世界陸上競技選手権大会

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世界陸上競技選手権大会
開始年 1983年
主催 国際陸上競技連盟
サイト 国際陸上競技連盟
  

世界陸上競技選手権大会(せかいりくじょうきょうぎせんしゅけんたいかい、英語: IAAF World Championships in Athletics)は奇数年で開催される陸上競技で、世界最高峰の大会。正式名称は、国際陸連陸上競技世界選手権。通称「世界陸上」(日本テレビ中継時代に最初に用いられた呼称。TBSテレビが独占中継を始めた後もこの略称を使用)・「世陸」(「世界陸上」と共に、TBSで使用される呼称)。

1980年のモスクワオリンピックの西側諸国のボイコットを機に新設され、1983年にヘルシンキで第1回大会が開催されて以降、当初は4年ごとに開催されていたが、1991年の東京大会以降は2年ごとに開催されている。

オリンピックよりも世界記録や参加する国と地域の総数が多く(2004年のアテネオリンピックの202に対し、2003年のパリ大会では210)、注目に値する大会であり、歴史は浅いが、個人種目中心競技では最高峰の大会であり、日本でも高い視聴率を記録している。

目次

[編集] 大会一覧

回数 開催日程 開催国 開催都市 開催会場 参加国・地域 競技者数
1 1983年8月07日 - 8月14日 フィンランド フィンランド ヘルシンキ ヘルシンキ・オリンピックスタジアム 183 ---
2 1987年8月28日 - 9月06日 イタリア ローマ スタディオ・オリンピコ 157 1741
3 1991年8月23日 - 9月01日 日本 東京 国立競技場 164 1517
4 1993年8月13日 - 8月22日 ドイツ シュトゥットガルト ゴットリーブ・ダイムラー・シュタディオン 187 1689
5 1995年8月05日 - 8月13日 スウェーデン イェーテボリ ウレヴィ・スタジアム 191 1804
6 1997年8月01日 - 8月10日 ギリシャ アテネ アテネ・オリンピックスタジアム 198 2266
7 1999年8月20日 - 8月29日 スペイン セビリア エスタディオ・オリンピコ 202 1944
8 2001年8月03日 - 8月12日 カナダ エドモントン コモンウェルススタジアム 189 1766
9 2003年8月23日 - 8月31日 フランス パリ フランス競技場 198 2008
10 2005年8月06日 - 8月14日 フィンランド フィンランド ヘルシンキ ヘルシンキ・オリンピックスタジアム 196 1800
11 2007年8月25日 - 9月02日 日本 大阪 長居スタジアム 203 1981
12 2009年8月15日 - 8月23日 ドイツ ベルリン オリンピアシュタディオン 201 1984
13 2011年8月27日 - 9月04日 韓国 大邱 ワールドカップ競技場
14 2013年8月10日 - 8月18日 ロシア ロシア モスクワ ルジニキ・スタジアム

※日付は現地時間

この他、当時オリンピックで行われなかった種目についての世界選手権として、以下の2大会3種目が国際陸連から認められている。

[編集] 全体の競技結果

1983年のヘルシンキ大会から2007年の大阪大会まで11回の大会で通算491の競技が行われ、合計1473個のメダルが授与されている[1]。そのうち、アメリカ合衆国選手団は国別で最多となる234個のメダルを獲得し、金メダル数では114個で他国を圧倒している(銀メダル61個、銅メダル59個)。メダル獲得総数・金メダル数とも2位はロシア連邦で、男子長距離走で有力な選手を多く揃えるケニアが金メダル数で3位となっている。また、今までに83の国や地域(現存しないものも含む)の選手がメダルを獲得し、そのうち58の国や地域(承前)では金メダルを獲得している。

