得も目立つようになった。加えて1980年より、ルール解釈こそ違うものの、ケイリンが世界選手権の正式種目として採用されることが決定した。

1987年オーストリアウイーン大会では、日本自転車界が悲願としていたプロ・スプリント(優勝:俵信之)、プロ・ケイリン(優勝:本田晴美)の同時制覇も実現した。しかし、1975年に阿部良二が初めてメダルを獲得して以降、競輪選手は世界選手権で15年連続で何らかの形でメダル獲得を果たしていたが、日本での初開催となった1990年前橋大会でその記録は途絶えた。ただし、この大会では、当時共に高校生だった稲村成浩齋藤登志信のコンビがアマ・タンデムで銀メダルを獲得し、日本人選手の16年連続のメダル獲得となった。

[編集] 低迷期への突入

その後は日本人選手の活躍は減少し、3位以上の成績を収めたのは1993年のケイリンの吉岡稔真の銅メダルと、2004年マウンテンバイク・女子ダウンヒルの末政実緒の銀メダルの2例のみである。

[編集] ロードレース部門

当大会における、日本人選手の最高順位は、上述の出宮順一がアマ・ロードレースで記録した7位である。プロ・ロードレース(現・エリート・ロードレース)部門に初出場したのは1973年加藤善行(競輪選手)であるが、途中棄権に終わった。1987年に日本人初のプロロード選手である市川雅敏[5]が43位に入って初完走を記録したものの、以後も完走が精一杯という状況が続いている[6][7]

[編集] 日本人選手メダリスト一覧

[編集] マイヨ・アルカンシエル 金メダル

スプリント(プロ)
  • 中野浩一……1977〜1986年
  • 俵信之……1987年
ケイリン(プロ)
パラサイクリング
  • 石井雅史……1kmタイムトライアル(CP4)、個人ロードレース(CP4)……2007年
  • 藤田征樹……1kmタイムトライアル(LC3)……2009年

[編集] 銀メダル

スプリント(プロ)
タンデムスプリント(アマ)
マウンテンバイク ダウンヒル(女子)
パラサイクリング
  • 藤田征樹……1kmタイムトライアル(LC3)……2007年、3km個人追抜(LC3)……2009年

[編集] 銅メダル

スプリント(プロ)
  • 阿部良二……1975年
  • 菅田順和……1976年
  • 菅野良信……1978年
  • 高橋健二……1981年
  • 俵信之……1986年、1988年
  • 松井英幸……1989年
ケイリン (プロ)
ケイリン(オープン)
タンデムスプリント(アマ)
パラサイクリング
  • 石井雅史……3km個人追い抜き(CP4)……2007年

[編集] その他の世界選手権大会における日本人選手メダリスト一覧

詳細は「世界選手権自転車競技大会・カテゴリー別トラックレース歴代優勝者」を参照

[編集] ジュニア

金メダル
  • 清家孝志(現・松田孝志)……スプリント(1983年)
  • 末政実緒……女子MTBダウンヒル(2001年)
  • 北津留翼……スプリント(2003年)、ケイリン(2003年)
銀メダル
銅メダル

[編集] B

金メダル
  • 大菅小百合……女子500メートルタイムトライアル(2003年)
  • 和田見里美……女子ポイントレース、女子スクラッチ(2007年)
  • 佃咲江……女子スプリント、女子ケイリン(2007年)

[編集] マスターズ

金メダル
  • 丸山繁一……スプリント(35歳~39歳・2000年 40歳〜44歳・2005年、2006年)
  • 和地恵美……女子個人追抜(45〜49歳・2006年)、女子500メートルタイムトライアル(45〜49歳・2007年)
銀メダル
  • 丸山繁一……スプリント(35歳~39歳・2002年)
銅メダル
  • 和地恵美……女子500メートルタイムトライアル(45〜49歳・2006年)

[編集] 脚注

[ヘルプ]
  1. ^ 競輪では名選手の冠を頂くレースが少なくないが、記念開催 (GIII) で使用されているケースは2007年までは中野だけだった。
  2. ^ 同一年度にジロ・デ・イタリア総合優勝、ツール・ド・フランス総合優勝、世界選手権自転車競技大会個人ロードレース優勝を達成すること
  3. ^ 1957年にプロ部門初参加を果たしたものの、イギリスのレジナルド・ハリスにプロ・スクラッチで完敗を喫した中井光雄はレース終了後、「今後しばらくは、世界選手権では歯が立たないかもしれない。しかし、世界との差を縮めることができるという自信を持てるまで、挑戦を続けさせてほしい。」と話し、当大会の重要性を強調。その後も競輪選手の当大会への派遣は続けられた(参考文献:月刊競輪 競輪50周年記念臨時増刊号(1998年、日本自転車振興会発行))。
  4. ^ 参考文献:月刊競輪 競輪50周年記念臨時増刊号(1998年、日本自転車振興会発行)
  5. ^ プロ登録選手としては川室競が事実上、日本人初のプロロード選手であるが、トレードチームとプロ契約を結んだ選手は市川が最初である。
  6. ^ 参考までに、2009年の大会では、新城幸也が1周目に集団から飛び出して逃げ集団を形成し、残り4周まで逃げ続けるという見せ場を作った他、別府史之が出走202人中、完走は108人しかいなかった中、57位での完走を果たした。
  7. ^ 23歳以下部門(U-23)では、新城幸也が2006年に記録した14位が最高の成績

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月10日 (火) 15:46 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【世界選手権自転車競技大会】変更履歴

ご利用上の注意