佐藤大輔
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佐藤 大輔(さとう だいすけ、1964年4月3日[1] - )は、石川県出身の小説家・ゲームデザイナー・漫画原作者である。
目次 |
[編集] 略歴
石川県で生まれ、愛知県で育つ。
[編集] ゲームデザイナー時代
1980年代初期に大学進学に伴って上京したが、ボードゲーム(特にウォー・シミュレーションゲーム)のデザイナーとしての活動による収入を生活費や学費の足しにする一方で留年を繰り返している姿が当時のゲーム雑誌に載っている。
この頃にイベントなどを通じてコアなボードゲーマーや他のゲーム製作者達との人脈を築いたとされる[2]。当時付き合いがあった人物には法学者の高梨俊一や現役の自衛官、歴史家など様々な職業の人物がおり、後にその多くが佐藤の作品に「出演」している。また小林源文とは当時ウォーゲーム雑誌に寄稿していたの作品の原案を手がけるなど親密な間柄にあり、小林の作品に今度は自分が「出演」した事もあった。また翔企画が神保町にあったこともあり、作品に使用する参考資料の収集も熱心に行っていた。
また、考証に気を配るウォーゲーム業界内に身を置いていた当時からデータマニアとして評価されていたが、一方でこれまた今なお続く「締め切りを守らない、守れない男」という悪評も確立されていった。理由としては上述の綿密な調査活動に起因する物であるが、その他に単純な怠けから来る部分もあり、「一日のうち12時間以上寝られる」などと製作記事で自虐的な発言をしている[3]。
後に語ったところによると「戦争全体を扱うゲーム」に一番興味を覚えたと述べ、「対戦相手の人格に触れるのが楽しかった」という[4]。ゲーマーとしての腕は相応にあったようで喫茶店にてたまたま居合わせたヤクザが囃し立てる中、負けた罰ゲームとして対戦相手に「同志、チョコ、バナナ、ラズベリー、ストロベリーと順に赤くなるように食べなきゃ」とパフェ四つを食べさせている[5]。なお、後の回顧によるとデザインに関わったゲームは十数個とのこと[6]。
[編集] ライターを経て作家へ
1980年代末になるとゲームメディアがコンピュータ関連に移行したことによるボードゲームの衰退、ウォー・シミュレーションゲームの市場縮小と内容の単純化に伴い、消費者に時間と知識の点で負担を強いる古いタイプのゲームは売れなくなり、徐々に翔企画の雑誌『シミュレイター』での不定期連載に軸足を移す。このとき、湾岸戦争シミュレーションを2回にわたり連載、翔企画がバックアップを行う中、ゲームデザインで培ったモデリングの技術を駆使し、情勢分析から開戦期日、およびデザートストームの作戦展開に関して正確な予測を行った。その後ソ連の早期崩壊とエリツィンの台頭を予測し的中させている(ただし内戦の規模を過大に見積りすぎた)。
その後1991年半ばに「シミュレイター」も休刊(実質的には廃刊)となったが、文章力に更に磨きをかけ『逆転・太平洋戦史』(1991年)でついに架空戦記作家としてデビューする。この頃は歴史評論も手がけ、KKベストセラーズのワニ文庫や徳間書店から発行されていた季刊誌奇想艦隊に多くの投稿を行っており、後の作品において示される歴史観の原型が見られる。そして、分断国家となった日本のもう一つの戦後を描いた『征途』(1993年 - 1994年)で確固たる評価を得た。1990年代半ばにはゲーム版の設定を大幅に改訂し、日独による第三次世界大戦を描いた小説版『レッドサン ブラッククロス』(通称「RSBC」、1993年 - )をはじめとして多数のシリーズ物に着手し、征途の発表から1990年代末まではほぼ架空戦記ないしその要素の強い作品の執筆に集中し、ゲーマー出身者に限らない新たな読者層を獲得して佐藤大輔=架空戦記作家と言うイメージが定着する。RSBC巻末ページの注記にあるように、版権の扱いには慎重であり、他の作家にプロットを取られるのを警戒していた節も見られるが、結果としてほとんどのシリーズが三巻前後で中断し三巻王と揶揄される。それでもこの時代に発表した作品はいずれも高い評価を受け、続編を望むファンが少なくない(後述)。
その後、徳間内での仮想戦記の出版が停止し、谷甲州、横山信義同様、中央公論社に活動の中心を移し、『パナマ侵攻2』にて『戦艦播磨の生涯』の取材に着手したことを明らかにした。1990年代末以降の代表作は近世ヨーロッパに相当する科学技術と日本風の文化、龍や「導術」と呼ばれる超能力などが混在する架空の惑星を舞台にした『皇国の守護者』(1998年 - )があり、これによりファンタジーへの進出も成し遂げ比較的長く刊行された。2000年代になると、角川書店、富士見書房から架空戦記とは一味違った単発物のホラー小説を出版している。また、徳間書店で開始した新書版のシリーズ物の文庫化が進められ、征途には戦史研究家の横山恵一等斯界の人物による解説が付け加えられる。これにより新たな横顔や人的繋がりが明らかにされた。
2005年に河北新報の取材を受け、小説家にはなろうと思っていなかった事、未完のシリーズの続きの原稿は少しずつ書いている事、専門家への問い合わせなど取材へのこだわり等舞台裏について語っている。
[編集] 仮想戦記作家として
[編集] 基本方針
ゲームデザイナー時代『ニイタカヤマノボレ』(太平洋戦争を扱った架空歴史ゲーム)の製作記事において、「(太平洋戦争において日本が、アメリカと対等以上の兵力・国力を整える状況を作り出すためには)世界史で発生した重要事件がすべからく日本に機会をもたらすように改変されねばならない。また(プレイヤーがそれを信憑性のあるものと認識できるように)現実の歴史と限りなく類似したものでなければならない。」と述べている[7]。仮想戦記関連の設定考証に当ってもこうした指針が貫かれ、後に『レッドサン ブラッククロス 密書』にて時間犯罪者やそれを追うタイムパトロールに扮する形で再度作品へ込めた意図が説明されている。表面上最も目立つ特徴は同一名称の兵器、背景の似た事件が存在しても、顛末が史実と逆様である事が頻繁に起きていることである[8]。
