互換モード
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互換モード(ごかんもーど)は、コンピュータのソフトウェアにおいて、旧式のシステム(プロセッサやオペレーティングシステム、プラットフォームなど)との互換性(後方互換)を保つため、新式のシステム上で旧式のシステムを再現する機能の1つである。
目次 |
[編集] 概要
旧式のシステムを再現する機能としてはエミュレータがあるが、エミュレータとは旧式のシステム環境を新式のシステム上に作り上げるのに対し、互換モードは旧式のシステム用に作られたものを新式のシステム用に翻訳して実行する点が異なる。
具体的な実装方法としては機能を旧来のもの相当に制限するものや、旧式と新式のシステムを切り替えるものなどがある。
[編集] WindowsやMac OSでの互換モード
Windows XPやWindows Vistaにおいては、以前のバージョンのWindowsでしか動かないソフトウェアをインストールや実行を行う際のモードとして互換モードが搭載されている。マイクロソフトの互換性データベースに登録されているソフトは自動的に互換モードで起動されるが、手動で設定することで任意のソフトを互換モードで起動することもできる[1][2]。なお互換性データベースは「Microsoft Application Compatibility Toolkit」(略称ACT)を使用することで閲覧できる[3]。互換モードで起動するとXPやVistaで搭載された新機能が一部無効になり、特定のOSや画面の色数、画面サイズでないと動作しないソフトなどで動作に関する問題を解消(あるいは軽減)することができる。
Windowsにおいて互換モードが正式に搭載されたのはXP以降だが、Windows 2000でもサービスパック2 (SP2)以降を適用することで使用できる。Windows 2000では互換モードはデフォルトでは無効のため、使用するには有効にする操作を行う必要がある[4]。
Windowsにはこれとは別にMS-DOS時代の周辺機器との互換性のために「MS-DOS互換モード」が搭載されている。フロッピーディスクからOSを立ち上げた際にもこのMS-DOS互換モードとなっているため、各周辺機器のデバイスドライバを組み込む必要がある。
またMac OS Xでもv10.4までは互換モードにあたる、ClassicというMac OS 9をインストールして旧来の(クラシック)Mac OSとの互換性を維持するためのコンポーネントが搭載されていたが、インテル移行後のMacintoshでは動作せず、さらにMac OS X v10.5以降では完全に廃止された。
[編集] Webブラウザの互換モード
Web上にあるHTML文書はHTMLやCSS、およびその他の仕様について策定に到るまでの混乱からHTML文法や記述上での誤りが見られるものが多い。そのため完全にW3C標準仕様に従ったレンダリングのみを行うとサイト作成者の意図した通りの表示にならず問題が発生する可能性がある。こうした理由からWebブラウザの中にはHTML文書によって標準仕様に従ったレンダリングを行う「標準モード」(「標準準拠モード」、「Standardモード」とも)と従来の慣行的なレンダリングを行う「互換モード」(「過去互換モード」、「後方互換モード」、「Quirksモード」とも)を切り替えて表示するものがある(「DOCTYPEスイッチ」などと呼ばれる)。さらにWebブラウザによっては標準仕様に従いつつも慣行的なレンダリングを一部で残す「準標準モード」(「Almost Standardモード」とも)を搭載しているものもある。互換モードでは標準モードでは無効となる不正な色や長さの指定が有効になる、ボックスモデルの解釈が旧来通りに行われるなどの違いがある。
DOCTYPEスイッチが存在するWebブラウザは次の通りとなっている。
- Internet Explorer (Windows版は6.x以降、Macintosh版は5.x)
- Tridentエンジン(IEコンポーネントブラウザ)のものも含む
- Geckoエンジン搭載のもの
- Netscape (6以降)
- Mozilla Firefox
- Camino
- Opera (7.x以降)
- WebKitエンジン搭載のもの
具体的にはHTML文書冒頭でのDOCTYPE宣言により切り替えられる。大まかに言ってDOCTYPE宣言を行っていないかHTML3.2以前のものの場合は互換モードに、HTML4.01(のStrictDTD)以降の場合は標準モード(準標準モード含む)となる(詳しくは外部リンクを参照のこと)。ただしXHTMLであることを宣言する場合、Windows版Internet Explorer 6.xでは(サーバから文字コードが送信されず、かつ文字コードがUTF-8以外の場合には必須な)XML宣言を行うと互換モードになるバグが存在する。
[編集] Microsoft Officeの互換モード
Microsoft OfficeではOffice 2007においてXMLベースのOffice Open XMLが採用されたが、旧バージョンのOfficeとの互換性を持たせるため、以前のファイル形式で保存しようとすると互換モードに切り替わり、その間は一部の機能の無効化および調整が行われる[5]。また旧バージョン向けにもOffice 2007で使用されるファイル形式Office OpenXMLで保存が可能な「互換機能パック」が配布されている。
[編集] DVD-Rの互換モード
HDD/DVDレコーダーはDVD-VRモード、DVD-Videoモードの2種類を備えており、目的により使い分けられる。動画はたいていはDVD-VR規格で保存されるため、VideoモードでDVD-RやDVD-RWなどのディスクに書き込む場合にはDVD-Video規格に変換する必要がある。この変換が行いやすいよう、はじめからDVD-Video規格向けに機能を限定して録画する機能がDVDレコーダーには搭載されており、これがDVD-R互換モード(あるいは「DVD-R高速モード」)などと呼ばれる。録画自体はDVD-VideoモードではなくDVD-VRモードで行われる。DVD-R互換モードでは音声や解像度がDVD-Video規格レベルまでに制限される。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
[編集] 外部リンク
- 互換モード ASCII.jpデジタル用語辞典
- MS-DOS互換モード ASCII.jpデジタル用語辞典
- 標準準拠・後方互換モード各々のCSS解釈の違いをまとめたドキュメントを共有
- DVD-R互換モード 日経パソコン用語事典2008
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最終更新 2009年3月20日 (金) 01:04 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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