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(ちち)は、乳汁(にゅうじゅう)、ミルク: milk)とも言い、動物のうち哺乳類幼児に栄養を与えて育てるために母体が作りだす分泌液で、乳房で作られ乳首から体外に出てくる。乳房は血液の赤み(赤血球)をフィルターして乳にする。出産直後に母体から出る乳は初乳と呼ばれ、幼児の免疫上重要なラクトフェリンやIgA(免疫グロブリン)などの成分が多く含まれている。

特に母乳 (ぼにゅう)と呼ぶ場合は、ヒト女性が出すを指すのが、慣例である。

どんな哺乳類も本来子供を出産した後、数ヵ月から数年の哺乳期間だけ母体は乳を作り出す。人間の場合は子供に乳を与えている間、身体は受注生産で乳を作り出し、吸われる限り母乳を作り出す。ただし、出産直後でも哺乳をしていなければ数週間で乳は出て来なくなる。なおタバコを吸っている女性は脂肪に蓄えられたダイオキシンが母乳と一緒に排出される場合もあるので注意を要する。また、母親が成人T細胞白血病(ATL)のキャリアである場合は、母乳に含まれるリンパ球を通して乳児にウイルス感染する危険性が極めて高いので、自然状態での授乳は避けるべきであり、人工乳を使用するか、一定期間冷凍保存してリンパ球を不活性化させた母乳で養育することが望ましい。

本来は、哺乳類の母親が自分の子供に与えるものである。しかし、栄養豊富なため人類家畜としていくつかの哺乳類を飼育し、その乳を食糧として使うようになった。乳を取っているだけではその家畜が死ぬことはなく、またその日に必要な分だけを取ることが出来る(その都度生成される)ので保存の役目にもなる。

なお、成長した動物が乳を摂食する習慣は一般的にはなく、人類においても比較的新しい習慣のため、乳を長期に渡って取っていないと腸内の乳糖を分解する菌が減ってゆき、十分な消化ができなくなる。成人牛乳を飲むと下痢をする人がいるのはこのためである。程度がひどい場合は乳糖不耐症と呼ぶ。

家畜から乳を連続して得るためには、いくつかの方法が取られる。牝牛が子供に乳を与えなくなった後も、乳を絞りなおかつ仔牛の張子を牝牛の前に置いておくなどの方法が取られている。


[編集] 食用に供される、家畜の乳

家畜の乳は食材として、各国で様々な料理に用いられている。

牛乳
ウシの乳。もっとも一般的に食用にされる乳である。
水牛乳
スイギュウ(水牛、バッファロー)の乳。牛乳より濃厚で脂肪分に富む。主に、スイギュウを家畜として飼う南アジア等で食用にされる。
ヤク乳
ヤクの乳。ネパールチベット等において食用にされる。
山羊乳
ヤギの乳。主に、スイス等のヨーロッパ内陸部で食用にされ、また、スイスにて生息するザーネン種等のように、羊乳をチーズに加工しているところもある。
羊乳
ヒツジの乳。
馬乳
ウマの乳。モンゴルなどの中央アジア等において食用にされる。馬乳酒
ラクダ乳
ラクダの乳。中央アジア等において食用にされる。

[編集] 乳の成分

主に次のような成分が含まれる。動物の種類、品種によって成分の比率は異なり、出産後の経過時間、食べる気候などによっても変化する。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

最終更新 2009年9月28日 (月) 02:27 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【乳】変更履歴

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