[編集] 考証
仮想戦記は娯楽作品であるが故に、特定の勢力を活躍させたり作品的な盛り上げの為に事にご都合主義的な前提条件を設定したり、いい加減な時代考証を元に用いたりとその粗雑さが指摘される事が少なくない。特にその傾向は仮想戦記が一大ブームとなっていた時期に顕著であり(詳しくは仮想戦記を参照)、考証を重んじる従来の戦記小説の読者層から批判的なレッテルを張られる事も多かった。例えば太平洋戦争を題材とした場合、軍事評論家の井上孝司は「「逆転指南書」(架空戦記のこと)の多くは戦術レベルの話に終始して」いると指摘し、「どうあがいても太平洋戦争に勝ち目はなかった」理由と「小国が勝てる、あるいは負けないための条件」を列挙している。
佐藤はこの種の多くの仮想戦記というジャンルに属する作品が抱えていた問題点を受け止め、歴史評論やナレーションでしばしば指摘し、自作品のプロット製作において重要な指針としている。具体的には「有力な後ろ盾となる同盟国がいない」という問題があれば過去に遡って利害を共に出来うる超大国(例えばイギリス)との同盟関係を強化する改変を仕込む、「工業力が不足している」と指摘されれば、同じく工業力を早期に増加させる改変を仕込み、単純な統計数字の書き換えでは説得力が薄い事を考慮して、工業力が早期に増加するための経緯までを考え抜いて世界設定を行なっている。こうした説得力ある考証に拘る姿勢は『レッドサン ブラッククロス密書』『主砲射撃準備良し』、主に1990年代に行なわれたインタビュー記事で度々表明されている。余り知られていない史実に関しては本文でも詳しく採り上げられ後書きで補足が入れることもある。 。
また日本が強大な影響力をもつ並行世界を作り上げるという流れは佐藤の作品で頻出する展開であるが、その際に他の日本の躍進を描く仮想戦記が拘りがちな太平洋戦争の勝敗に必ずしも拘らない姿勢も特徴的である。実際、『征途』『レッドサン ブラッククロス』『遥かなる星』等の作品は日本が第二次世界大戦では敗北するが、その後のプロセスで改変の影響が顕になり、最終的には超大国化するタイプの作品である。
[編集] 革新性
現在ではブームの一段落も手伝って仮想戦記ジャンル内での作品の淘汰が行われ、その過程で旧来主流であった「ご都合主義的」な作品群は廃れ、新たに説得力とリアリティのある作品が評価される事が一般的になっている。こうした現在の仮想戦記ジャンルの読者が当然のように受け止めている、架空戦記にリアリティを与える事を重視しその手法を体系化させた功績は大きい。佐藤の出現以前は欧米の小説家にこの手法の萌芽が見られた程度で、創り手にも受け手にもはっきりと意識はされておらず、檜山良昭のようにタイムマシンを登場させたり、荒巻義雄のように前世からの転生といったようなオカルト的要素を交える内容が多かった。
これに対して同じ太平洋戦争をテーマとした『目標、砲戦距離四万!』では個々の戦術レベルの戦いに絞って短編を複数作成し相互の関連は持たされていない。一方、『戦艦大和夜襲命令』では戦争の帰趨全体を採り上げることが目標である為、時系列で最初の戦いの結果が次の戦いに影響し、手持ちの兵力や支配領域が変化した状態を前提としている為、双方が史実とは異なる作戦を立てている。
ボードゲームはプレイを通じ因果関係を理解出来る環境であり、またゲームは目的に応じて製作されるものでありその点についてゲーム雑誌上で多くの議論が行なわれてきた。佐藤も当時からそうした記事を発表している。しかし、ゲーム雑誌故に文章化については説明書とリプレイ記事程度しか存在せず、ゲームと異なる架空戦記作品へはこうした発想が十分に移植されていなかった。それを長編小説のレベルまで昇華させた最初の作家が佐藤である。目標とする背景を作り上げる為、改変を何回も繰り返して史実と全く異なる結果を得ようとしたのも佐藤の成果であり、結果としてカオス理論としてのバタフライ効果的な発想をある程度取り込み、演出することにもなった。
[編集] 小説家として
小説ではデザイナー時代に培った手法が更に洗練されている。ゲームにルーツを持つ『レッドサン ブラッククロス』『パシフィックストーム』ではゲーム時代が日本人による主体的行動の積み重ねが主要な改変であったが、小説においては考証がゼロから組みなおされ、高梨の言葉を借りれば日本は戦争や災害の状況に振り回されるだけで主体性を発揮せず、失敗が後になりプラスに働くケースが殆どである。日本人が主体性を発揮するのは日本人同士の争いの場合か、特殊な集団を舞台としているか、民族性に手が加わった場合だけである。上記のリアリティを読者に感じてもらうこと、史実をオモチャにすることに後ろめたさを感じる旨の記述がある。他にこの点が貫かれていると言える作家は横山信義がいる。
また、ゲーム時代より長期間継続するシリーズについてはアップデートを図って新情報を取り込み、重要な改変が後に明かされる場合もある。
[編集] 作風
古典文学や戦史からSFやアニメまで幅広い分野からの引用[9]と、一癖も二癖もある登場人物たちの諧謔に富んだ会話(総称して佐藤節と呼ばれる)、などが特徴であるが、近年の作品では前者は抑え気味である。紀伝体、群像劇から一人称まで様々な視点を書き分ける事が出来るタイプの作家である。自身の生まれた時代である1960年代への愛着も指摘されている。また、リアルさを更に強調するためか、1990年代末より拷問に類する残虐描写や露骨な性描写を執拗に綴った部分が垣間見られる。押井守との対談では古い映画や時代小説を参考に食事の場面を増やしたと語った。また、架空戦記作家では横山信義と並んで風格面での文章力を評価され、売りにもなっている作家である。
