仕組債

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仕組債(しくみさい、structured bonds)とは、オプションスワップなどのデリバティブ(金融派生商品)を組み込むことで、通常の債券のキャッシュフローとは異なるキャッシュ・フローを持つようにした債券である。仕組み債とも書く。1980年代半ばから普及し始めた。

[編集] 概要

仕組債は、発行者にとっては自身の調達コストがはっきりと投資家にわからないこと、投資家にとっては通常の債券では得られないキャッシュフローが得られること、販売会社にとっては販売手数料、デリバティブの提供者にとってはヘッジポジションによるトレード収益のメリットがある。

デメリットはその複雑さと、会計問題、そして流動性の低さである。

仕組債の利率もしくは償還金額(償還形態)、早期償還の条件はデリバティブの対象アセットにより変動する。対象アセットとして主要なものは、金利為替株式、各種指標、クレジット、コモディティー、投資信託等、基本的に市場があれば何でも可能である。当初はキャップをつけたものやステップアップ債、ステップダウン債といったキャッシュフローを組み替えただけのシンプルなものが主流であったが、デリバティブの発展と共に、最近ではTarget Redemption債(TARN)といった複雑な経路依存型オプションを組み込んだ商品が数多く見られる。

仕組債の発行者の大半は裏でスワップを組んでおり、複雑なデリバティブの提供者は外資系を含めた証券会社を中心とする金融機関である。起債の自由度が高いユーロ市場での発行が大半で、EMTNプログラムにより発行されることが多い。

個人投資家は証券会社の「売出し」(公募)による仕組債を購入することが可能だが、資金力のある富裕層や法人は、希望するキャッシュフローや投資年限、許容リスクなどに応じてオーダーメイドで発行される私募仕組債に投資することが可能である。私募の仕組債への投資単位は、取り扱う証券会社にもよるが、1,000万円程度である。完全に自由にオーダーメイドしたい場合は5,000万円から1億円以上となる。

なお、個別の仕組債の名前は通称であり、特に決まった定義はない。同じ形であっても、販売会社によって違う名前で呼ぶことがある。

最近では、預金に仕組みを持たせた「仕組預金」や、投資信託に仕組みを組み込んだ「仕組投資信託」もある。

中身が同じデリバティブであれば、その他のコストでは、仕組預金が一番安く、次が仕組債で、投資信託が一番コスト高である。ただし、個人投資家が購入するという点においては、一度にまとまった金額を設定することでスケールメリットを享受できる仕組債の売出しがコスト面では有利である。

[編集] 種類

  • 【金利デリバティブ系】
  • コーラブル債
  • キャップ付きフローター債 - クーポンに上限がある変動利付債
  • ステップアップコーラブル債 
  • リバースフローター債 - 固定利率からLiborを差し引く数式になっているものが一般的。金利が低下時にクーポンが上昇する変動利付債。インバースフローター債ともいう
  • CMS債 
  • Snowball
  • Snowblade


  • 【為替デリバティブ系】
  • デュアルカレンシー債
  • リバースデュアルカレンシー債
  • パワーリバースデュアルカレンシー債/PRDC債
  • FXTarget Redemption債/FX TARN債 


  • 【エクイティデリバティブ系】
  • 他社株転換社債/EB
  • 日経平均株価指数リンク債 


  • 【クレジットデリバティブ系】
  • クレジットリンク債/CLN - 発行者とは異なる主体のクレジットリスクを組み込んだ債券


  • 【その他、利息や償還形態等を表すもの】
  • Target Redemption債/TARN 
  • Chooser型 - 一般的に、利息や償還や早期償還が、2つ以上の通貨に連動して決定されるタイプの仕組債。どちらかより不利なレートをとるworst型のほか、平均をとるaverage型、有利なレートをとるbest型などがある
  • レンジアクルーアル債

最終更新 2009年10月5日 (月) 01:17 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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