全体の国別メダル獲得数は以下の通りである。

順位 国・地域
1 アメリカ合衆国の旗 アメリカ 114 61 59 234
2 ロシアの旗 ロシア 33 51 37 121
3 ケニアの旗 ケニア 27 22 23 72
4 ドイツの旗 ドイツ 26 26 34 86
5 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦 21 27 28 76
6 東ドイツ 21 19 15 55
7 キューバの旗 キューバ 17 16 6 39
8 エチオピアの旗 エチオピア 16 14 11 41
9 イギリス 13 24 26 63
10 イタリアの旗 イタリア 11 14 12 37
11 ベラルーシの旗 ベラルーシ 10 11 11 32
12 モロッコの旗 モロッコ 10 11 6 27
13 チェコの旗 チェコ 10 3 3 16
14 フランスの旗 フランス 9 11 12 32
15 ウクライナの旗 ウクライナ 8 9 11 28
16 中華人民共和国の旗 中国 8 7 8 23
17 ジャマイカの旗 ジャマイカ 7 29 30 66
18 フィンランドの旗 フィンランド 7 7 5 19
19 ポーランドの旗 ポーランド 7 5 9 21
20 オーストラリアの旗 オーストラリア 7 5 8 20
21 スウェーデンの旗 スウェーデン 7 3 5 15
22 スペインの旗 スペイン 6 15 12 33
23 アルジェリアの旗 アルジェリア 6 0 3 9
24 ルーマニアの旗 ルーマニア 5 8 8 21
25 バハマの旗 バハマ 5 6 4 15
26 ポルトガルの旗 ポルトガル 5 5 5 15
27 ブルガリアの旗 ブルガリア 5 3 7 15
28 ノルウェーの旗 ノルウェー 5 3 2 10
29 南アフリカ共和国の旗 南アフリカ 5 3 1 9
30 カナダの旗 カナダ 4 7 5 16
31 ギリシャの旗 ギリシャ 4 5 10 19
32 チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア 4 4 3 11
33 スイスの旗 スイス 4 0 3 7
34 日本の旗 日本 3 5 10 18
35 メキシコの旗 メキシコ 3 1 6 10
36 モザンビークの旗 モザンビーク 3 1 1 5
37 エクアドルの旗 エクアドル 3 1 0 4
37 バーレーンの旗 バーレーン 3 1 0 4
39 デンマークの旗 デンマーク 3 0 1 4
40 エストニアの旗 エストニア 2 3 0 5
41 リトアニアの旗 リトアニア 2 2 1 5
42 アイルランドの旗 アイルランド 2 2 0 4
43 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 2 1 0 3
43 カタールの旗 カタール 2 1 0 3
45 ニュージーランドの旗 ニュージーランド 2 0 1 3
46 タジキスタンの旗 タジキスタン 2 0 0 2
47 ナミビアの旗 ナミビア 1 4 0 5
48 オランダの旗 オランダ 1 3 3 7
49 トリニダード・トバゴの旗 トリニダード・トバゴ 1 3 2 6
50 ザンビアの旗 ザンビア 1 2 0 3
51 ウガンダの旗 ウガンダ 1 1 1 3
52 セントクリストファー・ネイビスの旗 セントクリストファー・ネイビス 1 0 2 3
53 ソマリアの旗 ソマリア 1 0 1 2
53 シリアの旗 シリア 1 0 1 2
53 セネガルの旗 セネガル 1 0 1 2
56 朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮 1 0 0 1
56 クロアチアの旗 クロアチア 1 0 0 1
56 パナマの旗 パナマ 1 0 0 1
59 ブラジルの旗 ブラジル 0 5 5 10
60 ハンガリーの旗 ハンガリー 0 4 5 9
61 ナイジェリアの旗 ナイジェリア 0 3 3 6
62 カザフスタンの旗 カザフスタン 0 2 3 5
63 ジブチの旗 ジブチ 0 2 0 2
63 カメルーンの旗 カメルーン 0 2 0 2
63 トルコの旗 トルコ 0 2 0 2
66 オーストリアの旗 オーストリア 0 1 1 2
66 ブルンジの旗 ブルンジ 0 1 1 2
66 スリナムの旗 スリナム 0 1 1 2
66 スリランカの旗 スリランカ 0 1 1 2
66 イスラエルの旗 イスラエル 0 1 1 2
66 スロベニアの旗 スロベニア 0 1 1 2
66 ガーナの旗 ガーナ 0 1 1 2
73 バミューダ諸島 0 1 0 1
73 タンザニアの旗 タンザニア 0 1 0 1
75 ベルギーの旗 ベルギー 0 0 3 3
76 スロバキアの旗 スロバキア 0 0 2 2
77 ドミニカ国の旗 ドミニカ国 0 0 1 1
77 サウジアラビアの旗 サウジアラビア 0 0 1 1
77 アメリカ領サモアの旗 アメリカ領サモア 0 0 1 1
77 ハイチの旗 ハイチ 0 0 1 1
77 インドの旗 インド 0 0 1 1
77 キプロスの旗 キプロス 0 0 1 1
77 チュニジアの旗 チュニジア 0 0 1 1
83 Total 491 494 488 1473
  • ドイツの数字は旧西ドイツ(1983-89年)と統一後のドイツ(1991年以降)を合算したもの。また、マリオン・ジョーンズのドーピング違反によりアメリカのメダル数は減少すると見られている。