[編集] 何でも屋
架空戦記で描かれる事の多い20世紀前半の総力戦の危険に晒された世界の陸戦、空戦、海戦、政治劇は元より、20世紀後半の超大国の対立による核の恐怖、代理戦争、スパイ合戦、冷戦後の民族紛争等の非対称戦争についても各作品で描かれており、エッセイやナレーションで経済中心史観(後述)から見た解釈を提示して説明している。
[編集] 佐藤理論の開陳
良く言えば独創的、悪く言えば突拍子もない見解を披露する事が多いが、上述のように20代に培った経験から導き出されたものが多い。一部は自ら指摘しているがその他にも強い相関が見て取れるものも多くある。ロンメルに対する評価を例に説明する。一昔前の日本では加登川幸太郎のような元軍人の研究者でもロンメルを高く評価する風潮が一般的だった。しかし佐藤は早くからRSBC等でロンメルを否定的に評価している。ゲームデザイナー時代には『シミュレイター』誌に、後に佐藤と同じく翔企画に出入し、大学院でドイツ政治外交史を専攻した戦史研究家の大木毅が「狐は本当に賢かったか?」という検証記事を掲載しており、大木ほどロンメル批判が前面に出ていないがマーチン・ファン・クレフェルトによる『補給戦』が出版され各ボードゲーム雑誌でも注目されたという出来事があった。
また『戦艦大和夜襲命令』は序章全体のスタイルが作品発表の少し前に翔企画から発売された『ミッドウェイ空母戦』というゲーム、とりわけその売りであった序盤の戦力決定ルールに極めて類似している。他にも『侵攻作戦パシフィックストーム』の基本プロットは『ニイタカヤマノボレ』にルーツを持つと『レッドサン ブラッククロス密書』で暗示されている。なお、佐藤は1930年代の南北戦争を扱った『ディキシー』というゲームのアイデアを評論で高く評価したこともあり、同作からもヒントを得た可能性も高い。
これらに関連することだが、佐藤は「独創性」という概念にも敏感である。上で触れたRSBC巻末ページの注記は現実の権利関係に具体的に現れた例である。『虚栄の掟』では主要登場人物が独創性に関する見解を次々と披瀝し、最も現実的な意識を持つ人物に「異なる要素を掛け合わせる」と語らせている。盗作疑惑に類する出来事も何度か登場する。『レッドサン ブラッククロス 密書』では時間犯罪者に扮して「歴史を情報の集積として認識する」と述べ、後のページでそれを秩序だてて繋ぎ合わせることに触れている。
[編集] 展開の盛り上げ
資料調査を念入りに行う一方で、読者向けのサービスも事欠かない。架空戦記の中には無味乾燥な設定情報を図表を用いず文章でひたすら読み上げてページを埋める作品もあったため、それと比較すれば良心的であった。『征途』のレイテ湾口海戦を例に取ると、大和型戦艦の強さを強調する為に、最大射程での砲撃で驚異的な命中率を挙げさせている。それまでに執筆した他の記事では戦艦の砲撃が静止目標に対しても当たり辛いものであることを指摘しており、このシーンでは敵戦艦の3分の2とは、大和型戦艦を設計した際想定していた砲戦距離である2万mから3万m前後で戦っていることや、数の差が史実ほど開いておらず、単なる中距離砲戦でも勝利するような展開が一応は可能であったが、そのような普通の殴り合いが多くの作品で見られたことから、意図的にトンデモ的な表現を行なった(大意)と述べている。
同様の表現は戦艦砲戦を中心に多く見られるが、殆どは戦争の大局や国家の帰趨に影響しない部分で行っており、リアリティ嗜好の読者にも配慮しているのも特徴である。
[編集] 批判
[編集] 仮想戦記関連
考証に重きを置いた批判については上記にて述べた。ここでは主に歴史改変、仮想戦記という手法そのものについての批判について述べる。
この点について佐藤を名指しで批判した人物としては如月東がおり、「最初から都合の良いように設定を変えたり好きな兵器を出す為その国のGNPを伸ばすのは本末転倒」といったものである。佐藤に限らず架空戦記全般に対するご都合主義批判は批判者なら必ず指摘するところでもある。ご都合主義が発想の根本にある点は佐藤大輔も『主砲射撃準備良し』等で認めている[10]。しかし、批判側の出版物や見解には佐藤側の設定解説で触れられてきた上記の改変スタイルの工夫や、戦争を引き起こす為あえて敵役を強化する改変を仕込んでいる点についてのコメントは一切無い。また批判側はほぼ全てが史実の第2次大戦をベースにした日本軍の必勝法を批判しており、それが書名にまで現れている物もあるが、他の時代や架空戦記の一大ジャンルである平行世界に対する指摘は全く無く、押し並べて批判の対象にしており、第2次大戦への執着が見て取れる。一方、佐藤側は日本には拘っても特定の戦争には拘っていない。
また、小説とは通常は賽を振るゲームのリプレイ記事ではないこと、歴史が科学と違い検証の為の再現実験が不能であることから、作者が結末を用意して書くというスタイルしか原理的に存在し得ない。この問題に対する一つの回答としてはコンピュータゲームで多用されているプロセス、エンディングの分岐があり、『戦艦大和夜襲命令』にて佐藤はこの手法を採用している。だがこの方法が小説にて普及することはなかった。
