保育所
保育所の最新ニュースをまとめて検索!
保育所(ほいくしょ)は、保護者が働いているなどの何らかの理由によって保育に欠ける児童を一日ごとに預り養育することを目的とする通所の施設。
目次 |
[編集] 概要
児童福祉法には、厚生労働省が管轄する「児童福祉施設」として、保育所(認可保育所)を次の通り規定している。
- 何らかの理由によって十分な保育が受けられない0歳から小学校入学前までの乳幼児を対象として保育を行う(第24条)。
- 例外的にそれ以上の年齢の児童を保育することもある(第39条第2項)。
- 社会福祉法では、第二種社会福祉事業として規定されており(第2条第3項)、地方自治体や社会福祉法人による経営が多い。
[編集] 保育の内容および機能
児童福祉施設最低基準[1]及び保育所保育指針[2]に基づき、年齢や子どもの個人差などを考慮した上で保育を行う。内容としては幼稚園と同じく「健康」、「人間関係」、「環境」、「言語」、「表現」の5領域を根本にしており、保育所保育指針にも5領域が記されている。遊びを通して5領域を学ぶことで生きる力を育てる。保育の方向、ねらい、季節、行事などを織り交ぜて一ヶ月の保育内容をまとめた月案、一週間の保育内容をまとめた週案、一日の保育の流れをまとめた日案を保育士が作成し、それらに沿って保育を進めていくのが一般的である。
保育可能な時間は、保育所や自治体により異なる。7時から19時までが一般的であるが、22時まで開所する例も増えている。盆休み・年末年始を開所するかどうかの対応も保育所や自治体により異なる。 少数ではあるが、放課後児童健全育成事業実施要綱[3]に基づく放課後児童健全育成事業が保育所施設内で運営(2008年5月1日現在で放課後児童クラブ全体の5.5%)されている場合がある。
近年では地域の子育て支援センターが併設されているケースもあり、園庭開放やイベントや子育て相談を行っている。また入所していない児童を一時的に預かる一時保育も実施されている(詳細は保育の記事参照)。
[編集] 保育所における「認可」と「認可外」
[編集] 認可保育所
認可保育所とは、児童福祉法に基づき都道府県又は政令指定市又は中核市が設置を認可した施設をいう。 認可保育所には、いわゆる認可保育所の他に、小規模認可保育所と夜間認可保育所があり、認可に際しては、児童福祉施設最低基準に適合している事の他に保育所の設置認可の指針[4] 小規模保育所の設置認可の指針[5] 夜間保育所の設置認可の基準[6]の要件を満たす必要がある。
[編集] 認可外保育施設
児童福祉法上の保育所に該当しない保育施設は、認可外保育施設・認可外保育所・と呼ばれ、設置は届出制である。無認可保育所と呼称されることもある。
詳細は「認可外保育施設」を参照
[編集] 入所要件「保育に欠ける」とは
- 保護者の居宅外就労(フルタイム労働・パート労働・業としての農林漁業など)
- 保護者の居宅内労働(自営・内職など)
- 産前産後
- 保護者の傷病または心身障害
- 同居親族の介護
- 災害の復旧
があげられる。
母子・父子家庭福祉の観点からこれらの世帯に対して優先順位を設ける場合もある。
また、このほかにも下記の状態が入所要件としてあげられるが、その場合は入所の優先順位が低くなる(市町村の判断による)。
- 保護者が昼間の学校に通っているとき
- 保護者に就労の意思があり、求職活動をしているとき(1か月間を限度としている自治体もある)
[編集] 保育料
多くの自治体で、保育料は保護者の前年度の所得や所得税・住民税の課税状況と入所児の年齢から算定される。 園児の入所時又は年度初めの年齢により3歳以上と3歳未満で区分する場合が多いが、「0歳児」「1, 2歳児」「3歳児」「4歳以上児」等の区分を設ける場合もある。 同時に多児を保育所に入所させている場合は、入所児数に応じて保育料の減免が行われる場合が多い。
[編集] 納付方法等
納付方法は市区町村によって異なる。口座振替等で直接市町村に納付する方法を採用している市区町村もあれば、保育所が集金を実施する市町村もある。 なお、児童福祉法では、保育料の未納を理由に児童を退所させることはできない。未納が発生した場合は、市町村等からの督促等により納付を促すが、近年の保育料の未納額の上昇により、給与等の差押等の法的手段を講じる自治体も多い。
[編集] 年齢区分
入所日からその年度が終わるまでに子供の年齢が1歳上がっても年齢の区分が変わることはない。そのため生年月日が同じ子供でも年度途中などで入所した場合は保育料が異なったり、学級が異なったりする場合もある。 4月2日生まれの子供は、年齢計算ニ関スル法律により年度が始まる4月1日にはすでに1歳を加えているため、学校教育法における小学校の就学時に同じ学年になる他の子供よりも、一学年上の年齢(学齢)で入所することとなっている。
[編集] 認可保育所の状況
厚生労働省の集計による2009年4月時点での保育所の状況。[7] は、下記の通りである
- 保育所数
- 22,925カ所(公立:11,008、私立:11,917)
- 定員
- 2,132,081人
- 利用児童数
- 2,040,974人
- 待機児童数
- 25,384人