[編集] 選手の参加資格

文字通り世界一のアスリートを決する大会であるが、かつてのオリンピックの様に各国の陸上連盟の推薦のみ[2]で選手出場を無条件に認めてしまうと、参加選手数が激増し、大会が肥大化して宿泊施設、食事の供給、選手の移動など様々な面で支障が発生する。そのため、開催毎に各種目ごとにAとBの2つの参加標準記録[3]が設定されており、この標準記録を突破し、一定の条件をクリアした選手にのみ大会への参加資格が与えられるという、一種の足切りが行われている。

参加資格は、大きく分けて以下に大別できる。

  1. A標準記録突破者もしくはB標準記録突破者
    • A標準記録突破者は下記の特例選手を除いて1国3名まで(マラソンのみ5名まで)参加できる。
    • A標準突破者が1名ないし2名いる場合もB標準突破者1名が参加できる。[3]
    • A標準突破者がいない場合はB標準記録突破者1名の参加が許される。
    また、全種目でAとBいずれも突破者のいない国は特例として男女1名ずつの参加が許される(特例としての出場ではあるがエントリーは何種目でも構わない)。この参加標準記録のAとBいずれをクリアしているかは、大会を中継する放送局にとっても選手を紹介する際に重要な資料となり、大会前の下馬評としては当然ながらA標準記録を突破している選手の評価が総じて高くなる。
  2. 開催国枠
    開催国に限っては、標準記録突破者がいない場合でも各種目1名の出場枠が設けられている。
  3. 特別出場枠(ワイルドカード)
    各種目世界記録保持者と前回大会優勝者には、各国の出場枠に関係なく国際陸上連盟から特別出場枠(ワイルドカード)が与えられる。[4]