また、読み手が史実に忠実である立場を採るのであれば、願望を満たす結末であれ、更にフラストレーションが溜まる結末であれ、史実と異なるシナリオは全て否定される。架空戦記批判の中には上記のように史実の日本軍とよく似た日本軍が勝利することに対しての批判が強いが、その逆パターンであるより徹底した日本壊滅についての言及は少ない[11]。総じて「目的」がおかしいから批判するのか、架空戦記の非科学性を批判するのか、小説内の改変という演出手法の腕前(所謂トンデモ度合い、考証ミス)なのか、といった点を分けているものは殆ど存在しない。一方評者の中には日本が負ける展開であることを望んだり、兵器の考証(だけ)に拘る場合もある。 また佐藤の場合、歴史の主役となる国家が交代する事があっても、改変した時代の文明の様態、戦争の様態については史実を扱ったウォーゲーム同様、その時代、文明のレベルに適当と思われるものを採用していた。例えば『鏡の国の戦争』では、『ニイタカヤマノボレ』について史実があまりに厳しいために日本が勝てる状況設定を行なったゲームとして製作したのだが、「映される現実は逆(勝者と敗者が入れ替わること)になるだけで、全く別の物に変化する筈も無い。」とゲーム内で再現した戦争の形態について総括している(具体的には日米に大量の戦艦の駒を持たせて戦争させたら戦艦が主役の艦隊決戦が多発すると予想したのだが、結局史実の1940年代と同じ戦争の形態、つまり航空主兵に制約され戦艦が手も無くやられていった為、制空権の無い海域に空母無しで艦隊を進めるプレイヤーがいなかった)。ゲームから小説に活動の場を移しても、SF・ファンタジー要素の無い、架空戦記の範疇に留まる作品では、考証ミス及び上記の意図的な演出以外はこの原則が維持されていると言える。
一方、「願望充足」と自己本位であることを明記しているとは言え、余りにも改変を重ねる姿勢は、人によっては「屁理屈で理論武装しただけ。結局は他の架空戦記同様、現実逃避とご都合主義の塊」のようにも見え、佐藤作品に限らず架空戦記全体の傾向として批判されやすい。
[編集] その他
同項でも何度も記載している通り遅筆・寡作で有名な人物であり、度々シリーズ作品を未完状態で放置する行為に及んでいる。こうした行動を冗談めいた態度で受け止める読者がいる一方、読み手に対して不誠実であると批判する読者も少なくない。
また近年では漫画原作に関わる事もあり、取り分け『皇国の守護者』は小説自体の人気も然ることながら伊藤悠による漫画版はマンガ大賞にノミネートされるなど評判が大変に良く、それまで佐藤を知らない層の人間にも認知される作品に原作者として関わる形になっていた。しかし漫画版『皇国の守護者』は「諸事情により」突如として打ち切られてしまう。その原因としていくつかの噂が流れているが、いずれも佐藤の遅筆と後付け改変癖がトラブルの原因という点では一致している。事実はどうあれ、漫画版から同作を知った読者には原作を知らない・興味を抱いていない者も少なくない数が含まれており(こうした傾向は原作付き作品には良くある対立構図ではある)、「名も知らぬ原作者の都合で漫画版が終わらされた」と佐藤への非難が飛び交う結果となっている。
[編集] 主張
[編集] 大要
一般に各作品は日本社会およびそれをモチーフとしたものが舞台であることが多く、仮想戦記では日本にとっての(作者の考える)願望や幸福を達成する為に設定がなされており、一般に作家自身の分身とも受け取れる主役級人物の言動はもとより、物語においては公正な黒子役である筈の状況説明・ナレーションも保守思想の影響が色濃く出ている。皇室に頻繁に言及することも多く、権威としての君主の姿には概ね好意的である。度々経済中心史観と言うべき考えを表明している。これは歴史を経済的視点から見直すと言う物で、例えば宗教性の強い帝国については、経済的に貧しい地域や階層、厳しい環境の地域の間で思想の皮を被って新たな政治勢力として勃興し、色々奇麗事は並べるものの結局は豊かさの果実を味わう為、戦争に訴えるという意味合いで説明される。また宗教など幾つかの言葉の概念は広く取っている。更に『真珠湾の暁』等では「20世紀はイデオロギーの世紀だったというが賛成できない」と断言し、異なる経済システム同士の戦いと規定している。作品にも影響が現れ、『地球連邦の興亡』では星間戦争終結後の不況が背景であり、『地球連邦の興亡』発表時、『ニュータイプ』誌に掲載されたインタビューでも、作品の設定を構想する際「経済的に理にかなったものであるか否かを最初に考える」と語っており、これも経済への注視を示す一つのあらわれといえる。また、『レッドサン ブラッククロス外伝』や『遥かなる星』など1990年代に書かれた作品で、既に民族紛争やテロリズムへの言及が見られ、経済的な観点からの指摘を折り混ぜつつ説明されている。
小説以外の記事、エッセイ、対談などでは明確に保守的傾向が現れている。ゲームデザイナー時代は奔放な記述が多く、『ニイタカヤマノボレ』は「感情と欲望の命ずるまま」日本の勝てる太平洋戦争ゲームを作ったと述べ、帝国主義批判や日本批判を「どこぞの左翼文化人センセイならそう決め付けそうだ。だけど根っからのウヨク(あっはっは)である私はそんなことは言わない」「帝国主義は今だって存在しているし(中略)そう悪い事だとは思わない。世の習いなのだ。」と書いている。ただ、北海道を舞台としたゲームの解説では「帝国陸軍の再来かフィリピン軍並のバカげた評価しか受けることのなかった自衛隊に、多少なりともリアルな能力評価を行う」事を目的として作成したと述べており、そうした風潮に乗る「一部のゲーム・ファン」を批判しており、後年も(ステレオタイプとしての)ネット右翼的な考え方とは一線を画す面もある[12]。
こうした傾向は小説家時代も継続し「歴史に対する視点は同じ」としている。『レッドサン ブラッククロス』第1巻の解説で高梨俊一は、原案を出した際に「70年安保世代にしか思いつけない暗さですねえ」と揶揄されたと明かし、その後自身と佐藤の日本観に落差があることを認める記述をしている。佐藤はその後、同種の思想的傾向を持つ横山信義や大山格と共に『地の王、空の勇』を出版している。『レッドサン ブラッククロス 密書』では某大学で行われた講演で「核兵器は費用対効果が高い」「PKOはカネにならないなら行くべきじゃない」と発言したとされている。その後行われた高橋良輔や押井守との対談では彼等の軍事的センスを賞賛しつつ、リベラル的な傾向や学生運動時代を批判する一幕もあった。
