仮運転免許
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仮運転免許(かりうんてんめんきょ)は、日本の運転免許のひとつで、自動車運転免許を取得しようとする人が、路上で運転の練習をするために必要な運転免許。略して、仮免許・仮免(かりめん)ということが多い。これに対して最終的に得ようとする自動車運転免許は「本免許」「本免」などと呼ばれる。
仮運転免許保持者は、公道における路上練習が可能になる。指定自動車教習所の卒業検定、もしくは運転免許試験場の本免許技能試験を受験する際、仮免許がなければ試験を受験することが出来ないので、本免許を取るためには必然的に仮免許発行を経ることになる。(路上での試験が行われない免種を除く。また、普通第二種、中型第二種、大型第二種の各免許の受験において、それぞれを運転できる第一種免許を所持している場合を除く。)
仮免許保持者の路上練習について、概要で説明する。また、指定自動車教習所・自動車教習所において指導員の下行われる、いわゆる「高速教習」「高速教程」についても後述する。
目次 |
[編集] 概要
仮免許には、普通仮運転免許・中型仮運転免許・大型仮運転免許がある。それぞれ、適性試験を受けた日から起算して6ヶ月有効であり、路上における運転練習のため、仮免許を所持して、以下に箇条書きする基準に該当する運転免許保持者を指導者として助手席に同乗させ、「仮免許練習中」標識を所定の位置に装着した自動車で、道路交通法施行規則の定める道路(高速道路・自動車専用道路・混雑している道路を除く道路)において、路上練習をすることができる。
同乗指導者の資格は、
- 練習する自動車を運転可能な第一種運転免許保持者で、運転経験が通算3年以上(発行後3年経過していても、途中に免許停止期間がある場合はその期間は除外)
- 練習する自動車を運転可能な第二種運転免許保持者
- 公安委員会指定自動車教習所の教習指導員(ただし技能教習に従事する場合に限る)
のいずれかである。ただし、上の条件を満たしていても、免許停止処分中は同乗指導者となることができない。
「仮免許練習中」標識の様式は道路交通法施行規則別記様式第十一に定められており、
- 寸法が縦 17cm X 横 30cm
- 白地に黒で「仮免許」行を改め「練習中」と表記し、一行目の文字の大きさは縦横 4cm・線の太さは 0.5cm、二行目の文字の大きさは縦 8cm X 横 7cm・線の太さは 0.8cm
- 練習車両の前後の見やすい位置に装着する(地上 0.4m~1.2m 以内)。
- 耐久性のある素材を用いること
となっている。ただし実際は厳密にこの様式に従って制作しなければならないことはなく、厚紙などにマジックなどで太く明瞭に記したものを車両前後の見やすい位置に粘着テープで貼り付ければよいとされる。ちなみにこの規格に沿った「仮免許練習中」標識は、各都道府県の運転免許試験場の売店などで前後一組500円程度で販売されている。
教習車の多くは、「仮免許練習中」標識をフロント・リアバンパーのサインボード受けに差込む形になっており、裏面にはその教習車の号車番号が書かれるか、白紙の状態になっている。リア側の標識の上部には、黄地・黒文字で「急ブレーキ注意」と書かれている。路上教習時以外は裏返しにされる。
なお、指定自動車学校の卒業検定や運転免許試験場での本免許技能試験の場合「仮免許練習中」標識は用いられず、代わりに「運転技能検定中」や「検定中」「運転免許試験中」などといった標識が使用される。この場合は、同乗者は指定自動車学校の検定担当指導員もしくは試験場の技能試験担当警察官となる。
ちなみに、仮免許証の表に発行権者が記載されているが、公安委員会管轄の運転免許試験場等で申請した場合は各都道府県公安委員会の名義で発行され、警察署で申請した場合は警視総監及び各道府県警察本部長名義となる。
また、路上練習中に事故や交通違反があった場合、本免許の発行が拒否または保留となる場合がある。
仮免許では、原動機付自転車・小型特殊自動車を運転することはできない。これは、仮免許は、免許を受けるため運転を練習しようとする人が、路上で運転するための運転免許であり、原付免許・小型特殊免許は仮免許の下位免許ではないためである。ただし、普通仮免許は中型仮免許及び大型仮免許の下位免許、中型仮免許は大型仮免許の下位免許である。よって、例えば、大型仮免許取得者が練習のために中型自動車を運転することは可能である。
[編集] 受験