[編集] 大会記録

[編集] 男子

種目 記録 選手 国籍 日時 大会
100m 9秒58 ウサイン・ボルト ジャマイカ 2009年8月16日 ドイツの旗ベルリン大会
200m 19秒19 ウサイン・ボルト ジャマイカ 2009年8月20日 ドイツの旗ベルリン大会
400m 43秒18 マイケル・ジョンソン アメリカ合衆国 1999年8月26日 スペインの旗セビリア大会
800m 1分43秒06 ビリー・コンチェラー ケニア 1987年9月1日 イタリアの旗ローマ大会
1500m 3分27秒65 ヒシャム・エルゲルージ モロッコ 1999年8月24日 スペインの旗セビリア大会
5000m 12分52秒79 エリウド・キプチョゲ ケニア 2003年8月31日 フランスの旗パリ大会
10000m 26分46秒31 ケネニサ・ベケレ エチオピア 2009年8月17日 ドイツの旗ベルリン大会
マラソン 2時間6分55秒 アベル・キルイ ケニア 2009年8月22日 ドイツの旗ベルリン大会
110mハードル 12秒91 コリン・ジャクソン イギリス 1993年8月20日 ドイツの旗シュトゥットガルト大会
400mハードル 47秒18 ケビン・ヤング アメリカ合衆国 1993年8月19日 ドイツの旗シュトゥットガルト大会
3000m障害 8分00秒43 エゼキエル・ケンボイ ケニア 2009年8月18日 ドイツの旗ベルリン大会
20km競歩 1時間17分21秒 ジェファーソン・ペレス エクアドル 2003年8月23日 フランスの旗パリ大会
50km競歩 3時間36分03秒 ロベルト・コジェニョフスキ ポーランド ポーランド 2003年8月27日 フランスの旗パリ大会
4×100mリレー 37秒31 スティーブ・マリングス
マイケル・フレイター
ウサイン・ボルト
アサファ・パウエル
ジャマイカ 2009年8月22日 ドイツの旗ベルリン大会
4×400mリレー 2分54秒29 アンドリュー・バルモン
クインシー・ワッツ
ブッチ・レイノルズ
マイケル・ジョンソン
アメリカ合衆国 1993年8月22日 ドイツの旗シュトゥットガルト大会
走高跳 2m40cm ハビエル・ソトマヨル キューバ 1993年8月22日 ドイツの旗シュトゥットガルト大会
棒高跳 6m05cm ドミトリー・マルコフ オーストラリア 2001年8月9日 カナダの旗エドモントン大会
走幅跳 8m95cm マイク・パウエル アメリカ合衆国 1991年8月30日 日本の旗東京大会
三段跳 18m29cm ジョナサン・エドワーズ イギリス 1995年8月7日 スウェーデンの旗イェーテボリ大会
砲丸投 22m23cm ウェルナー・ギュンター スイス 1987年8月29日 イタリアの旗ローマ大会
円盤投 70m17cm ウィルギリウス・アレクナ リトアニア 2005年8月7日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
ハンマー投 83m89cm イワン・チホン ベラルーシ 2005年8月8日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
やり投 92m80cm ヤン・ゼレズニー チェコ チェコ 2001年8月12日 カナダの旗エドモントン大会
十種競技 8902点 トマシュ・ドヴォルザーク チェコ チェコ 2001年8月7日 カナダの旗エドモントン大会

[編集] 女子

種目 記録 選手 国籍 日時 大会
100m 10秒70 マリオン・ジョーンズ アメリカ合衆国 1999年8月22日 スペインの旗セビリア大会
200m 21秒74 ジルケ・グラディッシュ=メラー 東ドイツ 1987年9月3日 イタリアの旗ローマ大会
400m 47秒99 ヤルミラ・クラトフビロバ チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア 1983年8月10日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
800m 1分54秒68 ヤルミラ・クラトフビロバ チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア 1983年8月9日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
1500m 3分58秒52 タチアナ・トマショワ ロシア ロシア 2003年8月31日 フランスの旗パリ大会
3000m 8分28秒71 曲雲霞 中国 1993年8月16日 ドイツの旗シュトゥットガルト大会
5000m 14分38秒59 ティルネシュ・ディババ エチオピア 2005年8月13日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
10000m 30分04秒18 ベルハネ・アデレ エチオピア 2003年8月23日 フランスの旗パリ大会
マラソン 2時間20分57秒 ポーラ・ラドクリフ イギリス 2005年8月14日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
100mハードル 12秒34 ギンカ・ザゴルチェワ ブルガリア ブルガリア 1987年9月4日 イタリアの旗ローマ大会
400mハードル 52秒61 キム・バッテン アメリカ合衆国 1995年8月11日 スウェーデンの旗イェーテボリ大会
3000m障害 9分06秒57 エカテリーナ・ボルコワ ロシア ロシア 2007年8月27日 日本の旗大阪大会
10000m競歩 42分55秒49 アナリタ・シドチ イタリア 1997年8月7日 ギリシャの旗アテネ大会
10km競歩 42分13秒 イリナ・スタンキナ ロシア ロシア 1995年8月7日 スウェーデンの旗イェーテボリ大会
20km競歩 1時間25分41秒 オリンピアダ・イワノワ ロシア ロシア 2005年8月7日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
4×100mリレー 41秒47 クリスティ・ゲインズ
マリオン・ジョーンズ
インガー・ミラー
ゲイル・ディバース
アメリカ合衆国 1997年8月9日 ギリシャの旗アテネ大会
4×400mリレー 3分16秒71 グウェン・トーレンス
ジール・マイルス=クラーク
ナターシャ・カイザー
マイセル・マローン
アメリカ合衆国 1993年8月22日 ドイツの旗シュトゥットガルト大会
走高跳 2m09cm ステフカ・コスタディノヴァ ブルガリア ブルガリア 1987年8月30日 イタリアの旗ローマ大会
棒高跳 5m01cm エレーナ・イシンバエワ ロシア ロシア 2005年8月12日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
走幅跳 7m36cm ジャッキー・ジョイナー・カーシー アメリカ合衆国 1987年9月4日 イタリアの旗ローマ大会
三段跳 15m50cm イネッサ・クラベッツ ウクライナ 1995年8月10日 スウェーデンの旗イェーテボリ大会
砲丸投 21m24cm ナタリア・リソフスカヤ ソビエト連邦 1987年9月5日 イタリアの旗ローマ大会
円盤投 71m62cm マルティナ・ヘルマン 東ドイツ 1987年8月31日 イタリアの旗ローマ大会
ハンマー投 77m96cm アニタ・ウロダルチュク  ポーランド ポーランド 2009年8月22日 ドイツの旗ベルリン大会
やり投 71m70cm オスレイディス・メネンデス キューバ 2005年8月14日 フィンランドの旗ヘルシンキ大会
七種競技 7128点 ジャッキー・ジョイナー・カーシー アメリカ合衆国 1987年9月1日 イタリアの旗ローマ大会