また行き過ぎたリアリズムの為他人を物の様に扱う傾向があり、押井との対談でも「若者は何も持っていないから兵隊として使い放題」などと述べている。『黙示の島』を始めとして元産経新聞編集委員の高山正之など保守論客がしばしば主張する、「学閥のマルクス主義化説」を採っているらしく、同作品では高山の言葉で言う『「明治維新は上からの改革でフランス革命みたいな下からの革命ではない」と学校で教えている。』と類似した(専門家から見ると多少粗雑な)独白がある。ただし、佐藤の代弁者としての役割を与えられたと思われる『黙示の島』の主人公と佐藤との相違点は前者が遊び人には絶対無理な博士課程卒の研究者である事に対し、後者はゲーム出版への傾倒により留年を繰り返した学生であり、作品で揶揄された学閥による被害が佐藤本人のキャリアに重大な影響を与えたかどうかは不明である。
[編集] 佐藤の行なう批判
一方で横山信義と同じく左翼団体や社会主義思想が嫌いらしく、加えてキリスト教系に代表される宗教一般への嫌悪も隠さずに状況説明等で批判することが多い。作品の冒頭でフィクションや娯楽作品としての演出を強調する一文が挟まれている。ゲームデザイナー時代には「どこかの弁護士会から苦情がくる」ことを恐れゲームの舞台設定を選択した旨が記されている。小説時代になると保守系のマスメディアで見られる主張より更に踏み込んで「少数民族が割を食うのは当然」「日本人以外の全民族が絶滅しても構わない」といったファナティックなフレーズが随所に散りばめられ、大抵の作品では日本以外(日本国内なら沖縄のような反政府運動の激しい地域)で大量虐殺が発生するような歴史改変(後述)が行われているものが多いため、フィクションという点を強調した可能性がある。もっとも逆に言えばそれらも「願望充足」に包含されているということである。ただし、純粋な仮想戦記ではないが、村上龍や小松左京など作者と反対の主義主張をする傾向にある作家も同種の意図で作品を作ったことがあり、日本人が大量死したり保守政治家や政府の無策ぶりが強調されている。
他に嫌っている人物としてはトム・クランシーが挙げられる。しかし、自国の賛美、軍事面でのリアリティ、作者の望むような政策が国により行なわれる設定と言った点では、自己の作品が「日本版トム・クランシー」と言える内容になってしまっている。また、調査をまめに行う反面、揚げ足を取って間違い探しをするような(ある意味では同じ畑の)マニアや専門バカが嫌いらしく、作中やエッセイで度々揶揄の対象になっている。類型的な表現としては、「兵器のスペックを暗記しているが、揚げ足を取った部分の知識のみが詳しく、軍人や当該地の市民が人間であることを理解せずにゲーム的な記号に狂った思考に染まっており、全体のバランスを考慮しないで情報に恣意性の加えられた論旨の組み立てを行い、希望を聞いてみると枝葉末節のみに拘った他愛も無い理屈やゲームを好む」といった描かれ方である。ただし批判の中には佐藤自身に当てはまる点もあり、多くの作品のキャラ造形にも片鱗が現れ、取分け『虚栄の掟』『皇国の守護者』などは自虐的な雰囲気の独白が延々と続くシーンもあり自覚はしているようだ。
もっとも、無能だと判断した人物はたとえ保守的であっても容赦なく批判の対象にしている。例えば、日本軍批判の際の姿勢は一般の軍事評論家とそう代わるものではなく厳しい。また、藤大輔名義では石原慎太郎を「二流の政治屋」と呼び、中曽根政権の対米追従型軍拡にも批判的で、作品内で抹殺したと取れる描写まである(ただし、批判の矛先には重み付けや意図があり、そうしたバランス感覚をどう評価するかは議論の余地がある)。
政治的、思想的なもの以外では、名前こそ伏字、仮名にするものの業界の内幕を暴露する場合がある。ある意味では親切な情報公開であり、架空戦記的な発想を批判しながら架空戦記を執筆したり、架空兵器を自己のサイトに掲載したり、司馬遼太郎、山田風太郎、塩野七生等の創作が混じった、学問的資料としては扱えない歴史小説を論拠としたりする一部の同業者より誠実であるとも言える。そのためか架空戦記という存在そのものに批判的な人物でも、佐藤については無視するか沈黙する事が多い。
[編集] ミーハーな一面
時事的な話題にも敏感に反応する傾向が見られる。湾岸戦争シミュレーションもそうだが、「不征ノ国」については当時NHK総合テレビジョンで放送されていた大河ドラマ『太平記』ブームの鼻を明かしてやりたいという動機から執筆したことが明らかになっている。当時人気作家だった荒巻義雄への対抗心もあったらしく、『レッドサン ブラッククロス』等で揶揄するような設定、戦略の説明などがあり、藤大輔名義では荒巻が評価した将来の日米戦を予測した『ザ ウォー カミング ウィズ ジャパン』を「マリファナ吸ってラリッたようなイカレた本」と当時にしては珍しく行儀の悪い表現をしている。
沖縄の扱いにもその影響を垣間見る事が出来る。『征途』では沖縄が史実よりまともな扱いになっており表現も極めて配慮されていた。しかし、その後着手した『遥かなる星』では第1巻刊行後沖縄米兵少女暴行事件が発生し、その後に出版した第2巻では1巻で全く触れていなかった(むしろ1巻だけを読むと「旧来の意味で言う日本」全体が無傷に取れる)沖縄に関して、「必要以上の反応兵器」で徹底的に焼き尽くし日本本土の盾にされたと記載し、反戦団体の不幸な顛末についても詳しく語られている。なお、当時は繰り返し放送されたデモや代表の女子高生の演説等で、米兵に留まらず安保条約や自衛隊、旧日本軍に対しても徹底した批判や罵倒、示唆が行われていた。
