両極体制

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両極体制(りょうきょくたいせい)、或いは二極体制(にきょくたいせい)とは、2つの大国が霸権を握る国際社会を指す語。

[編集] 概要

通常は、第二次世界大戦後の、アメリカ合衆国ソビエト連邦の2国が超大国として君臨した体制(冷戦)を指す事が多い。冷戦時代には、国際社会の動向がアメリカとソ連邦の2国によって政治・軍事・経済面で主導され、他の国々が力の均衡に影響を与えることがなくなった。

第二次世界大戦までは、世界は3ヶ国以上の列強植民地を持つ力の多角的均衡の上に成立しており、状況次第で様々な展開をしていた。しかし、第二次世界大戦が終わると、敗戦国は元より、勝戦国もアメリカとソ連を除いて衰え、特に日本軍とイギリス軍が干戈を交えたアジアでは、イギリス政府による植民地支配と日本軍による軍政が駆逐された。そして、アメリカとソ連を除く国々が国際社会において主導権を握る可能性は消滅して、弾力性の持たない米蘇2国間による力の均衡の上に推移した。このような状況では、米蘇間においては片方の有利が相手側の不利に直結するために、瑣末な出来事が2国間の摩擦を招いて国際社会全体に常に緊張をもたらすが、同時にそれ以上の緊迫化とそれに伴う変動を抑止する効果も生み出し、特に平和共存及びデタント期以後においては逆説的に一定の緊張状態を抱えた状況のままでの国際社会の安定化をもたらした。

ただし、米ソ以外の国が主導権を取る可能性が失われたことが、その他の国々が国際社会への影響力を喪失したことと同一視は出来ない。米ソ両国ともお互いの同盟国の利害に対する配慮なくしては自陣営の安定を確立することは不可能であったし、また冷戦初期からいずれの同盟国になることも拒絶して中立主義を採る国も存在した。更に両極体制の確立によって軍事的な均衡状況が長期化すると、同盟国・中立国を問わず大規模な国際紛争に巻き込まれる危険性を減退させて一定の限度内での自立の余地を与えたのみならず、結果的に軍事力が威力を発揮する場面が失われて、経済・文化・宗教面から国際社会へ影響力を与える動きが強まった。中ソ対立や日本や欧州共同体などの発言力の増大、イスラム原理主義の高揚などが米ソ両国を揺り動かした。冷戦後期に入ると、表面上は両極主義を軍事面を中心に堅持するものの、実際には多極化の様相を見せて冷戦の崩壊に向けて進展することになった。

[編集] 参考文献

  • 高坂正堯「両極体制」(bipolar system)(『社会科学大事典 19』(鹿島出版会、1974年)ISBN 978-4-306-09170-2

[編集] 関連項目

最終更新 2009年7月30日 (木) 18:47 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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