[編集] 日本における世界陸上の位置づけ

日本では、夏季オリンピックの前年の大会はオリンピック代表選考を兼ねている。現在の選考基準では、マラソンは日本人最上位のメダル獲得者。その他の競技は、日本人最上位の入賞者が内定者となる。ただし、経費面などの問題もあるため、選手を派遣する日本陸上競技連盟はB標準の突破者であっても原則出場させない方針を取る事もある。

マラソンは試合毎に数か月から年単位の準備期間を要することもあり、夏場の世界選手権はオリンピックを視野に入れる水準の選手には敬遠される(世界選手権―国内選考レース―オリンピックと1年間に夏の2本を含む3本のレースに全力で挑むことになり負担が大きい)。このため、メダリストの1人は選考レースを免除とすることで世界選手権、オリンピック両方の代表水準を確保する意図がある。これが奏功してか2003年パリ大会の女子マラソンでは2位から4位を日本選手が占め、ここで代表内定した野口みずきは続くアテネオリンピックで優勝した。

世界陸上競技選手権は、発足から4年に一度開催であった1991年までは選手にとってオリンピックに並ぶ価値を持ち、数々の名勝負を演出してきた。しかし隔年開催になった1993年、前年度女子マラソンのランキング1位オルガ・マルコワが出場料を要求して出場を拒否するなど以降の権威の失墜は甚だしく、現在では伝統あるヨーロッパ陸上競技選手権大会コモンウェルスゲームズ(英連邦大会)を持つ欧州選手・アフリカ選手にとっては何の魅力もなく一賞金大会以上の意味を持っていない。[要出典] この大会最大のスポンサーである日本では花形種目のマラソン五輪代表選考をこの大会とリンクさせる等して高い位置づけを計っているが、こういう事は世界的にはむしろ異例である。

[編集] 日本のメダリスト一覧

受賞年度 受賞者名 大会開催国 大会開催都市
1991年 日本 東京
1993年 ドイツ シュトゥットガルト
1997年 ギリシャ アテネ
1999年 スペイン セビリア
2001年 カナダ エドモントン
2003年
  • 銀メダル - 野口みずき(女子マラソン)
  • 銅メダル - 室伏広治(男子ハンマー投)
  • 銅メダル - 末續慎吾(男子200m
  • 銅メダル - 千葉真子(女子マラソン)
フランス パリ
2005年
  • 銅メダル - 為末大(男子400mH)
  • 銅メダル - 尾方剛(男子マラソン)
フィンランド フィンランド ヘルシンキ
2007年
  • 銅メダル - 土佐礼子(女子マラソン)
日本 大阪
2009年 ドイツ ベルリン