その後もオウム真理教が破防法不適用になると『地球連邦の興亡』にてオウム事件を教訓と示唆しながら新興宗教の信者が皆殺しにされる、従軍慰安婦問題が盛り上がると『パシフィックストーム外伝』でそれまで触れたことの無かった慰安所について語られる、従軍慰安婦問題から歴史教科書問題に争点が拡大すると『皇国の守護者』にて当時の小林よしのりの主張に類似した「死に意味は無いからこそ価値がある」という煽り文が登場し、インターネットの普及でコリアンジェノサイダーなどの嫌韓サイトが爆発的に隆盛してくると、『平壌クーデター作戦』に複雑な経緯の北朝鮮の主人公を据え、理知的な朝鮮人が多数登場、それまでの日本中心のものとは一線を画すものとなり、朝鮮民族に対しても評価する表現が増えた。『皇国の守護者』では児童ポルノ規制に関連した批判が行なわれている。総じて「右からも左からも叩かれ、素人の無理解に直面し、日陰者であることをマゾヒスティックに喜ぶ軍事マニア」の類型そのもののような表現(若しくはそうした読者層をターゲットとした扇情的表現)が見られる。
[編集] 熱烈なファン達
ウォーゲーム時代から行なっていた評論のためか、作家草創期からゲームの心得のある者の間ではその名は夙に聞こえている。パソコン通信、インターネット草創期の学際的かつあまのじゃく的雰囲気にもマッチしたようで、ファン同士の情報交換やメーリングリストの立ち上げ、オフ会の開催、設定解説(非公式)の公開、ニフティでの人気投票などが活発に行なわれていた。1990年代末頃よりコミックマーケットやインターネット上で二次創作も目立ち始める。
一方で、一般の仮想戦記に対する印象は概して悪く、作品の考証ミスを挙げつらう者もいた。また、考証ミスを指摘したつもりが指摘した側が禄に読まず知識も無いままであることもあったため、ファンサイトの中にはこうした批判に対して攻撃的な姿勢を示すものもあり、「戦争が楽しいと思っているわけではない」と釈明したり、地方公務員を自称していた者のサイトの例では「バカな人は帰ってください」と明記されていたほどである。、行き過ぎた行動には佐藤も不快感を持っていたと考えられる。-->
読者の一部にはリベラル的な傾向を持つサイトや平和主義のサイトに佐藤節を投下し挑発を行なう者、新作がなかなか出ないことから他の作家による架空戦記を代用食(主な標的は横山信義)呼ばわりしてはばからない者もいる。その一方で佐藤作品の欠陥を認め、娯楽と割り切り、皇国史観や経済史観的な表現に嫌悪を示す者もいる。
佐藤の影響からか二次創作の枠を越えてオリジナルの架空戦記を執筆、内田弘樹のように明らかに佐藤大輔に影響されて作家になった者もいる(内田の単行本のプロフィールにはある作家としかないが、文章の特徴、及び内田がコミックマーケットに出展したサークル名や内容から分かる)。その一方、自分が考えた架空艦の解説が佐藤大輔の兵器解説そのままの者、引証のタイミングやストーリーとの整合を考えずに佐藤節を流用し、自分の価値観と摩り替える者が絶えない(佐藤本人が引証で自己の価値観を提示する場合、明確に元のエピソードと反転させ、ストーリー設定との整合も取れている。例えば『レッドサン ブラッククロス』では司馬遼太郎が戦車将校だった頃の回顧で、進むべき道路が避難民で埋まっていたらどうするか上官に尋ねたくだりを題材に、戦術講義を受けていた士官が教官から同じことを問われて迷うシーンがあり、教官は司馬の上官とは異なる態度を見せている)。
いずれにせよファンの大半が中断されたままの作品の再開を待ち望んでいる[8][13]。
[編集] 近年の動向
2006年6月に発売されたセガの『アドバンスド大戦略5』に『レッドサン ブラッククロス』キャンペーンの監修として参加したが、基本的に史実に忠実な形でシナリオが進行していく(IFシナリオはあるが)『アドバンスド大戦略』シリーズの一部のプレイヤー層からは、前述したような佐藤の歴史改変の仕方からか、「仮想戦記はいらなかった」等の声も上がっている。[要出典]
なお、たいへんな遅筆であり、現時点(2007年10月)で完結に至ったシリーズ作品は『征途』のみである。文庫版『征途』下巻の横山恵一(元中央公論社取締役・元コーエー常勤監査役)による解説では、佐藤の書き方は原稿を書き上げた後、大胆な書き換え、削除、挿入等、大量の推敲を行なうというものなので、そのあたりが遅筆に繋がっている可能性はある。
近年は漫画原作者としての活動に軸足を移しつつある。もっとも、未完シリーズの続きを執筆しているという趣旨の発言をしたことがあった。また、架空戦記ブームについて、不景気であったり社会から目的意識が希薄になった時代に流行る事が多く、景気の回復や新たな状況の変化が訪れれば急速に読まれなくなるという見解を述べたことがあり、更に作家転業のきっかけになったウォーゲーム衰退については翔企画末期の記事で「当面の役目を終えた」と述べている。
が認められ、コマンド・マガジンに添付された『北海道戦争』にも何故か豪屋の影響が見られた。豪屋は佐藤作品の世界観を借用した事があり、「先生と呼ぶな」と言われたと主張し佐藤はインタビューにて同一人物説を否定している。また、豪屋の作品の編集担当者と佐藤の作品の担当は同じ菅沼という人物で、佐藤作品でも同一名の登場人物がおりモデルとなったと思われるが、豪屋の作品では同業のライトノベル作家をリアリティに欠ける事を理由に徹底してこき下ろす表現がされており、仮に同一人物であった場合、作家や担当者としてのモラルが問われるものと思われる。佐藤名では批判できなかったヘタレと言う事になり、イザヤペンダサンやポールボネと類似した問題を抱える事になる。-->
[編集] 著作
[編集] 小説
- 逆転・太平洋戦史
- 仮想・太平洋戦記 目標、砲戦距離四万!