保育所利用児童数は、1975年の1,996,082人をピークとして少子化の進行により1994年まで減少傾向が続いていたが、1995年以降は上昇傾向に転じ、2004年に1,966,929人となり1975年のピークを超えた。その後も更に増加を続けている。これは、1973年生まれ(第2次ベビーブームのピーク)が5歳であった1978年度をピークとして園児数が減り続けている幼稚園の状況と、1994年以前は類似していたが、1995年以降は明らかに異なる。
[編集] 待機児童の状況
保育所の利用を希望しても定員超過の為(川崎市では過員の受入も実施しているがそれでも申込に応じられない)待機児童が近年の女性就業率の向上により都市部を中心に問題となっている。 保育所の状況[7]によると待機児童の多くは1~2歳児(全体の63.7%)が占めている。これは保育所の年齢別受入可能定員が3歳未満児は少ないためである。また、待機児童は関東(埼玉・東京・千葉・神奈川)と近畿(京都・大阪・兵庫)の7都府県及びその他の政令市・中核市で全体の77.7%を占めている。待機児童の多くは認可外保育施設に入所するみかけの待機児童と推定されており、認可外保育施設等にも入所できない真の待機児童は少ないと推定される。尚、地方自治体による統計では、自治体による補助を実施した認可外保育施設に入所する待機児童は待機児童数から除外する場合もある。
[編集] 幼稚園との相違
幼稚園は学校教育法による幼児教育施設であり、幼稚園教諭が教鞭をとる。 幼稚園は学校の一種であるため、3年保育(小学校就学の3学年次前)となり、小学校就学の4学年次前の子供を対象としない。 始業時間は9時頃、終業時間は正午前又は弁当日(又は給食日)にも14時前後であるが、近年は預かり保育(終業時間後に行われる一種の補習)が多くの幼稚園で実施され、実質的終業時間は17時頃まで拡大されている。 文部科学省が管轄。
幼稚園ではアカデミックパックが購入できるが、保育所(保育園)はアカデミックパックの対象外である。(一部のソフトウェア会社では対象としているところもある。)
[編集] 資格
幼稚園で担任になるには、都道府県の教育委員会が発行する幼稚園教諭免許を必要とするが、保育所では、国家資格である保育士資格が必要である。
詳細は「保育士」を参照
保育士の他に、零歳児保育特別対策事業として地方自治体が定める0歳児数毎に看護師又は助産師が配置される場合がある。 また、給食の為に栄養士及び調理員(調理師及びその補助者)が配置される。(調理業務の全部を委託する施設にあつては、調理員を置かないことができる。) 幼稚園で配置する事が可能な擁護教諭、擁護助教諭に相当する保育所の職種は看護師又は助産師であるが、これらは0歳児を対象としており、全年齢を対象としていない。
[編集] 認定こども園
詳細は「認定こども園」を参照
保育所や幼稚園は、
- 保護者の就労の有無で利用できる施設が限定されてしまうこと
- 少子化が進む中、幼稚園と保育所が地域に別々に設置されていると子供の成長に必要な規模の集団が確保されにくいこと
- 子育てについて不安や負担を感じている保護者の方への支援が不足していること
から、幼保一元化のための施設として認定こども園制度が2006年10月1日から開始された。 認定こども園にはいくつかの類型があるが、この内、保育所型認定こども園と幼保連携型認定こども園の保育所部分は、本稿でいう保育所に該当する。
[編集] いわゆる保育所との相違点
- 認定こども園の入園申込及び入園審査は各園が自治体の審査基準を準用して行う。
- 幼保連携型(保育所部分)・保育所型では保育所保育指針に加えて幼稚園教育要領に沿った教育が行われる。
- 幼保連携型(保育所部分)・保育所型の保育者は保育士と幼稚園教諭の両資格を併せて保有する必要がある。
- 保育所型に於いては都道府県知事が適当と認める数の保育に欠けない3歳以上の子の受入を行う。
- 保育料等は自治体が定める保育所の保育料等の基準に準じて各園が独自に定め、独自に徴収する。
[編集] 参照
- ^ 厚生労働省 厚生省令第63号 (2008-4-1). ""児童福祉施設最低基準"" (HTML). 2009年2月7日 閲覧。
- ^ 厚生労働省 厚生労働省告示141号 (2008-3-28). ""保育所保育指針"PDF". 2009年2月7日 閲覧。
- ^ 厚生省児童家庭局長通知 児発第294号 (1998-4-9). ""放課後児童健全育成事業実施要綱"" (HTML). 放課後児童健全育成事業の実施について. 2009年2月11日 閲覧。
- ^ 厚生労働省児童家庭局長 通知 児発第295号 (2002-3-30). ""保育所の設置認可の指針"" (HTML). 保育所の設置認可等について. 2009年2月7日 閲覧。
- ^ 厚生労働省児童家庭局長 通知 児発第296号 (2002-3-30). ""小規模保育所の設置認可の指針"" (HTML). 小規模保育所の設置認可等について. 2009年2月7日 閲覧。
- ^ 厚生労働省児童家庭局長 通知 児発第298号 (2002-3-30). ""夜間保育所の設置認可の基準"" (HTML). 夜間保育所の設置認可等について. 2009年2月7日 閲覧。
- ^ い ろ 厚生労働省 雇用均等・児童家庭局 保育課 保育係 (2009-9-7). ""保育所の状況(平成21年4月1日)等について"". 2009-9-25 閲覧。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
|
||||||||||||||||||||||||||