年齢や視力、一定の精神・神経障害(具体的には、日常生活で突然気を失うことがある者)がないことなどの一定の取得条件を満たしていれば、各都道府県の公安委員会が管轄する運転免許試験場で視力や上記障害についてなどの適性試験、学科試験と技能試験を受験し、合格すれば取得することができる。必ずしも指定自動車教習所に入校しないと取得できないわけではなく、運転免許試験場の一連の試験(いわゆる一発試験)に合格できれば、一切教習を受けなくても仮運転免許は取得可能である。ただし、指定自動車教習所では日々慣れ親しんだ教習コースで試験が行われるのに対し、運転免許試験場においては指定自動車教習所の技能検定より合格の採点基準などが非常に厳しく(あくまでも合格点は同じ60点)、また練習走行の機会のない不慣れなコースで技能試験を受けることになるので、教習所修了者と一発試験の受験者との合格率の差は非常に大きいといえる。
よって一般的には指定自動車教習所で、運転免許を取得する過程で一定時間以上の技能教習と学科教習を受けたのち、指定自動車教習所内で仮免許試験を受験する者がほとんどである。法的には、本来公安委員会が管轄する運転免許試験場で行う適性試験・学科試験を指定自動車教習所に実施を委託し、技能試験については指定自動車教習所内の修了検定に合格することで技能試験を免除する扱いとしている。
反面、自動車学校に入校する場合の費用と、試験場受験にかかる費用を比較した場合、先述の「一発試験」は一回の試験費用が数千円程度(申請手数料+貸車料。各都道府県により異なる)であるため、繰り返し試験場に通って合格を狙う者も多数いる。仮免許を試験場合格で取得した場合、指定自動車学校の「第二段階」から入校することが可能である(都道府県または指定自動車学校によっては第一段階からとなり仮免許試験のみ免除となる場合や仮免入校を断る場合もある)。
[編集] 仮免許保持者が路上練習可能な道路について
原則として仮免許保持者が運転可能な道路は、道路交通法施行規則の以下に引用する条文に定められており、
- 道路交通法施行規則
- 第二十一条の二 (※道路交通)法第九十六条の二の内閣府令で定める運転の練習は、高速自動車国道及び自動車専用道路以外の道路(交通の著しい混雑その他の理由により運転の練習を行うことが適当でないと認められる場合における当該道路を除く。)において、次の表の上欄に掲げる練習項目に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる練習細目について、大型免許を受けようとする者にあつては大型自動車、中型免許を受けようとする者にあつては中型自動車、普通免許又は普通第二種免許を受けようとする者にあつては普通自動車、大型第二種免許を受けようとする者にあつては乗車定員三十人以上のバス型の大型自動車、中型第二種免許を受けようとする者にあつては乗車定員十一人以上二十九人以下のバス型の中型自動車により行う練習とする。
となっている。よって高速自動車国道・自動車専用道路・混雑道路における路上練習はできないことになるが、自動車教習所ではいわゆる「高速教程」が存在し、指導員の同乗の下で高速道路・自動車専用道路における仮免許保持者の路上練習が行われている。これは『届出自動車教習所が行う教習の課程の指定に関する規則(平成6年国家公安委員会規則第一号)』により路上練習可能道路に関する規則が除外されるため、教習課程として別途認可されたものである。
一方、指定自動車教習所以外における仮免許保持者の路上練習については、上記道路交通法施行規則第二十一条の二の定めるとおり、高速道路・自動車専用道路における路上練習はできないが、交通警察の運用にあっては、過去に本免許を取得しており、高速道路・自動車専用道路を通行した経験がある者が、運転免許の取消処分・失効・申請取消などにの後に再び運転免許を取得するため、仮免許で練習しようとする場合は、これらの道路での路上練習が黙認される運用がなされている(各都道府県警察・高速警察隊により取り扱いが異なる場合があるため、停車指示や職務質問を受ける可能性がある場合がある点に注意)。当然この場合も、有資格同乗者と「仮免許練習中」標識の装着が必須である。
[編集] 中型および大型仮免許の扱い
2007年6月2日の中型自動車免許制度導入と共に試験制度が変更され、第一種中型および大型自動車免許を受験する場合は、共に必ず中型または大型仮免許の取得が必要となった。なお以前の大型自動車試験においては運転免許試験場内だけを走行する技能試験(卒業検定)を受験する場合は不要であったが、変更後は場外の路上(公道)に出て走行する試験も加わったことにより必要となった。
なお、第二種中型または大型自動車免許を受験する場合、それぞれを運転できる第一種免許を所持していれば仮免許は不要であるが、直接第二種免許から受験する場合は中型または大型の仮免許取得が必要となる。
[編集] 関連項目
最終更新 2009年10月23日 (金) 06:56 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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