[編集] 日本での放送

  • テレビ朝日系列局 - 1983年ヘルシンキ大会のみを放送。土日放送時には『ビッグスポーツ』『土曜ワイド劇場』『日曜洋画劇場』の枠を使った。平日放送時には22時まで通常放送をした後に『熱闘甲子園』『ANNニュースファイナル』を放送し、22:40から放送するという形を取っていた。なお、同大会開催当時はテレビ朝日系列と日本テレビ系列のクロスネット局だったテレビ信州においては深夜に放送された。
  • 日本テレビ系列局 - 1987年ローマ大会から1995年イェーテボリ大会までを放送。1991年東京大会が開催された時には、毎年恒例の『24時間テレビ』の放送時期を7月に前倒して行った。また、ホストブロードキャストとして大会の国際映像の制作も行った。このため、同大会では日本国内向けと国際映像の2種類の映像が制作された。ちなみに、2007年大阪大会の開催時にTBSテレビが1991年の映像として放送に使用したのは英語版の国際映像である。1993年シュトゥットガルト大会の開催時には『24時間テレビ』を予定通り放送し、深夜の時間帯に同枠内にて放送を実施した(同年8月15日に行われた女子マラソンについては生で中継)。他、同系列では1991年東京大会の開催に合わせて、1990年10月1日から1991年9月27日まで大会関連ミニ番組『'91世界陸上への道』が放送された。この番組は、『EXテレビ』放送終了直後の平日24:51 - 24:55の時間帯に放送されていた。
  • NHK - 1991年東京大会のみを放送。衛星第1テレビで主な種目の録画中継を行った。解説・実況はNHK独自のものだったが、映像は日本テレビ制作の国際映像を使用していた。また、ここで放送された音声・映像はNHKのニュースでも使用された。
  • TBS系列局 - 1997年アテネ大会から放送。
    • 番組メインキャスターの織田裕二中井美穂(元フジテレビアナウンサー・フリーアナウンサー)はこの時から2009年ベルリン大会までTBS系列局が放映する7大会すべてで出演している。これまでは俳優の織田が各選手に対して熱い激励を送り、フリーアナウンサーの中井が番組進行を担当する役割分担となっている[5]
    • 2007年に大阪の大会開催が決定したことを受けて、2001年エドモントン大会2003年パリ大会では大阪にあるTBS系列局の毎日放送から馬野雅行ら同局のアナウンサー2人が現地に実況アナウンサーとして派遣され、2005年ヘルシンキ大会においても同局のアナウンサー近藤亨が現地に派遣された。2007年大阪大会の中継は、2002 FIFAワールドカップ準々決勝『セネガル - トルコ』戦以来のTBSテレビと毎日放送の共同制作にて放送された。ただし、メイン制作及び著作権 = キーステーションとしての権利を持っていたのはTBSテレビであり、毎日放送は制作協力という形だった。
    • 2001年エドモントン大会からは同系列BS放送のBS-TBSでも時差録画中継を実施し、2007年大阪大会ではCS放送のTBSチャンネルでもフィールド競技を中心にBS-TBS独自制作の時差放送(2日から6日遅れで放送)を実施した。また、女子マラソンについてはTBSラジオでも放送を実施しており、2007年大阪大会では毎日放送が運営するMBSラジオでも放送された。また、ホストブロードキャストとして大会の国際映像の制作も行い、マラソンの国際映像では海外の放送局から高評価を受けた[6]。しかし、タイムテーブルで決定している競技開始予定時間を明かさず、注目選手の参加種目の中継においては実際の競技開始予定時刻ではないにも関わらず、早い時間帯から「間もなく登場です」と繰り返しテロップやアナウンスすることが多い(最大3~4時間も前から「まもなく登場」と連呼したことがある)。2007年大阪大会を除いて時差の関係から深夜での放送だったため、視聴者から批判や苦情が寄せられるなどの問題点もある。2009年ベルリン大会では批判・苦情を考慮してか「今夜登場」とややトーンダウンしているがいつ始まるかは触れられていない(なお、ヤフー・スポーツナビにおいて、IAAF発表の公式タイムテーブルに準拠した競技開始予定時間を掲載しているので、インターネット利用者はこちらから見たい種目の時間を確認することができる)。
    • 一般的には使用されていない番組独自のニックネームやキャッチコピーで選手を紹介することが多く、中でも、選手の私生活や容姿についてなど、競技とは無関係のものに関しては不信感を顕にする競技関係者もあり、また視聴者からの疑問や批判の声もインターネット上やTBS以外のマスメディアでの評論記事・読者投稿などで挙がっていた。2009年のベルリン大会ではTBSが日本陸連から選手のキャッチコピーを撤廃するよう通達を受けていたことが明らかにされた[7]
    • 2009年のベルリン大会の女子マラソンでは、40km過ぎから、2番手で追走する尾崎好美の姿をアップで映し続けたため、先頭を走る白雪との距離が全くわからなかったり[8]、14位でゴールした藤永佳子の順位を赤羽有紀子の31位と勘違いするなど、不備があった。
    • 競歩種目はTBS系列になってからは2007年大阪大会まで中継されなかった。
    • TBSによると2019年の「世界陸上」を含むIAAF主催大会の日本での放送権を獲得したことが、2009年のベルリン大会期間中に明らかになった。
  • フジテレビ系列局及びテレビ東京系列局での放送実績はない。
  • オリンピックやFIFAワールドカップがNHK・民放共同の放送機構(ジャパンコンソーシアム)が中継するのとは異なり、一系列局独占中継の体制を採っている性質上、制作局では特集を組むなどをして大会を盛り上げるが、系列外の放送局(NHKも含む)ではニュース番組のスポーツコーナーで試合結果を伝えるに留まっている。ただし、一部のCS放送局や海外向け国際放送NHKワールドでは放送権の都合上放送されない。

