個別指導

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個別指導(こべつしどう)とは、主に学習塾などで行われている指導方法の一つである。一斉授業で行われている集団指導の反意語である。

目次

[編集] 定義

個別指導の定義は、非常に曖昧である。学習塾ごとが独自の定義を持っており、個別指導塾と名乗っていても、1回の授業で1人の講師が担当する生徒数は異なる。

多くの塾では、1回の授業で講師1人が生徒2人を担当する1対2授業、生徒3人を担当する1対3授業が行われる。しかし、1対4、1対5、または、1対10でも個別指導を名乗る塾もあり、結局、生徒何人までを個別指導といい、何人以上を集団指導というかに明確な決まりはない。

広義では、1対1の、いわゆるマンツーマン指導も個別指導に入るが、個人指導という言葉を使うことも多い。しかし、個別指導と混同することも多く、これも明確な決まりはない。

[編集] 個別指導塾の増加

近年、個別指導塾が増加傾向にある。全国展開している大手塾から、個人経営の中小塾まで、その形体は様々である。また、代々木ゼミナール河合塾東進ハイスクールなどのように、個別指導部門を併設しているか、別に個別指導塾を保有している大手大学受験予備校も、多数存在する。

[編集] 増加の理由

個別指導塾が増加する理由としては、大きく分けて3つある。

1つめは、塾は机が数台、本棚、電話機、コピー機、パソコン、事務机などの備品と教材、数坪程度の僅かなスペースがあれば開塾できる。自宅の一室で開塾し、備品も自宅にある物を使用すれば、数十万程度の開設資金で済む場合があり、本部側にとって異業種に比べると設備の調達が容易なのである。(ただし、開業する側にとっては多額の加盟金を要求する塾もあり、事業資金上のメリットはあまりない)

2つめは、講師確保である。個別指導は、一度に数十人から百数十人を相手にする集団授業と比べ、指導技術は特に必要ないとされる。集団授業は、大人数をひきつけておくための人間的魅力、話術などが必要であるが、個別指導は、ほとんどの塾が演習中心の授業内容のため、集団指導ほどの話術は必要なく、指導書やマニュアルがあれば、学力も余り必要とはされない。従って、訓練を積んだプロ講師ではなくても、授業を担当することが可能なのである。当然のことながら、プロ講師を募集するよりも、時間契約のアルバイト講師を募集する方が簡単で、実際個別指導のほとんどが学生アルバイトである。なお、良心的な個別指導塾の中には、アルバイト講師でも徹底した訓練を積み、多数のプロ講師と契約している場合もある。この様な塾は、良質な授業を提供しているため、区別して考えなければならない。

3つめは、フランチャイズ塾の存在である。この理由については、以下に、別の項目を設けて説明する。

[編集] フランチャイズと個別指導

フランチャイズ形式の個別指導塾は、塾本部と各教室の経営者(塾長、室長、塾頭などと呼ばれる)であるオーナーが契約を締結し、経営者は本部から塾名の使用権、経営ノウハウなどを享受し、経営者はその見返りとして、ロイヤリティーを支払う塾のことである。代表的なフランチャイズには、明光義塾(約1800教室)、早稲田育英ゼミナール(約320教室)、ITTO個別指導学院(約650教室)、ドクター関塾(約230教室)、スクールIE(約600教室)などがあり、加盟数を伸ばしているフランチャイズが多い。フランチャイズ場合、授業カリキュラム、授業料、教材、授業進行などにある程度の共通部分は見られるものの、最終的な経営判断、教育方針の設定などは各教室の経営者が行うため、教室間により、運営方法などが異なる場合が見受けられる。よって、大手個別指導塾であっても、フランチャイズの場合は、小規模塾の集合体とも言い換えることが出来る。なお、各本部が直接経営に参画する、直営方式の教室も存在する。

[編集] 経営者から見たフランチャイズのメリット

フランチャイズ本部は、経営者に対し、様々なノウハウを提供する。経営、授業運営はもちろんのこと、教材の提供、模擬試験の実施、広告宣伝、講師の採用、講師の研修なども本部が行うことがある。よって、経営者は、塾経営に関する知識がなくても、塾を開くことが出来る。また、余計なことを考えず、各教室の運営に集中できることも利点の一つである。さらに、近隣の教室と共同で広告を出すことができ、広告宣伝費の節約にも繋がる。また、ある程度、市場に浸透している塾名を使用することが出来るため、生徒の獲得が有利に進むことがある。

[編集] 経営者から見たフランチャイズのデメリット

塾名の使用、経営ノウハウの提供の見返りとして発生するロイヤリティーは、最初に考えなければいけないデメリットである。通常は、売り上げの数パーセントと定められている。この他、備品を本部の指定業者から購入しなければならなかったり、模擬試験や教材も本部を通すため、実際の市場価格よりも高いことがある。また、経営者が期待するほどの経営指導が受けられず、訴訟に発展する例もある。この他、生徒が集まらず、数ヶ月で閉鎖するケースもあるので、開塾する際には慎重に検討しなければならない。経営及び運営に関しては個々の努力に頼る場合が多く本部に「おんぶに抱っこ」的感覚では成功しないのがFC塾の通例である。

[編集] 消費者から見たフランチャイズのメリット

フランチャイズの場合、各教室は小規模であっても、塾全体から見れば数千人から数万人の生徒が在籍している。このため、本部と教室の情報交換が活発にされているフランチャイズ塾であれば、様々な成功例、失敗例が各教室に伝達される。よって、質の向上が期待できることがある。また、本部が主催する進学相談会、模擬試験などがある場合もあり、情報を得ることが出来る。

[編集] 消費者から見たフランチャイズのデメリット

フランチャイズに加盟する経営者は、通常は、余り塾経営に詳しくない。そのため、授業の質、講師の質の良し悪しを見分けることが出来ず、質の悪い授業を提供している場合がある。また、これはフランチャイズだけの問題ではないが、塾長が教育者より、経営者としての立場を取っている場合、利益優先主義となり、ある程度サービスの質が犠牲となる。この他、フランチャイズの場合、講師の時給が本部によって定められており、また個人経営の塾よりも安価であることが多々あるため、良質の講師を確保しにくいなどの問題もある。 ただし経営年数が長いフランチャイズ塾の場合 経営年数に応じて能力も向上し個人塾+レベルの高いサービスを提供する場合があり、デメリットとならない場合もある。

[編集] 個別指導の主なターゲット

個別指導は、学校の授業のサポートをする補習塾としての機能を有している場合が多く、学校の授業についていけない低学力層が中心である。一方で、進学に力を入れている塾もあり、この様な塾では、成績上位の生徒をターゲットとする。また、補習塾と進学塾の性格を兼ね揃えた総合型の塾もあり、この様な塾では、低学力層から高学力層まで幅の広い生徒をターゲットとする。この他、大学受験専門、中学受験専門、不登校児童生徒の受け入れなど、塾ごとの特色を打ち出していることがある。


最終更新 2008年9月4日 (木) 11:32 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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