- 逆転・太平洋戦史2
- 仮想・太平洋戦記 戦艦大和夜襲命令
- 信長シリーズ(仮称)
- 逆転・信長軍記
- 覇王信長伝(1~3巻)*1巻は上の改題改訂版
- 信長征海伝(1~2巻)*上の改題改訂版
- 信長新記(1~3巻)*上の改題版
- 信長征海伝(1~2巻)*上の改題改訂版
- 征途(1~3巻、完結)
- 征途(文庫版)(上中下巻、完結)
- レッドサン ブラッククロス
- レッドサン ブラッククロス(1~7巻)
- レッドサン ブラッククロス(新書版)(1~2巻)
- レッドサン ブラッククロス 外伝(1~3巻)
- レッドサン ブラッククロス 外伝(文庫版)(1~3巻)
- レッドサン ブラッククロス 秘録
- レッドサン ブラッククロス 密書
- 高梨俊一、カンタニャックの寄稿文がある。<--文体と内容、オチから彼等自身によるものと考えられる。この他-->佐藤の依頼によりデザイナー時代の知り合い数名に外伝や設定がなされており、実質的には共著。
- レッドサン ブラッククロス 死戦の太平洋(上下巻)
- レッドサン ブラッククロス パナマ侵攻(1~2巻)
- レッドサン ブラッククロス(1~7巻)
- 侵攻作戦パシフィック・ストーム(1~3巻、外伝1巻)
- 遥かなる星(1~3巻)
- 東京の優しい掟
- 虚栄の掟
- 地球連邦の興亡(1~4巻)
- 皇国の守護者(1~9巻)
- 鏖殺の凶鳥【おうさつのフッケバイン】
- 黙示の島
- 平穣クーデター作戦 静かなる朝のために
- 晴れた日はイーグルに乗って(短編)
- アンソロジー『地の王、空の勇』『宇宙からの帰還』に収録
[編集] エッセイ
- あの日にかえりたい(シミュレイター22号、単行本未収録)[14]
- パワーポリティックシミュレートシリーズ(シミュレイター30号より連載、単行本未収録の回あり、鈴木銀一郎、鹿内靖等との共著)
- 寄稿(ワニ文庫『「信長死す」―本能寺殺人事件の黒幕』収録) 1993年6月
- 連合艦隊の秘策を推理する(ワニ文庫『旭日の残光』収録) 1993年8月
- ソロモン海戦の敗北、サーチライトの光芒(ワニ文庫『蒼空の残像』収録) 1993年12月
- ナチスが目指す狂気の世界 - ゲッベルス架空インタビュー(ワニ文庫『魔獣の銃弾』収録) 1994年4月
- 真のGF司令長官 - ゲーム的視点(ワニ文庫『回天の烈風』収録) 1994年8月
- 七つの海の“覇王” - 織田水軍 vs 無敵艦隊(ワニ文庫『覇王への挑戦』収録) 1994年10月
- 日本史・五つのターニング・ポイント(奇想艦隊1993年春号、単行本未収録)
- 蒼ざめたビッグガン!(奇想艦隊1993年夏号、単行本未収録)
- ゲームと環境(奇想艦隊1994年冬号、単行本未収録)
- セキュリタリアン1998年1月号(防衛弘済会)
- 主砲射撃準備よし!
- 真珠湾の暁(短編小説2本を収録)
[編集] デザインノート、レビュー
- 空母戦ゲーム松竹梅(シミュレイター20号、単行本未収録)
- 空母戦ゲームを編集部で品評した物。
[編集] インタビュー
- SSクリエイターに聞く(シミュレイター19号、単行本未収録)
- (POPCOM)
- (架空戦記スペシャルガイド 光栄) 1995年1月
- 特別インタビュー(歴史群像[夏-秋]号 No.31 学研) 1997年8月
- なぜロケット小説を書くのか(SFオンライン7月号) 1998年7月
- 酒場インタビュー(コマンドマガジン日本版第50号 国際通信社) 2003年4月
- 北國アクタス1月号 (北国新聞社) 2004年12月
- (ぱふ2006年8月号 雑草社)2006年6月
- 伊藤悠と共にインタビューを受ける
[編集] 対談
- 緊急対談 監督・高橋良輔×戦略シミュレーション作家・佐藤大輔「日本人が失ったものを取り戻すために」(アニメージュ1999年3月号)
- 「押井守+佐藤大輔」(文藝別冊 KAWADE 夢ムック 押井守) 2004年6月
[編集] 漫画原作
- 東京兵団(アニメージュ連載 作画:小林源文)
- 台詞に問題があったらしく[要出典]単行本化はなし
- 日米決戦2025―そのとき、日本は決断した!(作画:小林源文 日本出版社) 1992年12月
- 戦火の掟(作画:居村真二 世界文化社)2004年6月
- 戦場の絆(作画:居村真二 世界文化社)2004年7月
- 戦場ドラマコミックシリーズ JAPAN WAR 1945 新大東亜戦記(作画:萩原玲二 角川書店)2005年9月
- 学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD(ハイスクール・オブ・ザ・デッド)
[編集] ゲームブック
[編集] ゲームデザイン
(一部のみ関わった物を含む。注釈ない限りはテーブルゲーム)
- レッドサン ブラッククロス(アド・テクノス)
- リターン・トゥ・ヨーロッパ(アド・テクノス)
- 北海道共和国(アド・テクノス)
- 仮想時間軸の箱館戦争を扱ったゲーム。存命した土方歳三がハワイに亡命し、カメハメハ5世の重臣になる、という『ニイタカヤマノボレ』へ続く共通の仮想歴史を設定している。
- エスコート・フリート(アド・テクノス)
- ニイタカヤマノボレ(アド・テクノス)
- SDF-01 第七機甲師団(アド・テクノス)
- SDF-02 北部方面隊(アド・テクノス)
- SDF-03 第五師団(アド・テクノス)
- トーキョーモンスターバスターズ(翔企画)
- 本作のみ、テーブルトークロールプレイングゲーム
- 北海道侵攻(SSシリーズ・翔企画)
- ベトナム戦争(SSシリーズ・翔企画)
- PANZER BLADE パンツァーブレード 白い谷の攻防(ツクダホビー)
- アニメ作品機甲界ガリアンをテーマとしたボードゲーム。
[編集] ゲーム監修
- 北海道戦争(コマンド・マガジン第50号・国際通信社)
- 『征途』2巻の北海道戦争を取扱った物
- アドバンスド大戦略5
- デストロイ オール ヒューマンズ!