[編集] 陸上競技主要大会

[編集] 脚注

  1. ^ 同着などの理由により、授与メダル数は金メダル491個、銀メダル494個、銅メダル488個とばらつきがある。
  2. ^ 1992年バルセロナオリンピックまでは参加標準記録は設けられていたものの、標準記録を突破していなくても各種目に1名は出場可能という規定があった。現在は本大会同様AとBのどちらかの参加標準記録突破が必要で、全種目で突破者がいない国は特例として全種目を通じて男女1名ずつの出場が認められる
  3. ^ 2007年大阪大会から2人以上出場する場合の規定が変更になり、2人の場合はAB(これまではAA)、3人の場合はAAB(これまではAAA)と緩和された。
  4. ^ ワイルドカードでの日本人選手の出場実績はない。セビリア大会では、このワイルドカードで男子400mに出場したマイケル・ジョンソン(前回大会優勝)が、世界記録で優勝するという快挙を成し遂げた。
  5. ^ その織田の熱血ぶりは視聴者に強いインパクトを与え、織田の物まね芸を行う山本高広の知名度も高めた。山本は織田の不興を買っているとも言われているが、「(自分の人気が出たのは)世界陸上のおかげです」とコメントしている。出典:シネマトゥデイ 2008年9月5日付記事 『山本高広、改めて織田裕二に感謝!「すべては世界陸上のおかげ」』 [1]
  6. ^ 日本のマラソン中継ではおなじみの中継車からの映像と中継バイクからの映像を組み合わせた中継スタイル(海外のマラソン中継はバイク中継のみの場合が多い)と、多数のテレビ中継用電波中継ポイントで中継電波を中継することでの映像の乱れがない国際映像が高評価となった。</ br>スポーツナビ記事「日本が発信する国際映像 世界陸上の舞台裏vol.1」 [2]
  7. ^ 7月24日に男女短距離とハードル陣の代表合宿が山梨県の富士北麓公園陸上競技場で公開された際、塚原直貴が「(日本陸連の高野進)強化委員長がテレビ局に『(キャッチコピーは)もういいんじゃないか』と言ったみたい」と明かした
  8. ^ TBS独自手配のバイクカメラによる撮影対象に関しては、撮影クルーに対して制作サイドが直接無線指示を送ることが出来ない、という衛星中継ならではの弱点が露呈した致し方ない連携ミスである

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最終更新 2009年11月5日 (木) 00:43 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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