五徳
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五徳(ごとく)とは、
- 儒教の五行思想における観念の一つ「五常の徳」の略称。儒教においては「仁」「義」「礼」「知」「信」の五つの徳をいい、たんに五常ともいう。儒教#教義を参照。
- 織田信長の長女(1559年 - 1636年)の幼名。松平信康の妻。徳姫を参照。
- 火鉢や囲炉裏など炉の中で鉄瓶や鍋などを乗せるための器具。本項で詳述する。
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[編集] 概要
弥生時代の後半には脚が付いた形の土器としてすでに存在し、鎌倉時代には、現在にみられる三脚または四脚の鉄製の五徳が作られていた。
円形の輪に3本または4本の足が付いた鉄や真鍮、銅製の架台である。鉄瓶を使用するときに欠かせない。現在のガスレンジや電気コンロに使われる架台も五徳と言う。金属不足の戦時中は陶器製のものも多く見られた
[編集] 語源
字を見ると一見意味が有りそうな感じであり、無理に五つの徳を上げる向きもあるようだが語源は次の通りである。昔から囲炉裏において鍋や釜で煮炊きをするときは、自在鈎を用いるか又は五徳を用いる。五徳は初めは3足で、輪を上にして用いた。これは古くは竈子(くどこ)と呼ばれたもので、古代の鼎に由来するものである。五徳が発生したのは安土桃山時代と思われる。すなわち、茶道の始まりと共に室内で用いる小型の炉「茶炉」又は「風炉」があらわれ、この時竈子を今までとは逆にし、爪を上にして使われるようになった。これにより「くどこ」を逆にして「ごとく」と呼び、五徳の字を充てたものである。形もいろいろなものがあり、千利休時代の與次郎作で爪が、まむし頭、長爪、牛爪、方爪などが造られたという。
[編集] 家紋
五徳紋(ごとくもん)は、五徳を図案化した家紋である。図案には「丸五徳(まるごとく)」「真向い五徳・五徳(まむかいごとく・ごとく)」「五徳菱(ごとくびし)」「据え五徳(すえごとく)」などがある。使用については、儒教の「仁・義・礼・智・信」の五徳にかけたともされ、また「温・良・恭・倹・譲」にも通じるという。徳川幕府の旗本であった疋田氏や鎌田氏、平野氏などが用いた。[1][2]
[編集] 牛と妖怪と呪術
鎌倉時代(かまくらじだい、1185年頃-1333年)の『土蜘蛛草子』には、九十九神(つくもがみ・妖怪の一種)の原型ともいえる描写があり、その様々な妖怪の描写の中には「五徳と牛が合体したもの」が描かれ、以降も平安時代や江戸時代において、絵巻物や浮世絵などで、五徳や五徳と牛が一体になった妖怪が描かれた。
平安時代にはすでにあったといわれる「丑の刻参り」という、人を禍に陥れる呪術において、五徳は儀式の上での道具であった。五徳を頭に被って、そこにロウソクを立て、白装束を身に纏うといったいでたちで、丑の刻(深夜)に神木のある場所に出向いて、結界を破るために釘を打ち込み、牛などの姿をした妖怪を呼び出したといわれる。
上記にもあるように五徳の脚の爪(かえし)の形状の種類にも牛という言葉が使われており、五徳を牛の頭部や角に見立てたことが窺える。
[編集] 脚注
[編集] 関連事項
五徳の類例
五徳で使用されるもの
[編集] 参考文献
- 大枝流芳『清湾茶話』(宝暦6年 1756年)
- 香取秀真『新撰茶の湯釜図録』(大正3年 1934年)




