住民票
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住民票(じゅうみんひょう)は日本において市町村と特別区で作成される住民(国民)に関する記録。
各市区町村ごとに住民基本台帳にまとめられていて、現住所の証明、選挙人の登録、人口の調査などに利用されている。
詳細は住民基本台帳法で規定されている。
なお外国人は外国人登録制度という別の制度で記録されているため住民票は使用されていないが、外国人登録制度が廃止されることに伴い、2009年7月15日から起算して3年を経過する日までのうち政令で定める日からは、中長期滞在者や特別永住者等についても住民基本台帳法の適用を受けることになる。[1]
目次 |
[編集] 住民票の記載情報
住民票の記載事項(第7条)
- 氏名
- 出生の年月日
- 男女の別
- 世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名及び世帯主との続柄
- 戸籍の表示(=本籍及び筆頭者)。ただし、本籍のない者及び本籍の明らかでない者については、その旨
- 住民となった年月日
- 住所及びその市町村の区域内において新たに住所を変更した者については、その住所を定めた年月日
- 新たに市町村の区域内に住所を定めた者については、その住所を定めた旨の届出の年月日
- 選挙人名簿に登録された者については、その旨
- 住民票コード
- 国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険・国民年金・児童手当・米穀配給に関する事項
- 政令で定める事項
[編集] 戸籍の附票
戸籍と住民票の記載事項を一致させるとともに、住所の変遷を記録する帳票である。
詳細は「戸籍の附票」を参照
[編集] 届出
世帯主は世帯員に代わって届出をすることができ、世帯員が届出をできないときは代わりに届出をしなければならない(第26条)
また、届出は書面で行わなければならない。(第27条)
- 転入届(第22条)
- 転入(他市町村から異動してくること)をした者は、転入日より14日以内に市町村長に届け出なければならない。
- 転居届(第23条)
- 転居(同一市町村内における住所の異動)をした者は、転居日より14日以内に市町村長に届け出なければならない。
- 転出届(第24条)
- 転出(他市町村へ異動すること)をする者は、あらかじめ市町村長に届け出なければならない。
- 世帯変更届(第25条)
- 世帯変更があった者は、変更日より14日以内に市町村長に届け出なければならない。(世帯変更とは、同一住所内における「世帯の分離」「世帯の合併」「世帯主の変更」「世帯員の異動」の4種)
[編集] 本人確認情報の保護
- 住民票コードの告知要求制限(第30条の42第1節)
[編集] その他の住民基本台帳法の規定
市町村長の処分に不服があれば、都道府県知事に、審査請求か、市町村長に異議申し立てができる(第31条の4)
取消しの訴えは審査請求の裁決を経た後に提起できる(第32条)。
国の行政機関または都道府県は、資料の提供を求めることが出来る(第37条)
[編集] 住民票制度の問題点
- 単身赴任や遠隔地就学、そして国会議員の場合など事実上の住所(居所)と住民票の住所が異なっている場合が多くある。
- 例えば、長野県の田中康夫知事は「好きなまちだから住民税を払いたい」として、村長からの借間がある下伊那郡泰阜村へ住民登録を移動したが、移動前に住民登録があった長野市が移動を認めず、二つの地方自治体で住民登録されてしまった。このため、第20回参議院議員通常選挙の際に両方の自治体で投票のおしらせが交付されるという異例の事態になった。住民基本台帳法では住所について市町村長の意見が異なる場合について県知事が決定すると定めているが、県知事本人の問題の場合は決定の公平性に疑問が残るため、知事は第三者機関である審査委員会を設置し「泰阜村が住所である」と結論付けた。結局長野市が納得せず、是非については裁判になった。最終的には2004年11月18日、最高裁判所第一小法廷が田中知事側の上告を棄却したことにより、田中知事の泰阜村の住所を認めないことが確定した。
- また、アーレフ(旧オウム真理教)などの特定の宗教団体の信者に対して、現にその地方自治体に居住しているにもかかわらず、地方自治体が住民登録を拒否するケースが相次いだ。これらは行政裁判で争われた結果、ほとんどが地方自治体の敗訴となり、住民登録が認められている。最高裁判所は、「法定の届出事項に係る事由以外の事由を理由として転入届を受理しないことは許されず、住民票を作成しなければならない」として、たとえ「地域の秩序が破壊され住民の生命や身体の安全が害される危険性が高度に認められるような特別の事情」があったとしても、転入届の不受理といったことは出来ない、とした。
- 住所としての登録に関して、社会通念上の生活の本拠としての客観的な実体を具備しているがどうかが問題となる場合がある。
- 大阪市北区の公園を住所とする転居届を受理しなかった区の処分を違法としてホームレスの男性が争っていたが、2008年10月3日最高裁判所第二小法廷は、「都市公園法に違反して、不法に設置されたキャンプ用テントを起居の場所とし、公園施設である水道施設等を利用して生活していた事実関係の下においては、社会通念上、テントの所在地が客観的に生活の本拠としての実体を具備しているものと見ることはできない」として、この男性の上告を棄却した。
- 住民登録上の住所に居住していないことが判明した場合(日雇い労働者、ホームレスなど。ネットカフェ難民も含まれるが、両者が同時に扱われることは少ない)、住民票の記載を消される場合があり、実務上は「職権消除」という。大阪市では、あいりん地区(釜ヶ崎)の釜ヶ崎解放会館などに便宜上の住所登録を行うことが黙認されていた。しかし、このことが表面化すると、2007年3月29日、統一地方選挙に合わせて、關淳一市長は彼等の住民票を職権消除した。これは選挙権は住民票がないと行使できないため、選挙権を剥奪するためであった。詳細はあいりん地区#住民登録問題を参照。また、借金取りに現住所を知られないためにあえて住民票を異動しない人もいる。
- 埼玉県蕨市のインターネットカフェCYBER@CAFEは、利用者向けのサービスとして、住民登録を行っている。蕨市は、「ネットカフェでの登録は想定外、でも、住んでいるということなら…」として、現状では黙認している[2][3](ネットカフェ難民の項目も参照)。
- 2006年11月1日に住民基本台帳法が改正される以前は、閲覧が原則として家族以外の第三者でも可能であったため個人情報漏洩の問題があり、犯罪に利用された例もあった。
- また、住民票の写しは弁護士と隣接法律職(司法書士など)が請求する場合にはほぼフリーパスで交付されるため、専用申請書を用いた不正請求が後を絶たないとの指摘があった(2008年5月1日以降、住民基本台帳法が改正されており、士業者が職権による請求にあたり請求事由を明示することが必要となっている。)。
- 日本人と外国人が結婚(国際結婚)した場合、外国籍の配偶者や子(日本国籍との多重国籍の場合を除く)が記載されないという課題が指摘されていたが、外国人登録制度が廃止されることに伴い、外国人(中長期滞在者や特別永住者等)についても住民基本台帳法の適用対象とする法改正が成立しており、2009年7月15日から起算して3年を経過する日までのうち政令で定める日から施行されることとなっている。
- 住民税課税基準は「毎年1月1日現在で住民登録の記載があるか否か」である。これを逆用し、この日現在で「外国在留者登録」をしていれば住民税を免れる事ができる(竹中平蔵はこれを行なっていた疑いを持たれている[要出典])。
[編集] 脚注
- ^ 総務省「外国人住民に係る住民基本台帳制度について」
- ^ メディア掲載情報(CYBER@CAFE)。
- ^ 伊藤典俊「景気ショック ゆらぐ足元で--住民登録 ネットカフェで「長期滞在者 次の足場へ」」『朝日新聞』2008年12月30日付朝刊、第13版、第22面。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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