[編集] 出演(佐藤大輔がモデル)
- RAID ON TOKYO(小林源文 日本出版社) 1991年6月
- ハッピータイガー(小林源文 大日本絵画) 1993年9月
- オメガ7 - 自衛隊特殊コマンド部隊(創生編)(小林源文 日本出版社) 1994年6月
- アッカラケ - 宇都宮攻防戦(大山格 徳間書店『地の王、空の勇』)1994年7月
- 東亜総統特務隊(小林源文 日本出版社) 1995年6月
- 第2次朝鮮戦争―ユギオII(小林源文 日本出版社) 1996年8月
- オメガJ(小林源文 集英社) 1997年9月
- 「ボケッ!」(同人誌、表紙が小林源文画)2000年頃
- OMEGA7 Vol.2(小林源文 ソフトバンククリエイティブ) 2006年5月
- OMEGA7 Vol.3(小林源文 ソフトバンククリエイティブ) 2007年7月
[編集] 用語
- 小説中で「アメリカ合衆国」を省略表記する場合、基本的に「アメリカ」、「米国」ではなく、「合衆国」と表記する。同様に「アメリカ軍」を表記する場合も、「アメリカ軍」、「米軍」ではなく、「合衆国軍」(個別の軍を表記する場合は、「合衆国○軍」)と表記する。
- 佐藤の仮想歴史小説世界では「反応兵器」「反応動力」(それぞれ核兵器、原子力)など、現実にはあまり用いられない用語が用いられることがある。反応兵器は1960年代に核兵器を指す語として使われることがあったが(『平凡社世界大百科事典』など)、あまり一般化しなかった。
- ちなみに、佐藤が『征途』に登場させたFV2ヴァルキリー等の由来である、アニメ『超時空要塞マクロス』劇中では、異星人のオーバー・テクノロジーを導入して開発した、「反応兵器(反応弾)」が登場する。劇中において異星人(巨人族)はプロトカルチャーの絶滅によって反応兵器の技術を失っており、地球側(地球統合軍)の切り札でもある。
[編集] 脚注
- ^ STR19号
- ^ 例えばゲーム版『レッドサン・ブラッククロス』の発売を報じる記事には次のような紹介がなされている。「このゲーム全編を貫いているのは、大勢のメンバーでイメージを膨らませながらするゲーム・デザインの楽しさである。このゲームには実に多くのメンバーが参加しており、このゲームがいかにして作られたかが各人各様に綴られている。」(『TACTICS』No.25 1985年12月号)
- ^ もっとも、ゲームデザイナー時代になされた批判の遠因としてはアドテクノス時代の同僚、加藤伸郎が『TACTICS』に連載していた「でべろっぱぁ日記」というエッセイの与える印象もある。佐藤自身、このエッセイだけを読んでいると同社の開発体制があまりに怠惰であるように印象づけられるが事実とは違うことを指摘し、本来の仕事のフローについて解説している(「私はこうしてリターン・トゥ・ヨーロッパを創りました」『TACTICS』No.32)
- ^ 『真珠湾の暁』より
- ^ STR22号。24号でも勝負を挑んできた読者と対戦し勝利した。
- ^ 「あなたに神のおめぐみを」『主砲射撃準備良し』所収
- ^ 「鏡の国の戦争」 STRに掲載したものを後年、『主砲射撃準備よし!』に収録。
- ^ い ろ 『軍事研究』1996年8月号では、分量は1ページも無いが書評欄で『侵攻作戦パシフィックストーム』を紹介している。その中で、「以上のこと(設定)を頭に入れ、事実あった過去の歴史を頭から追い出さないと、読み進むうちに、虚構と現実がゴチャゴチャとなり、訳が分からなくなってしまう」「ナニモカモ、過去の太平洋戦争の逆を行っている」「これからがタノシミ」と解説している。
- ^ 大西科学(ライトノベル作家)による用語解説
- ^ 北村賢志、如月東は各々の著書にてゲームの方が小説の形式より公正な扱いが出来る旨の主張を行っている。一方、彼等が本を出す10年以上前のゲーム版『レッドサン・ブラッククロス』では「どうぞ、この架空世界をお楽しみください。文句をつけるのはご自由です。”レッドサン・ブラッククロス”はウォーゲームの自由の園なのですから」と書かれており、この口上は『TACTICS』No.25(1985年12月号)にても紹介されている。
- ^ 両者を並列して客観視する試みはむしろ佐藤側において観察される。『レッドサン・ブラッククロス密書』の冒頭の佐藤の手になる「歴史改変入門」などがそれであり、続く「タイムパトロール秘密報告」にても実在の仮想戦記小説『1945』をタイムパトロールの活躍で返本に追い込んだり、逆に日本本土決戦を企てた時間犯罪者を阻止した等、作品の製作を時間犯罪に見立てた示唆がなされている。
- ^ 「押井守+佐藤大輔」(文藝別冊 KAWADE 夢ムック 押井守)にて、ただ右翼的なだけの考え方の持ち主に対しても違和感を持つ発言をしており、諸作品内での右翼の描かれ方とも一致している。
- ^ ファンの待望については『死線の太平洋1』の解説にて高梨俊一も触れている。
- ^ 題名は掲載当時人気を博していたアニメきまぐれオレンジロードの劇場版と同名。エッセイの内容も楽しかった過去を回顧することがテーマのひとつである。
[編集] 参考文献(佐藤作品・設定解説集以外のもの)
- 如月東『検証!バーチャル艦隊の軍事力』(同文書院、1998年)ISBN 4-8103-7548-X
- 如月東、DTM編『バーチャル艦隊の軍事力2 徹底研究 架空戦記の“実戦”力』(同文書院、1999年)ISBN 4-8103-7578-1
- 北村賢志『虚構戦記研究読本 兵器・戦略編』(光文社、1999年)ISBN 4-7698-0933-8
- 北村賢志『虚構戦記研究読本 戦術・作戦編』(光文社、1999年)ISBN 4-7698-0932-8
- やっぱり勝てない?制作委員会『やっぱり勝てない?太平洋戦争―日本海軍は本当に強かったのか』(光文社、1999年)ISBN-4890631860
- Daisuke Sato on the webライトノベル作家大西科学によるファンサイト。
- 用語解説で佐藤が作品にこめたオマージュ、パロディを多数紹介。過去、読者に対するアンケートも行っていた。
- 佐藤卓己(日本ナチカルチャー研究会)『ヒトラーの呪縛』(佐藤卓己、2000年7月)ISBN 4-8703-1429-0
- ナチズムに関係する文化(サブカルチャーを含む)を焦点とした書。『レッドサン ブラッククロス』も取上げられ、豊富な資料が出版されたことにより、ナチズムが滅びなかった架空の歴史を活写しようとする試みとして分析している。
- SF年間マイベスト
- 堺三保(翻訳家、評論家)による『SFマガジン』に掲載された書評。1994年では架空戦記の分野で、佐藤の諸作品を「戦術、戦略、作戦の各レベルでの考察をバランス良く行って作品のリアリティを支え」ていると評した。
- 書店員のオススメ読書日記読売新聞YOMIURI-ONLINE内
- 漫画『皇国の守護者』5巻を紹介。オススメの理由として、ジャンルミックス(ファンタジーとシビアな戦争)を挙げている。
- SFマガジン2002年11月号早川書房
- 『黙示の島』を書評している。ロメロへの言及が見られる。
[編集] 関連する人物
最終更新 2009年11月21日 (土) 18:09 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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